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イベント・企業紹介

「サンタパレード東京2025」開催

冬の⾵物詩・サンタクロース姿で⾮⽇常を体験しながら街中でのパレードや公園でのランニングを楽しみ、参加費を活⽤して病気とたたかう⼦どもたちにクリスマスプレゼントを贈るチャリティーイベント「サンタパレード東京」 が11⽉16 ⽇(⽇)東京・渋⾕〜原宿の公道および代々⽊公園で開催されました。8年⽬を迎える「サンタパレード東京」は、渋⾕駅から原宿駅までの周辺公道2.5km を、クリスマス⾊に染まる街の景⾊をサンタクロース姿で楽しみながら、ゆっくりとウォーキング。今年、スペシャルアンバサダーに就任したEXILE TETSUYA さん、マーク・パンサーさんもサウンドカーに乗って⼀緒に参加しました。ゴール後は、スペシャルアンバサダーの皆さんはじめ参加者が病気とたたかう⼦どもたちへのメッセージをカードに書いてクリスマスツリーにオーナメント装飾するメッセージツリーを今年から東京会場でも展開。カードは後⽇、⼤阪会場分と合わせて「サンタパレード」の企画運営を⾏う学⽣たちが、クリスマスプレゼントと⼀緒に病院や海外⽀援先へお届けします。今回「サンタパレード東京」の様子を取材させていただきました。 【オープニングセレモニーのご挨拶】 ■EXILE TETSUYAさん今回、アンバサダーに就任させていただき、大変光栄に思っています。少し早いですがメリークリスマス。僕は、この素敵なイベントを通じて、皆さんと一緒にパレードをし、たくさんの笑顔を子どもたちに届けていきたいと思っています。メッセージカードには、「たくさんのサンタさんのプレゼントとスマイルでハッピーメリークリスマス」と書きました。アンバサダーとして、その思いをしっかりと届けていきたいと思います。 ■マーク・パンサーさん病気でたたかっている子どもたちに、笑顔のプレゼントを届けましょう。私のメッセージカードには、「メリークリスマス。君の笑顔は周りの人を明るくする魔法だよ」と書きました。子どもたちの笑顔が、周りの人たちを明るくする力になることを願っています。 ■東京都立小児総合医療センター院長 山岸敬幸さん今日はこんなに多くの方が集まり、大きなプレゼントをいただき、心より感謝申し上げます。私たちの病院は、「24時間365日断らない医療」をモットーに、常時350人以上の子どもたちが入院しています。笑顔は免疫を高める効果があります。皆さんの笑顔で、子どもたちも病気に打ちかってくれることを願っています。 ■順天堂大学医学部附属順天堂医院 東海林宏道さん今日は多くの方にお集まりいただき本当にありがとうございます。今日初めてこのパレードに参加させていただきました。順天堂医院にも100名近い患者さんがいます。これまでサンタパレードが続けてこられた活動に対し、心より敬意を表します。来年以降も皆さんと協力し合いながら、この活動を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 【イベント参加の思い・子どもたちへのメッセージ】 ■EXILE TETSUYAさんこれだけ規模が大きいパレードは初めてだったので、とても驚きました。東京を象徴するような場所で、参加者全員が同じ格好をするというところにすごく楽しさを感じました。笑顔であふれるパレードで、本当に楽しい時間でした。病院で過ごしていて、クリスマスや楽しいことを感じられない環境にいる子どもたちがたくさんいるということを意識し、この取り組みに強く賛同しました。私たちにできることは小さなことかもしれませんが、みんなで力を合わせ、子どもたちに少しでも笑顔を届けられたらと思います。これからもサンタパレードを応援していきたいです。 ■マーク・パンサーさん今日は天候にも恵まれ、パレード日和でした。参加者全員が笑顔になれた、とても素晴らしいパレードだったと思います。みんなが笑顔になり、みんなでサンタになって、みんなに笑顔のプレゼントを届けられた1日だったと思います。病気でたたかう子どもたちにも、ぜひ勇気を持ってほしいです。決して一人ではなく、これだけ多くの人たちが一緒に見守っているということを感じてもらえたら嬉しいです。皆さんの笑顔が届けばいいなと思います。 ■サンタパレード学⽣会議 企画運営 共同代表 上智大学 総合人間科学部看護学科1年 山本愛さん私がこのイベントに参加したきっかけは、代表である小松七海さんの記事を読んだことです。もともと子どもが好きで「いつか子どものために何か行動ができたらいいな」と思っていたので、記事を読んですぐに連絡を取り、共同代表として参加することになりました。入院している子どもたちや医療ケアが必要な子どもたちに、私たちが笑顔を届ける一つのきっかけになれば嬉しいと思います。同じ想いを持つみんなで、渋谷や原宿の街をパレードできるというのは、すごく素敵なことです。また、みんなの想いが一つになってパレードをする姿は、見ている人にとっても勇気がもらえるものになっているのではないでしょうか。街中がクリスマスの温かい雰囲気に包まれる中、医療ケアが必要な子どもたちは病院や家でその雰囲気を感じることさえ難しいことがあります。そんな子どもたちに少しでも温かさを届けたいという思いでこのサンタパレードは始まりました。東京では今年で8年目です。このサンタパレードというイベントが、これからもずっと続いて欲しいと願っています。そして、子どもたち中心にこのイベントが広まっていくといいなと思います。 学生新聞オンライン2025年11月16日取材 武蔵野大学3年 吉松明優奈 【サンタパレード東京に参加した学生新聞インターン生の感想】 サンタパレードには本当にさまざまな方が参加されており、みんなが輪になって肩を組んでいるような一体感があったのが印象的でした。私自身小学校低学年の頃、クリスマスと重なる時期に入院していたことがあります。クリスマスの日、看護師さんが一緒にミニツリーを作ってくれたことがとても嬉しかった。そんな温かい記憶が蘇ってきました。このイベントを通じて、参加者や街でたまたま見かけた人、そして病気とたたかう子どもたちもミニツリーの思い出のような、心温まる素敵な連鎖が広がっていくのではないかと感じました。武蔵野大学3年 吉松明優奈 サンタパレードには、子どもから高齢の方までさまざまな年代の人々がサンタの格好をして参加しており、海外からの参加者もいて国際色豊かでした。持病のある方や、高齢のご夫婦、さらにはサンタの衣装を着た犬まで参加していました。パレードを終えた参加者たちは、病気の子どもたちへの応援メッセージを書き、メッセージカードをツリーに仲良く飾っている姿が印象的でした。参加している方々が入院している子どもたちを思い、笑顔のサンタパレードを作り上げていました。津田塾大学3年 山下さくら 代々木公園でのサンタパレード東京取材は、当初は関心外だった事象から本質的な関心事を発見する、という記者の視点を養う訓練となりました。代々木公園を埋め尽くすサンタ姿の参加者が生む非日常感と、病気でクリスマスを感じられない子どもたちへの支援という社会的意義が、参加費→プレゼントというポップなチャリティとして見事に両立していました。スペイン食フェス併開催による相乗効果もあって会場は活気に満ち、老若男女やペット連れまでもが純粋に仮装を楽しむ姿は圧巻でした。社会課題を「楽しさ」を用いながら解決する動機付けや環境設定の有効性を実感すると同時に、今後はこの優れた枠組みを、病児以外の困難を抱える子どもたちへも応用できないか、取材者としても企画者としても次なる可能性を感じています。慶應義塾大学3年 山本唯那 まず初めに目についたのは、一面赤い服でサンタの格好をした民衆でした。ネコの帽子を被ったサンタさんやいかにもサンタのヒゲをした方との写真撮影で皆が盛り上がっていました。私たちも写真を撮り、気分が上がりました。屋台も多く、全員で射的をしたり、ご飯を食べたり、また薬物防止の資料を子どもたちが配っていました。マーク・パンサーさんのDJからイベントが本格的に始まり、子どもたちのダンスやスペシャルアンバサダーとしてEXILE TETSUYAさんはじめ、マイケル・ジャクトンさんなどが登壇。実際に病院の先生も参加しており、サンタパレード実行委員会からプレゼントを渡したり、笑顔の効果は免疫を高くするということ、目が見えない方や酸素チューブしている方も参加していて、いろんな方に期待されている本当に必要なイベントだと感じました。武蔵野大学1年 市川蓮 【今後のインフォメーション】12月7日の大阪会場(大阪城公園)でも開始しますので、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか! 「サンタパレード ⼤阪2025」 開催概要⽇ 時: 2025年12⽉7⽇(⽇)10︓30〜15︓00/受付開始9︓00〜 ※予定、⾬天決⾏・荒天中⽌出 演:EXILE TETSUYA(スペシャルアンバサダー)、マーク・パンサー(スペシャルアンバサダー)他 ※敬称略会 場:メイン会場 ⼤阪城公園・太陽の広場&園内道路(⼤阪市中央区⼤阪城1-1)公式HP:https://www.santa-run.com/ 武蔵野大学3年 吉松明優奈/津田塾大学3年 山下さくら/慶應義塾大学3年 山本唯那/武蔵野大学1年 市川蓮

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「KIMONOIST (キモノイスト)2025」開催

キモノイスト実行委員会(総合スタイリスト:斉藤上太郎、京都府京都市)は、2025年10月7日(火)に第5回目となります「KIMONOIST 2025」アワードを開催いたしました。 「KIMONOIST」アワードを通じ、時代と共に変わりゆく美意識や価値観の中で、日本の民族衣装である「キモノ」が、大人の嗜みとして愛されるファッション文化として、サスティナブルかつグローバルに定着することを目指すことを目的とし、日本の伝統産業や職人にもフィーチャーし技術の継承を未来へつなぐ取り組みのために2021年に発足した「KIMONOIST」は、節目の5年目を迎えた本年、文化庁の協力を得た初めての「KIMONOIST」アワードとなります。 記念すべき本年は、仁科亜季子さん・高橋克典さん・大黒摩季さん・唐田えりかさん・長濱ねるさん・枝並千花さんの6名が「KIMONOIST 2025」を受賞。会場を新たに和楽器の音色が奏でられるなか「KIMONOIST 2025」アワードが行なわれました。 ■仁科亜季子さん 4歳から毎日のように着物を着ていましたが、今回選んでいただいた着物は自分では全く思いつかないデザインで、目から鱗でした。八掛がグレーの模様だったり、足袋も二重で襟にはラメが入っていたりと、72歳にして新しい境地に立った気分です。昔は季節やしきたりに合わせた着物が多く、ハードルが高いものでしたが、今はアートとコラボしたような感じで親しみやすいと思います。ご年配の方々には、ぜひ冒険して着物を楽しんでほしいです。 ■高橋克典さん 以前から時代劇を通して、着物とお付き合いしてきました。普段は江戸時代の着物が多いので、今回のような『新しい古典』をテーマにした、モダンな着物を着させていただくことは初めてでした。今日はコートのような軽い羽織りもあり、少しとっぽく着たくなりますね。若い頃と違い、この年になってから着物の持つ奥深さや素敵さに気がつきました。普段着ているものよりも軽いので、構えずにこれからも着続けたいですね。 ■大黒摩季さん サングラスをして登壇しているのは、歌わないで歩くのがなんだか恥ずかしいからですね。私は大太鼓を習っていて、日本を代表する和太鼓奏者の方々とライブをした際に、着物を着せていただきました。私たちクリエイターは、何にもないところから音を積み上げていきますが、お着物はもっと繊細な糸から始まる。その繊細さとアバンギャルドさを両立できていて、すごいなと思いました。 ■唐田えりかさん 色味やシックな感じが個人的に気に入っています。でもその中にも白や黄色の華やかな部分があって、「お着物を個性として着れる楽しさ」を初めて体感できました。私は作品をやらせていただく時くらいしか着物を着る機会がないのですが、普段から着られている方は凛としていて品があり、かっこいいなと思います。私自身も着姿が見合うような人なりたいなと思いました。 ■長濱ねるさん 普段自分で選ぶ色合いよりも大人っぽいシックな赤色で、背中を押してくれるようなお着物です。いつもの自分よりも少し大人びた気がしました(笑)一方で、足袋にはレースが使われていて親しみやすさも感じました。着物に袖を通すと、背筋が伸びて所作まで美しくなれるような気がします。祖母が80歳になったのですが、お着物が大好きなのでぜひ見せたいと思います。 ■枝並千花さん 今回選んでいただいた着物を見た時、「品格」「情熱」という言葉が思い浮かびました。まさに、私がステージに立つ時にいつも意識しているキーワードで、いつかこのお着物を着て演奏したいと思っています。私は4歳からバイオリンを習っていますが、バイオリンも着物も長く受け継がれてきた伝統芸術という点で共通していると思います。伝統芸術を伝承することが私の使命だと思っていますので、これからも音楽のジャンルを越えて伝え続けていきたいです。 学生新聞オンライン2025年10月7日取材 上智大学4年 白坂日葵/青山学院大学1年 松山絢美 上智大学4年 白坂日葵/総合スタイリスト 斉藤上太郎/青山学院大学1年 松山絢美

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「SUITS OF THE YEAR 2025(スーツ・オブ・ザ・イヤー 2025)」授賞式

