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Archive for gakusei-shinbun

イベント・企業紹介

第42回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2026 SPRING/SUMMER ~林 芽...

2026年3月14日(土)国立代々木競技場 第一体育館にて『第42回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2026 SPRING/SUMMER』(以下、マイナビ TGC 2026 S/S)が開催されました。今回のテーマは「OUR CANVAS」。TGCに関わるすべての人が、TGCというこの大きなキャンバスにそれぞれの色を重ねていく。一人ひとりの個性と創造性が交わり、唯一無二の物語を描き出す、壮大なアートピース。春の訪れとともに迎えたマイナビ TGC 2026 S/Sの多彩な豪華出演者の中からモデル・女優の林 芽亜里さんにお話を伺った。 ■「TGC」にかける想い TGCは、常にキラキラと輝く時間が続く特別な一日だと感じます。ファッションはもちろん、アーティストの方々のライブなど多彩な楽しみ方があり、心に残る時間を過ごせるのも魅力のひとつです。今回の衣装はかなりミニ丈のスカートで、私自身も普段はここまで短いものを履くことはあまりありません。春夏にブーツを合わせることは多くありませんが、あえてミニ丈にブーツを合わせるスタイリングがとても今っぽいと感じています。お洋服に合わせてメイクも強めに仕上げているので、私自身、とっても新鮮でした。この日に向けて、マンツーマンでピラティスをしたり、塩分を控えた食事を心がけたり、前日には岩盤浴でしっかり汗を流して、コンディションを整えてきました。 ■周りへの感謝を忘れない 生きていく上で、常に感謝の気持ちを忘れないようにしています。このお仕事は決して一人ではできるものではありません。モデルや俳優をはじめ、どんな仕事も一人の力だけで成り立つものではないからこそ、常日頃からお世話になっている周囲の方々への感謝を大切にしています。自然と「ありがとうございます」という気持ちが湧いてきます。このお仕事をしていると悩んだり考えたりすることも多いですが、こうしたインタビューの機会も含め、自分を見つめ直し、自分自身を知ることができるのは、このお仕事の魅力のひとつだと感じています。小さな変化を実感できることが嬉しいです。そして、ファンの方々の応援が、私にとって何よりのやりがいです。これからもファンの方々にお会いできるよう、頑張っていきたいと思います。 ■今までとは違った一面を見せていきたい これからは自分で決断する場面が増えていくと思うので、自分で決めるべきことはしっかりと向き合いながらも、ときには周りに頼ることも大切にしていきたいと考えています。私自身だけでなく、同世代の方々にとっても、心の拠りどころとなる存在や場所があるといいのではないかと思っています。そうした拠りどころを見つけながら、今までとはまた違った一面をお見せできるよう、これからも挑戦を続けていきたいです。俳優としては、多くの学生が出演するような学園モノは、最近あまり機会がありませんが、同世代が集まるドラマや映画に挑戦することで、自分自身にとっても大きな刺激や成長につながるのではないかと感じています。 ■大学生へのメッセージ 楽しいことはもちろん、自分で選択しなければならない場面や大変なことも多くあると思いますが、もしその中で苦しさや辛さを感じたときには、仲間や家族など、頼れる人に頼ることを大切にしてほしいです。無理をしすぎず、自分自身を大切にしてください。そして、大学生の今だからこそできる青春を、思いきり楽しんでほしいと思います。 取材者:東京都立大学3年 坂倉彩月 イベント名称:第42回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2026 SPRING/SUMMER(マイナビ TGC 2026 S/S)開催日時:2026年3月14日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:13会場:国立代々木競技場 第一体育館公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/26ss/

コラム

テリー伊藤 コラムVol.78 デジタルデトックスしていますか

大学の講義の度に学生たちに「スマホばかりの生活だと思考回路が偏る事もあるので、人間が作れない物に触れることが大切、自然界にあるものや生物に1日10分は接して欲しい。」と話している。少し前にこんな記事を見つけた。坂口志文大坂大特任教授(74)と共に、本年度ノーベル生理学・医学賞に輝いた米国のフレッド・ラムズデル博士(64)は、受賞発表時にハイキングをしていたため快挙に12時間も気がつかなかった。博士は当時妻と米国北西部の山岳地帯をキャンプとハイキングで横断する3週間の横断中だった。数時間後に携帯電話に届いた祝福メッセージに気が付き受賞を知った。博士はインタビューに「受賞は全く予想していなかった。頭や心を休ませるためデジタル器具から離れた”デジタルデトックス”を好み、自身の携帯をマナモードにしていた。」とコメントしている。とてもホッとするコメントで嬉しくなってしまった。早速学生たちにこの記事のことを話してみたい。 実は自然界と触れ合うことは次のビジネスヒントにもなっている。正六角形を並べた「ハニカム構造」(英語のhoneycomb(ハチの巣)に由来し、ミツバチの巣がこの形をしている)からヒントを得て、段ボールや発泡スチロールが作られた。ハニカム構造は強度が高いため飛行機の素材としても昔から利用されている。痛くない注射針は蚊からヒントを得て誕生した。そう聞くと痛そうだが、ギザギザした形状が実際は皮膚に刺す時の痛みを軽減してくれるそうだ。ハスの葉の特性を応用して生まれたのが撥水性のあるウエアーやヨーグルトの蓋。ハスの葉の表面は水を弾き、汚れにくい構造になっている。レインウエアや鞄など撥水性を持つ製品は元々はハスの葉構造がヒントだった。海に潜むサメの鮫肌の凹凸の皮膚構造は水中での抵抗感を減らしているため、スピードを重視する競泳用水着に応用されている。その他、カワセミのくちばしは新幹線の構造に多大な影響を与えている。水面の小魚をスムーズに捕獲するために細く尖っているが、新幹線の先端にこの構造を応用する事で空気抵抗は減少し騒音も緩和された。 まだまだ自然界からヒントを得た事実は限りない。のんびりしながら新たなアイデアが生まれるかも。楽しいじゃないですか。異常に寒がりな私は普段は暖房全開の部屋から一歩も出たくない。しかし今年の冬は雪中キャンプに挑戦してみたい。人生に一度くらいは吹雪の一夜もいいかも。とんでもないアイデアが浮かぶかも!いや絶対浮かぶ。その時は報告しますね。 テリー伊藤(演出家) 1949年、東京築地出身。早稲田実業中等部、高等部を経て日本大学経済学部を卒業。2023年3月、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。テレビ番組制作会社IVSテレビに入社し、「天才たけしの元気が出るテレビ」「ねるとん紅鯨団」などのバラエティ番組を手がける。その後独立し、テレビ東京「浅草橋ヤング洋品店」など数々のテレビ番組の企画・総合演出を手掛ける。著書「お笑い北朝鮮」がベストセラーとなり、その後、テリー伊藤としてメディアに多数出演。演出業のほか、プロデューサー、タレント、コメンテーターとしてマルチに活躍している。YouTubeチャンネル「テリー伊藤のお笑いバックドロップ」LALALA USAでコラム連載中https://lalalausa.com/archives/category/column/terry

参院議員

参議院議員・財務大臣 片山さつき

「責任ある積極財政」で国民が将来に夢を持てるような国になれるよう全力で活動 参議院議員・財務大臣 片山さつき(かたやまさつき) ■プロフィール1959年、埼玉県生まれ。東京大学法学部卒業後、大蔵省(現・財務省)に入省。広島・海田税務署長、G7サミット代表団員 金融機関監督管理職、横浜税関総務部長、主計局主計官等女性初のポストを歴任。2005年、衆議院議員に初当選。2018年、内閣府特命担当大臣就任。2025年10月、日本憲政史上初の女性財務大臣に就任(金融担当大臣兼務)。 ■政治家になったきっかけを教えてください 学生時代から社会の役に立つ仕事をしたいという強い思いがありました。大学卒業後は大蔵省(現・財務省)に入省し、主税、関税、銀行、証券、国際金融、そして主計局の主査及び主計官など省内の主要な部局をほぼ全て経験しました。今思えば、政治家になるには理想的なキャリアを歩めたと考えています。その後、2005年に政界へ入るのですが、一度落選しています。官僚時代は黙っていても「責任ある積極財政」で国民が将来に夢を持てるような国になれるよう全力で活動いろんな人が頭を下げてくれますが、政治家はそうは行きません。まずは有権者に選んでもらわなければならず、その厳しさが政治家の足腰を鍛えてくれるのだと実感します。 ■財務大臣として実現したい政策を教えてください 現在、高市内閣が掲げるのが「責任ある積極財政」です。国民が将来に夢を持てるよう、必要な分野にはしっかり投資を行う方針です。今の政策には夢が足りないという声に応え、長年削減されてきた国立大学の運営費交付金を増やし、医療や介護の報酬も引き上げました。また、再び世界で勝つためには、AIや量子コンピュータ、宇宙分野などへの投資が不可欠です。イーロン・マスク氏のような突出した才能が生まれる環境を作り、日本発の技術で世界を席巻する。そんな夢を実現する財政運営を行います。加えて、財政の状況を正確にお伝えすることも重要です。正確なデータを全てテーブルに乗せ、多角的な議論ができる土壌を作りたいと考えています。また、テクノロジーの進化は早く、常に最先端投資を続けなければトップには残れません。少数の天才が富を総取りするような時代において、それをどう分配するかが政治の役割となります。将来的には一家に一台ロボットが普及し、苦役は機械が担う時代が来るでしょう。そのとき、人間はスポーツや芸術も含めて、独自の「生きがい」を追求する社会になると思います。重要なのは「価値観」と「知恵」です。皆が100歳まで健康で生きられる基盤を作り、技術と共存しながら誰もが幸福を感じられる国を目指します。 ■学生へのメッセージをお願いします 今の時代、一つの専門分野や縦割りの知識だけでは通用しません。学部にとらわれず、大学という環境を大いに活用して学び続ける貪欲さを持ってください。これで十分と思わず、他学部の授業や留学などに積極的に挑戦してください。その経験が皆さんの将来の武器になります。 学生新聞2026年4月号 N高等学校3年 服部将昌/武蔵野美術大学1年 石井生成 武蔵野美術大学1年 石井生成/法政大学3年 島田尚和/城西国際大学2年 渡部優理絵/東京家政大学2年 篠田陽菜乃/N高等学校3年 服部将昌

