『LIVE STAND 22-23 OSAKA』開催!ミルクボーイ   特別インタビュー

大阪の漫才師としての誇りを胸に、漫才を究め続ける

芸人 ミルクボーイ  駒場孝(こまばたかし) 内海崇(うつみたかし)

■プロフィール

大阪芸術大学・落語研究会で出会った内海崇と駒場孝によるコンビ。2007年7月、baseよしもとのオーディションに合格し正式にコンビを結成。2019年の M-1グランプリ で「コーンフレーク」ネタが史上最高得点を叩き出し優勝、瞬く間にその名は全国区へ。2022年には第57回上方漫才大賞・大賞受賞を果たし、現在も大阪を活動拠点に全国の舞台やテレビ・ラジオで活躍中。

「M-1グランプリ2019」で史上最高得点を記録し優勝を果たしたミルクボーイ。コンビ結成から15年、たくさん寄せられるようになったお客さんからの「本当に元気が出ました」という言葉で、日常の嫌なことを忘れられるお笑いのパワーに改めて気付かされたという。そんな二人のこれまでの軌跡、お笑いや相方に対する想いなど、お話を伺った。

■大学の落語研究会での出会い

内海:僕は元々シナリオライターになりたいと思って大学に入学して、部活はアイスホッケー部に入ろうと思っていました。でも全然滑れなくて(笑)6月から落研に入ったんです。そこで駒場と出会いました。人数が少なく、先輩に誘われてライブに出ていました。

駒場:僕は小さい頃から芸人になりたかったんです。いとこから借りた新喜劇のビデオを見て最初は新喜劇に入りたいと思っていたんですが、小学生の頃漫才バトルを見て、漫才のおもしろさに惹かれるようになりました。特にダウンタウンさんのかっこよさに憧れてコンビを組みたいと思いましたね。大学に入って落研に入りましたが、芸人としてやっていこうという同級生がいなくて…6月に内海が入ってきて声を掛けました。

内海:大学を卒業したらNSCに入ろうと思っていたんです。就活したくないと思ってましたし(笑)そうしたら、在学中にオーディションに合格して、養成所に行かずに吉本に入れたんです。NSC入っている人達とは差があるので「負けへんぞ」という気持ちが強く、自信と勢いだけで挑んでいました。この頃は尖ってたし、いい意味でナメてたなと思います(笑)

■原動力は“笑い”と“仲間の存在”

駒場:もちろん苦労もたくさんありました。後輩が先に売れていくのはやっぱり嫉妬心もありましたし、なによりお金がないので大変でした。ジムやデパート、ラウンジなどいろんなアルバイトをしていました。お客さんの悪ノリに嫌気がさしそうにもなりました。

内海:僕は100円ショップや深夜のオペレーター、出前などのアルバイトをしてました。親からの仕送りにも助けてもらっていましたね。

駒場:それでもネタがウケれば頑張れました。笑ってもらったら嬉しい、それに尽きます。

内海:仲間の存在も大きいです。周りが本当にいい人ばかりでした。そのおかげで続けられたのかもしれません。笑い飯さんが雑誌のインタビューでおもしろい芸人として名前を挙げてくれたこともあり、直接じゃなくてもおもしろいと思ってくれているということが励みになっていました。

駒場:いつも意識しているのは自分がミルクボーイを見に行って面白いと思えるネタをやるということです。とにかく面白くないと思われたくないので、自分を客席に置いてみて、面白くなかったらやらないという感じで、客観的視点を大切にしています。

内海:M-1の時にも部屋に張り紙をして自分を奮い立たせていたんですよ。その中で「今ある不満はすべて自分のせい」というのに行き着きました。ウケなかったら自分のせいでしかないですし、少しやりたくないなと思う仕事をしているのも自分の今のポジションのせい。嫌なら抜け出すために頑張ろうと思ってやってきました。

■相方とは一生の付き合い

内海:大学の落研で誘ってもらわなかったらやってないと思うし、あの時誘ってもらったから、M-1を獲ることも出来たので、感謝しています。駒場のいいところは優しくて真面目なところですかね。サボってしまいがちなところでもサボらない精神はすごいと思います。

駒場:僕が思う内海のいいところはサボる精神ですかね(笑)家族ができて初めて休みたいと思うようになったとき、それを話したら「全然ええんちゃう」と。柔軟に対応してくれて、僕の家族のことも想ってくれるのはありがたいです。コンビは一生続くもので、その辺もズレてたら無理なので、そこはそういう人で良かったなと改めて思いますね。

■『LIVE STAND 22-23 OSAKA よしもと芸人ツアー』の見どころ

内海:このイベント自体12年ぶりで、前回は出られなかったので今回出演出来て嬉しいです。東京でもかなり盛り上がっていて、大阪は地元なのでさらに盛り上げたいと思っています。関西の熱量を感じてほしいです。

駒場:フェスならではの空気感を味わってほしいです。劇場ではなく大阪城ホールなのでその雰囲気も楽しんでもらえたらと思っています。すぐそこに舞台があって各ブースにも芸人がいて、とても身近に感じられると思いますし、自分の好きなところを選んでまわれるので、今までお笑いにあまり触れてこなかった人も足を運んでもらえたら嬉しいです。

補足:お笑いフェス『LIVE STAND 22-23 OSAKA』が9月17日(土)・18日(日)に開催。会場は、大阪城ホール・COOL JAPAN PARK OSAKA。