左から 松岡宏泰氏/桜井一宏氏/池江璃花子氏/尾上松也氏 2025 年11 月12日(水)、「SUITS OF THE YEAR 2025」授賞式が開催されました。本アワードは、日本経済新聞社のメディアビジネスライフスタイルサイト「THE NIKKEI MAGAZINE」が主催するもので、今年で8 回目を迎えました。昨年同様、会場にお客様をお招きし、オンライン配信と合わせたハイブリッド形式で開催。ビジネス、イノベーション、スポーツ、芸術・文化、エンターテインメントなど、それぞれの分野で輝かしい功績をあげられた話題の4名が表彰されました。2025 年のテーマは「サステナブル」。経営の革新や社会に新風をもたらす商品・サービスの開発などを対象とする【ビジネス部門】からは、東宝株式会社 代表取締役社長 社長執行役員の松岡宏泰氏。新しい技術やアイデアで産業の進歩に寄与した【イノベーション部門】からは株式会社獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元の桜井一宏氏。競技の普及と発展に貢献した【スポーツ部門】からは、競泳選手の池江璃花子氏が登場。さらに芸術やエンターテインメントで世の中に感動を与えた方にフォーカスした【アート&カルチャー部門】からは、歌舞伎俳優の尾上松也氏が選出。合わせて4名の受賞者が登壇。今年を象徴する受賞者の喜びの声とともに、それぞれのキャラクターを投影したスーツ姿で煌びやかにアワードを彩りました。 ■受賞の挨拶 【ビジネス部⾨】東宝株式会社 代表取締役社⻑ 社⻑執⾏役員 松岡宏泰⽒この度は、このような素晴らしい賞をいただき、心より感謝しております。この賞は大変認知度が高いようで、すでに多くの方からお祝いの声をかけていただき、大変嬉しく思っています。この一年で印象的だったのは、東宝グループとして理念体系を刷新したことです。多くの社員と議論を重ね、「そのひとときが人生の力になる」という想いを込めた企業スローガン『Moments for life』を制定し、共有していくことにしました。このプロジェクトこそが、我々にとって、未来への最も大きな一歩だったと思います。スーツについては、最初の就職時のイギリス人の上司の影響でネイビーのスーツを好むようになりました。それからクローゼットには似たようなスーツばかりが並んでいます。 【イノベーション部⾨】株式会社獺祭 代表取締役社⻑/4代⽬蔵元 桜井⼀宏⽒この度は、光栄な賞をいただき、本当に嬉しく思っています。最初に連絡が来た時は信じられなかったです。獺祭を飲んで応援してくださる皆さんがこの場に連れてきてくださったと思っております。この場に立てたことに心から感謝しています。現在ニューヨークでは「獺祭Blue」を造っています。実際に造ってみると、本当に苦労の連続で。そこそこ美味しいお酒はできるのですが、そこから更に素晴らしいものにするにはやはり水と米と環境と空気といった全ての要素の総合力だと思います。試行錯誤の繰り返しで、まだまだ乗り越える壁はたくさんあるなと思っています。今回着用のスーツは獺祭Blueブルーにちなんで落ち着いたネイビーにブルーのストライプを選びました。 【スポーツ部⾨】競泳選⼿ 池江璃花⼦⽒この度は、本当に素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。これまで多くの素晴らしい方々が受賞されてきた中で、自分が選ばれるとは思っておらず、心から感謝しています。今年はオーストラリアから日本に拠点を移しました。日本に帰ってきたことによっていろいろなお仕事をいただいています。もちろん競泳を本業として続けながらも、一人の社会人としても様々なお仕事にチャレンジしていけたらいいなと思っています。今回着用のスーツは、明るさを意識してラメ入りのグレーの落ち着いたトーンを選びました。上下で着こなすだけでなく、ジャケットやパンツ単体でも楽しめるデザインになっています。プライベートでも少し冒険できる素敵なデザインが気に入っています。 【アート&カルチャー部⾨】歌舞伎俳優 尾上松也⽒この度は、このような栄誉ある賞をいただき、大変嬉しく思っております。僕自身、スーツが似合う男としてさらに成長していかねばと、身が引き締まる思いです。今年は初めて演出を手がけた『刀剣乱舞』の新作歌舞伎があり、その第2弾の公演も夏に行われました。準備期間を含めて非常に多くの時間を費やしましたので印象に残っています。また、歌舞伎にも出させていただきながら、ミュージカル『エリザベート』などいろいろな方とお仕事をできるチャンスをいただけて大変光栄です。今回着用のスーツは本当に着心地が良くて自分の体にすごくフィットしたスリーピースになっています。ジャケットを脱いだときのシルエットも気に入っています。 ■トークセッション 【サステナブルな取り組みと繋がり】 松岡:世田谷にある東宝スタジオではエネルギー会社の方との出会いがあり、水素発電や太陽光発電を行っており基本的に脱炭素でまわっています。 桜井:お酒造りの中でいちばん大きいのは無駄を出さないという部分ですね。例えばお酒を造る過程で出来た酒粕なども無駄にならないように世の中にいい形で返すことを大切にしています。他には農業の生産者さんとの繋がりや伝統の価値を世間に伝えていくためにも職人さん同士が繋がっていくことも大切だと思い、取り組んでいます。 尾上:歌舞伎も先祖や先輩方が繋いできてくださり、今こうして400年以上の歴史になっています。まだ歌舞伎を見たことがない方にも歌舞伎の魅力を伝えていくためにも「守る」だけでなくいろいろなことにチャレンジしていくことが大切だと思っています。これも伝統を伝承することの一つだと思っています。 【日本の強みとは】 桜井:日本の食やお酒は、ときに傍から見るとちょっと行き過ぎているのではないかというくらい細かいところをずっと突きつめていると思うんです。そこが技術の蓄積となって世界に認められてきたのだと思います。日本食そして日本酒の良さはこれからも伝わっていくと思います。 松岡:コロナ禍においてエンターテインメントが「不要不急」と言われた時は、本当に胸が痛みました。しかし、日本の映画業界は世界でもいち早く映画館を再開し、安心して作品を届けるために業界全体で力を合わせました。その取り組みが『鬼滅の刃』の大ヒットにも繋がり、コロナ後にここまで映画ビジネスが戻った国は他にないのではないかと思います。 池江:オーストラリアから日本に戻ってきて改めて感じたことが、スーパーのお肉コーナーの陳列の美しさです。海外だとお肉はごろっと置かれているだけなので、日本の当たり前に整った美しさに感動しました。それに、お風呂で湯船にゆっくり浸かれることや、玄関で靴を脱いで「ただいま」と言える環境も、日本ならではの豊かな文化で強みだと思います。 【キャンドルでリラックス】 尾上:僕はコロナ禍で時間ができた時に、何となく家にあったキャンドルを炊いてみたのがきっかけで、一気にその魅力にはまりました。その後キャンドルショップに通い詰め、日本キャンドル協会の方々とご縁ができ、今では理事まで務めています。 池江:それこそ私もキャンドルが好きで!特にコロナ禍の時は練習から帰ってきて部屋を暗くしてキャンドルを炊いていました。その空間で温かい飲み物を飲みながら映画を観るのが私のリラックスタイムでした。 学生新聞オンライン2025年11月12日取材 東京家政大学2年  篠田陽菜乃

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舞台「TRAIN TRAIN TRAIN」 和合由依さん・岡山天音さん出演 1枚の絵から...

2025年11月26日から東京芸術劇場プレイハウスにて、TOKYO FORWARD 2025 文化プログラム 舞台「TRAIN TRAIN TRAIN」が開幕しました。舞台「TRAIN TRAIN TRAIN」は想像溢れる世界観と身体表現を生み出し、振付家・ダンサーとして類をみない活躍を見せる森山開次さんを中心に創作するオリジナルの舞踊作品。「TRAIN」をモチーフに、不思議な音色を奏でるSLとユニークな乗客が繰り広げる冒険譚を、多彩なキャスト・アーティストが魅力溢れるシーン満載で綴ります。今回は、開幕に先駆け11月25日に行われたゲネプロを取材させていただきました。 〜キャスト・スタッフ コメント〜 森山開次 [振付・演出・出演/ブレス 役]東京2020パラリンピック開会式を終えてすぐ、1枚の絵を描きました。それは不思議な蒸気機関車の絵でした。その1枚の絵に多くの旅人が集い、この列車に同乗して、新しい物語を紡いできました。さまざまな表現手法、背景を持ったキャスト・スタッフたち。そして、この舞台を支えるサポートスタッフと一丸となってお届けします。この舞台との出会いに心から感謝いたします。  蓮沼執太 [音楽]私たち音楽隊は、舞台ステージ後方で音楽を奏でながら物語を見守ります。イトケンさん、宮坂遼太郎さん、三浦千明さんとの生演奏は、列車「月光ムジカSL」の旅と共振していきます。ピアノ、ドラム、パーカッション、トランペットなどの楽器を使って、さらには月の形をした様々な楽器や物と触れながら新しいサウンドスケープを作ります。そして、和合由依さんのユーフォニアム、坂本美雨さんの声、KAZUKIさんとSasa-Marieさんによるサインミュージック。すべての音と気持ちが重なり交わって『TRAIN TRAIN TRAIN』音楽が立ち上がります。一緒に旅を楽しみましょう。 三浦直之(ロロ) [テキスト]超最高〜!って気持ちがひたすらずっとつづいてる!ここに観客が加わったら、「超」があと何個足されるんだろ!! 栗栖良依 [アクセシビリティディレクター]ここまで多くの方々のご理解とご協力のもとで、とても挑戦的な作品をつくることが出来たことに、まずは心から感謝しています。いよいよ「SLムジカ」が出発します!この作品が、多くの劇場ファンや舞台制作者にとって、これからの舞台芸術の楽しみ方やあり方を、そして何気ない日常の当たり前について、ふと見つめ直すきっかけになることを願っています。 和合由依 [月の少女ミューズ/SLムジカ ミューズ 役]この舞台では生歌唱や生演奏、生パフォーマンスが繰り広げられます。昔から生のものに触れることが好きな私にとって、この上なく幸せな現場です。私の体が持つ感覚全てを使って、生なものたちを精一杯吸収し、舞台上で舞い放ちたいです。出会ったことのない感覚や感情の旅をお届けできましたら幸いです。 岡山天音 [詩人レン 役]長い稽古を終えて、これからいよいよ幕が上がる事に僕自身、高揚しています。それぞれの陽の光を持つ共演者の皆さまと、今日まで時間を共にできた事が幸福でした。これからの公演の中、僕が演じるレンを伴った僕自身の、どこかを目指す奇妙な旅が始まります。劇場に足を運んでくださる皆様のもとへ、何かが降ってきてくれることを祈っております。 坂本美雨 [女神メモリー 役]さまざまなことを乗り越えてきたひとりひとりの身体と、言葉、音楽、映像、手話が混ざり合い、汽笛を鳴らして進んでいきます。想像力をおもいきり、めいっぱい膨らませてこの世界に飛び込んでいただけたらと思います。 KAZUKI [作曲家ベン 役]『TRAIN TRAIN TRAIN』公演で、”ムジカ”という列車に乗り込むのは、誰もがそれぞれの“当事者”としての痛みや希望を抱えた人たちが乗車します。同じ月を見つめながら、同じ景色には辿りつけないかもしれない。それでも前へ進み続ける生き様を、視覚的な身体や新たな手話表現や初めて挑戦するサインミュージックで誠実に届けたいと思います。劇場でお会いできることを楽しみにしています。 はるな愛 [バロックマダムズ(オルガン婦人)役]人は皆それぞれ個性がある。個性ある乗客たちが、同じ列車で旅をする。その乗客達を目撃し同じ旅をして、皆さんも一緒に旅人になってください。 【撮影:宮川舞子】 誰もが楽しめる世界観 〜学生の観劇レポート〜 この作品は、ただ観るのではなく、自分も一緒に列車に乗り込んだかのような没入感のある舞台でした。手話や字幕が自然に溶け込み、言葉は少なく、詩的な表現と身体の動きによって物語が紡がれていきます。その様子は、言葉にするのは難しいけれど、芸術の中にさらに芸術が広がっている感覚を覚えました。また、手話や字幕など様々な工夫により、誰もが同じ空間で楽しめる作品であることも印象的でした。中でも、オノマトペを身体で表現しているのが心に残りました。言葉ではない共通言語が観ている私たちを暖かく包み込み、心まで揺らされるような不思議な時間でした。視覚的な楽しさだけにとどまらず、心の奥に触れ、感情そのものを揺さぶられる作品でした。武蔵野大学3年 吉松明優奈 観劇している時間があっという間に過ぎていきました。ひとつひとつの言葉はどこか不思議でありながら、気がつくと心の奥にすっと馴染んでいて、観終わったあとに大切な言葉を優しく手渡されたような感覚になりました。これまでいくつか舞台を観てきましたが、その中でも動きの大きさやビジュアルの豊かさが際立っていて、視覚的にたくさん楽しむことのできる作品でした。要所要所でセリフと同時に手話がされていて、誰一人置いていかないように世界を共有しようとする姿勢が印象的でした。登場人物ひとりひとりが生の躍動感に満ちた舞台で、役者さんたちのエネルギーが客席に真っ直ぐ心に届いてくるようでした。とても優しさ溢れる舞台で4回の上演なことが寂しくなるくらい何度でも観たい舞台でした!城西国際大学2年 渡部優理絵 <公演概要> 舞台「TRAIN TRAIN TRAIN」 振付・演出 森山開次 音楽 蓮沼執太 テキスト 三浦直之(ロロ) ○公演日程 2025年11月26日(水)〜30日(日) ○劇場 東京芸術劇場 プレイハウス ○キャスト和合由依 岡山天音 坂本美雨 KAZUKI はるな愛 森山開次/大前光市/浅沼圭 岡部莉奈...

区長・市長

秩父市長 清野和彦

個性ある地域の力を活かして、「わかちあい」の秩父を創る 秩父市長 清野和彦(きよのかずひこ) ■プロフィール秩父市の第四代市長。二児の父で、料理と音楽鑑賞、神社仏閣巡りを趣味とする。高校時代はラグビー部に所属、早稲田大学政治経済学部を卒業。政治理念は「地域の個性を活かして、わかちあいの秩父をつくる」。人口減少を背景に、住民の力を引き出し対話を通じて課題解決を図る。地域の医療・教育・産業の活性化を念頭に、透明性の高い行政運営を目指す。 都心から特急で約80分の好立地でありながら、豊かな自然と文化に恵まれたまち・秩父市。そんな秩父市では今年の4月に市長選が行われたが、市制施行以来最年少の41歳で当選したのが、清野和彦市長だ。今回は、そんな清野市長に秩父市の魅力や人口減少対策への取り組み、さらに今後の展望などについて伺った。 実は元々は政治や公務員への関心はあまりなかったんです。学生時代は、早稲田大学の政治経済学部で行政学のゼミに所属していましたが、私が特に関心を持っていたのが、森林政策です。学生時代には、ケニアに半年間インターンシップに行き、貧困問題と環境保全の両立をテーマに研究していました。そこで気が付いたのが、アフリカの貧困の構造と日本の都市と地方の関係には似たものがあるということです。アフリカではヨーロッパに人材がどんどん流出していて、それによって自分たちの生活を良くする自己決定力が減っているという現状があります。これは日本も同じです。全体的には改善傾向にはあるものの、都市集中型の社会なので、秩父のような地方から若者が都市部に流出することで、地域の活力が減っています。そんな風にアフリカで気づいたことが、私の今の色々な活動の原点になっています。 ■市議、そして市長に 大学卒業後は、森林保全のための自然保護団体で調査研究員として働きました。水源地をみんなでお金を出し合って買い取る「トラスト」や、森林保全や林業を活性化するための法整備に関わるためのロビー活動も行いました。そして、それが政治との最初の関わりにもなりました。そうした活動を続けていたのですが、東日本大震災が起きて日本の森林を巡る状況は大きく変わりました。同時に自分の中でも色々と変化が起き、仕事を辞めて東日本大震災の復興支援団体で専従職員として働くことを決めました。復興の現場を見ていく中で、まちづくりの必要性や地域の政策の重要性を感じ、一念発起して秩父に戻り、市議会議員選挙に出馬しました。30歳で市議会議員になって、3期11年間市議会議員を務めました。市議会議員として活動していく中で、改めて地域の魅力を感じ、「この魅力を活かすことが出来ればもっと秩父は良くなる」と思い、市長選に挑戦することを決めたのです。 ■「わかちあい」によって生まれた街 今の秩父市は平成17年に1市1町2村が合併して生まれた自治体なので、それぞれの地域が実は異なる成り立ちを持っています。さらに時代を遡ると昭和の大合併というものがあって、その頃には今の秩父市がある地域だけで、10を超える町や村がありました。ですから、よく見てみると、地域ごとにお祭りも産業も成り立ちも異なります。ただその中で総じて言えるのは、この地域は強い権力者が作ったまちではなくて、人々が自分たちの持っているものを出し合って作ってきたまちということです。私はこれを「わかちあい」という言葉で表現しています。その証として秩父には地域全体で年間300ものお祭りが残っていますが、これは支え合いのコミュニティが生きている証拠です。私もまちづくりにおいて「個性ある地域の力を活かして、わかちあいの秩父を創る」という理念を掲げています。今後も、秩父地域の持っている特色を活かしつつ、より細かいエリアの方々が持っている力を活かしていきたいと考えています。 ■地域の中で特色ある教育を 地方の人口減少が日本全体で大きな問題になっていますが、秩父市でも様々な取り組みを行っています。学校給食費の無償化などの取り組みに加え、より細かくみなさんのニーズに応えるために、市役所内に若手職員を中心とした「まちづくり研究チーム」を設立して、子どもの遊び場と育児休業の取りやすい環境づくりという2つのテーマで若手職員と一緒に喧々諤々と議論しています。また、教育にも大きな課題があると考えています。秩父地域では小学校に通う児童の数が減っているという問題もあるのですが、併せて地域の高校に進学をする人が少なくなってきています。もちろん外に出ていくのは自由なのですが、地域の方々が通いたくなるような、もっと特色のある教育を作っていく必要があると感じました。高校は都道府県が設置しているので今まで秩父市はあまり関与をしていなかったのですが、高校を魅力化するため、地域おこし協力隊を配置し、教育コーディネートのようなことを始めています。さらに若者支援という観点から、私が市長に就任してから「若者活躍担当」という部署を新設し、若い方々が意見を言いやすいような状況を作り、それを政策に反映させられるような組織編成も行っています。 ■広域行政の推進と荒川流域圏構想 今後の展望として、私は広域行政の推進と荒川流域圏構想の2つを大きなビジョンとして掲げています。秩父地域のような人口が減少しているところでは、1つの市や町で行うと非効率な事業があります。秩父地域の1市4町で連携をすることで、効率的な事業運営や公共施設の再編を目指しています。また、荒川流域圏構想では、秩父地域が荒川の水源地となっていることから、その流域の自治体と経済政策・人口政策・安全保障政策を連携して進めていこうと考えています。さらに、国からドローン航路の起点に選ばれているので、ドローン物流の発展にも乗り遅れないようにしたいと考えています。観光については現在の年間観光客数が500万人台ですが、インバウンド需要も取り込んでそれを10年以内に2倍にすることを目標にしています。 ■大学生へのメッセージ 大学生には時間があって、やりたいことができる環境があります。ですから色々なことにチャレンジして欲しいですし、それはきっと将来何かの役に立つと思います。特に留学はいいですよね。どんな国にどんな課題で行ったとしても、必ずいい経験になるのではないでしょうか。 学生新聞オンライ2025年9月19日取材 法政大学3年 島田尚和