吉松明優奈

ザ・ぼんち 里見まさと

協働とは同じになることではなく、違いを活かして同じ舞台に立つこと ザ・ぼんち 里見まさと ■プロフィール漫才ブームの絶頂と転落。異なるコンビで3度の「上方漫才大賞」受賞。70代でフジテレビ『THE SECOND』ファイナルへ。2026年も芸道55周年挑戦ツアー開催中。 ■監督の指導が厳しく退部する 高校生のころは野球漬けの毎日を送っていたのですが、監督の指導が厳しく次々と部員が辞めていき、気が付けば192人もいた部員が12人にまで減っていました。結局、私も途中で退部してしまいました。私の代は甲子園のベスト16まで進んでいたので、最後まで辞めずにいれば「自分がいたらどうなっていたのか」という思いが今も心に残っています。「途中で辞めると、こんなに後悔するんや」と、歳を重ねた今でも思います。この経験があるからこそ、今の私は「もうあかんと思うまで、辞めない」と自分に言い聞かせながら仕事を続けています。高校を卒業したら役者になるつもりでしたが、役者では稼げないと思い、当時、漫才師の西川きよしさんが22歳で家を建てたという話を聞き、芸人の世界に入りました。正直、漫才師になるとは夢にも思っていませんでしたが、ご縁に導かれるようにこの道を選びました。 ■コンビを続けていくために大切なこと コンビで一番大切なのは、相手を変えようとしないことです。おさむさんは台本通りに進まず、すぐに脱線しますが、そこから思いがけない笑いが生まれることがあります。彼は私にはないものを持っています。性格も考え方も正反対で、衝突もたくさんありましたが、互いに信頼しリスペクトし合うことで続けてこられました。協働とは「無理に同じになることではなく、違いを活かして同じ舞台に立つこと」だと思っています。ブームも挫折も経験し、天国も地獄も見てきましたが、それでも続けられたのは、何もしなければ自分はダメになるという恐怖があったからです。 ■「品」を大切にするということ 仕事をする上で私が最も大切にしているのは「品ひん」です。お笑いだからといって何をやってもよいわけではありません。「泣かせる・笑わせる・感心させる・怒らせる」の中で、一番簡単なのは怒らせることです。笑わせることが最も難しいからこそ私はそこにこだわりたいです。どんなにウケても品がないと思われたら、その先はありません。歳を重ねるほど笑いには人柄や生き方が表れると感じます。普段の言動も含めて「品」を大切にしたいと思っています。 ■学生へのメッセージ 今年、本を出版しましたが、そのきっかけは偶然の出会いでした。この本を通じて迷っている学生や「このままでええんかな」と思っている人が、もう一歩踏み出してみようと思ってもらえたら嬉しいです。将来の夢は、再び武道館に立つことです。思っているより、4年間は早いよ。もっともっと楽しみを増やしてください!You can do it ! 書籍『漫才の一滴 笑吉が教えてくれた「 念、縁、運」』 発行:ヨシモトブックス/発売:株式会社ワニブックス定価:1,800円(税込)/判型:四六判ソフトカバー 304P 武蔵野大学3年 吉松明優奈/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香

企業に聞く

株式会社フジテレビジョン コーポレート本部アナウンス局 アナウンス部...

会話は相手との共同作業で楽しく行うもの 株式会社フジテレビジョン コーポレート本部アナウンス局 アナウンス部 上垣皓太朗(うえがきこうたろう) ■プロフィール2024年4月フジテレビ入社。『めざましテレビ』、『めざましどようび』のキャスターを務めるなど、情報番組を中心に担当。4月16日(木)からは、MCを務める新音楽番組『STAR』(毎週木19:00~20:00)がスタート。 ■アナウンサーの仕事の魅力を教えてください 幼い頃から音読が好きだった私は、「自分の声で話す」という行為を仕事として続けられることに喜びを感じています。特にお天気キャスターの仕事にはやりがいを感じており、空を通じて視聴者とつながっているような感覚があり、誰かの役に立っているかもしれないという思いがあります。アナウンサーの仕事を通じて、これまで興味がなかった分野にも目を向けるようになり、関心の幅が広がっていく楽しさを実感しています。 ■伝わる話し方の秘訣をお聞かせください アナウンサーの仕事は、一回一回のオンエアで状況が変わります。その中で最後に頼れるのは、積み重ねてきたアナウンス技術や感じ取る力、表現力といった「自分自身の力」です。これらの技術を磨くために、放送後に行う反省の時間を大切にしています。他者からの評価も重要ですが、自分自身が納得できたかどうかの自己評価を丁寧に行うことが、技術向上の原動力となっています。表現力に関しては、同じものを見ていても、人それぞれ注目するポイントが異なるため、「自分がどう見たか」という視点を言葉にする訓練が大切だと考えています。言葉のストックがあることで、多様な人々とのコミュニケーションが円滑になるだけでなく、自分の感情を柔軟に受け止める力にもつながります。また、話題選びにおいては、「子どもの頃に好きだったもの」が最も生き生きと話せるテーマだと思います。伝える内容に迷ったときは、この原体験を起点に考えると自然に言葉があふれてきます。自分が本当に伝えたいという情熱を持ち、好きなことについて熱心に語る姿は、聞き手にとっても非常に魅力的で、その思いがまっすぐに伝わります。一方的に熱く語るだけでなく、自分の意見を50パーセントにとどめ、残りをあえて余白として残すことも伝える際には重要です。その余白があることで、相手が自分の言葉に寄り添い、共感してくれます。会話は一人で行うものではなく、相手との共同作業で楽しく盛り上げていくものだという意識が大切です。人は誰しも弱さを持っており、それをお互いにケアしながら生きていく社会であってほしいと願っています。 ■学生へのメッセージ 大学生は時間があると言われますが、実際は意外と忙しいかもしれません。しかし、「今ここを生きる」という気持ちで、充実した時間を後悔なく過ごしてほしいと思います。 学生新聞2026年4月号 東京都立大学3年 坂倉彩月 津田塾大学3年 山下さくら/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/津田塾大学3年 石松果林/上智大学4年 吉川みなみ/ N高等学校3年 服部将昌/青山学院大学2年 米田麗美/東洋大学4年 太田楓華/東京都立大学3年 坂倉彩月/高校3年 伊藤凜夏/早稲田大学2年 中澤京平

中澤京平

株式会社MAPPA 制作局 第一制作部部長 岡村耕也

観る人の心が昂るような日本アニメを世界へ 株式会社MAPPA 制作局 第一制作部部長 岡村耕也(おかむらこうや) ■プロフィールアミューズメント業界を経て2015年に入社。現在はアニメーションプロデューサーを務める。主な担当作品はTVアニメ「らんま1/2」、『忘却バッテリー』、『ドロヘドロ Season2』、アニメーションCM『MARO17』など。 近年、『呪術廻戦』や『チェンソーマン』など、世界的に高い評価を受ける作品を多く世に送り出しているMAPPA。国内外のファンを熱狂させるMAPPA制作作品の魅力とは何か。制作局の岡村部長にお話を伺った。 ■どんなアニメを届けていきたいと考えていますか MAPPAは2011年設立のアニメーションスタジオで、今年15周年を迎えます。会長の丸山が70歳のときに立ち上げた会社で、才能あふれるクリエイターたちと、ゼロから自由にアニメを作りたいという想いで事業が始まりました。自分たちが面白い作品を観たときに感じる気持ちの昂りを、観ていただいた方々にも届けたいと考えています。さらに現在はアニメをつくるだけでなく、イベントやグッズ、配信なども手掛けており、より作品を楽しんでもらえることも自社で担当しています。 ■作品の制作を通してどんな学びや発見がありますか 配信サービスが広がったことで、日本だけでなく海外の方にも作品を観ていただけるようになりました。SNSなどを通じて、世界中の感想や意見を直接知ることもできて、本当に多くの方に届いていると実感しています。日本の文化や考え方は海外では分かりづらい部分もあると思っていましたが、想像以上に日本の作品をそのまま楽しんでいただけていることは、大きな発見でした。 ■作品づくりで特に大切にしていることは何ですか 観る人がどう感じるか常に考えることです。原作が漫画の場合、原作者が大切にしていることや、どんなところが読者に愛されているのか意識しています。漫画がアニメになることで、動きや色、声や音楽が加わって、物語やキャラクターの魅力がより伝わりやすくなります。アニメーションだからこそできる表現に挑戦しながら、より楽しんでいただけるように努力を重ねています。そして、作り手自身がその作品を好きになることも大切です。自分たちの「好き」を、どうすれば伝えられるかを常に考えながら制作しています。 ■アニメ制作の面白さについてお聞かせください アニメ制作はシナリオ、絵コンテ、作画、仕上、撮影と完成に至るまでに多くの工程があり、一般的に1クールのアニメには300人ほどのスタッフが関わっています。全員が同じ熱量で作品に向き合うのは簡単ではありませんが、誰かのアイデアや工夫によって、想像以上の良い映像になることがあります。一人では作れないものをチームだからこそ生み出せるところが、一番の面白さであり難しさでもあると思っています。また、MAPPA制作作品はジャンルに偏りがありません。アクション、ラブコメ、異世界モノなど、幅広い作品に挑戦できることもMAPPAの魅力の一つです。 ■中高生へのメッセージ 学生の頃は、自分がアニメ業界で働くとは思ってもいませんでした。そのため、アニメ制作の仕事をするようになってからは、映像作品をもっと観ておきたかったと思っています。夢や目標が早く決まれば、それだけ準備や挑戦の時間を増やせます。目標がある人はそこに向かって努力して、目標がまだ見つからない人は、自分の「好き」や昂った気持ちを大切にしながら考えてみてください。そして情熱を持ち続けることも大切です。モチベーションを保ち続けることは難しくもありますが、常に挑戦的な姿勢で取り組んでいる人は成長のスピードが速いと思います。自分の心の中にある熱い思いを大切に、頑張ってください。 中高生新聞2026年4月号 東洋大学4年 太田楓華/早稲田大学2年 中澤京平 TV アニメ第3 期『呪術廻戦』「死滅回游 前編」© 芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会 慶應義塾大学3年 山本唯那/青山学院大学2年 米田麗美/東京薬科大学3年 庄司春菜/法政大学3年 島田尚和/城西国際大学2年 渡部優理絵/情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥/東洋大学4年 太田楓華/東京都立大学3年 坂倉彩月/早稲田大学2年 中澤京平

