安藤サクラ 想像を超えた自分になるために、どう表現するかを探し続ける

女優 安藤 サクラ(あんどうさくら)

■プロフィール
1986年2月18日生まれ。主な出演作品は『百円の恋』(2014)、『万引き家族』(2018)、『ある男』(2022)、『怪物』(2023)、日本テレビドラマ「ブラッシュアップライフ」(2023)。9月29日に『BAD LANDS バッド・ランズ』が公開された。

◆出演が決まったときどういうお気持ちでしたか

原田監督の作品は今回が初出演なのですが、実はかなり緊張していたんです。監督は厳しい人だと聞いていたので(笑)。ただ、この『BAD LANDS バッド・ランズ』は新たなステップになると確信し、引き受けることを決めました。
まず最初に監督とお会いして、私の演じたいネリと監督のイメージに齟齬がないか、しっかりとお話をさせていただきました。ネリの周りのキャラクターの個性が強いので、印象の薄い主人公として演じられたらいいなと思っていたのです。それと同時に、見終わった人の心に残るように演じたいと思いました。この映画では悪いことをしているけれど、善悪を問うのではなく、彼らの生きざまを見てほしいと思います。

◆学生時代についてお聞かせください

良い生徒ではなかったと思いますが、人にどう思われようと、そのときにしかできないことをやっていました。大学に入ってからは、お芝居を学びながら舞台や映画に出るようになりました。オーディションや撮影、ワークショップに向けて勉強する日々でしたね。しかし、どういうふうに勉強していいかも分からずモヤモヤしていました。

◆学生へのメッセージを

私は勉強法や表現法を今も確立したわけではなく、どうやってステップアップしていくかをずっと探し続けています。目標は固めず、自分の想像を超えた自分になりたいと思っています。みなさんも学校から求められる目標と心の中と必ずしも一致していなくていいと思いますよ。

BAD LANDS バッド・ランズ

出演:安藤サクラ、山田涼介
監督:原田眞人
公開:9月29日(金)全国ロードショー
配給:東映/ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ヘアメイク:星野加奈子(新緑団)/スタイリスト:吉田恵
Ⓒ2023「BAD LANDS」製作委員会

■取材を終えて 
お会いした瞬間から安藤さんの空気感に惹きこまれ、一つひとつ紡ぎ出される言葉がずしりと心に響きました。役へのビジョンを持ちながらも、表現方法を探し続ける姿勢が大きな可能性につながっているのだと感じました。感激しっぱなしの時間になりました。   

学生新聞2023年10月1日発刊号 日本大学4年 石田耕司

慶應義塾大学4年 伊東美優/日本大学4年 石田耕司/上智大学短期大学部2年 大野詩織

撮影協力:カメラマン 広田成太

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