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俳優 松谷鷹也 / 俳優 前田拳太郎 映画『栄光のバックホーム』

“日々成長”を胸に、一歩一歩進んでいってほしい ■俳優 松谷鷹也 1994年1月22日生まれ、神奈川県出身。小学校3年から本格的に野球を始め、高校時代は学法福島で投手として活躍。身長185cm、体重74kg、左投げ左打ち。読売ジャイアンツにドラフト2位指名された元プロ野球選手の松谷竜二郎さんを父に持つなど、横田慎太郎さんとの共通点を多く持つ。天性の感性と素直な性格が魅力で、本作の脚本を務める中井由梨子が率いる野球型俳優エンターテインメント集団「東京モザイク」では4番ピッチャーとして活動。本作の役作りのために福山ローズファイターズの練習生として体重を94kgに増やして野球に打ち込んだ。また、本作の監督である秋山純のもとで制作・助監督としての経験も積み、スタッフとしての知識も深めている。生前の横田慎太郎さんと親交があり、彼から譲り受けたグローブで劇中の“奇跡のバックホーム”をリアルに再現する。 ■俳優 前田拳太郎 1999年9月6日生まれ、埼玉県出身。2021年に俳優デビュー。同年には『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日)で初主演を務めている。主なドラマ出演作に、『トクメイ!警視庁特別会計係』(23/関西テレビ)、『君には届かない。』(23/TBS)、『女神の教室~リーガル青春白書~』(23/フジテレビ)、『君とゆきて咲く~新選組青春録~』(24/テレビ朝日)、『PJ~航空救難団~』(25/テレビ朝日)がある。映画では『劇場版 美しい彼~eternal~』(23/酒井麻衣監督)に出演。また、劇場アニメ『ふれる。』(24/長井龍雪監督)では主人公の声優を務めた。  2025年11月28日公開の映画『栄光のバックホーム』。この映画は、元阪神タイガース・横田慎太郎さんの実話をもとに作られた感動作。主演を務めるのは松谷鷹也さん。そして、横田慎太郎さんのライバルであり親友である北條史也役を演じるのは前田拳太郎さん。お2人に、映画『栄光のバックホーム』の見どころについてお話を伺った。 ■出演が決まったときの想い 松谷:4年ほど前、秋山監督が『20歳のソウル』という作品を撮った時に、制作スタッフとして関わっていました。その2か月ほど後、「次の作品で横田慎太郎さんの作品を撮りたいのだが、鷹也を主演に考えている」と聞いたときは、信じられない気持ちが大きかったですね。僕自身の感覚としては、主演を務めるというより、慎太郎さん役を演じるという気持ちが強かったです。そのときはコロナ渦だったので、リモートで秋山監督と脚本の中井さんと一緒に脚本づくりをはじめました。当初は、慎太郎さんも2回目の闘病を終えてお元気なタイミングだったので、鹿児島での講演会にも行きました。その途中でホスピスに入ったという話を聞き、お見舞いにも伺いました。そして訃報を聞きました。それまでは慎太郎さんが講演会を頑張っていたので、「映画が完成したら講演会を一緒にできたらいいな」と思っていました。でも、お葬式にお邪魔した後、「沢山の人に慎太郎さんのことを伝えないといけない」とより一層覚悟を決め、自分の中でのギアが上がった気がします。 ■実在する方を、作品の中で演じること 前田:僕自身は、実在する方の役を演じることは初めてでした。実写化とも違いますし。大切にしたのは、「北條選手を真似て演じることはしない」という想いです。監督ともそのようにお話しさせていただいて。北條選手のYouTubeなども拝見しましたが、見すぎるとご本人に寄せてしまうと思い、作品の中で必要な北條選手を演じるよう意識しました。僕は、今回この作品を通じて横田選手の立派な姿を知りました。“沢山の人に届けていきたい“と思いました。”誰かの背中を押す作品”になると思うので、「この作品をみんなに届ける、という思いでやらないと」と思っています。 ■印象に残っているシーン 松谷:10年ほど野球をやっていましたが、肩を壊してやめました。10年ほど野球から離れていたので、最初は投げることができませんでした。でも、初めに話を聞いた時点で、「肩が壊れてもいいからやるしかない」という想いが強かったです。慎太郎さんの引退試合での奇跡のバックホームについてはご存じの方も多いです。秋山監督はこの映画の野球シーンには一切CGを使わないと最初から言っていました。だから、その言葉を聞いて「奇跡のバックホーム」を投げることだけを考えて4年間やっていました。撮影の日は、普段の撮影よりも気合が入り、「ついにこの日が来た」という感慨深さもありました。 前田:最初お話を頂いたときは、野球のシーンはないと言われていました。僕は野球の経験がないですし。でも、いざ始まると「北條、ここ入って」と言われ、撮影が始まって……。地方に泊まりでの撮影でしたが、鷹也さんが練習を手伝ってくださって、休みの日も2人で練習所に行って練習をしました。北條選手の重要なシーンは素振りをするところだと思います。最初は2人で、最後は1人で素振りをします。横田選手とのつながりが感じられるシーンで今でも鮮明に覚えています。 ■映画に携わる中で変化したこと 松谷:僕は作品に長い間関わっていたので、慎太郎さんのことを調べ尽くしました。最近では甲子園でファーストピッチをして、その後、甲子園歴史館に行きました。そこで、阪神の選手が入団した際に書く、サインと一言を添えた直筆の色紙を拝見しました。慎太郎さんは“日々成長”という言葉を書かれていて。この言葉は、彼が子どもの頃から目標を立てて少しずつ前に進み、病気になったときも一個一個目標を立てて、少しでも前に進んでいたことの象徴であると感じ、とても感動しました。まもなく映画が公開するので、一人でも多くの方に慎太郎さんのことや映画のことを知ってもらえるように、できる限りのことに取り組んでいます。 前田:作品を通じて、実話であることが身近に感じられました。映画を撮る前と撮った後では台本の見え方が変わりました。ノンフィクションだからこそ、台本が自分のものにできるようになりました。お芝居に対する考え方が変わり、お芝居と自分の距離感も縮まったと思いました。 ■今まで生きてきた中での挫折と立ち直り方 松谷:小学校2年から大学に入ってからの半年まで、ずっと野球をしてきました。大学に入ったときに肩を壊して野球をやめる決断をしたときは、本当に悲しかったですね。小さい頃から野球のことだけを考えて、プロ野球選手になりたいと思っていました。その夢がなくなり塞ぎこんでいましたが、兄の助言で役者になりたいと考え、なんとか立ち直ることができました。 前田:このお仕事をはじめてから、何度も心が折れていますが、そのたびに立ち直っています。毎回作品が終わると一人で反省会をしています。自分の中に理想があるのですが、そこまでたどり着けず、またチャレンジしての繰り返しです。苦しいこともありますが、これを続けていくことで、未来の自分が理想の自分に近づいていけると思います。挫折は味わうものですよね。 ■映画『栄光のバックホーム』の見どころ 松谷:全部が見どころです。全編通して慎太郎さんの28年間、家族の絆、そしてファンの方や球団の方など支えた方々の生き様が詰まっているので、全部見ていただいて、そのすごみを感じていただけたら嬉しいです。 前田:横田選手が諦めずにまっすぐ取り組んだこと、家族や仲間などみんなで頑張ってきたことが素敵だと感じました。誰もが挫折を味わったことがあると思いますが、横田選手を見て「自分も頑張ったら周りも支えてくれるんだな」と思えることが、この作品の魅力です。 ■大学生へのメッセージ 松谷:大学生の方も大変なことがあると思います。ぜひこの作品で描かれる慎太郎さんの生き様を通して、“日々成長”すること、一歩一歩自分がやりたいことや目標を考えてもらいたいなと思います。夢や目標はなかなか見つからないかもしれませんが、「何がやりたいのか」を考えるだけでも成長していると思います。日々成長していなくても「毎日成長したい」と思うことで生活も変わると思いますし。この映画を通して、受け取ったものをぜひ実践してほしいです。 前田:大学生のとき、夢や目標がないことがコンプレックスでした。小さい頃、将来の夢を語ることが恥ずかしくて。空手をしていましたが、「空手選手にはどうせなれないだろう」と思っていました。大学3年生のときに役者を目指しはじめ、夢を持ったことで生活が変わりました。僕が当時この映画を見ていたら、影響されていたと思います。「自分の夢はなんだろう」と思っている人に、是非このメッセージを届けたいです。「これは難しいかな」と思ってもしっかり目標を持って頑張ってほしいです。 学生新聞オンライン2025年11月1日取材 東京薬科大学3年 庄司春菜 幻冬舎フィルム 第一回作品『栄光のバックホーム』11月28日(金)より、TOHOシネマズ日比谷 他 全国ロードショー製作総指揮:見城 徹 依田 巽原作:「奇跡のバックホーム」横田慎太郎(幻冬者文庫)「栄光のバックホーム」中井由梨子(幻冬舎文庫)脚本:中井由梨子企画・監督・プロデュース:秋山 純 出演:松谷鷹也 鈴木京香高橋克典 前田拳太郎 伊原六花・山崎紘菜 草川拓弥主題歌:「栄光の架橋」ゆず(SENHA)配給:ギャガ制作:ジュン・秋山クリエイティブ©2025「栄光のバックホーム」製作委員会

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株式会社メガネトップ 代表取締役社長 冨澤昌宏

カリスマ性に依存しない。2代目に求められる組織作り 株式会社メガネトップ 代表取締役社長 冨澤昌宏(とみざわまさひろ) ■プロフィール1981年生まれ。静岡県出身。大学卒業後、広告代理店勤務を経て2005年株式会社メガネトップ入社。2009年、28歳で代表取締役社長に就任。就任後、経営理念の改定、ロゴの刷新、レンズ・フレーム一体価格、自社製品の開発など、様々な改革に着手。2012年に業界売上№1を獲得し、2025年に至るまで業界売上№1を継続している。 「眼鏡市場」を1000店舗以上展開するなど、国内売上高業界トップのメガネトップ。そんなメガネトップの冨澤昌宏社長は、創業者である父の跡を継ぎ、わずか28歳で社長に就任した異色の経歴の持ち主だ。今回はそんな冨澤社長に、2代目に求められる役割や業態転換の経緯、今後の展望などをお伺いした。 小学校のときの卒業アルバムを見ても、将来の夢に「メガネトップの社長」と書いていたので、子どもの頃から「大人になったら親の跡を継ぐもの」という意識はありましたね。ですが、大学卒業後に就職したのはメガネトップではなく、広告代理店でした。社会を知らず二代目としてメガネトップに入社するのではなく、異業種の会社で勉強しようと考えていたのですが、ちょうどその頃メガネトップの立て直しの業態転換などもあって、結局2年ほどで静岡に戻ることになりました。メガネトップ入社後、最初は経営企画室で会社全体の数字分析や不振店舗の立て直しを学びました。次に営業副本部長として商品企画や決裁の流れなどを知り、その後は常務としてIRを担当しました。そして3年後の28歳の時に社長に就任して、創業者の父は会長となりました。父も健在なので、こんなに早く社長に就任するとは思っていませんでした。しかし、父としては自分が健在な内に様々な経験をさせることで、もし何か問題が起きた時には自分が修正できるように、また、仮に私に経営者としての資質が不足していたとしても、学び直せる余地を持ちたかったそうです。 ■カリスマの後を継ぐ2代目として 社長になる前の3年間の学びを通して、やはり私と父は性格も違うしやり方も違うということは感じていました。その中で、私に期待されているのは5年後、10年後の会社をどうするかだと思い、会社の将来を作っていくためにどうするべきか、自分自身が周りにどう見られていく必要があるか、目指すべき社長像を少しずつ固めていきました。また、父は創業者として0から1を作り上げたカリスマ的なオーナーで、周りは反対意見を言いづらい環境でした。スピード感をもってそのカリスマ性を駆使したことが、わずか30〜40年で業界No.1になれた要因でもありましたが、組織が大きくなると同じことを続けるのは難しくなってきます。そこで、私は父とは反対に、社員が意見を言える風土づくりや組織の整備に力を入れました。組織が大きくなるにつれて、創業者のカリスマのパワーが届きにくくなっていくものです。それに代わる制度や組織をどのように作っていくのか、そこを意識する必要があると感じました。そのために社員との会話時間も増やしました。また会長と社員の橋渡し役になることによって、組織の歯車がかみ合うようにするのも私の役割の1つです。 ■「眼鏡市場」という業態とそのこだわり もともとメガネトップはディスカウント業態だったのですが、業績が悪化して不採算店が多くなっていました。そこで「2万円均一」で追加料金0円というシンプルなコンセプトで人気を博していた競合店に着目して、均一価格店舗の「眼鏡市場」という新しい屋号でオープンをしました。不振店舗を次々と眼鏡市場に転換していき、売上が2〜3倍になる店舗も出てきました。2006年以降に既存店のリニューアルと新規出店を急速に進め、業界内の順位を一気に引き上げることができました。しかし、競合が同様の価格戦略を始めたため、価格の優位性だけでは差別化が難しくなってきました。そこで、自社製品の開発にもより力を入れるようになりました。元々、福井県鯖江市にメガネフレームを製造する自社工場を持っていましたが、眼鏡市場に切り替えてからはさらに自社製品の開発に力を入れていきました。そうして、2010年頃から自社製品である「FREE FiT(フリーフィット)」、「i-ATHLETE(アイアスリート)」、「ZEROGRA(ゼログラ)」といった商品を次々と発売していきました。これらは軽さやかけ心地、丈夫さなどの点にもこだわり、お客様の「負」を解消する機能性を持つ商品として、競合との差別化のポイントになりました。 ■国境や国籍に捉われずに企業理念の実現を 「関わる皆の幸せを実現し、笑顔を創造する」という企業理念のもと、今後国内のメガネ販売件数のシェア30%を目指しています。デジタル活用に力を入れており、オンラインでメガネ購入や、アプリでお客様のメガネのデータを管理することでメンテナンスの案内なども行っています。現在は、台湾でも35店舗の眼鏡市場を展開(2025年11月現在)しており、日本と同様にやはりNo.1を目指しています。企業理念は国境や国籍に関係なく共有することができるので、海外でも社員の成長や行動の精度を上げることで、より多くの仲間やファンを増やしていきたいと考えています。そのために力を入れているのが、やはり社内制度や社員教育、商品の魅力向上です。そして何より単にいいメガネを売るだけではなくて、お客様に喜んでもらえるメガネを販売することを大切にしています。人の困りごとに役に立つことを喜びと感じられる人や、そこにやりがいを感じてくれる人と一緒に働きたいと思っています。 ■大学生へのメッセージ 将来のビジョンや夢、目標をしっかりと持ってほしいと思います。大学入学時点で明確な目標を持っている人もいれば、大学生活の中で見つけていく人もいるでしょう。しかし、就職や次のステージに進む際には、どんな小さなものでもいいので、自分なりの夢や目標を持って行動して欲しいと思います。目的なく惰性で過ごすと、失敗した時に他責にしがちですが、目標があれば、達成できなかった場合も自分に何が足りなかったかを振り返り、次に活かすことができます。そして達成できた場合には、次の大きな目標に向かって進むことができます。若い内はチャレンジできることが多ので、ぜひ夢や目標、挑戦する意欲を持って進んでいってください。 学生新聞オンライン2025年9月16日取材 法政大学3年 島田尚和 情報経営イノベーション大学1年 襟川歩希/法政大学3年 島田尚和