中高生新聞

参議院議員・内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略) 小野田 紀美

クールジャパンコンテンツは資源小国と言われる日本の「無限の資源」 参議院議員・内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略) 小野田 紀美(おのだ きみ) ■プロフィール2016年7月、参議院議員初当選。以降、法務大臣政務官、防衛大臣政務官を歴任。2025年10月より現職。経済安全保障担当、外国人との秩序ある共生社会推進担当、内閣府特命担当大臣(クールジャパン戦略、知的財産戦略、科学技術政策、宇宙政策、人工知能戦略、経済安全保障)を拝命し、各分野の施策推進に尽力。 日本のアニメや漫画、ゲームなどのコンテンツが世界で高い評価を受ける中、それらを支える政策を担うのが小野田紀美内閣府特命担当大臣だ。幼い頃から政治家を志し、さまざまな壁にぶつかりながらも夢を追い続けた小野田さん。現在はクールジャパン戦略等に携わり、日本のコンテンツ文化を守り育てることに全力で取り組んでいる。 ■政治家を志した原点は幼少期にあった 私は子どもの頃から「正義の味方になりたい」と思っていました。でも、私は政治家の家に生まれたわけではなく、一人親家庭で育った田舎の娘だったため、大学時代は経済的に自立するため、学校に行きながらアルバイトに明け暮れる日々でした。当時は政治家になるならタレント議員になるしかないとの思いでモデルの仕事をしたり、ミスコンに出てみたりもしました。そして、2011年に地方議員に当選するまでは、雑誌の編集や塾講師、ゲーム会社などさまざまな仕事をしてきました。このようにいろいろな仕事をしてきた結果、業界ごとのリアルな現実がわかるようになり、政策を考えるのにも大きく役立っています。自分の過去の経験で無駄になったものは何一つないなと思っています。 ■日本のコンテンツは無限の財産 2025年に内閣府特命担当大臣になり、クールジャパン戦略等に携わっています。クールジャパンはとても広い概念で、食、ファッション、化粧品、伝統文化、歴史、自然など、日本の魅力として海外から「いいね」と思われるものはすべて含まれると言っていいでしょう。なかでも高い注目が集まっているのが、漫画やアニメ、ゲームといった分野です。クールジャパンは日本を知ってもらう玄関口にもなっています。実際、平成30年に発表した「クールジャパンの再生産のための外国人意識調査」の「Q日本に興味を持ったきっかけは何ですか?」という項目で、欧州では75パーセントの人が「アニメ・漫画・ゲーム」と答えています。先日、クールジャパン・プラットフォームアワード2026のグランプリ受賞者のサウジアラビアの方から「コンテンツは日本の石油です」と言われました。しかも、石油のように有限ではなく、次々と生まれてくる無限の財産だというのです。アニメ、漫画、ゲームなどはこれまで政府主導で成長してきたものではなく、作ってきた民間の企業と、それを支えてきたファンが作り出したパワーコンテンツです。ですので、そこに政治が介入するのは良いことだとは思っていません。しかし、コンテンツを作っている側と政府との共通の課題や、民間の企業が戦いきれないような問題を、国として知財を守るためにサポートができる方法を考えています。クリエイターが今以上に自由に創作を続けられるようにサポートをしていくことを進めていきたいです。また、日本のコンテンツの魅力は〝タブーがないこと〞です。その多様性は日本の作品にも表れています。コンテンツのなかには、宗教や歴史上の人物を大胆に扱うものも多くあります。たとえば、歴史上の人物がキャラクターとして登場したり、神話の神々がゲームの中に登場したりといったことを「フィクション」として受け入れる文化があります。これは日本の特徴の一つです。神様も八やおよろず百万いると言われるほど、多様な価値観を認める文化があります。そうした文化的背景があるからこそ多様な表現が生まれ、それが魅力的なコンテンツにつながっているのではないでしょうか。 ■クールジャパンとしての取り組みについて 高市内閣では、日本成長戦略本部で17の戦略分野を示しており、その中の一つにコンテンツがあります。春までに官民投資ロードマップを策定し、官民でどのような投資を行っていくか、国としてどのようなサポートができるのかを考えていきます。また、日本のコンテンツの中核となり、世界に向けて発信する拠点として、体験型のセンターを作りたいです。海外には、漫画やアニメ等について積極的に発信する公営の拠点を整備している国がありますが、日本では漫画やアニメなどのコンテンツを総合的に発信する施設はまだ十分とは言えません。海外展開のためにも、世界と連携しながら日本のコンテンツを発信できる拠点を整備していくことが必要だと考えています。 ■中高生へのメッセージ 皆さんに伝えたいのは、「好きに生きてほしい!」ということです。私は小さいころから政治家になる夢を持ち、事あるごとに「政治家になる」と言い続けてきました。「頑張って」と言ってくれる人もいましたが、「無理だよ」「できないよ」と何千回も言われました。でも今、政治家になっています。人から「できない」と言われても、自分がやりたいと思うことをやったほうが人生に後悔がないと思います。どうか全力でやりきってください。もう一つ大事なことはメンタルの強さです。今日本人が海外の方に一番負けているのは優秀さでも何でもなく、メンタルの強さだと思います。これからはメンタルの強い海外の若者とも競争する時代になるので、踏まれてもまた生えてくる雑草のような強さを持って、折れない心を持ち続けていただけると嬉しいです。たとえ周りが全員「白」だと言っても、自分の信念が「黒」なら勇気を持って「ノー」と言える。そんな自分の感覚を信じ、人生を主役として演じきってください。私は、皆さんの挑戦を心から応援しています。 中高生新聞2026年4月号 城西国際大学2年 渡部優理絵/関西外国語大学2年 石川遼 日本文化を世界に。コンテンツの海外進出や人材育成を全力でサポート ■政治家になった経緯を教えてください 私は小学生の頃から政治家になりたいと思っていました。曲がったことや理不尽が大嫌いだったので、「正義の味方になって悪と戦うんだ!」と決意していたんです。中・高・大学と政治家を目指し続けました。当時は、親が政治家でもない自分が議員になる現実的な方法がわからず、「タレント議員しか道はない」と考え、モデルやミスコンに出るなど必死にもがいていました。一人親世帯のため大学時代はバイトにも励み、その後、塾講師やゲーム制作などのさまざまな企業で働きながら政治家の道を模索し、2011年地方議員に初当選しました。それから参議院議員を務め、現在クールジャパン戦略等を担当する大臣に就任しました。 ■クールジャパン戦略について教えてください クールジャパンとは海外から見て魅力的と感じてもらえる日本文化などです。最近、海外で大きな影響力を持っているのはアニメや漫画、ゲームといったコンテンツです。先日、CJPFアワード受賞者のサウジアラビアの方から「コンテンツは日本の石油です」と言われました。しかも、石油のような有限ではなく、次々と生まれてくる無限の財産だというのです。また、海外の方に「日本に興味を持ったきっかけ」を聞くと、アニメと答える人が非常に多く、コンテンツは日本を知る入口になっています。 ■これから実現したいことは何ですか 多様性のあるコンテンツが生まれる環境を守りつつ、人材不足のような共通課題のサポートに取り組みたいです。また、日本のコンテンツを世界に向けて発信する拠点として、体験型のセンターを作りたいです。海外には漫画等について発信する公営の拠点を持つ国がありますが、日本で漫画やアニメなどのコンテンツを総合的に発信する施設はまだ十分とは言えません。海外展開のためにも、世界と連携しながら日本のコンテンツの発信拠点を整備する必要があると考えています。 ■学生へのメッセージをお願いします 皆さんに伝えたいのは「好きに生きてください!」ということです。小さいころ、政治家になって正義の味方になりたいという夢を語ったとき、「馬鹿じゃないの?」「無理だよ」と周りに何度も言われました。しかし、私は実際に今、政治家になっています。ですから、誰かが言う無理という言葉に捉われることなく、自分のやりたいことをやり切っていただきたいです。 学生新聞2026年4月号 東京都立大学3年 坂倉彩月 昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/城西国際大学2年 渡部優理絵/関西外国語大学2年 石川遼/東洋大学4年 太田楓華/情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥/法政大学1年 渡辺碧羽/東京都立大学3年 坂倉彩月/東京女子大学2年 浮田梨紗/東京家政大学2年 篠田陽菜乃/日本大学1年 太田萌日/情報経営イノベーション専門職大学1 年 襟川歩希

区長・市長

調布市長 長友貴樹

アクセスの良さと豊かな緑で、落ち着いた暮らしを育むまちへ 調布市長 長友貴樹(ながともよしき) ■プロフィール・昭和51年3月 慶應義塾大学法学部政治学科卒業・昭和51年4月 日本貿易振興会(JETRO)就職         通算9年間にわたりフランス及びベルギーに留学、勤務で滞在・平成3年9月から平成6年3月 中央大学非常勤講師(国際関係論)・平成14年4月 日本貿易振興会(JETRO)退職・平成14年7月 調布市長就任・平成29年5月 東京都市長会会長就任(任期は平成31年4月まで)・令和元年5月 東京都市長会顧問就任・令和4年7月  調布市長(6期目) 東京23区に隣接する高いアクセス性に加え、多摩川や深大寺に象徴される武蔵野の自然が今なお息づく東京都調布市。積極的な教育政策や、映画・スポーツ文化が根付くまちとしても知られている。この調布市で市政を担い、まちの舵取り役を務めているのが、市長の長友貴樹さんだ。市制施行70周年という節目を迎えた今、調布の歩みとこれからの展望について話を聞いた。 学生時代から政治に関心があり、弁論部で活動していましたが、どちらかといえば自分の時間を大切にする、ごく一般的な学生だったと思います。卒業後の進路を考える際も、最初から政治家を志していたわけではありません。まず就職したのが、政府系機関である日本貿易振興機構(ジェトロ)でした。民間企業を選ばなかった理由は、世の中をどう動かしていくかを考える仕事に携わりたかったからです。一企業の利益を追求するよりも、公的な立場で社会全体に関わる仕事のほうが、自分の志向に合っていると感じました。ジェトロでは、貿易や投資を通じて、日本企業と海外企業の連携を促進する業務に携わってきました。フランスへの2年間の留学をきっかけに欧州との関わりが深まり、その後も2度の駐在を経て、合計9年間を欧州で過ごしました。企業活動を支援する立場として働く一方で、ベルリンの壁崩壊など、世界が大きく動く瞬間にも立ち会いました。そうした経験を通じて、国際情勢の変化を肌で感じる感覚が養われ、日本の未来についても自然と考えるようになっていったのです。ある時、ご縁があり衆議院選挙への立候補の話をいただきましたが、当時はまだ客観的な条件が整っていないと判断し、そのお話は辞退しました。ところがその後、予期せぬ形で調布市長選挙への出馬要請がありました。決して簡単な挑戦ではありませんでしたが、「10年後に後悔だけはしたくない」と考え、覚悟を決めて立候補しました。結果として僅差で当選し、以来、調布市長として市政に携わっています。 ■よりよい教育環境を目指して 東京都は一昔前まで、教育や子育ての面で厳しい状況に置かれていました。その象徴が保育園の待機児童問題です。調布市も例外ではなく、かつては300人を超える待機児童を抱えていた時代がありました。こうした状況では、教育サービスの質を語る以前に、まず子どもたちの居場所を確保しなければなりません。そこで大きな予算を投じ、保育施設の拡充を進めました。その結果、現在では待機児童はほぼゼロにまで減少しています。今は、落ち着いた環境の中で、より質の高いサービスを提供する段階へと移行しています。当初は公立中心で進めてきましたが、近年は私立の事業者も増え、それぞれの強みを生かしながら協力し合う体制が整いつつあります。一方で、子どもたちが成長するにつれ、今度は学童クラブの需要が逼迫してきました。孤立する子どもを生まないためにも、定員を少しでも増やせるよう、民間団体や企業との連携を進めています。調布市では、23区に隣接した利便性をいかしながらも自然に恵まれた環境の中で、子どもたちを育めるまちであり続けたいと考えています。 ■調布というまちの個性と発信 調布市の大きな魅力の一つは、先程も述べたとおり、23区に隣接しながら、豊かな自然が残されている点です。都心のターミナルから20分ほどでアクセスできる、いわば“都市の憩いの場”のような存在だと感じています。また、「映画のまち」「水木漫画のまち」、味の素スタジアムを中心とした「スポーツのまち」など、エンターテインメントの歴史も積み重ねてきました。これらはあくまで運がよかったと言えますが、こうした個性を生かし、調布というまちを知ってもらうきっかけとして、市内外に向けて明るく発信することを意識しています。2025年4月1日には市制施行70周年を迎え、さまざまな記念事業を実施しました。なかでも印象的だったのは、記念式典の約1週間前に、調布市が15分拡大版でテレビ番組に取り上げられたことです。さらに、調布市を特集した『地球の歩き方』も刊行されました。こうした機会は簡単に得られるものではありません。節目の年に、調布の魅力を広く発信できたことは、非常に幸運だったと感じています。 ■これからの調布市へ この70年間、多くの方々に支えられ、70年前には想像もできなかった発展を遂げてきました。長年取り組んできた調布駅前広場の整備も、20年以上の歳月を経て、いよいよ完成を迎えます。調布にとって、まさに「第2のスタート」と言える局面です。このまちづくりの意味を、行政としてもしっかりと認識し、市民の皆さんと共有していきたいと考えています。広場を整備して終わりではなく、人を惹きつけるイベントを重ね、活用していくことが重要です。今後、日本全体で人口は不可逆的に減少していきます。人の数が増えない中で、調布市では「落ち着いて住み続けられる中身」をどう充実させるかが問われます。これまでハード面の整備を進めてきましたが、これからは福祉、教育・子育て、環境といったソフト面の充実がより重要になります。その準備はすでに進めており、来年度以降、段階的に市民の皆さんへお伝えしていく予定です。 ■学生に向けたメッセージ 一言で言えば、「一生懸命でいてほしい」ということです。勉強でも、スポーツでも、何でも構いません。ただ、思うように力が出なかったり、虚しさを感じたりする時期もあるでしょう。そんな時は「一生懸命、虚しがれ」と伝えたい。誰もが社会に出るとき、良いスタートを切りたいと思いますが、常に目標を持ち続けるのは簡単ではありません。大学生活の4年間で「やりがいが見つからない」と感じたなら、全力で悩み、全力で虚しさと向き合ってください。そして、何か一つでいいので、専心できるものを見つけてほしい。それが一見、虚無的に思えることであっても構いません。自分のエネルギーを注ぎ込めば、必ず何かが見えてくるはずです。 学生新聞オンライン2026年1月9日取材 武蔵野美術大学1年 石井生成 京都芸術大学1年 猪本玲菜/情報経営イノベーション専門職大学2年 山田千遥/武蔵野美術大学1年 石井生成

