株式会社明光ネットワークジャパン 代表取締役社長 山下一仁

「自分のなりたい姿」を大切にした指導で個性を伸ばす!

株式会社明光ネットワークジャパン 代表取締役社長 山下一仁(やました かずひと)

■プロフィール

1959年12月生まれ、北海道江別市出身。
大学卒業後、1984年に株式会社ダイエーに入社。同社にて店長・支配人を経て、数社で経験を積み、2007年3月に株式会社明光ネットワークジャパンに入社。2007年11月に同社取締役就任、2018年11月に同社代表取締役就任。

個別指導塾のパイオニアとしてたくさんの生徒を一人ひとりの第一志望校合格に導いてきた明光義塾。「意識するのは、生徒に楽しんでもらえる空間作り」だと語る明光ネットワークジャパンの山下社長に、教育に対する思いや今後の展望について語っていただきました。

学生の頃は剣道に打ち込んだ4年間でした。経営者になることに興味はなく、ひたすら部活動に励んでいました。就職活動をしていた当時は、流通業界が注目されていたので、待遇の最も良かったダイエーに就職しました。仕事を始めてから、「働くことってとても楽しいんだな」と感じるようになりました。そこから何度か転職を経験しましたが、すべて教育とは全く関係のない業界でした。しかし、明光義塾の創業者、現会長の渡邉の話を聞き、「教育・文化事業への貢献を通じて、人づくりを目指す」という理念に深く共感しました。そして今まで様々な商品を販売してきた経験を「子どもの将来を担う」という目に見えないサービスに活かすことに、大きな魅力と可能性を感じて明光ネットワークジャパンに入社しました。

■生徒の自主性を重んじ、真剣に向き合うことが大切

明光義塾は日本の個別指導のパイオニアです。教育の形として、個別指導が一番適していると考えています。もちろん集団塾にも良い特徴はたくさんあります。学力別にクラス編成され、切磋琢磨し、競争力が生まれて学力向上を目指せる点などは、集団塾の強みだと思います。しかしその一方で集団塾ではついていけない生徒も山ほどいます。個別指導の魅力は、勉強が得意な生徒も苦手な生徒でも、一人ひとりに合った教育スタイルで最もマッチした内容を提供できる点だと思います。
私が考える明光義塾の魅力は、二つあります。一つ目の魅力は、「将来を見据えた教育」を徹底して行っているところにあります。生徒の思う将来像や、行きたい学校を聞くカウンセリングをとても大切にしています。学習指導ももちろん大切ですが、個人の思いを明確にすることも重要です。ただ単に高いレベルの学習を目指すのではなく、レベルに関係なく自分がなりたい姿を目標に設定し、達成する事に重きをおいています。
例えば、以前、北海道網走の教室に通う生徒が、沖縄の琉球大学を志望したことがありました。志望理由を聞いたところ、修学旅行で美ら海水族館に行った際に琉球大学の学生が研究結果をプレゼンしていたのを見かけ、海洋生物の研究に興味を惹かれたそうです。私たちはこのような子どもの自主性がとても大切だと感じます。当社の個別指導塾の高校・大学合格者数No.1という実績は、そういった姿勢から達成されたものだと思います。
二つ目の魅力として、第二の学校のような存在でいたいという点です。明光義塾の役割は、自分で目標設定をするという機能的な価値だけではなく、自主的に教室に来たくなるような情緒的な価値を提供することです。だからこそ、教室長や講師が生徒の話をしっかり聞いてあげられる空間作りを徹底して行っています。生徒は嫌々勉強するのではなく、教室の場にいるのが楽しいから通塾する、という点が「明光らしさ」だと思っています。また、どんな時でも安心できる環境作りも重要です。以前、岡山の真備地区で水害が発生し、教室の二階まで浸水してしまったことがありました。まだ消防車や自衛隊しか活動していない中、明光義塾はどこよりも早く明かりを灯して営業を再開しました。明光義塾の生徒ではない人もみんな教室に集まり、勉強を教えました。どんな状況でも人と人とのつながりはずっと大切にしています。

■求める人材は「人が好き」

明光義塾で働く人に共通している特徴は、「人が好き」というところだと思います。
新卒の採用をする際の面接では、「面接前の控え室ではどんな会話をしたの?」というような質問をしています。他の参加者がどういった人なのか、その人の魅力を引き出せたのか。人が好きで興味がないと、こうした受け答えは出来ないと思うからです。人が好きだという思いさえあれば、考え方は違っても全く問題ありません。いろいろな個人の興味が集まって組織は強くなるので、そういった方は大歓迎です。
現在、技術が発達し知識はAIなどに代用されつつあります。しかし思考力はこれからも必要とされていきます。私たちが今まで行ってきた自立学習はこれからも変わらず必要とされる学習法です。
今後は、外国人材を対象としたサービスを展開していきたいと考えています。日本は外国人がいて成り立っている国ですし、今後インバウンド需要はさらに伸びると予想されています。また外国人観光客が訪れるのは主要都市だけではなく地方にも多く訪れます。しかし、地方のホテルや旅館はそれに対応しきれてはいない部分もあります。そういったところにビジネスチャンスを見いだして、外国人材に対する教育サービスを提供していこうと考えています。

■学生へのメッセージ

学生のみなさんには、自分らしさを大切にして欲しいです。自分がしたいことを見つけて、それに向かって全力で頑張ってください。そして、自分の軸をしっかり持ち、周りに流されないような大人になって欲しいです。日本人は他の国と比べたときに意欲が低いと感じています。今日よりも明日をもっと輝かせたいという一人ひとりの強い思いが、国力の差になるのではないかと思っています。みなさんには無限の可能性があります。意欲を持って何事にも挑戦してみてください。

学生新聞オンライン2023年8月8日 取材 立教大学 3年 緒方成菜

武蔵野大学4年 西山流生 / 成城大学3年 小笠原萌 / 上智大学短期大学部2年 大野詩織
/ 立教大学3年 緒方成菜
 

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