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衆議院議員 青柳陽一郎

社会の変化に寄り添い、国会を動かす政治家に 衆議院議員 青柳陽一郎 (あおやぎよういちろう) ■プロフィール1969年生まれ。国務大臣政策秘書を務め、2012年衆議院選挙で初当選。現在5期目。立憲民主党 国会対策委員長代理、神奈川県連代表に就任、日本ユネスコ国内委員も務める。「ベトナムフェスティバル」共同委員長、「チャイナフェスティバル」事務総長など国際交流イベントを多数実施。早稲田大学大学院公共経営研究科修了、横浜市出身。 地域の声に耳を傾けながら、国政の最前線で改革に挑み続ける青柳陽一郎氏。国会のオンライン化やペーパーレス化など、目に見えにくい分野での効率化を進め、より開かれた政治の実現を目指してきた。変化の時代にあって、人と人とをつなぎ直す政治の在り方を問い続けている。 ■学生時代について 政治家という職柄につく人は、小さな頃から「将来政治家になろう」「政治家になってこの国を変えよう」と大きな目標や意志を持っている方が多くいます。しかし、私自身は最初から政治家になろうと考えていたわけではなく、体育会系のサークルで活動したり、友人と旅行や趣味に高じるなど普通の大学ライフを送っていました。ただ、「政治の話を全く聞いていなかったか?」と言われればそうではありませんでした。父親はもともと政治に関心が強かったことに加え、起業して会社を経営し、政治家との付き合いも多い人でした。ですから、政治や政策、社会情勢の話は学生のころ頃からよく耳にしていたのです。一年に及ぶ海外での生活から帰国した大学最後の年、父親から「政治家の事務所で鞄持ちをしてこい」と言われ、右も左もわからない政治の世界に飛び込んだのが、政治に足を踏み入れたきっかけです。 そこからは実に厳しい日々の連続でした。朝早くから夜遅くまで毎日働きました。とにかく代議士の役に立ちたい、というか足手まといにならないよう必死に働いたことを覚えています。そうやって一生懸命に仕事をこなしているうちに気に入られ、仕事ぶりが認められ、ふと気づいたらそれなりのポジションもいただいていました。次第に「政治の世界の仕事はやりがいはあるな」と思うようになりました。また、社会が直面する課題を目にし、それを変えようと必死に取り組む代議士の姿勢を間近で支えていくうちに自分の中でも問題意識がどんどん高まっていきました。 ■大臣の政策秘書を経て、出馬。そして、当選 学生インターン(鞄持ち)から若手秘書時代は本当に大変だったのですが、任される役割や責任ある仕事が増えて「自分がやらなければダメだ」という意識も高まっていきました。国務大臣の政策秘書として内閣での仕事を経験し、その後、仕えていた議員が引退し、いよいよ自分も政治の世界に挑戦しようと、まずは多くの先輩方に相談に行きました。2012年当時、ベンチャー政党として注目を集めていたみんなの党という政党の幹部の方からお誘いをいただき、選挙に出馬することを決めました。その決め手となったのは選挙区です。どうしても自分が育った街、横浜市保土ケ谷区での出馬にこだわりました。お陰様で2012年、2014年、2017年、2021年、2024年と五期連続当選し、現在は野党第一党の立憲民主党でお役をいただいて働いています。 ■主な取り組みについて 国会の仕事は、法律と予算をつくることです。国会には会期があり、そのため法律は内容もさることながら、その法律を審議するスケジュールがとても重要になります。私が担ってきた「議院運営委員会の筆頭理事」という仕事は、国会日程を組み立て、充実した審議を行い、会期内に法案や予算の成立をさせるか、修正するか、廃案とするかを判断していきます。地味ではありますが、国会運営の根幹を支える大切な仕事だと感じています。私自身が議院運営委員会で主導した国会改革の取り組みは、大きく分けて3つあります。一つは「国会のデジタル化・オンライン審議の導入」です。国会改革というのは目立たないものが多いのですが、時代に合わせた不断の改革が必要です。その中でも、私が特に力を入れたのが「国会のデジタル化」でした。これまで国会ではオンラインによる審議が一切認められていませんでした。私は、この状況を変えるために、憲法解釈の見直しから法律改正、制度や予算の整備に至るまで、一つひとつ丁寧に進めてきました。デジタル化という言葉だけを聞くと簡単なことのように思われるかもしれませんが、実際には憲法に明記されている国会の出席の定義まで議論があり、実現までには一定の年月と多くの調整を要しました。この取り組みによって、国会における質疑や議論がより柔軟に行えるようになり、デジタル時代にふさわしい新しい国会運営の第一歩を築くことができたと感じています。二つ目は、「国会におけるジェンダー・多様性改革」です。日本の国会は、世界の民主主義国家の中でも女性議員の比率が非常に低いという現状があります。私は「多様性こそ国会が率先して示すべきだ」との考えから、制度面での改革を進めました。具体的には、妊活休暇の導入、育児休暇制度の創設、出産を欠席事由として正式に認める制度改正を行いました。こうした取り組みは民間企業から見ると相当遅れていました。これは国会のあり方を変える本質的な改革だったと考えています。女性や若手がより安心して政治の場に立てる環境を整えることで、国会そのものが社会の多様性を映す存在になることを目指しています。この改革は、ジェンダー研究者や大学関係者などからも高い評価をいただいています。そして、三つ目は「孤独・孤立対策推進基本法の制定」です。日本では残念なことに自殺者数や自殺率が依然として高く、特に若い世代の自殺が深刻な社会課題となっています。その背景には、孤独や引きこもり、社会的孤立といった問題があると分析されています。こうした現状を受けて、私は「孤独孤立対策推進基本法」の制定に取り組みました。この法律は、孤立や孤独に陥る前の段階で支援体制を構築し、また孤立してしまった人が再び社会に戻ることを支援するための枠組みを整えたもので、国や自治体、地域社会が一体となって対策に取り組むことを定めたプログラム法であり、私はその法案の取りまとめ責任者を務めました。社会全体で人と人とが支え合える仕組みをつくることも、政治の役割だと考えています。 ■大学生へのメッセージ とにかくいろんなことを挑戦してほしい。失敗が貴重な経験になる年代なので、面白そうと興味を持ったら、やってみる、会ってみる、行ってみるのがとても重要です。ネットの情報だけではなくて、実際に触れてみてほしい、感じてみてほしいのです。世界の国を回ると、面白い人、刺激的な体験などに出会えますし、同時に日本のすばらしさにも気づくのではないでしょうか。ぜひ、若いうちに世界を見る経験をしてみてくださいね。 学生新聞オンライン2025年10月23日取材 情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥 城西国際大学2年 渡部優理絵/情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥

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ミュージカル『フラガリアメモリーズ』〜Promise of Love〜 待望のBLUE B...

2025年11月21日(金)から東京・シアターH にて、ミュージカル『フラガリアメモリーズ』〜Promise of Love〜が開幕しました。ハローキティたちを守る、騎士の物語―『フラガリアメモリーズ』のメディアミックスの 1 つとして始動した、ミュージカル『フラガリアメモリーズ』(通称:フラミュ)。フラミュシリーズ第 2 弾となる本作は、シナモロールを主(ロード)とする騎士・シエロモート役の植田圭輔さんをはじめとした【BLUE BOUQUET(ブルーブーケ)】を中心に描かれます。初日に先立ち11月21日に公開された公開ゲネプロを取材しました。 〜クリエイター&キャストコメント〜 ◆演出 伊藤マサミさん(進戯団 夢命クラシックス)毎度おなじみ、〝サンリオおじさん〟の伊藤マサミです。今作はミュージカルであることにとことんこだわりました。シナリオの亀田さんを始め、作曲の和田さん、歌詞の浅井さんと、歌として届ける言葉の意味を深く深く考えました。まさしく音楽で繋いでいく物語。彼らの「歌(ことば)」が皆さんの心に届いて、そこから様々な形の「愛(ブーケ)」を受け取ってもらえるよう願っています。 ◆シエロモート役 植田圭輔さん稽古段階から良い集中力を保ち、BLUE BOUQUET らしい空気感を作り上げる事ができたと思います。前作で RED BOUQUET の皆が築き上げたフラミュらしさを大切に僕たちらしく世界観を届けられたらなと思います。それぞれの存在感と抱えている想いをメロディーに乗せて、ミュージカルをしっかりお届けしたいなと思います。 ◆クロード役 広井雄士さんいよいよ幕が上がりました!初日公演、如何でしたでしょうか?稽古に入るずっと前から、クロードくんの心情や生き様に胸を打たれ、演じられる事が楽しみで仕方が無かったものでして。こうして届けられる事が何より嬉しいです。RED、NOIR、そして BLUE それぞれの魅力が詰まっているのが今作の見所の一つ。クロードくんが自らの騎士道を泥臭く追い求めるその過程を、どうか応援していただけたら嬉しいです。皆様のお越しを、フラガリアワールドでお待ちしております。 ◆ウィルメッシュ役 北園 涼さん待ちに待った BLUE BOUQUET の公演。RED BOUQUET の公演では各々で動いていた我々が、今回、クロードや NOIR BOUQUET の 2 人も加わりフラガリアの世界に広がりを持たせます。それぞれの愛と騎士道を胸に、ぶつかり合い、寄り添い、理解し合う。優しく強い騎士たちの物語を是非劇場で楽しんでください。 ◆クラークステラ役 田中涼星さんBLUE BOUQUET の公演『Promise of Love』が開幕いたしました。 今回は BLUE BOUQUET の物語をお届けしておりますが、 6 人揃ってより BLUE BOUQUET としての形を形成出来たなと稽古を経て思っております。是非劇場でそれぞれのキャラクターが持つ信念を見届けていただき、この物語を楽しんで帰っていただきたいです。よろしくお願いいたします。 ◆ルタールステラ役 塩田一期さんついに!BLUE BOUQUET 公演がやって来ましたね!RED BOUQUET の公演を見て、募らせていたわくわくをこれからお客様と一緒に共有できることとても嬉しく思います!!BLUE BOUQUET ならではの雰囲気、ルタとクラが今回の物語で得るものとは!?日々考えて挑戦しチーム一丸となって高めてきた素敵な作品です!ぜひ一緒に楽しみましょう!!劇場でお待ちしております! ◆ミュンナ役 新谷聖司さん無事、初日の幕を上げることが出来ました。ご声援誠にありがとうございます。それぞれの騎士道や、クロードが青の大陸のフラガリアの騎士たちとの関係を深めていくにつれ様々なことを学び、自分だけの道を見つけていくその姿に、僕自身も稽古からずっと心を奪われ続けています。皆様にもその感動を味わっていただけること、とても嬉しく思います。最後まで楽しんでください!! © 2025 SANRIO...

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「SUITS OF THE YEAR 2025」授賞式

2025年11月12日(水)、「SUITS OF THE YEAR 2025」授賞式が開催されました。本アワードは、日本経済新聞社のメディアビジネスライフスタイルサイト「THE NIKKEI MAGAZINE」(https://magazine.nikkei.com)が主催するもので、今年で8 回目を迎えました。昨年同様、会場にお客様をお招きし、オンライン配信と合わせたハイブリッド形式で開催。ビジネス、イノベーション、スポーツ、芸術・文化、エンターテインメントなど、それぞれの分野で輝かしい功績をあげられた話題の4名を選出、表彰しました。2025 年のテーマは「サステナブル」。経営の革新や社会に新風をもたらす商品・サービスの開発などを対象とする【ビジネス部門】からは、東宝株式会社 代表取締役社長 社長執行役員の松岡 宏泰 氏。新しい技術やアイデアで産業の進歩に寄与した【イノベーション部門】からは株式会社獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元の桜井 一宏 氏。競技の普及と発展に貢献した【スポーツ部門】からは、競泳選手の池江 璃花子 氏が登場。さらに芸術やエンターテインメントで世の中に感動を与えた方にフォーカスした【アート&カルチャー部門】からは、歌舞伎俳優の尾上 松也 氏が選出。合わせて4名の受賞者が登壇。今年を象徴する受賞者の喜びの声とともに、それぞれのキャラクターを投影したスーツ姿で煌びやかにアワードを彩りました。 ■受賞者のご挨拶 【ビジネス部門】東宝株式会社 代表取締役社長 社長執行役員 松岡 宏泰 氏 この度は、このような素晴らしい賞をいただき、心より感謝しております。この賞は大変認知度が高いようで、すでに多くの方からお祝いの声をかけていただき、大変嬉しく思っています。この一年で印象的だったのは、東宝グループとして理念体系を刷新したことです。多くの社員と議論を重ね、「そのひとときが人生の力になる」という想いを込めた企業スローガン『Moments for life』を制定し、共有していくことにしました。このプロジェクトこそが、我々にとって、未来への最も大きな一歩だったと思います。スーツについては、最初の就職時のイギリス人の上司の影響でネイビーのスーツを好むようになりました。それからクローゼットには似たようなスーツばかりが並んでいます。 【イノベーション部門】株式会社獺祭 代表取締役社長/4代目蔵元 桜井 一宏 氏 この度は、光栄な賞をいただき、本当に嬉しく思っています。最初に連絡が来た時は信じられなかったです。獺祭を飲んで応援してくださる皆さんがこの場に連れてきてくださったと思っております。この場に立てたことに心から感謝しています。現在ニューヨークでは「獺祭Blue」を造っています。実際に造ってみると、本当に苦労の連続で。そこそこ美味しいお酒はできるのですが、そこから更に素晴らしいものにするにはやはり水と米と環境と空気といった全ての要素の総合力だと思います。試行錯誤の繰り返しで、まだまだ乗り越える壁はたくさんあるなと思っています。今回着用のスーツは獺祭Blueブルーにちなんで落ち着いたネイビーにブルーのストライプを選びました。 【スポーツ部門】競泳選手 池江 璃花子 氏 この度は、本当に素晴らしい賞をいただき、ありがとうございます。これまで多くの素晴らしい方々が受賞されてきた中で、自分が選ばれるとは思っておらず、心から感謝しています。今年はオーストラリアから日本に拠点を移しました。日本に帰ってきたことによっていろいろなお仕事をいただいています。もちろん競泳を本業として続けながらも、一人の社会人としても様々なお仕事にチャレンジしていけたらいいなと思っています。今回着用のスーツは、明るさを意識してラメ入りのグレーの落ち着いたトーンを選びました。上下で着こなすだけでなく、ジャケットやパンツ単体でも楽しめるデザインになっています。プライベートでも少し冒険できる素敵なデザインが気に入っています。 【アート&カルチャー部門】歌舞伎俳優 尾上 松也 氏 この度は、このような栄誉ある賞をいただき、大変嬉しく思っております。僕自身、スーツが似合う男としてさらに成長していかねばと、身が引き締まる思いです。今年は初めて演出を手がけた『刀剣乱舞』の新作歌舞伎があり、その第2弾の公演も夏に行われました。準備期間を含めて非常に多くの時間を費やしましたので印象に残っています。また、歌舞伎にも出させていただきながら、ミュージカル『エリザベート』などいろいろな方とお仕事をできるチャンスをいただけて大変光栄です。今回着用のスーツは本当に着心地が良くて自分の体にすごくフィットしたスリーピースになっています。ジャケットを脱いだときのシルエットも気に入っています。 ■トークセッション  【サステナブルな取り組みと繋がり】 松岡:世田谷にある東宝スタジオではエネルギー会社の方との出会いがあり、水素発電や太陽光発電を行っており基本的に脱炭素でまわっています。 桜井:お酒造りの中でいちばん大きいのは無駄を出さないという部分ですね。例えばお酒を造る過程で出来た酒粕なども無駄にならないように世の中にいい形で返すことを大切にしています。他には農業の生産者さんとの繋がりや伝統の価値を世間に伝えていくためにも職人さん同士が繋がっていくことも大切だと思い、取り組んでいます。 尾上:歌舞伎も先祖や先輩方が繋いできてくださり、今こうして400年以上の歴史になっています。まだ歌舞伎を見たことがない方にも歌舞伎の魅力を伝えていくためにも「守る」だけでなくいろいろなことにチャレンジしていくことが大切だと思っています。これも伝統を伝承することの一つだと思っています。 【日本の強みとは】 桜井:日本の食やお酒は、ときに傍から見るとちょっと行き過ぎているのではないかというくらい細かいところをずっと突きつめていると思うんです。そこが技術の蓄積となって世界に認められてきたのだと思います。日本食そして日本酒の良さはこれからも伝わっていくと思います。 松岡:コロナ禍においてエンターテインメントが「不要不急」と言われた時は、本当に胸が痛みました。しかし、日本の映画業界は世界でもいち早く映画館を再開し、安心して作品を届けるために業界全体で力を合わせました。その取り組みが『鬼滅の刃』の大ヒットにも繋がり、コロナ後にここまで映画ビジネスが戻った国は他にないのではないかと思います。 池江:オーストラリアから日本に戻ってきて改めて感じたことが、スーパーのお肉コーナーの陳列の美しさです。海外だとお肉はごろっと置かれているだけなので、日本の当たり前に整った美しさに感動しました。それに、お風呂で湯船にゆっくり浸かれることや、玄関で靴を脱いで「ただいま」と言える環境も、日本ならではの豊かな文化で強みだと思います。 【キャンドルでリラックス】 尾上:僕はコロナ禍で時間ができた時に、何となく家にあったキャンドルを炊いてみたのがきっかけで、一気にその魅力にはまりました。その後キャンドルショップに通い詰め、日本キャンドル協会の方々とご縁ができ、今では理事まで務めています。 池江:それこそ私もキャンドルが好きで!特にコロナ禍の時は練習から帰ってきて部屋を暗くしてキャンドルを炊いていました。その空間で温かい飲み物を飲みながら映画を観るのが私のリラックスタイムでした。 学生新聞オンライン2025年11月12日取材 東京家政大学2年  篠田陽菜乃

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舞台『フォールポイント』 梅津瑞樹さん主演 閉ざされた開発室で始まる“...