すごい大学生・すごい学生団体・ミスコン・ミス学生新聞

ジュネーブ大学大学院 河野ゆかり

元東大王のやる気に頼らない学びの「仕組み化」を伝授 ジュネーブ大学大学院 河野ゆかり(こうのゆかり) ■プロフィール2000年、兵庫県生まれ。2025年東京大学医学部医学科卒業。医師国家試験合格。ジュネーブ大学大学院に在籍中。2021年~2024年放送のTBS系「東大王」に出演。「東大王」出演や医師国家試験の傍ら、J.S.A.ワインエキスパートも取得。現在はスイスでGlobal Healthやデータサイエンスを学びながら国際的なプロジェクトにも関わる。徹底的な自己管理力が話題となっている。 東大王で活躍していた河野ゆかりさん。東大合格に向け、独自に構築した仕組み化の方法や考え方について、4月15日発売の著書「東大医学部卒河野ゆかりの『仕組み化』勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド」で詳しく綴る。出版の経緯やジュネーブ大学大学院進学後の生活、大学生へのメッセージを伺った。 ■東京大学医学部を目指された理由と、東大時代に力を入れていたことを教えてください 大学を選ぶよりもまず先に、医学部の道を志しました。きっかけは中学3年生の時に観た「明日の記憶」というドキュメンタリー映画です。この作品を契機に、難病研究や医学に興味を持ち、当時の成績や、研究費が比較的潤沢である点などから東京大学医学部進学を考え始めました。学生時代に力を入れていたこととして、東大王の存在は大きかったですね。元々友人が出演していたことや、出演者の方々の知識の幅や量に憧れを持っていたことなどがきっかけで、メンバー募集に応募することにしました。大学生活を通して、自分の視野の狭さや一般常識の欠如などを感じていた中で、幅広く様々なジャンルを学ぶ良い機会となりました。当初はクイズ初心者でしたし、医学部の勉強と両立する必要もあったため、受験期と同じように勉強の計画を立て、日々タスクを実行していました。さらに同時並行で、東大王出演中に趣味のワインエキスパートの資格取得も進めていました。 ■ジュネーブ大学大学院へ進学した理由は何ですか 卒業後すぐ日本で研修医として働こうと考えていた去年の秋頃に、当時結婚を考えていた現在の夫から、「仕事の関係で来年からスイスに行かなければならない」と伝えられました。かなり悩みましたが、自分の知らない世界を見る良いチャンスだと思い、スイスへの移住を決めました。経験豊富な医師の先輩とお話しする機会があり、相談させていただいた末、大学院で自分の興味のあることを勉強することにしました。当初ジュネーブ大学を選んだ理由は、大学院進学の始動が遅すぎて、他大学の出願が終わっていたからです。結果的に、いま振り返ると最高の選択だったと思います。大学関連の学会では、世界中から集まった政府関係者、国際機関、研究機関の方々と頻繁に話すことができ、公衆衛生への貢献には様々な形があるということを日々学んでいます。今後のキャリアに関しても今までよりもずっと広い視野から考えることができるようになりました。また、ジュネーブにはWHOの本部があり、世界における日本の医療の立ち位置をマクロな視点で見ることができる点にも魅力を感じています。現在は特に、大学院での勉強・研究に加えて、AIに関するオンライン授業を受けるなど、AIやデータサイエンスといった技術を公衆衛生の研究に活かしたいと考えています。 ■今回、出版した著書についてお聞かせください 東大王時代から、SNSを通じて、視聴者の方から勉強のモチベーションや計画性についてお悩みをよくいただいていました。できない自分や、やる気の出ない自分を責めている方が多く見受けられましたが、原因は自分自身ではなく、これまでの間違った仕組みやマインドの持ちようにあります。私自身がかつて同様の悩みを抱えていたからこそ、私が10年ほどかけて積み上げてきたこの「仕組み化」の考え方を皆さんに伝えられないかと思い、書籍化を決意しました。私自身、塾に通い始めた小学生時代を振り返ると、気分のムラが大きく、勉強はその時の自分のやる気に左右されてしまっていました。そのように、パフォーマンスにばらつきのある状態では目標達成には近づきません。しかし、自分の気持ちをコントロールすることは難しいため、毎日歯磨きをするくらいの気軽さで勉強を始められるような「日々の仕組みづくり』が必要だと思い立ちました。長期計画、中期計画、短期計画という多段階の計画を立て、さらに一日単位の毎日のタスクにまで落とし込み、淡々と目の前の日々のタスクをこなす、そして日々の自身のパフォーマンスのデータを今後の改善に繋げる、という仕組みです。私はこの力で、たとえやる気が出ない日でも、東京大学合格という長期目標から逆算した一直線上に自分の今の努力が乗っているという確信を持って勉強が進めることができました。 このような仕組み化の手段としては、自分の中に「目の前のタスクを消化する自分」と、それをサポートする「マネージャー的な自分」という二つの視点を持つことが大切です。トライアンドエラーを繰り返し、自分に合ったスタイルや仕組みを見つけていく中で、このエラーはネガティブな要素ではありません。むしろ、より自分にあった仕組みにつながる良いデータが取れたと捉えてエラーを生かすチャンスです。そんな方法論についても、本書では詳しく取り上げています。大学院生である現在の計画の立て方や、AIなどの技術を活用する方法にも触れています。達成したい目標はあるのに上手くいかない人、計画が立てられず悩んでいる人など、受験生や学生に限らず、資格取得を目指す社会人の方にもぜひ読んでいただきたいです。 ■今後の展望について教えてください 健康の観点から人の役に立ちたいという思いは、中学生時代から今も一貫していますが、大学や大学院で将来の選択が一気に広がった中で、自分に最適な医療への貢献方法について考えています。来年に国際機関などでのインターンも控えていますし、これからより具体的に決めていこうと思っています。 ■学生へのメッセージをお願いします 生きていると、思いもよらないようなチャンスが突然舞い降りてくることがあります。私の場合、スイスへの移住・大学院進学はかなり予想外でした。もしも、達成したい目標に向けた目の前のタスクで頭がいっぱいになっていたら、そのチャンスをつかむことは難しいでしょう。計画的に日々を過ごすことで、常に目の前のことだけにとらわれない余白をつくり、チャンスを掴める柔軟性を生み出す「仕組み化」をぜひ目指してみてください。 学生新聞オンライン2026年2月7日取材 城西国際大学2年 渡部優理絵/獨協大学1年 中津亜結梨 東大医学部卒河野ゆかりの「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド 著者:河野ゆかり発行:KADOKAWA定価: 2,090円 (本体1,900円+税)発売日:2026年04月15日判型:四六判ページ数:224 やる気がなくても「自動勉強システム」でタスク消化!東大理三の自己管理術 ●目標を達成するために必要なのは、『強い意志』ではなく『正しい仕組み』●「自動勉強システム」とは?●AI時代の最新学習マネジメント法も紹介! 「東大医学部卒河野ゆかりの 「仕組み化」勉強法 意志力に頼らない学習自走化メソッド」河野ゆかり [生活・実用書] – KADOKAWA