■漫才をし続けるために進化を止めない

内海:ずっと漫才をやり続けていきたいです。続けるというとキープのように捉えられるかもしれませんが、面白くなくなったら続けていけないですし、続けていくということが1番難しいと思いますね。そのためには常にアンテナを張っていなければいけないと思っています。面白いことを見つけるには、とにかく考えるしかないので。考えているときじゃないと思いつかないです。これを何十年も続けるのは、とても大変なことだなと感じています。

駒場:大阪にいる師匠のような色気のある芸人になれたらなというのが夢ですね。今でも進化し続けているし、身近で見ていて格段に違うパワーを肌で感じるので。師匠のツアーやイベントに呼んでもらいやすい環境にいられるというのも、大阪で漫才していて良かったなと思います。BSよしもとののりお・よしお師匠の番組に呼んでいただいたとき、朝8時から10時までの生放送でしゃべり続けていて、記憶もかなり鮮明で、この人達の頭の引き出しはどうなっているんだろうと驚きました。2.30年後自分も同じようにできるかと考えたら怖くなって、とても刺激を受けました。

■message

内海:人が経験していないことを経験してほしいです。めちゃくちゃ詳しいことを一つでも持っていると、初対面の人の食いつきが違うし覚えてもらえるんですよ。自分の得意なことを伸ばして特化することは大切なことだと思います。

駒場:やりたいことがなくても、好きなことを見つけてください。仕事にならなくてもいいんです。何にもないより自分は何が好きなのかを見つけるといいと思います。

内海:あとは恋をすることです。好きになった人全員に「好き」を伝えておけばよかった

(笑)海外に行っておけばよかったという想いもあります。

駒場:もっと昔のことを覚えておけばよかったなと思います。振り返ってみると思い出せないことが多いんです。ひとことだけでも日記をつけるとか、学生時代から癖付けるといいなと思います。

学生新聞オンライン2022年8月29日 上智大学4年 八木彩花

上智大学4年 八木彩花 / 立教大学4年 須藤覚斗 / 東海大学4年 大塚美咲 / 中央学院大学4年 田根颯人 / 津田塾大学4年 宮田紋子 / 慶應義塾大学3年 伊東美優 / 國學院大學3年 島田大輝 / 関東鍼灸専門学校         3年 竹原孔龍 / 法政大学1年 佐伯桜優

<LIVE STAND 22-23 TOKYOの感想>

私は今までお笑いはお茶の間で楽しむもの、というイメージがあり、あまり生でお笑いライブを見ることがありませんでした。しかしライブスタンドに実際行ってみて、生のお笑いに終始圧倒されてしまいました。最も印象的だったのは、その場で起きていることを瞬時にネタに盛り込んで会場を盛り上げている姿です。これはもちろん芸人さんでもスキルが必要なことだと思いますが、自分が同じ空間にいないと共有されない面白さだと思いました。またお笑いはやっぱり1人で観るのももちろん楽しいですが、やはり誰かと一緒に見るとより一層楽しいものだと思います。だからこそ、ライブ会場で周りにお笑い好きの仲間がたくさんいる空間で楽しめたことが凄く嬉しかったです。たくさん笑って、心を動かされて、とても幸せな1日となりました。今後はもっとお笑いライブの会場に足を運びたいと思います。今回は貴重な機会を本当にありがとうございました!

慶應義塾大学3年 伊東美優

小さい頃からお笑いが大好きだったのですが、実際に生で見るのは初めてで芸人さんの生の迫力とトーク・ネタの繊細さに圧巻されました。個人的に大喜利企画が一番面白かったです。短時間で人を笑わせられるネタが思いつく凄さ、そしてそれぞれの芸人さんの個性をいかして大喜利ではないところで笑いの空気を生み出してしまうトークに1時間が本当にあっという間でお腹を抱えてずっと笑ってしまっていました。ネタがおわってはけていく姿が本当にかっこよかったです。

國學院大學3年 島田大輝

laugh に行こうぜがテーマのlive satge を見てきました!日本神話の天岩戸をオマージュした、獅子舞や三味線が織りなす前座としてのパフォーマンスは鳥肌が立つくらい素晴らしかったです。その後、トップバーターの霜降り明星をはじめとする数々の芸人の漫才を見ることができ、思いっきり笑うことができました。彼らはさしずめ、笑いで天照大神を天岩戸から連れ出したアメノウズメのように輝いていました。腹を抱えるくらい笑ったので、コロナ禍による普段のモヤモヤが吹っ飛びました。

明治大学4年 酒井躍

「IKI NA ネタ STAGE」を観てきました!霜降り明星に始まり、おいでやすこがやもう中学生、NONSTYLEまで大人気芸人や実力派芸人が集ってネタを披露していました。普段漫才やコントはテレビで見ることの方が多いですが、実際にステージを観に行くと画面越しとは全く違った世界観を楽しむことができました!芸人の方々も漫才やコントの途中で起きたちょっとしたハプニングをしっかり拾って笑いに変えていて、実際にステージを見に行くからこそ味わうことができる面白さを実感しました。そして何より、お笑いはメディアに出ている有名人を生で観ているという特別感とお笑いならではの幸福感があり、今不平不満に溢れているこの時代にとても必要な要素だとおもいました!!

立教大学4年 須藤覚斗

LIVE STAND 22-23 OSAKA9月17日(土)・18日(日)大阪城ホール・COOL JAPAN PARK OSAKAにて開催!

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