2025年11月19日から博品館劇場にて、舞台「フォールポイント」が開幕しました。舞台『フォールポイント』は独自の世界観と構成力により、現代演劇界で注目を集めるクリエイターの一人である広瀬格さんが作・演出するオリジナル新作舞台となります。出演する方は梅津瑞樹さん、花栁のぞみさん、柳下大さん、今村美歩さん、加藤啓さんの5名です。虚構と現実、記憶とアイデンティティといったテーマを巧みに織り交ぜ、外界から隔絶された白いVR開発室を舞台にした新感覚サスペンスを生み出します。開幕に先立ち、11月19日に博品館劇場で行われたゲネプロを取材させていただきました。 <出演者コメント> 【七沢直希役:梅津瑞樹(うめつ・みずき)】これまで数々の落下を経験してきました。階段から滑り落ち、志望校に落ち、馬から落ち、バイトの面接に落ち、何かしらから落ちる夢なんかはよく見ます。舞台『フォールポイント』は落下がキーワード。七沢は様々な絶望へと落ちていきます。観劇する皆様にはお手数ですが心にパラシュートをご準備いただきますよう。 【宇吹安那役:花栁のぞみ(はなやぎ・のぞみ)】人生は選択の連続ですが、この作品はまさに“選ぶことで物語が変わる”舞台です。誰かの正義が他の誰かには正義でないこともある…その揺らぎを一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。私は今回初挑戦が多く、毎日「できるかな…!」と自問しながらも向き合ってきました。まっすぐ向き合った時間ごと受け取っていただけたら。きっと何度でも味わえる物語です。物語に巻き込まれに来てください。 【錦城壮吾役:柳下大(やなぎした・とも)】今回の舞台は、現実と仮想が揺らぐ中で「何を信じ、何を選択するのか」が問われる作品だと思っています。錦城を演じる中で、彼の表面的な強さ以上に、奥に抱えた脆さや孤独に何度も共感しました。追い詰められた時、自分の限界を目の前にした時、抗いようのない相手に直面した時、人は何を選択するのか。その苦しみや葛藤を、一瞬一瞬、大切に生き抜きたいと思います。劇場で、その緊張と温度を受け取ってください。 【錦城花凜役:今村美歩(いまむら・みほ)】感情のバロメーターがぐわんぐわんなりながら、最後には全身に稲妻が走り目がチカチカになる。そしてきっと誰かの生活にもっと豊かさをもたらすエッセンスを散りばめてくれる。そんな演劇だと思うし、そう信じています。わたくしもいい意味で皆さまを振り回し、貴方に演劇のトキメキを与えられるよう、花凛として真実の瞬間を産み出してゆけるよう頑張ります。 【乾英俊役:加藤啓(かとう・けい)】手強い作品です。そこが面白い。何を聞いてもスラスラと裏設定を絡めて説明してくれる広瀬さんの描き込まれた世界を体現すべく、探求とトライの日々。今までの自分のやりかたでは、なかなか辿り着けず、ああでもないこうでもないと実験を繰り返しました。あるとき本能的にやったことを「良かったです」と言ってもらえたときに、嬉しさと同時に『これは挑み続ける作品だ』と覚悟しました。本番も毎回挑戦します。お客さまにとっても、きっと面白い作品です。お待ちしております。 <スタッフコメント> 【作・演出:広瀬格(ひろせ・かく)】 初日を迎え、本作をお客様に届けられることに興奮しています。 高いところから下を眺めた時、自分が転落することを想像して心がざわめく。そんな不安感を作品に込めました。「フォールポイント」は転落し続ける男の目眩に襲われるような自分探しの物語です。実験的で挑戦的な部分もあるかと思いますが、そうとは感じずただ楽しめるように、俳優たちと丁寧に作り上げ、この世界へ観客を引きずり込む力を持った作品に仕上がりました。 主人公とともに、足元が揺らぐ、目眩のするような感覚を体験してください。 次が予測できない吸引力のある作品 〜学生の観劇レポート〜 舞台「フォールポイント」は、現代人の息苦しさを鋭い刃物のように描いた印象を受ける作品でした。特に、主演俳優の梅津瑞樹さんが演じる、七沢直希の繰り返される時間の中で、追い詰められた人間の限界に迫る演技が、物語を緊迫感に包んでいたと思います。皆が抱える社会から見えない部分に対する葛藤や孤独感が、演者さんの表現力によって痛々しいほどリアルに伝わってきました。また、展開を動かす鋭い照明・音響が、その場へより没入感を演出していました。そして、怒涛のラストで全ての真相が判明する所では、手に汗握る展開で目が離せませんでした。情報経営イノベーション専門職大学1年 白石侑生 「ここからどうなるんだろう?」と緊張感を持ちながら考えて観劇してしまうほど吸引力のある作品でした。正義感を抱えて突っ走る七沢の姿はフィクションかもしれないけれど、誰もが心のどこかに持っている一面でもあると思いました。もし自分もこの人生が同じ一日を繰り返していたらどうなるのだろうと考え込んでしまいました。舞台『フォールポイント』のキービジュアルそのままに、何度も落ちては痛みを味わい続ける姿が、観客の私は観ているだけのはずなのに苦しく、目が離せませんでした。七沢の選択は一つひとつが重く、正解でもあり、間違いでもあり、その複雑さが積み重なってただの「ループもの」という言葉では片付けることのできない作品となっていたように思います。観終わった今でも余韻が強く残る舞台でした。城西国際大学2年 渡部優理絵 【公演概要】 舞台「フォールポイント」 作・演出 広瀬格 出演 梅津瑞樹 花栁のぞみ 柳下大 今村美歩 加藤啓 日程 2025 年 11 月 19 日(水)~ 11 月 30 日(日) 会場 博品館劇場(東京都中央区銀座8-8-11) チケット(全席指定) 土日祝日全席指定 9,800円(税込)平日全席指定 8,800 円(税込)※未就学児入場不可チケット販売 ・e+ (イープラス) https://eplus.jp/fall-point/・ローソンチケット https://l-tike.com/fall-point/(L コード:36252)・チケットぴあ https://w.pia.jp/t/fall-point/公式HP https://toei-stage.jp/fall-point/公式 X @Toei_stages(https://x.com/Toei_stages) スタッフ音楽:こおろぎ技術監督:寅川英司 舞台監督:松澤紀昭 舞台美術:野村真紀(東宝芸能)照明:阿部将之(LICHT-ER) 音響効果:天野高志(RESON) 映像:荒川ヒロキ(stack pictures)演出助手:齋藤有里(MIMOZA) 衣装:小田優士 ヘアメイク:古橋香奈子宣伝美術・グッズデザイン:川本裕之 スチール:金丸圭 Web:田中ユウコ制作:MIMOZA プロデューサー:中村恒太(東映)企画・プロデュース:東映 学生新聞オンライン2025年11月19日取材 情報経営イノベーション専門職大学1年 白石侑生/城西国際大学2年 渡部優理絵

学生新聞インターン

俳優 山本かりん

努力を積み上げ、確かな実力に! 魅せたい姿と目指す舞台とは 俳優 山本かりん(やまもと・かりん) ■プロフィール2003年3月24日生まれ、熊本県出身。2024年に「bijoux AUDITION 2024」で廣木隆一賞。同年、『3年C組は不倫してます。』でドラマ初出演。『恋愛革命』、『スティンガース』、『量産型ルカ』などに出演。『ナオキマンの都市伝説ワイドショー season2』(ABEMA/火曜配信)に出演中。 連続ドラマ『量産型ルカ』の妹役で話題を呼ぶ、期待の新人 山本かりんさん。そんな彼女がオーディションに合格するまでの道のりや、自身の夢、そのために目指している俳優としてのあり方を教えてもらいました。 ■ふとした思いがいつの間にか夢に 私が芸能の世界に興味を持ったのは、2011年の連続ドラマ『マルモのおきて』がきっかけです。子役として活躍していた芦田愛菜さんや鈴木福さんを見て、「ドラマの世界で輝きたいな〜」と思いました。その時は、単純に「憧れ」でしかありませんでした。芸能の世界に入るためにオーディションを受けようとしたのですが、家族の反対もあり、高校卒業まではオーディションを受けず、いつか“芸能界に入れたらいいな〜”くらいで止まっていました。 高校卒業後、一度は美容学校に入ったものの、あの時心で感じた思いやトキメキを捨てきれずオーディション活動を始めました。bijouxと出会うまで、延べ100社以上のオーディションに応募しました。書類審査の段階で落とされることもあり、悔しい経験もしました。ただ、数々のオーディションを受けていく中で、私の中にあった“こうなったらいいな”が“こうなりたい”に変化したのを強く感じました。それは私の中で“俳優”という職業が「憧れから夢に」変わった大きな転換点でした。 芸能界に入れた現在、一番の「ありがとう」を伝えたいのは飼い猫のシェリーです。事務所に所属するための最終オーディションの2日前一度実家に帰りました。その時、シェリーは危篤状態だったのですが、私は自分のためにもシェリーのためにも絶対に最終オーディションを受かってやると決心しました。最終オーディションで名前が呼ばれた時、真っ先にシェリーに報告したいと思いました。私が緊張でいっぱいの最終オーディションを乗り越えられたのは、もちろん家族の応援あってこそですが、こんな私を待ってくれているシェリーの支えが大きかったかもしれません。そこから、私の俳優としてのキャリアが始まり、やっとあの時憧れていた芸能の世界でスタートラインをきることができました。 ■思い切ってやってみる!いつか私もメインキャストに 俳優業を始めたころは、監督から何度も指導を受け、なかなか前に進まず、時間だけがただただ流れていくということがありました。せっかくいただいたお仕事で、悔しがってばかりでは意味がない。そんな思いが強くあり、なんとか自分を成長させたいと必死でした。 その成長の一歩を踏み出すうえで大事だったことが、「思いっきり演じてみる」ことでした。監督さんやマネージャーさんから投げかけられる「もうちょっと〇〇してほしい」というアドバイスを聞いて、最初は、「もうやってるのに」「何でダメなんだろう」と落ち込んでいました。でも、一度思いっきり演じてみると、どこか殻を破ったような感覚を感じました。その後、「いい演技だね」と言われることも増えていきました。 私は自分でも意志が固いタイプだと思っています。苦手なことでもどんな役でも常に忠実に真剣に向き合っていくつもりです。これからもっと沢山の作品で役を演じるためにも、身近なことから挑戦と進化を重ねて今より更に上の自分を目指して頑張りたいです。今は作品の “メインキャスト”を目指して、日々のワークショップやレッスンを通じて演技やトークなどあらゆる方面で精進していきたいと思います。 ■今までもこれからも追い続けていく 今年の夏、将来について真剣に向き合う時間がありました。その中で、自分が本当になりたい姿を初めて丁寧に考え、「今いちばん大切なのは、私らしく生きることだ」と気づくことができました。 これからも挑戦を重ねて成長していきたいです。まずは「山本かりん」を知ってもらえるように努力して、“妹や後輩役といえば山本かりん”などと思っていただける俳優になれたら嬉しいです。俳優業を意識するきっかけになったのは、ドラマ『リッチマン、プアウーマン』で観た石原さとみさん。いつか憧れの方と共演できるよう、これからも頑張り続けます。 ■大学生へのメッセージ 最後に学生の皆さんにこれだけは伝えておきたいことがあります。それは「全然焦らなくても大丈夫だよ!」ということ。現時点で夢のある方もない方もいると思います。でも、出会いやきっかけは本当にどこからやってくるかわかりません。美容学校に通っていた私が、今こうして憧れだった芸能活動を現実として追いかけることができているのも、あの時残っていた憧れやトキメキのおかげです。いつどこから、どんなタイミングでチャンスやきっかけが訪れるのか、私たちにはわかりません。諦めずオーディションを受け続けたことで夢へのチャンスの扉が開いたように、思いがけない形で夢が見つかることもあります。だから、焦らないで。これからも、沢山のかけがえのない出会いと経験を大切に、青春を謳歌してください! 学生新聞オンライン2025年10月23日取材 上智大学2年 張芸那 武蔵野美術大学1年 石井生成/上智大学2年 張芸那

イベント・企業紹介

「朗読活劇 信長を殺した男 2025」 音と声が物語を駆動する、圧巻の“朗読...