学生新聞インターン

舞台『ぽっぷす?』出演 アーティスト・俳優 ISSEI

「好き」を貫き、音楽に情熱を注ぎ続ける覚悟 アーティスト・俳優 ISSEI(いっせい) ■プロフィール2004年2月9日生まれ、東京都出身。2025年1月23日、1st Digital Single「Go Getter feat. AK-69」でデビュー。デビュー後は、アーティスト・俳優活動など幅広いジャンルで活躍している。主な出演作に、CBCドラマトリップ「もしも世界に『レンアイ』がなかったら」(2025)、 (2026)テレビ東京ドラマチューズ!「略奪奪婚」(2026)など。待機作には舞台「成瀬は天下を取りに行く」(2026年7月上演)がある。 アーティストとして活動しながら、表現の幅を広げ続けるISSEIさん。4月16日に初日を迎えた舞台『ぽっぷす?』の意気込みや、挑戦し続けることの大切さ、そして音楽に対する情熱について伺いました。私たちと同世代の22歳だからこそ語れる葛藤や覚悟、「好き」を貫く強さに迫ります。 僕がこの業界に興味を持ったのは、小学校の頃にドラマを観て「演じるのって楽しそうだな」と思ったのがきっかけでした。特に『花より男子』の再放送を観たときに衝撃を受けたのを覚えています。実は、もともと「人前に立ちたい」というタイプだったわけではありません。この世界に飛び込んだのは中学1年生の時なのですが、本当に「ちょっとやってみようかな」というラフな好奇心で始めました。入った当初は右も左もわからず、まだ何もできなかったので、とにかく必死に周囲に食らいついていく毎日でした。高校生になると、仕事と学業を両立させるために通信制の学校を選びました。仕事がメインの生活でしたが、学校で友達と過ごす時間は僕にとってかけがえのないものでした。仕事が忙しく、どうしても出席できない期間が続くと、友達との距離感に悩むこともありましたが、修学旅行などの行事にはしっかり参加でき、今振り返っても本当に楽しかったなと思います。 ■苦手なことこそ、成長のチャンス 学生時代は明確なビジョンや目標を持っていたわけではありませんでしたが、高校生くらいからちゃんと自分の意思が強くなってきてやりたいことが明確になってきました。お仕事をする上で特に意識しているのはとにかく楽しむことです。 どんな状況でも物事をあまりネガティブに捉えず、これは自分のためになると考えるようにポジティブに変換しています。僕は得意なことよりも、お芝居のように少し苦手意識があることに対して、じっくり時間をかけて向き合い、試行錯誤しながら挑戦することに情熱が湧くタイプなんです。得意じゃないことを頑張る方が、大きく成長できるということを実感できますね。 ■舞台『ぽっぷす?』で演じるアンザイとの共通点 僕が出演する舞台『ぽっぷす?』の物語は、借金返済や遺産相続問題を抱え、活動資金すらままならない「売れないバンド」が、探偵事務所でアルバイトをしながら「3年で2億円を返す」ためにヒットを目指すという作品です。非常にいろいろなドラマのある作品で、出演が決まったときは本当にびっくりしました。これまでに経験したことのない役どころだったので、新たな挑戦だからこそ、皆さんにも新しい一面を楽しんでもらえるのではないかと思っています。僕が演じるアンザイというキャラクターには、共感できる部分がたくさんあります。 劇中で亡くなったおばあちゃんが「何のために音楽をやっているの?」と問いかける場面があります。それに対する僕が演じるアンザイの「音楽が好きだから」というセリフには、僕自身の想いがそのまま重なりました。 彼はバンドの中でも一人だけ違う空間にいたり、どこか孤立感があったりするキャラクターですが、僕と似ているなと思います。それは決して不器用なだけではなく、音楽が心から好きだからこそ譲れない「頑固さ」の表れなんです。僕自身も、口数が多いタイプではないからこそ、アンザイの内に秘めた静かな情熱には強い共通点を感じます。そしてこの舞台は昭和のポップスも登場するので、幅広い年代の方に来ていただきたいです。会場全体で一体感を感じられるような舞台を作り上げられたら嬉しいなと思います。 ■音楽への情熱と、これからの夢 僕にとって一番楽しい瞬間は、舞台やライブなどの生もののお仕事です。また、音楽は仕事という枠を超えた「別物」です。 音楽をやっている瞬間が一番楽しいと思えます。心から「やりたい」という衝動があるからこそ、ずっと続けていられるんです。好きなものを選ぶことができれば、仮にうまくいかなかったとしてもやり直せばいい。若いからこそやり直しはいくらでもできると思います。メンタルが落ちてしまうこともありますが、時間のかかる作品の方が大変だからこその達成感が好きです。負けず嫌いなので勝つまでやりたい!という感じですね。また、お仕事をする上で感謝の気持ちは大切にしています。イベントなどでファンの方と直接接する機会がたくさんあるので、感謝の気持ちはしっかりと言葉で伝えるようにしています。今後の夢は、大好きな音楽でワンマンライブを成功させること。特にヒップホップを軸に、自分の想いを込めた良い曲をたくさん作りたいです。あと、作った音楽をきっかけに、僕のことを知ってくださる方が増えると嬉しいなと思います。俳優としては、まだ挑戦したことがない役柄や作品に興味があります。昔から格闘技をずっとやっているので、その経験や持ち味を活かせるようなアクションシーンのある役にも、いつか挑戦してみたいですね。 ■大学生へのメッセージ 現在22歳の僕も皆さんと同世代ですが、この年齢でしかできないこと、この時にしか下せない決断が間違いなくあります。30歳になってから何かに挑戦するのとは、重みが全然違ってくるはずです。僕の周りを見ても、若いうちから「安牌」を取ろうとする保守的な人が多い印象ですが、それはすごくもったいないと思います。失敗やミスこそが自分の成長に直結するので、むしろ「早めに失敗しまくった方がいい」というのが僕のスタンスです。一度きりの人生、自分がやりたいと熱意を持てるものを見つけたら、周囲の目は気にせず、まずは舵を切って飛び込んでみてください。一緒に頑張りましょう! 学生新聞オンライン2026年2月26日取材 東京家政大学2年 篠田陽菜乃 舞台『ぽっぷす?』全編をアイドルロック風オリジナル楽曲で構成。観客と一緒に、歌って踊って、笑って泣いて──新たなエンタテインメントがスタートする! 公演日程:2026年4月16日(木)~4月19日(日)劇場:東京国際フォーラム ホールC東京都千代田区丸の内3-5-1 公演日程:2026年4月24日(金)~4月25日(土)劇場:森ノ宮ピロティホール大阪府大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5 出演ISSEI佐藤友祐、櫻井佑樹(劇団EXILE)、相原一心(ONE LOVE ONE HEART)、内河啓介/瀬戸祐介/しゅはまはるみ脚本・演出:鈴木勝秀音楽:大嶋吾郎 詳細:https://poppusu.com/ 城西国際大学2年 渡部優理絵/青山学院大学1年 松山絢美/東京家政大学2年 篠田陽菜乃/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/東京都立大学3年 坂倉彩月

DX・WEBマーケティング

明星食品株式会社 マーケティング本部 マーケティング部第三グループ主...

ファンをつくるマーケティング、ファンを裏切らないマーケティング 明星食品株式会社 マーケティング本部 マーケティング部第三グループ主事補 石須 雄人 (いしず ゆうと) ■プロフィール2015年に明星食品株式会社へ入社。首都圏エリアの広域量販店をはじめ、大阪府・和歌山エリアのスーパーマーケット向け営業を経験する。2022年4月よりマーケティング部に所属し、「一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズなどのマーケティングを担当している。 からしマヨネーズとソースでおなじみの「一平ちゃん」。日々さまざまなフレーバーを生み出し、多くの人を魅了している。今回お話を伺った石須さんは、明星食品株式会社のマーケティング部門で「一平ちゃん」の商品開発やプロモーション立案に携わっている。話題化を意識しながらも、何より大切にしているのはファンの存在だという。そんな石須さんに、仕事への向き合い方について伺った。 ■「一平ちゃん」との出会いが、入社のきっかけに 石須さんが明星食品株式会社への入社を志したきっかけは、高校時代に初めて食べた「一平ちゃん夜店の焼そば 塩だれ味」に感動したことだったという。大学時代にはラーメン店でアルバイトを経験するなど、振り返ると、これまでずっとラーメンに関わり、ラーメンを愛し続けてきた人生だったと感じているそうだ。現在は、そんな思い入れのある「一平ちゃん夜店の焼そば」のマーケティングを通じて社会と関わり、お客さまを笑顔にする仕事に携わっている。それが、日々の大きなやりがいにつながっているという。 ■「一平ちゃん」のファンを第一に考える 石須さんが担当している「一平ちゃん夜店の焼そば」は、昨年、発売から30周年を迎えた。石須さんは、この節目を迎えられたのは、何よりも一平ちゃんを愛してくれたファンの皆さまのおかげだと話す。その上で、マーケティングに取り組む際に、最も大切にしていることについて、こう語ってくれた。 「ファンの皆さまを裏切らない『一平ちゃん』であり続けることを、一番大切にしています。」 「一平ちゃん」は、夜店の焼そばというコンセプトを主軸に展開しており、パッケージやプロモーションでも「遊び心と親しみやすさ」を大切にしている。昨年発売したショートケーキ味も、30周年という節目をファンとともに祝う商品として企画されたという。 「ショートケーキ味についても、30周年という節目をファンの皆さまと祝う意味を込めて発売しました。『お祝い』や『遊び心』『親しみやすさ』、そしてなにより、楽しいイメージを大切にした商品です。」 ショートケーキ味は、SNSでも大きな話題となり、若年層からも好評だった。一方で、「食べ物で遊ぶな」といった否定的な意見もあったという。昨今のカップ麺業界では、話題性を意識した商品も多い。石須さん自身も、若年層を取り込む上でインパクトは重要だと認識しているという。 「若い層を取り組むためのインパクトは非常に重要だと感じています。ただ、『一平ちゃん』が培ってきた遊び心と親しみやすさや、長年愛されてきたコンセプトは崩したくありません。ファンの皆さまに寄り添い、喜んでもらえる商品づくりを第一に考えています。」 ■マーケティングをする上で大切なこと 石須さんは、マーケティングをする上で大切なこととして、コミュニケーションと情報収集を挙げる。 新商品を開発する際は、商品開発担当者や、パッケージをデザインしてもらうデザイナーなど、さまざまな人と連携しながら進めていく。そのため、それぞれに的確な要望を伝えることが業務の基本になるという。 「自分の伝え方ひとつで、商品の売れ行きが変わることもあります。だからこそ、相手に分かりやすく簡潔に要望を伝えられるよう、日頃から具体的なイメージを持って伝えることを意識しています。」 また、社外での情報収集も欠かせない。売り上げなどの数字や他社商品との比較などに加え、実際に店頭に足を運んで情報を集めることもあるそうだ。マーケティングというと、戦略的な側面が強調されがちだが、最終目的はお客様に商品を買ってもらうことだと話す。 「戦略を立てることも大事ですが、それだけではなく、商品購入の現場まで視野を広げることがとても重要だと思っています。」 社内外の垣根を超えて、お客さまが商品を手に取るまでを見据える。その広い視野こそが、マーケティングには求められているのだと感じた。 ■マーケティングはどんな人が向いている? 石須さんは、マーケティングに向いている人について、まず「いろんな人とコミュニケーションを取ることに苦を感じない人」と話す。 「同僚や社外の方、購入してくださる皆さまなど、たくさんの方と意見交換をする仕事なので、コミュニケーションに苦手意識がないことは大切だと思います。」 さらに、良い商品を生み出すためには、知的好奇心や行動力も求められるという。 「店頭でもネットでも、気になった商品があれば、とりあえず買って体感してみる。その体験がアイデアの糧になることもあるので、何事にも好奇心をもって行動できることは重要だと感じます。」 ■これからの展望について ファンの皆さまのおかげで、「一平ちゃん」は30周年を迎えることができた。今後について石須さんは、若年層へのアプローチを強めていきたいと話す。 「若年層の認知が低いことを課題と捉えています。今後はSNSなども積極的に活用しながら、若年層の認知を上げて、将来的に一平ちゃんのファン層を拡大していきたいと考えています。」 一方で、目指しているのは若年層の獲得だけではない。 「バズを狙うことも大切ですが、それだけではなく、『一平ちゃん』の遊び心と親しみやすさを守り続けながら、長年のファンの皆さまにも愛してもらえるような商品展開をしていきたいですね。」 ■大学生へのメッセージ 最後に、石須さんは学生に向けて、大学生のうちにしかできないことに取り組んで欲しいと語ってくれた。社会人になると、まとまった自由な時間を取りづらくなってくる。だからこそ大学生のうちに、サークルでも旅行でも、自分の視野を広げてほしいという。 「マーケティングに限らず、どんな仕事でも、若いうちに培った多様な経験が直接仕事に役立つことは多いと思います。『若いうちだからこそ、できること』は何かを考え、日々の学生生活を楽しんでいってほしいです。」 学生新聞オンライン2026年2月24日取材 獨協大学2年 関口祐輝 獨協大学2年 関口祐輝/武蔵野大学3年 吉松明優奈/津田塾大学3年 山下さくら/国際基督教大学3年 若生真衣

