株式会社ジョイカルジャパン 代表取締役社長CEO 早川由紀夫
変わりゆく時代、ニーズに合わせた対応を。
株式会社ジョイカルジャパン 代表取締役社長CEO 早川由紀夫(はやかわゆきお)
■プロフィール
生年月日:1966年8月5日生まれ。干支は丙午(ひのえうま)
血液型 :O型
座右の銘:夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、 実行なき者に成功なし。
趣味 :ゴルフ・ロードバイク(スポーツなら何でもやってみたい人間)
2005年12月の創業以来、Founder 兼 COO として「0」から店舗開発、店舗支援を現場で一から推進し、2021年10月に現職に就任。
「クルマの乗り方、変える。時代、変える、ジョイカル。」を2025年までのスローガンに掲げ、創業当時に掲げた「カーライフをもっと楽しく便利に」を目指している株式会社ジョイカルジャパン。更なる乗り方提案を実現のために、「DX」の更なる推進を掲げ、トランスフォーメーション(変容)カンパニーとして全社的に好奇心を持ち続け、常に新しいことに対して挑戦。そして自動車業界も変化が求められる時代に今後どのような戦略を打つのかについてお話を伺った。
■「起業しよう」という強い意志を持っていた学生時代
大学時代は株式会社パソナグループ(当時はテンポラリーセンターといいました)のグループベンチャー企業、株式会社ジンテックで様々な活動をさせてもらいました。ジンテックには、自分と同じ年代の学生が大勢いるわけですが、やはり学生時代から企業に関わっている人たちは仕事に対するモチベーションがとても高く、非常にいい刺激となりました。私は小さい頃からモノやお金への執着がとても強かったので、学生のうちに起業しようと思っていました。学生時代に周りから刺激を受けたことによって、さらにその思いは強まっていきました。まさに、当時の学生時代の経験は私の現在に至るまでに、大きく影響を及ぼしていると思います。
■B to CではなくB to B to C
1991年、大学時代からの経験を元に広告代理店を設立しました。電通や博報堂などをはじめとする多くの企業から受注を受け、年商10億円にまで成長させることができました。しかし、どんなに頑張っても次の月にはリセットされてしまうフロー型の仕組みでは限界もあり、日経平均株価1万円下回るほどのITバブル崩壊もあり2002年にはこの会社は破綻することとなります。フロー型のビジネスモデルからストック型のビジネスモデルに興味があった私は新しいビジネスを探し始めます。
広告業の強みは様々な企業の成果を出す経験を数多く積める点です。広告費をクライアントに提供いただきながら、その分、自分自身の成長に時間を割くことができます。結果、様々な知識、リテラシー、スキルを身につけることができました。これらをストック型のビジネスに置き換えたいと思い、現会長の中村、学生時代から共に起業を繰り返してきた現副社長の岩城と共に2005年、株式会社ジョイカルジャパンを立ち上げました。
中村との出会いは、私たちが自動車事業に足を踏み入れるきっかけになりました。当時、彼は自動車事業を手掛けており、彼の車ビジネスと私の広告、マーケティング、システム開発のスキルを融合させることで、新しい化学反応が起きるだろうと感じたのです。
よく「競合他社との差別化はなんですか?」と聞かれることがあるのですが、実は競合他社はあまりいません。というのも、私たちの会社では自動車自体は作っておらず、販売や修理を専門としています。販売するといっても、直接ではなく加盟店を介しています。要するにB to CではなくB to B to Cの形態なので、車販売業というよりは経営コンサルティング業なのです。
■常に学び成長することが、競争に勝つ方法
普通の会社では上司とともに仕事をし、良くも悪くも上司次第で部下の成長が決まります。そして悲しいことに、上司は選ぶことができません。しかし、私たちの会社は根本が違います。従業員が普段仕事をともにするのは加盟店の社長や店長です。そして、ただ一緒に仕事をするだけでなく、社長や店長たちにときには指導も行います。そうなってくると必然的に学ばなければなりません。
従業員は各企業トップに販売指導をしなければいけないという緊張感の中にいるので、一生懸命学びます。社会に出るまでの多くの学びは、たいてい与えられてきたモノです。しかし、それだけでは周りの人との競争に勝てません。だからこそ学びの姿勢は、いつでも自分から積極的でなければいけないのです。私も下積み時代は仕事を選ばず、まず引き受け、学んでいました。こうすることで何が変わるのかというと、まずスタッフ一人ひとりの意識が段違いに変わっていきます。
環境作りにも気を配っています。その中の一つが、社内制度のハピホリです。これは、どんな制度かというと、会社の社員と休日にお出かけをするとお金が支給されるというものです。社内コミュニケーションの一環として、2012年にGoogleが行った「プロジェクトアリストテレス」という調査で明らかになった「心理的安全性」を考慮して作りました。意見を言いやすい環境を作るために、休日も一緒にいたいと従業員同士が思えるような環境を今後も整えていきたいと思います。
そのほか、弊社の他社との差別化は、全国580店舗が使う当社が自社開発した販売支援システムと多岐に渡る「支払方法」となります。クレジットで払いたい人もいれば、現金で払いたい人、航空会社のマイルを貯めたい人もいる。ローンも年2回払いや初回車検時に払う方法など様々です。価値観が多様化するなか、「クルマの乗り方、変える。時代、変える、ジョイカル。」としてお客様のニーズに応えていきたいと思っています。
■大学生へのメッセージ
学生の皆さん、野獣になってください。いきなり「野獣」と言われても、よく分からないと思いますが、野獣のようにハングリー精神旺盛な人材が、いつの時代でも成功をつかみ取ると私は考えています。だからこそ、私は野獣のような人と仕事をしたいし、自分自身も野獣でありたいと思っています。そして、当事者意識を持ってください。困っている人に耳を傾け、実際に使う人の立場になって考えられる優しさが、社会では非常に大切になっていきますから。
学生新聞オンライン2023年1月13日取材 中央大学1年 前田蓮峰
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