2025年11月20日に「朗読活劇 信長を殺した男 2025」がシアター1010にて開幕しました。本作の原作はシリーズ累計350万部を突破した「信長を殺した男〜本能寺の変431年目の真実〜」(ヤングチャンピオン・コミックス/秋田書店刊)。2021年・2023年・2024年と再演を重ね、豪華キャストで 2025年も上演いたします。脚本を岡本貴也&江頭美智留が担当、演出を岡本貴也が務めます。主演の明智光秀役はダブルキャストで、“チーム桔梗”ではお笑い芸人としてだけではなく「明日があるさ THE MOVIE」やドラマ『ブラッシュアップライフ』に出演するなど俳優としても活躍するココリコ田中直樹さん、“チーム木瓜”ではミュージカル『新テニスの王子様』徳川カズヤ役や舞台「リコリス・リコイル」シリーズ吉松シンジ役などデビューから活躍を続けている小野健斗さんが務めます。その他、小南光司さん(ミュージカル「コードギアス 反逆のルルーシュ 正道に准ずる騎士」)、中村太郎さん(MANKAI STAGE『A3!』)、ダンスボーカルユニット「WATWING」のメンバーである鈴木暁さん(『Love in The Air-恋の予感-』)、北村健人さん(舞台「文豪とアルケミスト 紡グ者ノ序曲」)、西銘駿さん(舞合『東京リベンジャーズ』-天竺編-)、樋口裕太さん(ミュージカル「ヘタリア〜The world is wonderful〜」)、小泉萌香さん(舞台『賭ケグルイ』)、河内美里さん(舞台「アサルトリリィ・シュツルム」~サングリーズル編~)など豪華キャストが出演します。朗読劇ではなく「朗読活劇」。生三味線、和太鼓の演奏にもぜひご注目ください。今回は、開幕に先駆けて11月18・19日に行われたゲネプロに参加しました。 声と音が描く歴史 〜学生の観劇レポート〜 朗読活劇というジャンル自体が初めての鑑賞だったのですが、あまりの臨場感に思わず息を呑んでしまい、本当にあっという間の100分間でした。一人ひとりの役者さんが魂を込めて演じ切っていたので、派手な舞台装置はなくても自然と情景が目の前に浮かんできました。1人で複数のキャラクターを演じ分ける技術も見事で、声色や口調の使い分けによって「今誰を演じているのか」が瞬時に伝わってきました。特に明智光秀役のココリコ田中さんは、落ち着いた中に強い意志を感じる声色で、まさに光秀そのものでした。また、生三味線や和太鼓の演奏が作品の世界観を一層引き立てていて、“朗読活劇”の名にふさわしい迫力のある作品となっています。法政大学3年 島田尚和 太鼓の音が物語の鼓動のように響き渡り、作品の高揚感を生み出していたことがとても印象的でした。出演者の方が1人で何役も演じ分けており、声色や姿勢の細かな変化で人物が立ち、最後まで飽きることなく引き込まれました。小道具をほとんど使わず、落語のように扇子を様々なものに見立てる表現は想像力を掻き立たせてくれ、この作品ならではの面白さを感じさせてくれます。さらに、間が丁寧に作られており、グッと物語へ自然と引き込まれました。歴史作品でありながら新しく、歴史が苦手な人でも知っている本能寺の変が、思わず前のめりで見入ってしまいそうになるほどワクワクと鮮やかに紐解かれていく作品でした。武蔵野大学3年 吉松明優奈 初めての朗読劇でしたが、その新鮮さと没入感に完全に引き込まれました。朗読という声を通じて、表現する舞台はとても新鮮でした。台本を持つ手や一つ一つから感情や物語の緊張感が伝わってきました。衣装や、音楽、演技も相まって、私もその時代にタイムスリップしたかのような没入感がありました。歴史の授業で習った大学生にも馴染みがある本能寺の変。その本能寺の変を明智光秀の娘「玉」の視点から描く物語は、父・光秀を「悪人ではない」と訴える玉の言葉から始まります。光秀がなぜ、そしてどのように信長を暗殺したのか真相に迫る舞台でした。朗読劇を観たことがない人にこそ、足を運んで頂きたい舞台です。昭和女子大学2年 阿部瑠璃香 朗読劇は「静かに語りを聞くもの」というイメージを取り払ってくれるようなエネルギッシュさ、タイトルに「殺した」とあるように、死への雰囲気を纏っている美しい情景の舞台でした。物語の“間”を大切にしていて、移動の時間すらもパフォーマンスになり、決して停滞しない緩急が心地よく流れていく構成だったところに惹き込まれました。生演奏の音、役者さんが扇子を叩く音、全ての音が観客の心を自然と掴む物語に欠かせない一部になっていたところが印象的でした。また、朗読劇ではなく「朗読活劇」ということで、動きがとても華やかで、ステージ全体を大胆かつ繊細に使った演出が新鮮でした。あえて客席に背を向けるシーンなど、通常であれば見せない方向の動きも、キャラクターの力強さを表す演出になっており、物語への没入感が深まりました。観ている私たち自身が物語の一部になったかのように感じる工夫が随所にあり、朗読劇の枠を越えた体験ができる作品でした。城西国際大学2年 渡部優理絵 【公演概要】「朗読活劇 信長を殺した男 2025」  ■公演日程:2025年11月20日(木)~24日(月・祝)■劇場:シアター1010■スタッフ脚本:岡本貴也&江頭美智留演出:岡本貴也原作:「信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~」漫画:藤堂裕 原案:明智憲三郎(ヤングチャンピオン・コミックス/秋田書店刊)■出演<桔梗>田中直樹 (ココリコ)、小南光司、鈴木曉 (WATWING)、西銘駿、小泉萌香<木瓜>小野健斗、中村太郎、北村健人、樋口裕太、河内美里<両チーム共通>三味線:山影匡瑠、和太鼓:吉田貴博■公式HP:https://roudoku-nobunagawo-koroshita.com/2025/■公式SNS:<X(旧Twitter)>:https://x.com/nobunagawo■主催:「朗読活劇 信長を殺した男 2025」製作委員会(株式会社ハピネット・メディアマーケティング/株式会社秋田書店)

学生新聞インターン

株式会社コメ兵 代表取締役社長 山内祐也

情熱と挑戦が、未来と仲間を動かしていく。 株式会社コメ兵 代表取締役社長 山内祐也(やまうち ゆうや) ■プロフィール1977年、岐阜県各務原市生まれ。法政大学卒。2000年4月にコメ兵入社。入社後はカメラ部門に配属、2009年に営業企画部門の立ち上げに携わる。2017年に経営企画部、事業開発部の部長を兼任しM&Aや海外進出を推進。2025年6月、㈱コメ兵の代表取締役社長に就任。創業家以外から初めてコメ兵の社長に就任。 中古の高級ブランド品を扱う株式会社コメ兵 代表取締役社長の山内祐也氏。学生時代は陸上競技に打ち込み、現在は日本を代表するリユース企業のひとつ「コメ兵」を率いる。挑戦を恐れず、「人の想いをつなぐ」ことを信念に走り続けてきた山内社長が、仕事への情熱と仲間とのつながりを語る。 ■陸上で学んだ、結果よりも「勝つまでのプロセス」 私は中学から大学まで陸上競技一筋で、100mと200mに取り組んできました。高校時代には東海大会で優勝。大学では全日本学生選手権で4位でした。学生時代の大半はグラウンドにいて、学食や寮での生活、体育会の仲間たちと過ごした時間が今でもよい思い出です。部活中心の毎日で、自分の生活の時間やエネルギーすべてを陸上競技に費やしていました。競技生活では怪我による入院などもあり、その苦しさを乗り越える中で、ネガティブなことをポジティブな側面からも捉える力や、粘り強さが自然と身についたと思います。また、勝つことよりも勝つまでのプロセスを考える力も学びました。何事もいきなり結果は出ませんが、小さな改善を積み重ね、調整し、また挑戦するといったトライアンドエラーの中に成長があります。それは、今の経営にもまったく同じことが言えると思います。会社の成果も、日々の努力と失敗の積み重ねの上に成り立っています。ですから私は、どんなときも「次をどう動くか」を考え続けています。 ■自立と楽しさが、組織を強くする コメ兵に入社したのは、「日本一の会社で働きたい」という想いがあったからです。キャリアを積み重ね、気がつけば社長という立場になりましたが、私の中では今も挑戦者であることは変わっていません。現在はグループ会社のK-ブランドオフの社長も兼務しており、名古屋・東京・金沢を拠点に動きながら仕事をしていて、毎日が社内のメンバーとの対話や、社外の方との面談、そして重要な意思決定の連続です。大切にしているのは、「役職よりも役割」という考え方です。上下関係ではなく、それぞれが何を担うかという役割を意識したいです。現場には現場のプロがいて、経営には経営の視点があります。これらはどちらも欠けてはいけないものです。だからこそ、コメ兵の特徴は、社員一人ひとりが自律的に考えて動く文化があります。トップが指示を出すだけの組織では、変化のスピードについていけません。一例として、私が初めて社長を任されたブランドオフのM&Aのとき、正直、社内にはM&Aに対して反対の声もありました。赤字も抱えていましたし、周囲も「不安要素が大きいため、やめておいたほうがいい」と言っていました。しかし、やりがいとブランドオフというチームの可能性を強く感じたので引き受けました。困難なときこそ、人の本気が問われると思います。そして、その中で結果を出すことで、みんなの考え方が変わるものです。実際、私が本気で、Kーブランドオフの経営に携わり、チームとの信頼関係を強化していったことで、組織は大きく変わりました。ではK-ブランドオフの経営再建は苦しいものだったかというと、コロナ禍ということもあり大変なことは多々ありましたが、チームのメンバーは皆がポジティブでした。変化し、成長していくことへの期待と、実際に改善が繰り返されていく実績を皆が体感することができました。ここに仕事の「楽しさ」がありました。上記にあるように、私の経営の軸にあるのは「楽しさ」です。人は楽しいと感じるときにこそ本気を出せます。学術的にも「楽しさ」が仕事のモチベーションを上げるのに大きな影響を及ぼすことが実証されており、プラスして自分の成長を実感できる瞬間や、仲間と目標を共有できる時間が更なるモチベーションアップにつながるとされています。報酬や肩書きといったものは、この「楽しさ」という直接的な動機には適いません。K-ブランドオフの例を出しましたが、コメ兵だけでなく、コメ兵HDグループ全体が成長し続けている理由は、社員一人ひとりが仕事を楽しみながら挑戦しているからだと思っています。これからも我々コメ兵は仕事の本当の楽しさを追求していくチームでありたいと考えます。 ■共に働きたいのは、情熱のある人、気持ちの良い人 リユース業というと、単に「中古品を売る仕事」と思われがちですが、私たちはそうは考えていません。私たちが目指しているのは「リレーユース」という新しい文化です。モノを売るのではなく、想いとその価値を次の人へつなぐ。その文化を世界へ広げたいと思っています。「服と言えばユニクロ」「車といえばトヨタ」と言われる大手企業のように、「リユースといえばコメ兵」と言われる存在を目指しています。実際のところリユースという概念にネガティブなイメージを持たれる方もまだいますが、今後の事業戦略においても品質やメンテナンス、店舗の雰囲気、接客スタイルまでこだわり抜くことで、中古品を買うという認識ではなく、価値を受け継ぐという体験に変えていきたいと思いますし、テクノロジーや他企業とのアライアンスなどを通じて今までになかったサービスを想像していきたいと思います。そして、その事業戦略を推進するうえで非常に重要なのが「人材と組織」です。組織を動かすのに一番大事なことは、考える力である思考力、自ら動く自律性、コミュニケーション、そしてその源泉となる情熱だと思います。 コメ兵では「仕事のパフォーマンス」は「どんなスキルがあるか」と「どんな気持ちでやるか」のかけ合わせだと考えています。スキルはもちろん重要ですが、それと同等か、もしくはそれ以上に「気持ち」は重要な要素となります。スキル以上に大切なのは一人ひとりの想いです。知識がある人よりも熱量がある人が、結局は周りを動かします。私はそんな「気持ち」をもった仲間たちと、これからのコメ兵をつくっていきたいと思っています。少し考えてみてください。一緒に働くなら気持ちの良い人と働きたいですよね。この気持ちの良い状態をコメ兵ではValueとして設定しています。「誠実であること、挑戦すること、協調すること、楽しむこと」とし、皆で組織風土を磨いていくと共に、これを更に細分化したものを評価制度の一部としても運用しています。リユースの世界ではモノをつなぎますが、一緒に働く仲間たちにはぜひ想いをつなぐ人になってほしいです。そのリレーの先に、きっと自分だけの未来が待っています。 ■大学生へのメッセージ 学生の皆さんには、ぜひ「周囲にインパクトを与えるか」という視点を持って仕事を選んでほしいと思います。どんな立場にいるかよりも、自分の仕事で誰にどんな影響を与えられるか、その方がずっと大事です。たしかに若いうちは、思うように人が動いてくれないことも多いと思います。でも、そこで、「どうしたら伝わるか」「どうしたら動いてくれるか」を考えることが、社会人としての成長につながります。人を動かすのはポジションではなく、情熱とロジックです。これを若いうちに磨いてほしいですね。そして、どんなときも「楽しむ気持ち」を忘れないでください。「楽しさ」は人から人へ伝播します。私も経営者として日々プレッシャーの中にいますが、仕事が楽しいから続けられます。壁にぶつかったときも、「どうすれば面白くできるか」を考えます。そうすると、自然と前に進めるようになります。変化を恐れず、自分の力を信じて挑戦してください。挑戦の先には、必ず新しい景色があるはずです。  学生新聞オンライン2025年9月17日取材 京都芸術大学1年 猪本玲菜 京都芸術大学1年 猪本玲菜

太田楓華

映画監督 佐藤慶紀 映画『もういちどみつめる』

向き合う勇気を、映画という形で人々の心に届ける 映画監督 佐藤慶紀 (さとうよしのり) ■プロフィール2013年、『BAD CHILD』がロサンゼルス・アジア太平洋映画祭に正式出品。『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』(16)は、釜⼭国際映画祭ニューカレンツ部⾨、大阪アジアン映画祭などに正式出品され、ヴズール国際アジア映画祭インターナショナルコンペティション部門でスペシャルメンションを受賞。2019 年、ドキュメンタリー映画『新宿タイガー』が、大阪アジアン映画祭に正式出品。 映画制作への情熱を胸に、大学時代から作品を作り続けてきた佐藤慶紀監督。社会の現実と向き合い、若者や生きづらさを抱えた人々の心に寄り添う姿勢は、作品に深い魅力を与えている。映画『もういちどみつめる』に込めた思いや、表現者として大切にしていること、大学生へのメッセージを語っていただいた。 ■映画との出会いと大学時代の挑戦 映画は小さい頃からずっと好きで、小学校高学年のころから、一人で映画館に行くこともありました。映画館という場所自体が好きで、映画を観る時間は特別な時間でした。大学進学では、映画を学ぶことができたら大学生活も楽しくなるだろうと考え、南カリフォルニア大学で映画制作を学びました。大学時代は、幼少期から関心のあった社会問題や違和感をテーマに、映画を通して問いを立てることもありました。たとえば、アメリカにいる時には英語で社会風刺をテーマにした作品を作ったこともあります。また、大学ではミニシアターに出会い、青山真治監督の『ユリイカ』など、独特の世界観を持った作品に触れることで、表現の幅を広げることができました。そうした経験が、後に自分の映画制作への関わり方や作品のテーマ設定に大きな影響を与えています。 ■テレビディレクターと映画制作、二足のわらじで見つけたやりがい 卒業後は日本に戻り、テレビのディレクターとして働きながら、自主映画を作る生活を続けました。テレビの仕事は忙しいですが、さまざまな企画や調査を通して知らない世界を知れることは大きなやりがいでした。同時に、自分で考えた企画を形にできる映画制作は、表現の自由度が高く、自分自身の興味や思いを追求できる場でもあります。テレビと映画の両方を経験することで、それぞれの仕事から得た知識や技術が相互に活かされていることを感じます。テレビで学んだ構成や演出の経験が映画に生きる一方で、映画制作で深めたテーマへの理解や表現力は、テレビの仕事にも新しい視点をもたらします。また、映画制作を通して出会うさまざまな人々や、それぞれの分野で活躍する人々との交流も大きな喜びです。人の能力や情熱に触れることで、自分自身の表現に対する感度も高まります。こうした経験を通して、どちらの仕事も楽しく、充実感のあるものだと感じています。 ■少年法改正が生んだ映画のきっかけ 『もういちどみつめる』を作ろうと思ったのは、2022年の少年法改正が大きなきっかけです。18歳、19歳の厳罰化が進む中で、若い人に向けて刑罰を強化する構造に、どこか怖さを感じました。そこから、社会や若者とどう向き合うかを考え始めたんです。もともと死刑制度など命に関わる問題に関心があり、死刑制度をテーマにした作品(『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』)を作ったことがあります。今回の作品では、少年院を出た若者が社会に戻る過程に焦点を当てました。入所前の家庭環境ではなく、出所後の人との関わりや社会との接点が、その後の心の再生に大きく影響すると考えたからです。映画の最後では、彼らが街の中でどう生活していくかは描いていません。あえて明確な結末を示さず、観客自身に考えてもらう形にしました。物語として簡単に消費されるのではなく、人生に正解がないことを伝え、観る人に様々な角度で考えてほしいと思っています。鑑賞後、ぜひもう一度観てもらいたいですね。二度目で初めて理解できる部分もあると思います。少年法改正で対象となった18歳と19歳は、ちょうど大学生の皆さんと同じ年頃です。劇中には18歳の大学生グループも登場し、大学に進学していない主人公との対比も描いています。同じ18歳でも、それぞれの環境や進路によって大きく分かれ、互いに接点を持つことが難しくなってしまう現実があります。そうした視点も含めて、当事者としてこの年頃を生きる大学生の皆さんがどのように感じるのか、感想をうかがえたら嬉しいです。 ■『もういちどみつめる』に込めた思い タイトルには、“一度シャットダウンしてしまう”という現代的な風潮への違和感を込めました。何かあるとすぐに切り捨ててしまう空気がありますが、そこで終わるのではなく、もう一度ちゃんと向き合うことが必要だと思ったんです。“見つめる”という言葉も、許すとか大げさな意味ではなく、“ちゃんと向き合う”というニュアンスで使っています。シンプルなタイトルですが、今の社会に対する自分の思いをまっすぐ表現した言葉です。作品では、生きづらさを抱えた二人が、お互いの生きづらさに気づき、関わりを通して自分自身の生きづらさに向き合い直していく過程を描きました。自分では弱点だと思っている部分が、相手にとっては温かい意味を持つこともあります。その気づきがどう生まれるかを丁寧に描きたかったのです。作品のなかで大きな事件は起こりませんが、同じ時間を過ごす中で二人が少しずつ変わっていく。その変化を観客の皆さんに感じ取ってもらえたら嬉しいです。 ■大学生へのメッセージ 振り返ってみると、自分の中で一番いい時間だったのが大学生の時期ですね。当時の景色や感覚もすごく覚えていて、本当にいい時間でした。なんでそう感じるかというと、やっぱり自分の興味があることをとことんやっていたからだと思います。例えば、僕の場合だと、大学で初めて勉強の楽しさを知りました。それに加えて、その時期はサーフィンをすごくやっていました。大学の近くに海もあったので、時間があれば海に行ってサーフィンをして、休みには貧乏旅に出たりもしました。本当に、ただ単純に自分がその時やりたいことをやれていたのだと思います。だから、大学生の皆さんには、自分が興味を持ったことをとことんやってほしいです。何でも構いません。ゲームが好きなら3日三晩やり込んでみる、ぼーっとするのが好きなら、とことんぼーっと過ごす、そんな風に自分の心が動くことを追求してみてほしいです。それが、自分を知ることにもつながるし、人生の中でかけがえのない時間になるはずです。 学生新聞オンライン2025年11月12日取材 東洋大学4年 太田楓華 映画『もういちどみつめる』森を舞台に、少年院を出所した若者と生きづらさを抱えた彼の叔母との“心の触れ合い”を描く釜山映画祭正式出品作品『HER MOTHER 娘を殺した死刑囚との対話』の佐藤慶紀監督が、筒井真理子×髙田万作で対話をテーマに新作を制作 出演 筒井真理子 髙田万作にしやま由きひろ 徳永智加来 中澤実子 吉開湧気 リコ(HUNNY BEE) 内田周作 川添野愛 監督・脚本・編集・プロデューサー 佐藤慶紀 2025年11月22日公開https://mouichidomitsumeru.com/ 東洋大学4年 太田楓華/東京家政大学2年 篠田陽菜乃