区長・市長

熊谷市長 小林哲也

次世代へつなぎ決断力で切り拓く熊谷市の未来戦略 熊谷市長 小林哲也(こばやしてつや) ■プロフィール熊谷市の第5、6代市長。スキーと読書を趣味とする。中央大学経済学部を卒業。父は、1市2町による合併前の旧熊谷市長。「新熊谷ブランドの創造」を政策理念に掲げ、子どもたちが未来に希望をもち笑顔で暮らせるまちの実現のため、「熊谷で暮らすことの価値が実感できるまち」、「市民の皆様はもとより市外の皆様にも誇れる熊谷」を創ることを目指す。 父親の影響から行政を身近に感じる環境に身を置きながらも、一度は民間企業へ就職した小林市長。晩年の父親の志を受け継ぎ、熊谷市を政治でよりよい街へ変えるため、地域への責任と使命感から県議会議員を経て同市の市長に。現在2期目の小林市長に熊谷市の未来を見据えた戦略を伺った。 私は現在、熊谷市長として市政を担っていますが、もともと政治一直線の人生を歩んできたわけではありません。学生時代はテレビ局やスキーツアーの企画運営のアルバイトなど、幅広い分野に挑戦してきました。多様な人と関わり、現場で汗をかく経験を重ねる中で、調整力や発信力、そして人の思いを汲み取る力を養ってきたと感じています。父が市長を務めていたこともあり、政治は身近な存在でした。しかし当時の私は、政治の世界に対してどこか距離を置いていました。理想だけでは進まない現実や、批判と向き合う厳しさを近くで見ていたからです。それでも父の病気をきっかけに、「自分がやらなければ誰がやる」という覚悟が芽生えました。そこから県議会議員、県議会議長を経て市長へと歩みを進めることを決めました。政治活動のなかで、一貫して大切にしてきたのは信念を曲げないことです。立場が変わっても軸を持ち続けることが、組織を動かし、市民の信頼を得る基盤になると信じています。 ■自ら決断する責任と都市基盤整備の推進 市長という立場の最大のやりがいは、自ら判断し、最終決定を下せることです。もちろん責任は重いですが、だからこそ挑戦する価値があります。具体的には、埼玉県と共同で整備を進める北部地域振興交流拠点施設・市庁舎の整備や荒川かわまちづくり、利根川新橋の建設などです。とりわけ30年来の課題であった利根川新橋の建設は、市民の悲願でもあります。橋が完成すれば交通動線が改善され、物流や通勤の利便性が高まり、都市全体の生産性の向上につながります。これは単なるインフラ整備ではなく、都市の競争力強化を見据えた戦略的投資だと考えています。 ■子育て支援の拡充とワンストップ体制の構築 少子化対策は自治体経営の最重要課題の一つです。私は0〜2歳児の保育料無償化をスタートさせ、国の制度と合わせて実質的な完全無償化を実現しました。子育て世帯の経済的負担軽減は、定住促進にも直結する重要施策です。さらに、子育て支援・保健拠点施設「くまキッズ」を令和8年4月に開設し、保育所や放課後児童クラブのほか、母子健康センターや保健センター、休日・夜間急患診療所を集約しました。これにより、相談・健診・医療を一体的に提供するワンストップサービスを構築しています。行政サービスは分かりやすく、使いやすくなければ意味がありません。利便性の向上こそが満足度向上につながります。 ■熊谷の強みと将来ビジョン 熊谷は新幹線、在来線、高速道路が交差する交通結節点であり、首都圏へのアクセスの良さは大きな強みです。また、スポーツの街として複数のプロ・実業団チームが活動し、県立熊谷スポーツ文化公園やグライダーの滑空場など特色ある環境も整っています。文化面では、埼玉県内唯一の国宝建造物である妻沼聖天山歓喜院聖天堂や関東一の祇園と称される熊谷うちわ祭など、歴史と伝統、文化を感じることができます。今後はウォーカブルな街づくりを進め、工業団地造成による雇用創出を図り、若者が地元で働ける環境を整備していきます。都市経営はスピードと戦略が不可欠です。選択と集中を徹底し、持続可能な成長モデルを確立していきます。加えて、地域経済を活発にするためには行政だけでなく民間企業との連携が欠かせません。新しい企業を呼び込むだけでなく、地元で頑張る中小企業を支援し、新しい挑戦を応援する仕組みを整えることも重要です。大学や企業、行政が協力し合い、人材が地域の中で循環する環境を作りたいと考えています。また、デジタル技術を活用して行政手続をわかりやすくし、情報発信を強化することで、市民のみなさんにとって使いやすい市役所になれるよう目指しています。都市の魅力は建物や道路だけでなく、挑戦する人が集まることで高まります。熊谷市を多くの人にとっての挑戦の舞台にしていきたいです。 ■大学生へのメッセージ 最後に、大学生の皆さんにはぜひ「動く」ことを大切にしてほしいと思います。学業だけでなく、アルバイト、留学、ボランティア、起業など、さまざまな挑戦をしてください。経験の幅が広がるほど、判断力と人間力は磨かれます。私自身、学生時代の経験が今の礎になっています。若い時の挑戦は、将来必ず自分を支える資産になります。失敗を恐れず、一歩を踏み出してください。皆さんの行動が、次の時代の熊谷をつくる力になるのです。 学生新聞オンライン2026年2月5日取材 京都芸術大学1年 猪本玲菜 津田塾大学3年 石松果林/京都芸術大学1年 猪本玲菜

坂倉彩月

株式会社永谷園ホールディングス 取締役社長COO(最高執行責任者) 上...

「日本の味」を世界に展開。ニッチで勝つ成長戦略 株式会社永谷園ホールディングス 取締役社長COO(最高執行責任者) 上田谷 真一(うえただに しんいち) ■プロフィール1970年埼玉県生まれ。東京大学卒業後、ブーズ・アレン・ハミルトン(現 PwCコンサルティング)入社。その後、ディズニーストア、クリスピークリーム、TSIホールディングスなどの数々の会社で社長を務める。2024年永谷園ホールディングス入社。2026年4月より現職。 お茶づけやふりかけで知られる永谷園。伝統を重んじつつ、乾燥技術を極め、他社にはないこだわりで海外展開を進めている。今年4月就任の上田谷社長に、会社の今後の展開とともに、学生に向けて「訪れたチャンスに食いつき、全力で取り組むところに仕事の楽しさがある」と語っていただいた。 高校時代しばらくはラグビー漬けの日々を送っていました。遊ぶ時間はほとんどなく部活を辞めた後は結果的にストイックな高校生活を送っていたので、大学ではとにかくいろいろなことに挑戦しました。複数のサークルを掛け持ちしていたので、友人の幅やネットワークを大きく広げることができました。特定の狭いグループに閉じこもることがなかったので、社会に出ても年齢や人種に関係なく、多様なバックグラウンドを持つ方々と関わる上で役立っています。大学での勉強は、新卒で入ったコンサルティング会社での仕事に、非常に役に立ちました。当時は数字で定量化してロジックを詰めていくコンサルティングの手法が珍しく、ゲーム理論などの経済学の考え方が、物事を整理し説得する際に役立ちました。物事を絶対的な良し悪しではなく、相対的に判断する思考のフレームワークが確立され、その後の決断が非常に楽になりました。皆さんも学校の勉強を通じて、自分なりの判断軸を一つ身に付けておくと、社会に出てからも応用が効くはずです。 ■目の前のチャンスに食いついていく コンサルティング会社に入ったきっかけは、大学3年生のインターンでした。友人に誘われて参加したのですが、あるテーマを1週間かけて調べて分析して結論を出すというのが非常に面白く、結局バイト期間が終わると同時にそのまま就職を決めました。30代過ぎまでコンサルティングやベンチャー育成の仕事に携わる中、ご縁があって会社の立て直しを任されたのが、経営者としての第一歩でした。目の前の仕事に一生懸命取り組むことで次々と声がかかり、現在の永谷園へとつながっています。私はご縁やチャンスがあれば、まずはそこに食いつくようにしてきました。キャリアをどれだけ設計しても、計算通りにはいかないものです。それよりも、目の前のチャンスの中で最も面白そうなものに飛びつき、飛びついた以上は後悔しないよう全力で取り組む。そうすれば、どんな仕事でも楽しさが見えてきますし、そうやって場数を踏んでいくことが結果的に将来やりたい仕事への近道になります。私の場合は、ご縁のあった会社の組織を動かす仕事に面白さを感じ、何十年も続けてきました。 ■永谷園グループのグローバルな挑戦 我々グループの核となるのは、皆さんがよくイメージされるお茶づけやみそ汁、ふりかけなどの加工食品事業を展開する「永谷園」です。これが当グループの創業の原点です。永谷園の事業を支えているのは、主に「フリーズドライ」という乾燥技術です。凍らせて水分を抜くこの技術の良いところは、添加物を使わずに長期間保存できることです。風味を損なわず体に良いだけでなく、水分を抜くことで輸送コストが抑えられ、環境負荷の低減にもつながっています。このコア技術を活かした商品展開が、グループの柱となっています。また、買収したシュークリーム専門店「ビアードパパ」は、現在国内外で約500店舗を展開しています。流行り廃りの激しいスイーツ業界において、非常に安定した稀有な事業です。数年後には収益の3分の2を海外で稼ぐ予定で、国内と同等以上にグローバル展開が進んでいます。これほど成功した理由は、単なる美味しさだけでなく、小さなお店でその場で焼くスタイルにあります。店内で焼くことで広がる匂いには人を惹きつける力があり、標準化されたシンプルなオペレーションながらも、ライブ感を演出することに成功しました。冷凍や冷蔵の商品にはない、このライブ感こそが成功している大きな要因だと考えています。このように、加工食品事業を中核に据えつつ、積極的にグローバル展開を進めているのが当グループの特徴です。伝統的なイメージがあるかもしれませんが、国内に留まらず海外へ攻めていける、非常に面白い会社です。日本発のグローバル企業をもっと増やしていくことが目標です。今後は、混み合った分野で価格勝負をするよりも、たとえニッチであっても確実にニーズがあり、私たちが圧倒的に強いと言える分野で勝負したいです。 ■message この先何が起こるかは読めませんし、自分の選択が結果として良かったかどうかを事前に予想することは不可能です。環境は自分の力で変えられるものばかりではなく、向こうから勝手に変わっていくものです。環境が変わることを前提に、どんな状況になっても、自分が一番楽しめるように腹をくくることが大切だと思います。たとえリスクがありそうでも、直感的に「一番面白そう」「やりたい」と思ったことに飛びついてみてください。また、全ての意思決定は常に正しいです。なぜあちらを選ばなかったのかと悔やむこともあるかもしれませんが、選んだ道こそが自分にとっての正解だと私は思っています。人生の分岐点は無限にありますが、自分なりに考えて選択したことは、決して間違いではありません。一番面白そうなものに食いついて、一度選んだら、これが正しい選択だったと思い、後悔しないことです。後ろを振り返る暇があるなら、前を向いて進んでいきましょう。 学生新聞2026年4月号 東京都立大学3 年 坂倉彩月 国際基督教大学2 年 新荘紅愛/獨協大学1 年 中津亜結梨/東京都立大学3 年 坂倉彩月

