株式会社識学 代表取締役社長 安藤広大 

「識学」を通して多くの組織問題を解決する。

株式会社識学 代表取締役社長 安藤広大 (あんどう こうだい)

■プロフィール

1979年、大阪府生まれ。2002年、早稲田大学卒業。同年、株式会社NTTドコモ入社後、 2006年ジェイコムホールディングス株式会社(現ライク株式会社)入社。 主要子会社のジェイコム株式会社(現ライクスタッフィング株式会社)で 取締役営業副本部長等を歴任。2013年、「識学」と出会い独立。識学講師として数々の企業の業績アップに寄与。2015年、識学を1日でも早く社会に 広めるために、株式会社識学を設立。2019年、株式会社識学がマザーズ上場。

「識学」を広めることで人々の持つ可能性を最大化する、という経営理念を掲げる株式会社識学。独立して会社を設立してから、わずか4年で上場を果たしたというから驚きだ。
学生時代のお話から「識学」との出会い、そして安藤社長が考える日本の組織運営の課題についてなど、幅広くお話を伺った。

高校時代からラグビー漬けの日々を送っていて、早稲田大学入学後も体育会ラグビー部に所属していました。アルバイトは週に1回、定食屋さんで働き、それ以外は毎日練習していました。体育会に入って学んだことは沢山あります。辛い中でも一生懸命取り組むことの大切さは何度も感じました。加えて、ルールが絶対なんだ、ということも学びの一つでしたね。
もちろん体育会に所属し、理不尽だと感じることも多々ありました。しかし、それに抗うのではなく、心の中で受け止め、置かれた環境の中で最高のパフォーマンスを発揮することが重要なんだと気がつきました。大学卒業後は、ご縁があってNTTドコモへ入社、そしてラグビー部にも所属しました。しかしラグビーと仕事の両立が難しくなり、部活は1年で退部。その後は社業に専念しました。入社して4年目に、同僚の退社を耳にし、自身も今までの振り返りと共に、今後のキャリアについて真剣に考えるようになりました。もしこのままNTTドコモで働き続けたらどうだろうか。その当時私は、「ここでいくら自分が頑張っても、企業の業績に変化はない」と感じたのです。これからはもっと自分の力で企業の成長を感じられる仕事がしたい。そう思い、4年目でNTTドコモを退社し、新たに人材派遣会社へ移りました。

■「識学」との出会い

転職先の株式会社ライクでは、取締役も務め、より経営に近い場所で様々な経験をさせていただきました。ただ、今後も今まで経験してきた業界で仕事をしていくのかどうか考えていました。
ちょうどその頃出会ったのが、「識学」というメソッドです。「識学」は人の感情ではなく、ロジックやデータによって仕組みづくりをする徹底的なマネジメント理論でした。独立して「識学」をコンテンツとした新しい事業を始めたい!と思ったんです。この理論の創始者とお会いする機会があり、「識学」を広めてくれる若い人材を探しているというタイミングだったこともあり、お互いにニーズが合致し、事業を開始できたのです。そして、2015年に株式会社識学を設立。現在、我々のサービスは2000社以上の導入実績があり、一般企業だけでなくスポーツチームなど、あらゆる組織運営のコンサルティングに携わっています。

■商品自体が最大の魅力

国内だけでも多くのコンサルティング会社が存在します。その中でも当社の最大の強みは、「識学」という商品を扱っているという点です。とにかくこの理論は隙がなく、完璧なものなんです。確かに、世界は近年急スピードで変化しており、それに伴って多くの企業が変化を求められています。しかし、今後も人が集団として働くことに変わりません。人が2人以上集まれば必ず組織はでき、その組織の分野はスポーツチームや家庭など多岐にわたります。つまり、この「識学」というメソッドは、世の中がどれだけ変化しても不変的にあらゆる組織に活用できるのです。「識学」という商品こそが競争優位性であり、この理論を用いて実際に組織運営をしている当社自体も最強だと考えています。もちろん、当社にも大企業との関わりがまだ弱いなど、今後改善していかなければいけない点はあります。ただ、これを仕事上の苦労とは捉えていません。これはあくまでも課題であり、問題とはまた別です。課題は前を見て進んでいけば、いつか必ず打破できるものなので、私たちは苦労と認識せず、成長の伸び代と考えています。

■トップが変わらなければいけない

組織の中で上司と部下など様々な上下関係がありますが、「識学」と出会うまでは、人は心と心で繋がらなければいけない、と思っていました。また最近では、「働きがい」や「モチベーション」のようなワードが世間的に重要視されていますよね。このように、社員一人ひとりの心理的安定性を担保することは大切なんだと、以前は当たり前のように感じていました。しかし、このように人の感情ばかりに着目していては、企業の成長はおろか感情ばかりに左右され、結果的に誰もハッピーになれません。そこで、この「識学」の理論では組織を心で動かすのではなく、仕組みで動かすことを徹底しています。このマネジメント理論によって、まずは経営者の考え方を変え、最終的に組織全体を変えていくのです。ここで重要なのは、どんな立場にいても「自分に原因があるかもしれない」と疑い、素直に受け止める姿勢です。特に経営者にはこの姿勢が必要不可欠です。当社の採用に関しても、素直で頭の回転が早い学生に、是非入社してもらいたいですね。

■message

色々な情報があって、時には迷うこともあると思います。ただ、人間の成長というのは動いてみないと始まりません。あまり考えすぎずに「まずはやってみる」ということを大切にして欲しいです。そして自分で変更不可能なものには抗わないことです。その時間はあなた方の成長には無駄な時間だと思います。とにかく置かれた環境の中で、自分ができる精一杯の努力をしてください。

学生新聞オンライン2021年6月11日取材 慶應義塾大学2年 伊東美優

法政大学2年 鈴木悠介 / 立教大学3年 須藤覚人 / 日本大学4年 大橋星南  / 文教大学3年 早乙女太一 / 慶應義塾大学2年 伊東美優  / 青山学院大学3年 鈴木理梨子 

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