前田康介

株式会社Macbee Planet 代表取締役社長 千葉知裕

考え方×熱量×能力で夢の実現へ 株式会社Macbee Planet 代表取締役社長 千葉知裕 (ちばともひろ) ■プロフィール1986年生まれ /宮城県出身。中央大学法学部 卒業。大学在学中に公認会計士試験に合格。大手監査法人を経て2018年に上場準備責任者として当社に入社。2021年12月のグループ経営体制への移行を機に代表取締役社長に就任。メンバー全員が活躍できる組織を目指し、グループ全体の事業、組織づくりを牽引している。 大学時代は公認会計士を目指して努力を重ね、現在はデータを活用したマーケティングビジネスを運営する株式会社Macbee Planet代表の千葉知裕さん。仲間と切磋琢磨しながら「考え方×熱量×能力=夢の実現」という信念を育んできたという千葉さんに、学生時代の経験や学生たちへのメッセージを語ってもらった。 大学時代は社会に出て戦えるだけの確かな武器を持ちたいと考え、公認会計士試験の勉強に全力で打ち込んでいました。もともとは弁護士を目指して法学部に進学しましたが、法律の学びを深めていくうちに自分の性格や適性とは少し違うと感じるようになりました。そのとき、高校時代の先生から「君は弁護士よりも公認会計士の方が向いているのではないか」と言われた言葉を思い出し、それが会計士を志す大きなきっかけとなりました。振り返れば、その一言が自分の人生の方向を大きく変えたのだと思います。高校時代まではバスケットボールをしていて仲間と切磋琢磨し合い、互いを高め合いながら上を目指してきました。その経験があったからこそ、会計士の勉強に取り組むときも、同じように大学で出会った仲間たちと切磋琢磨することができました。一人で机に向かう時間はもちろん大切ですが、ともに努力する仲間の存在が自分を奮い立たせ、前へ進ませてくれました。苦しい時期もありましたが、仲間と一緒に励まし合い、競い合いながら努力した日々は、自分にとってかけがえのない時間となりました。今振り返っても、その努力の過程や仲間と過ごした思い出は最高の財産であり、社会に出てからも自分の軸となっています。 ■Macbee Planetの実態、企業理念とは? Macbee Planetは企業のマーケティングを支援する会社です。私たちは単なるマーケティング支援会社ではなく、コンサルティングとテクノロジーを掛け合わせ、お客様の事業成長を支援することを使命としています。特に特徴的なのは、成果報酬型の仕組みを採用している点です。これは、私たちの提供するサービスが、お客様の利益に直結するかどうかに基づいて評価されることを意味しています。単に広告を出して終わりではなく、実際にお客様が来てくれた数や購買に結びついたかどうかがそのまま成果となるため、自分たちの努力がダイレクトに感じられ、大きなやりがいを得られる環境になっています。また、私たちの広告の在り方にも大きな特徴があります。従来の広告業界では、莫大な量の広告を打ち続ける量重視のアプローチが主流でした。しかし私たちは、成果につながりにくい投資を見直し、ユーザーにとって意味のある接点を設計することに力を入れています。つまり、単に広告量を増やすのではなく、生活者にとって価値ある情報を適切なタイミングで届けることを重視しているのです。その結果として、マーケティング全体の効率と成果が高まり、クライアントにとってもより納得感のある取り組みとなっています。 Macbee Planetの企業理念は「夢・目標を共に実現し続ける組織に」。私たちは、夢が人を動かすエネルギーとなり、仲間を惹きつける大きな力を持つと考えています。次代をつくる企業として日本の未来を牽引していくことを自らの夢とし、その実現がパートナーの皆さまの夢にもつながっていく、その信念が組織の根幹にあります。私たちはパートナーの皆さまの夢と、まだ見ぬ可能性を信じ、企業成長と事業拡大に全力でコミットし、「共に夢・目標を実現する存在」であり続けることを大切にしています。そのうえで、日々の仕事の向き合い方として「考え方×熱量×能力=夢の実現」というマインドも大切にしています。正しい考え方をもち、情熱を注ぎ、能力を磨き続けることで夢が実現していくという、“姿勢”を示したものです。社員一人ひとりがこのマインドを胸に成長し続け、その積み重ねがMacbee Planetとしての挑戦を支えています。変化の激しい情報化社会においては、これまでのやり方に固執するのではなく、社会の動きを柔軟に読み取りながら新しい価値を創り出すことが不可欠です。私たちは変化を恐れず、むしろ新たな可能性を生み出すチャンスとして捉え、パートナーの皆さまと共に夢や目標を実現していくことを目指しています。その挑戦の積み重ねで結果を出し続けることこそが、Macbee Planetで働く醍醐味であり、私自身にとっての大きなやりがいにもつながっています。 ■学生に伝えたいこと 私が学生の皆さんに伝えたいのは人との関わりを大切にすることです。これまでの人生を振り返ると、公認会計士の勉強もバスケットボールも、決して私一人の力だけで成し遂げられたものではありませんでした。仲間と一緒に切磋琢磨し、互いを補い合ったからこそ、壁を乗り越えることができ、今日の自分があるのだと思います。一人ではどうすることもできなかった場面が何度もあり、その度に周囲の支えに助けられてきました。そのことに対して本当に感謝の思いしかありません。社会に出て企業に就職すると、チームで働く機会が多くなります。個人の力だけではなく、仲間と協力し合うことで大きな成果が生まれます。だからこそ、チームワークや協調性、人と助け合う姿勢がとても大切です。学生時代に築いた仲間との関係や経験は、必ず社会に出てからの自分を支える力になるので、人との関わりを大切にし、その中で学び、成長してほしいと思います。 学生新聞オンライン2025年8月26日取材 駒澤大学2年 前田康介 駒澤大学2年 前田康介/情報経営イノベーション専門職大学1年 白石侑生

コラム

テリー伊藤 コラムVol.67 尻に火をつけると 速く走れるのか

電子レンジで温めたスープを飲もうとカップルを手で直接触った所、あまりの熱さにその指を思わず耳たぶに。私の行動に周りが爆笑する。「今時、熱いからからと言って指を耳に持っていく人なんかいないよ!」と。そうか私は時代遅れなのか?とは言ってもこの行動には正義もあるのだ。体の中でも耳たぶは比較的体温が低いため、間違ってはいないのだ。そこで昔からある教訓話調べてみた。 「夜爪を切ると親の死に目に会えない」昔はロウソクの灯りしか無く暗かったので、深爪防止の意味合いで使われた。「食べて直ぐに寝ると牛になる」単に食べて横になるのは行儀が悪いことらしい。「ミミズにおしっこをかけるとおちんちんが腫れる」おしっこを掛けられたミミズはビックリして液体を噴射、それに触れるとかぶれるらしい。怖いです、くれぐれもかけないように。「雷が鳴ったらおへそを隠す」おへそを隠す事によって前傾姿勢になり身を守る。子供が風邪をひかないようにお腹を出さず布団を掛けて寝るように。理に適っている。「親不孝すると指にささくれが出来る」これは有難い教訓なのだ。不摂生すると栄養バランスが悪くなり爪に栄養がまわらない。更にささくれが出来ると親の台所仕事を手伝う事も出来なくなる。なるほど。更に見ていこう。 「猫が顔を洗うと雨が降る」これって凄い。猫は湿度や気圧に非常に敏感。雨の前兆で髭が重くなり煩わしくなるため顔を洗う仕草になる。猫の素晴らしい予知能力では。となると同じネコ科であるライオン、トラ、チータも雨の前には顔を洗うのかが気になる。「噓をつくとエンマ様に舌を抜かれる」舌を抜かれると二度と噓をつけなくなる。昔の親は子供たちに恐怖心を与え学ばせたのでは。食べ物の教訓もあった。「鰻と梅干しを同時に食べない」鰻の脂っこさと梅干しの酸っぱさは刺激が強くお腹を壊しやすい。確かに子供たちには効果的。逆に意味を持たない言葉も。「西瓜の種を食べると盲腸になる」これは都市伝説みたいなもの。むしろ西瓜の種には栄養があり推奨する人もいる。「くしゃみをすると誰かが噂をしている」もそうだ。 こうしてみると今の時代ならネットで直ぐに調べられるが、先人たちは知恵を絞って子供たちに生きる術を伝えてきた様子が目に浮かぶ。素敵な時代だった。私は若きデレクター時代「尻に火が付くと本気になるのか」を、お笑い芸人の尻に火をつけて実験した事がある。直線100Mを、火無し・火有りの2バージョンで走った結果、尻に火をつけたほうがほんのチョット速かった。ゴール後消火器で尻の火を消したが、今なら絶対出来ない企画。昭和の楽しい時代でした。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

企業に聞く

ハウス食品株式会社 パーソナル食品事業部ビジネスユニットマネージャー...

お客様視点で考える。それが、長く愛される秘訣 ハウス食品株式会社 パーソナル食品事業部ビジネスユニットマネージャー  富田将史(とみたまさふみ) ■プロフィール2001年ハウス食品入社。2007年まで研究開発部門においてシチューミクスほか、様々な製品の開発に携わる。2008年より企画部門において『うまかっちゃん』『とんがりコーン』『マロニーちゃん』など様々なブランドを担当。2025年よりレトルトカレーを担当。 バーモントカレーなどのカレールウや、咖喱屋カレーなどのレトルトカレーを中心に、幅広い分野で多くのロングセラー商品を生み出し続けるハウス食品。レトルトカレーのブランドの方向性から消費者の手に渡るまでの一連の流れを設計するのが、パーソナル食品事業部ビジネスユニットマネージャーの富田将史さんです。老若男女全ての人に愛され続ける製品を作り出す、その過程などを伺った。 元々食まわりのことには興味があり、大学も農学部で食品に関して学ぶ機会もありました。また、ものづくりやアイディアを出すのも好きだったので、開発や企画の仕事もしたいと考え、就職活動をしていました。食品会社を中心に食に関わる技術的な研究所などを受け、最終的にはハウス食品を選びました。その理由は、当時からカレーだけでなく、飲料(現在は事業譲渡)やスナック、ラーメンなど幅広い分野を扱っていたので、色々な製品の開発に関わることができて面白いのではないかなと思ったからです。初めは研究所に配属され、企画で提案されたものを実際に形にする仕事をしていました。それから7年を経て、東京本社の企画部門に入り、製品を考える仕事を携わり、現在に至ります。手を動かして作るのが好きだったので、異動したての頃は、新たに任された仕事とのギャップにやっていけるか不安にはなりました。けれども、どちらの仕事もお客様に喜んで頂くためにより良いものを作るというゴールは一緒だったので、アプローチの違いはありましたが続けることができましたね。 ■お客様に届く瞬間こそ最大の喜び 私は、レトルトカレーを担当するビジネスユニットでマネージメントをしています。具体的には、製品開発、ブランドのプロモーション、ネーミング、パッケージデザイン、利益管理、販売ルートなどを考え、各担当部署と連携して形にしていくことが主な仕事です。企画の時点からお客様が手にとってくださるまでの一連の流れを設計しているという感じですね。メンバーと一緒に企画を行いお客様に製品を届けているので、自分が考えて色々な部署と作りあげたものが世の中に出て、お客様に使っていただけることが一番嬉しいですね。初めて自分が一から携わったブランドが店舗に並んだときは、お客様が買ってくれるところを見ようと店舗まで出向いたことはありました。お客様が商品を手にとってカゴに入れたことを見届けて、安心して帰っていましたね。(笑) ■アイディア発想で心がけていること アイディアを考える上では、確実な正解はなかなか見つからないものです。お客様への調査はしますが、ターゲットの方は自分ではないですし、あくまで調査なので、全てがわかるわけではありません。たとえばシニアの方に食べていただくとしたら、シニア世代の生活の実体験のない私にはわからないこともたくさんあります。しかし、わからないままで終わってしまうと、ものづくりはできないと思います。大事なのは、わからないところをどれだけ想像で補えるか。また、想像だけで終わってしまうと、今度はそれを人に伝えるときに説明できません。自分の思いついたアイディアを企画にするには、他の人に納得してもらわなければならないので、想像したことを数字やデータで補って説明する必要があります。だからこそ、想像の部分と数字の部分とのバランスを考え、両方兼ね備えて説明できるようにしています。アイディアは突然降りてくるものではないと思います。かと言って、机に向かってずっと考えていても出てはきません。心がけていることは、まずアイディアの基となるものを考えることです。すると日常生活の中で、ふと今まで気づけなかったヒントを拾えるようになります。まずは課題を考えておく。そして、そのことを頭の片隅においておくと、新たな視点に気づくきっかけが生まれるんですね。あとは、一見関係ないと思うものも、掘り下げることです。デザインやネーミングのアイデアも考えることがありますが、全く関係のない知識が幅を広げたりしてくれることも多々あります。たとえば社会に出ても役に立たなそうだなと思っていた学生時代の勉強が参考になることもあります。そのため、私の部署には、普段から様々な物事への興味関心の感度が高い人が多いですね。ミーティングでも、一見関係のないけど自分が興味のあるものを共有して掘り下げる時間もとっています。また、考える土台を作るために、提案を出した人が一番そのテーマについて考えるようにも推奨しています。仮にアイディアを出したなら「なぜそれがいいと思ったのか」を深く掘り下げるのです。なぜなら、いいと思ったのには理由が必ずあるはずなので。その結果、何が重要かが見えてくるし、「これがこの商品の肝だ」と思ったら、その特長を生かして、どう製品化していくかを考えていくのです。 ■製品を生み出す者としての挑戦 今はレトルトカレーを担当しているのですが、レトルトカレーはとても世の中の役に立つものだなと思う一方で、「レトルトでいい」という風潮が世の中にあるのを残念に思っています。なので、「レトルト“で”いい」ではなく「レトルト“が”いい」といっていただけるようにしたいと思っています。入社当時から比べると、技術の進化によって、レトルトカレーも味がとてもおいしくなっていると思います。レトルトの価値が伝わる製品を出し、自分が仕事を引退した後にもずっと残るようなブランドを作りたい。それが、入社時からの変わらぬ目標です。 ■大学生へのメッセージ 純粋に勉強できる時期というものは、働きだすとなかなか作れないものです。学生の時は、「社会に出てこんな知識が本当に役立つのだろうか。もっと実践的な知識を学べた方がいいのに」と思っていました。でも、実践的な知識は社会に出てから、学ばざるを得ないことが多いです。逆に、本当にアカデミックな知識は、働きだすと勉強する間はありません。だからこそ、今だからできる勉強をしっかり学んで社会に出る方がいいと思います。その知識が、全く予想もしなかったような関係ない分野でも活きてくることもあるので、自分の幅を広げるためにもいろいろな勉強をしておくことをお勧めしたいと思います。 学生新聞オンライン2025年9月24日取材 武蔵野美術大学1年 石井生成 お茶の水女子大学 1年 家田有彩 / 昭和女子大学 2年 阿部瑠璃香 / 情報経営イノベーション専門職大学 2年 山田千遥 / 武蔵野美術大学 1年 石井生成

学生新聞インターン

日本製薬工業協会 会長 宮柱明日香 (武田薬品工業株式会社 ジャパン フ...