坂倉彩月

カルビー株式会社 代表取締役社長兼CEO 江原 信

世界中のお客様に喜ばれるおいしい商品を届けたい カルビー株式会社 代表取締役社長兼CEO 江原 信(えはら まこと) ■プロフィール1958年、埼玉県生まれ。1981年慶應義塾大学経済学部卒業後、伊藤忠商事に入社。2001年ジョンソン・エンド・ジョンソンへ入社。2011年、カルビーに入社後、グループ会社のジャパンフリトレー代表取締役社長、カルビー副社長などを経て、2023年4月、代表取締役社長兼CEOに就任。 商社や外資系製造業を経て、現在はカルビーを牽引する江原社長。ポテトチップスといえばカルビーと言われる、スナック菓子ではNo.1の会社だ。品質にこだわり、唯一無二の商品を生み出し続ける同社の社長に、ものづくりへの思いや食育活動を通じた社会への貢献、今後の展望などを伺った。 大学時代は、探検サークルに所属していました。その中でも最も印象に残っているのは、小笠原諸島です。当時はアメリカから返還されてまだ10年も経っていないころで、観光客はほぼゼロという状態でした。そこで、観光を盛り上げることを目的に、自らガイドブックを作る活動をしました。現地の方々に取材をしたり、お店を一軒ずつ回って広告費をいただいたりして掲載の交渉を行い、最終的には一冊の本として出版しました。神田の古本屋へ行けば、もしかしたら今でもその本が残っているかもしれませんね(笑)。就職活動は、大学3年生のときに見たNHKのドラマで、商社で働く主人公の姿に憧れたことがきっかけでした。そこから商社への入社を決め、約20年勤務しましたが、次第に物足りなさを感じるようになりました。自らの手でものづくりに携わりたいと思い、外資系の製造業へ転職し、10年ほどキャリアを積みました。そのころ、当時のカルビーの会長から、うちに来ないかとお声がけいただきました。ものづくりがしたいという思いと、もともと食べることが好きという気持ちから、カルビーへの入社を決意しました。 ■ものづくりへのこだわりがNo・1を生む カルビーはご存知のように、「じゃがりこ」やポテトチップスをはじめ、「フルグラ」なども展開しているスナックとシリアルの会社です。おかげさまで、いずれも日本でのシェアはナンバー1で、多くのお客様から支持をいただいています。その理由はやはり、ものづくりへの強いこだわりにあります。「お客様は気づかないかもしれない」ような細かな部分にまで、徹底的に気を配っています。たとえば、ポテトチップスの色一つとっても、焦げを最小限に抑えたり、パリッとした食感を実現するために妥協することなく追求したりしています。また、カルビーグループでは、契約生産者と契約し、直接ジャガイモ栽培に関するサポートを行っています。他の会社などは、農協や市場からジャガイモを買うのが一般的ですが、私たちは生産者と契約を結び、収穫されたジャガイモを基本的に全量買い取っています。そのため、生産者との結びつきが非常に強く、肥料をまく時期や収穫のタイミングなども相談しながら進めています。このように、川上から川下までといった、バーチカルに一気通貫した仕組みを持っているのは、カルビーグループの強みだと思います。さらに、品種改良まで自社グループで行っている点も大きな強みです。害虫に強い品種を作るため、独自に開発した「ぽろしり」というジャガイモもあります。私たちは昔からサステナビリティを意識してビジネスを続けてきました。長きにわたってポテトチップスや「じゃがりこ」を安定的に供給するためには、たとえコストがかさんでも、持続可能な仕組みづくりを徹底しています。そこまでこだわる企業は、なかなかないと自負しています。そして、私たちは食育も非常に大切だと考えています。私たちの商品は、スナック菓子という特性から、栄養バランスについて心配されることもあります。健康的に楽しんでいただくためにも、食べる量やタイミングを意識することが重要です。そこで、私たちは20年以上、小学生などを対象に、こうした正しい食習慣を伝える食育活動にも力を入れています。 ■現状に甘んじず世界市場へ挑戦 私は、明るく前向きな方と一緒に働きたいと考えています。社員の皆さんには、トライアンドエラーを恐れず、常にチャレンジし続けてほしいと思います。また、周囲への感謝の気持ちを持っている人であれば、仕事はきっと上手くいきます。仕事というものは、決して一人では成し遂げられません。周りの人たちに支えられて初めて自分の役割を果たすことができるので、自分一人が出しても、本当の意味で良い仕事はできないのです。周囲への気配りや感謝を忘れない人こそ、周りからの助けを得られ、結果としてチーム全体を成功に導くことができます。まさにチームプレーが大切なのです。カルビーは今年で創立77周年を迎えましたが、100年を超えても成長し続けるためには、国内市場だけでは足りません。世界中の多くの人たちの笑顔のそばに、いつもいたいと願っています。そのために、既存の商品に甘んじることなく、お客様に喜んでいただける新しい商品を次々と生み出していくことが不可欠です。だからこそ、若い世代の方々には積極的にチャレンジし、新しい価値を創り出してほしいと思っています。社内では、新規アイデア提案制度「Innovation & BeyondFesta」を開催し、自由なアイデアを募って、選ばれたプロジェクトには会社が伴走してサポートする仕組みも整えています。お客様にワクワクしていただくためには、まず私たちが挑戦し続ける風土を作っていくことが何より大事だと思っています。 ■message 自分が取り組んでいることは、常に周りの方々に支えられているということを、決して忘れないでいてください。全て周りに感謝ですね。そして、どんなことにも前向きにチャレンジしていっていただきたいです。 学生新聞2026年4月号 東京都立大学3年 坂倉彩月 かえつ有明中学校1年 狩野百福/城西国際大学2年 渡部優理絵/東京都立大学3年 坂倉彩月/昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/獨協大学3年 深山琴美/東京家政大学2年 篠田陽菜乃

学生新聞インターン

オーケー株式会社 代表取締役社長 二宮涼太郎

『高品質・Everyday Low Price』で築くお客様との信頼 オーケー株式会社 代表取締役社長 二宮涼太郎(にのみや りょうたろう) ■プロフィール1997年4月 三菱商事株式会社 入社2008年11月 Mitsubishi Cement Corporation (米国) 2013 年 2 月 三菱商事株式会社 リスクマネジメント部2015年6月 オーケー株式会社 出向 経営企画室長2016年1月 同社 執行役員 30%成長戦略室長 兼 店舗開発本部長2016年6月 オーケー株式会社 代表取締役社長(現任) 食品スーパーとして関東を中心に店舗展開するオーケー。高品質な商品を毎日できるだけ低価格で提供し続け、出来るだけ正確な商品情報を伝えるPOPや商品情報紙などをはじめ、さまざまな施策を通じて地域のお客様との信頼関係を築いている。そんなオーケーを運営するオーケー株式会社の二宮社長に、独自の運営方針や他社との差別化、商品・店舗へのこだわりを伺った。 オーケーは『高品質・Everyday Low Price』の経営方針のもと、品質の良い商品を毎日低価格でお客様に提供しております。スーパーは日常生活に欠かせない場所であり、毎日多くのお客様にご利用いただいております。商品の品質・価格を吟味し、お客様に「この店なら安心して買い物ができる」とご満足いただける売り場づくりを目指しております。 ■学生時代に学んだチームワーク 私は大学時代、体育会の応援部に所属していました。学生生活のほとんどの時間を部活動に費やし、特に東京六大学野球の応援に力を入れていました。応援部は選手のように試合でプレーをするわけではありませんが、観客席からチームを支えることはできます。どうすれば会場全体を盛り上げられるのか、どのような応援が選手の力になるのかを仲間と話し合いながら活動していました。この経験を通して、私はチームで物事に取り組むことの大切さを学びました。一人でできる応援には限界があります。仲間と協力しながら一つの目標に向かって努力することで、大きな力が生まれます。この考え方は、現在の仕事にも大きくつながっていると思います。会社も一つのチームであり、社員一人ひとりが協力することで会社は成長していくと思います。 ■商社での経験と転機 大学卒業後、私は三菱商事に入社しました。最初に担当したのは食品ではなく、ガラス原料やセメントなどの建設資材を扱う部門でした。その後、アメリカへの駐在を経験し、さらに社内で投資案件を評価する部署でも働きました。さまざまな業界や企業のビジネスを見る機会があり、その経験は今の仕事にも役立っていると感じています。転機となったのは2015年です。三菱商事がオーケーに出資していたことがきっかけで、私はオーケーへ出向することになりました。小売業はそれまで経験のない分野でしたが、自分にとって新しい業界で、学ぶことも多くとても刺激的でした。出向してから約1年後、創業者の飯田勧氏から社長就任の打診を受けました。突然の話で驚きましたが、若いうちに経営に挑戦できる機会はそう多くありませんし、いずれ経営に携わりたいという気持ちもあったので社長を引き受けることに決めました。この決断は私の人生にとって大きな転機となりました。 ■『高品質・Everyday Low Price』という考え方 オーケーの特徴の一つが、経営方針である『高品質・Everyday Low Price』という考え方です。多くのスーパーでは特売日を設けて商品を安く販売する方法が一般的ですが、オーケーでは特売日を設けず、毎日低価格で販売する方法をとっています。これは「Everyday Low Price」と呼ばれる考え方です。この方針の背景には、「お客様に損をしたと感じてほしくない」という思いがあります。特売の日に来られる人だけが得をするのではなく、いつ来店してもお得だと感じていただける店にしたいと考えています。また、売り場に並べる商品についても厳しく選んでいます。味や品質、価格などを比較し、本当におすすめできる商品だけを取り扱うようにしています。一店舗あたりの売上規模が大きいため、メーカー様から商品を大量に仕入れることができ、その分コストを抑えることができます。こうした工夫によって、毎日の低価格を実現しています。日々の食卓を支える存在のスーパーとして、今後も価値のある商品を毎日低価格でお客様にご提供したいと考えています。 ■信頼を大切にした売場づくり オーケーでは「オネストカード」という取り組みを行っています。これは商品の情報を正直にお客様へ伝えるPOPです。例えば青果物について「今年は天候の影響で味が例年より落ちています」や「来週値下げ予定です」といった内容を店内に掲示することがあります。一見すると販売には不利になるようにも思えますが、私たちはお客様との信頼関係を何よりも大切にしています。短期的な売上よりも、長く安心して利用していただける店であることが重要だと考えているからです。商品についても、メーカー様の商品だけでなくオリジナル商品や海外からの直輸入商品を取扱いしております。直輸入の商品は担当者が現地を訪れ、品質や製造環境を確認したうえで選んでいます。価格だけでなく、美味しさや安全性にも配慮した商品づくりを心がけています。また、売場づくりにおいてはお客様の声を大切にしています。店内にはご意見カードを設置しており、商品や売場に関するご要望をいただくことがあります。実際にお客様のご意見をきっかけに取扱いを始めた商品もあり、売場づくりに活かしています。日々の買い物の中で感じたことを教えていただくことが、より良い店づくりにつながっていると感じています。 ■大学生へのメッセージ 最後に大学生の皆さんにお伝えしたいことがあります。私自身のキャリアを振り返ると、学生の頃から今の仕事を目指していたわけではありません。目の前の仕事に一生懸命取り組む中で、新しい経験や人との出会いがあり、それが次のチャンスにつながっていきました。将来について悩むことも多いと思いますが、まずは今取り組んでいることを大切にしてください。そして自分の可能性を狭めすぎず、さまざまな経験に挑戦してほしいと思います。そうした経験の積み重ねが、将来きっと自分の道を広げてくれるはずです。 学生新聞オンライン2026年3月12日取材 京都芸術大学1年 猪本玲菜 武蔵野大学3年 吉松明優奈/国際基督教大学3年 若生真衣/青山学院大学1年 松山絢美/京都芸術大学1年 猪本玲菜/武蔵野美術大学1年 石井生成