より良い医療の未来を築き、時代の最先端へ 日本製薬工業協会 会長 宮柱明日香 (ミヤバシラ アスカ)(武田薬品工業株式会社 ジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデント) ■プロフィール長崎県出身。九州大学大学院修了後、武田薬品工業にMRとして入社。国内でコマーシャル・メディカル部門を経て、インドネシア・ベトナムで事業戦略・変革を推進。帰国後は九州沖縄支店長、神経精神疾患事業部長を歴任。2024年4月より同社ジャパン ファーマ ビジネス ユニット プレジデント、2025年5月に日本製薬工業協会会長に就任。「不易流行」の精神で業界変革に挑む。 総勢69社の製薬企業が加盟し、より良い医療の未来を目指す日本製薬工業協会(以下、製薬協)の会長として。そして、武田薬品工業の国内事業責任者として。二つの重責を担う宮柱明日香さんに、ご自身の来歴やリーダーを務める上での苦労ややりがいについて伺った。 ■目指していた道と製薬業界との出会い ちょうど自分の進路について考えていた学生時代、京都議定書という地球温暖化に関する国際的なルールを決める会議が開催されました。その際、環境問題について熱く語る世界中の方々に感動したことがきっかけで、環境問題、特に地球温暖化に関わる研究をしたいと考え、大学は農学部を選びました。 所属した研究室では「NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)」に採択された研究プロジェクトに入りました。このプロジェクトは、日本および中国の大学、そして民間企業の方々と協力しながらバイオマス資源活用を目指した事業で、研究者として計4年ほど携わりました。プロジェクトの初期段階を担当していたことから、研究室での実験がメインとなりましたが、日々研究に勤しむ中で、私は研究室にこもって結果を待つことは自分に向いていないと気づいたのです。私たちが目指していたのは「砂漠の緑化」や「人類への貢献」ですが、その成果が出るには長い時間がかかります。もともと好奇心旺盛な性格の私は、研究室で結果を待つよりも、海外でサンプル採取をしたり、現地の方々と交流をしたりすることの方が楽しかったのです。そこで、最終的に研究者とは違う道を選ぶことにしました。そんな時、祖母ががんを患い、家族で看病をすることになります。医療従事者の方々に支えられながら日々を過ごす中で、彼らの患者さんへの向き合い方や、クスリが持つ力を目の当たりにし、大きな感銘を受けました。大学で取り組んできた研究とは直接繋がりがないものの、「人の命を救う」という点では共通する部分があると感じ、製薬業界を志すようになりました。 ■製薬業界での志 正直なところ、就職活動を始めるまでは製薬業界について詳しく知りませんでした。しかし、「人と直接関わりながら働きたい」という思いから、武田薬品工業に医薬情報担当者(MR)として入社しました。MRとは、医師や薬剤師など医療の現場の方々に「医薬品(クスリ)に関する正しい情報」を伝える仕事をしている人のことです。クスリの効果や使い方、副作用などについて、科学的な根拠に基づいて説明し、患者さんに安全に薬が使われるよう、医療の一翼を担っています。製薬会社で働く多くの従業員は、患者さんと直接お話しすることはできませんが、だからこそ患者さんに最も近い医療従事者と向き合うことが大切だと考えています。入社後、国内でマーケティング部門などを経験した後、海外駐在の機会を得ました。インドネシアやベトナムという、日本とはまったく異なる医療システムのなかでの事業立ち上げや運営について学び、コロナ禍の終息期に日本へ戻りました。九州沖縄支店長を経て昨年、武田薬品ジャパンファーマビジネスユニットプレジデントに就任し、今年5月からは製薬協会長を務めています。 ■69社がもつ、共通の使命 研究開発志向型の製薬企業69社が加盟する製薬協では、共通の使命を持ち、企業間、さらには国や行政とも連携しながら仕組みづくりを行っており、業界共通のルールを定めたガイドラインなども作成しています。企業間で考え方や意見の違いはあっても、我々が共通して目指すのは「国民に安全に薬を届けること」。その目標のもとで、各社が「医療の未来のために何ができるか」を考えています。会長が私に代わっても、その姿勢は変わりません。ただ、ここ数年で私たちを取り巻く環境は大きく変化しました。コロナ禍に加え、科学やAIといったテクノロジーの飛躍的な進化により、製薬業界もその在り方が変わっています。例えば研究開発そして製造分野では、AIの活用により業務が効率化されるなど恩恵を受ける一方で、最終的な判断や責任は人間が担うべきという前提に立ち、どうこのテクノロジーの力を最大限活用し、私たちの可能性を最大化するかという議論が活発になっています。AIとの共存は今後の大きな課題の一つであり、こうした課題解決に向けた取り組みを、今後さらに強化していきたいと考えています。 ■製薬産業の魅力 製薬業界は大きな社会的責任を担う業界ですが、その魅力は大きく三つあると考えています。一つ目は「社会に貢献できる達成感」。クスリは患者さんや家族の人生を変える力を持っており、新薬が完成して世に出た瞬間の喜びは格別です。長い年月と大きな投資が必要ですが、「人々に貢献している」という実感が、私たちの原動力になっています。二つ目は「最先端の科学と技術」。製薬業界は科学の進歩とともに発展してきました。近年はAIが研究や製造、営業にも活用され、開発スピードや品質管理が大きく向上しています。常に新しい知識と技術を取り入れ、イノベーションに挑み続けられることが、この仕事の面白さです。三つ目は「多様な人材」。医薬品は、研究から販売まで世界各国が連携してつくり上げるものです。多様な人材と協力しながら、グローバルな視点で課題解決に挑めることも魅力の一つです。 ■大学生へのメッセージ ひとつは、「問いを立て、育てる力を持つ」こと。今後はAIが多くの答えを出してくれる時代になります。その時に「では、これはどうだろう?」と好奇心を持って疑問を投げかける姿勢をもつ、また得られた情報の中で最終的には意思決定をする力がとても大切になります。次に、「人間はどうあるべきかを考える」こと。この議題はよくリーダー陣とも話すのですが、常に「人のために我々は何ができるのか?」を問い続けています。AIが台頭してくる時代だからこそ、「自分が人類のために何ができるか」を考えてください。最後に、「失敗を恐れず挑戦する」こと。誰しも壁にぶち当たります。そんな時こそ、失敗を恐れず、挑戦をするマインドを持ってほしいと思います。失敗したなら、素直に受け止めて次に活かせばいい。「挑戦すること」「行動すること」を大切にしてください。しかし、結局のところ必要になってくるのは人間力だと思います。学生の皆さんには、時間という大きな財産があります。いろいろなものを見て、いろいろなことを感じ、様々な経験を通じて、人間力を磨いてください。 学生新聞オンライン2025年9月29日取材 情報経営イノベーション専門職大学2年  山田千遥 東京女子大学 2年 浮田梨紗/武蔵野大学 3年 吉松明優奈/法政大学 4年 佐伯桜優/情報経営イノベーション専門職大学2年  山田千遥/法政大学 4年 島田大輝

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森永製菓株式会社 マーケティング本部 食品マーケティング部 吉成健二

森永製菓株式会社 マーケティング本部 食品マーケティング部 吉成健二(よしなりけんじ) ■プロフィール2013年関西学院大学(経済学部)を卒業し、森永製菓に入社。四国エリアでの営業職からキャリアをスタート。その後、新領域創造事業部、営業戦略部、冷菓マーケティング部を経て、2024年より現職。現在は、「ミルクココア」や「純ココア」など、ココアカテゴリー全般の戦略立案や商品開発業務などを担当。 日本のお菓子業界をけん引する存在として知られる森永製菓。なかでもココアは、1919年に国産初の飲料用ココア「ミルクココア」を発売して以来、長い歴史を持っている。時代のニーズを意識し、多彩な商品展開を行う同社のマーケティング部で、現在ココアカテゴリー全般の戦略立案や商品開発業務を担当する吉成健二さんに、その魅力や商品作りの工夫、マーケティングなどを伺った。 ■森永製菓に入社した理由を教えてください 食に関わる仕事がしたいという想いが強くありました。きっかけは、学生時代の飲食店でのアルバイト経験です。食は嬉しい時や辛い時など、どんな時でも欠かせないものですし、人を笑顔にしてくれるものだというのが印象に残っていて、そこに魅力を感じました。また、就職活動の際は、食品業界でも自分が特に好きなブランド・商品がある会社かどうかを重視していました。自分が好きだからこそ、人に良さを伝えることができると思いましたし、仕事で辛いことがあったとしても頑張って乗り越えることができると思ったからです。そういう意味では、森永は昔から馴染みがありましたね。特に「ポテロング」という商品は父親がよく食べていましたし、私もバイト終わりなどによく食べていたので、おいしさだけでなくて思い出にも残っています。あとは学生時代に留学した際、お菓子なら年齢や宗教・国籍などを超えて多くの人が楽しむことができて、自然とみんなが、笑顔になれるのもいいなと思いました。そのような理由から、森永製菓で働いてみたいと考えて、応募をしました。 ■入社後の経歴を教えてください 今年で入社して13年目 になります。入社後は4年間香川県で営業として従事しました。主な仕事は地域のスーパーマーケットに森永製菓商品の価値を伝え提案し、店頭に展開頂いたり、チラシ掲載をいただく活動です。その後は新規事業を担う部署で3年間、森永製菓が立ち上げたコーポレートベンチャーで働きました。そこでは大豆ミートや植物性のチーズなど、プラントベース食品事業の立ち上げに携わりました(販路開拓やプロモーションなど)。 また、別プロジェクトとして、ベンチャー企業との協業事業も経験しました。その後は営業戦略を企画立案する部署に1年半、その後マーケティング部に異動しアイスカテゴリーを担当し「パリパリサンド」やコンビニエンスストア向けの専用商品を担当しました。そして、現在はココアの担当をしています。 ■今の仕事で意識していることや魅力・面白さを教えてください お菓子や食品は売り場で「おいしそう」などと思って購入する非計画購買が多いので、瞬間的にパッケージを見た時に商品特徴やおいしさが伝わるように意識をしています。また、店頭でのコミュニケーションだけでなくSNSなど、店頭外でのコミュニケーション・接点も重視をしています。例えば、YouTubeでターゲティング広告を実施するなど、商品ごとの購買層に合わせたプロモーションを行います。森永製品の商品は、小売業様での取り扱いが高い商品も多いので、自分の担当商品がたくさんの人の目に触れることは大きなやりがいですね。例えば、スーパーで見ず知らずのお客様が商品をかごに入れてくれているのを見かけたり、SNSで商品を喜んでくれているコメントを見たりすると嬉しいです。 ■商品作りで工夫していることやマーケティングについて教えてください 森永製菓のココアには様々な商品がありますが、そのような商品を生み出したり、改良したりするために、まずは市場・顧客分析が欠かせません。自社商品や競合商品の売れ行きなどデータ分析し、チャンスや課題を探します。市場全体のトレンドにも注目をしています。例えば、希釈飲料の人気が高まっていることから、ココアでも同様のニーズがあるのではないかと考え、希釈タイプのココアが生まれました。また、市場データだけでは読み取れないこともあるため、お客様への調査も実施したりします。アイデアが生まれて製品化するまでは、早ければ半年、長いものだと1年から2年かかることもあります。味にもこだわりがあり、研究所のメンバーと協力しながら、日々改良を検討しています。例えば「ミルクココア」だと、「味わいの流れ」を大切にしています。飲む前の香り、口に入った時のまろやかさ・コク、飲んだ後の香り・満足感。最初から最後までおいしく飲んで頂くために、時代の変化に合わせながら、改良を積み重ねています。また、味だけでなく、体験価値も重視します。ミルクココアのメイン購買層は、子育てをされている女性のお客様も多いので、子どもや家族と一緒に過ごす時間や、子どもとのコミュニケーションの手段として、ミルクココアに価値を感じていただけるようなコミュニケーションを意識したりしています。味のおいしさだけでなく、思い出や体験価値も提供できてこそ、選ばれる商品になるのかなと思っているからです。こうしたイメージは、競合他社との差別化にもつながるものだと感じます。森永製菓は日本で最も古くからココアを販売してきた歴史と伝統があり、世代を超えて、子どもから大人まで、多くのお客様に認知され、親しまれているブランドなので、その強みを最大限に活かせるブランディングを心がけていますね。 ■大学生へのメッセージをお願いします  半歩踏み出す勇気を持って、様々なことにチャレンジし、たくさんの体験や経験をしてほしいと思います。一歩は大変でも、半歩なら気軽に踏み出せる。例えば、ちょっと気になる映画を見てみたり、興味のあるアルバイトに挑戦してみたり。あとは旅行に行ったりするなど、どんな些細なことでも良いので、人から聞く話やネットから得られる情報だけを信じるのではなく、自分の目で実際に見て、体験することが大切ではないでしょうか。大学生は、社会人に比べ、自由な時間がたっぷりある方も多いと思うので、ぜひその時間を有効活用してほしいと思いますし、さまざまな経験がきっと新たな自己発見や自己成長にもつながると思います。私自身も、学生時代のアルバイトや留学の経験が、新たな趣味や自己成長にも繋がりましたし、今でも小さなチャレンジの積み重ねが仕事やプライベートの充実に繋がっていると感じています。みなさんも少し勇気を出して、積極的にさまざまなチャレンジをすることが、これからの人生をより楽しく豊かにしてくれるきっかけになるかもしれません。 学生新聞オンライン取材2025年8月28日 法政大学3年 島田尚和 法政大学3年 島田尚和/情報経営イノベーション専門職大学1年  襟川歩希/国際基督教大学3年 渡邊和花/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/東京家政大学2年 篠田陽菜乃