イベント・企業紹介

MANKAI STAGE 『A3!』 ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~

ⒸLiber Entertainment Inc. All Rights Reserved. ⒸMANKAI STAGE『A3!』製作委員会 2026年4月10日(金)から天王洲 銀河劇場にてMANKAI STAGE 『A3!』 ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~が開幕しました。ダウンロード数800万突破のイケメン役者育成ゲーム『A3!(エースリー)』を舞台化したMANKAI STAGE『A3!』。本作では、前作「ACT3! 2025」の時系列上で描かれていた未上演のストーリーを題材にしており、新生春組第七回公演『奇術師たちの純愛』(主演:碓氷真澄)、新生夏組第七回公演『+3Ghosts!』(主演:斑鳩三角)の上演にまつわるエピソードをお届けします。初日公演に先立ち4月10日に行われたゲネプロを取材させていただきました。 〜キャストコメント〜 佐久間咲也 役:横田龍儀いよいよ、MANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~が開幕します。今回から『エーステ』の新しいステージが始まっていくのと同時に、新しいメンバーも加わり、新たな『エーステ』が始まっていきます。これまで応援してくださっている皆さまには、もちろん、満足いただける内容になっていると思いますし、これから初めて『エーステ』を観ていただける皆さまにも楽しんでいただける内容になっています!カントクと一緒に一つの作品を作り上げられるのが『エーステ』です。ぜひ一緒に、最高のステージを作り上げていただけたら幸いです! 碓氷真澄 役:高橋怜也またこうして春がやってきたことを嬉しく思います。真澄くんとして、一幕の物語を背負い夏組に繋げられるように。そして真澄くんの成長も心の機微も大切に演じて、主演公演を届けます。全ては監督への愛のために。よろしくお願いします。 皇 天馬 役:菊池修司いよいよ、開幕です。「皇 天馬」を演じる事が決まってから今日に至るまで、プレッシャーやその責任の重さも感じながらも、長年愛され続けている MANKAI カンパニーの愛と偉大さに支えられ、夏組の皆と、「皇 天馬」と、向き合ってきました。今まで大切に紡がれてきた夏組、そして「皇 天馬」を大切に、僕なりに今できる全てを詰め込んだつもりです。夏組のリーダーとして、太陽のような、暑くて楽しい、忘れられない夏を、監督に届けられるよう精一杯務めさせていただきます。最高の夏を!みんなで!劇場で待ってます!監督! 瑠璃川 幸 役:高梨 怜毎日が濃密で、まるで数年分の時間を一気に駆け抜けたかのような稽古期間でした。当初は、思い入れのあるこの作品に参加できる喜びと感動で胸がいっぱいになる一方で、頭では理解しているはずなのに、緊張や不安もあり、思うようにいかない日々が続いていました。それでも、どんな時も信じて支え続けてくださったカンパニーの皆さまの存在に、そして「瑠璃川 幸」という役の一つひとつの言葉に、何度も背中を押されてきました。夏組の一員として、そして「瑠璃川 幸」として、この舞台に立ちます。その覚悟は、もう揺らぎません。今はただ前だけを見据え、自分のすべてをぶつけて、新しい夏組、そして全員で向き合い積み重ねてきたこの作品という愛の形を、大切にお届けしたいと思います。 斑鳩三角 役:本田礼生ついに幕が上がります△初心を思い出す春夏公演△夏組に新しい風が吹き、さらに三角が主演の公演△たくさんの想いが詰まった大切な作品になりました△これほどまでに、早く届けたいと思えることは、とても幸せなことだと感じています△どうぞ期待して、思いっきり楽しんでください△ カントクとして見届けたくなる舞台 〜学生の観劇レポート〜 観劇のたびに演劇の魅力を実感させてくれるエーステですが、今回も改めて演劇の素晴らしさに触れることができました。新生春組第七回公演『奇術師たちの純愛』(主演:碓氷真澄)では、これまでにも成長を見せてきてくれた真澄が、さらに新たな気づきを得て前に進んでいく姿がとても印象的でした。演劇が一人の人間に与える影響の大きさを改めて感じさせられました。新生夏組第七回公演『+3Ghosts!』(主演:斑鳩三角)は全員のダンスの表現に加え、液晶モニターを使った演出が感動を助長させていて、思わず感動してしまいました。春組夏組どちらも、今回はカラフルな衣裳でとても素敵でした!!また、これまでの公演を知っている方には、胸が熱くなるような音楽の演出もあり、過去作とのつながりを感じられる点も印象的でした!!!!!! 学生新聞オンライン2026年4月10日取材 城西国際大学3年 渡部優理絵 <公演概要> 公演タイトル MANKAI STAGE『A3!』ACT3! ~SPRING & SUMMER 2026~ 期間・劇場 東京公演:2026 年 4 月 10 日(金)~4...

イベント・企業紹介

「日本全国16チャーーージ祭り!!」プレス発表会

アサヒ飲料株式会社(本社:東京都墨田区、以下:当社)は、2026年4月7日(火)から開始する「日本全国16チャーーージ祭り!!」プレス発表会を4月7日(火)11:00より神田スクエアホールにて開催いたしました。昨年より『アサヒ十六茶』のCM楽曲を歌唱するあのさんがゲストとして登壇しました。あのさんは、『アサヒ十六茶』を象徴する緑の浴衣姿で登場し、全国8つのお祭り・花火大会の関係者らと共に日本全国のお祭りに関連したクイズ企画を行い、盛り上がりました。 ■アサヒ飲株式会社 マーケティング一部長 高橋徹さん 挨拶 「日本全国16チャーーージ祭り!!」は、全国8カ所のお祭り・花火大会と連動したキャンペーン施策です。大地の恵みへの感謝・疫病退散など、お祭りや花火大会が古来から人々の健康と幸せを願ってきたように、 「アサヒ十六茶」も、16種類の素材をブレンドしておいしさと健康を追求してきました。そんなお祭りと「アサヒ十六茶」の願いが重なり、アツい季節を盛り上げたいという想いから、全国のお祭り・花火大会とのコラボレーションが実現しました。本キャンペーンは、昨年実施された「日本全国16Cha差し入れ大作戦」の好評を受けて、さらにスケールアップして展開されます。全国8カ所でその土地を代表するお祭りとタイアップし、十六茶、そして「16チャージ」をお届けします。現在、十六茶はブレンド茶市場のブランド別販売本数No.1を獲得しており、“渇いたカラダに16チャージ!”のメッセージをさらに浸透させていく方針です。 ■あのさん 挨拶 「アサヒ十六茶」を飲みたくなるのは、今日もそうですけど、これから暑くなる時期や夏は、絶対にゴクゴク飲みたいです。今の季節にぴったりだと思います。昨年の初めての武道館ライブの後、スタッフさんが鏡割りを用意してくれました。普通はお酒ですけど、割ってみたら中身が十六茶だったんです。ライブが終わって最初に飲んだのが十六茶で、ゴクゴク飲んだらすごくフレッシュで美味しかったです。ファンの方にも差し入れしました。行ってみたいお祭りは花火大会です。小さい頃から花火が大好きで、夏休みは毎日1本ずつ手持ち花火をやっていました。屋台では、串に刺さった大きな焼きイカが食べたいです。食べにくいかもしれないけど、気にせず豪快に食べてみたいです。昨年のCMソングは、周りの人からすごく反響がありました。みんなが知っている曲だし、声も含めて耳に残るみたいで、共演者さんやファンの方に「見たよ」とたくさん言ってもらいました。 ■あのさん「お祭りクイズ」にも挑戦! 本キャンペーンでは、全国8カ所のお祭りとタッグを組むということで、お祭りにまつわる「十六茶獲得お祭りクイズ」にあのさんが挑戦しました。会場にはお祭り関係者29名が登壇し、全8問のクイズが出題されました。1問正解するごとに、あのさんには十六茶2本とお祭りのオリジナルグッズが贈られます。あのさんは、「東京高円寺阿波おどり」「豊田おいでんまつり」「祇園祭」「おおむた大蛇山まつり」「徳島阿波おどり」の計5問に正解し、十六茶10本とグッズを獲得しました。クイズを終えたあのさんは、「楽しかったです。結構当てられました」とコメント。イベントを通して、最後にあのさんは、「お祭りに行きたくなりました!行く人も関係者の方たちも、本当に暑いので倒れないように十六茶で『16チャージ』して、みんなで盛り上げていけたらいいなと思います。いっぱい十六茶を飲んでください!」とメッセージを送り、イベントを締めくくりました。 学生新聞オンライン2026年4月7日取材 東京都立大学4年 坂倉彩月 城西国際大学3年 渡部優理絵/東京都立大学4年 坂倉彩月

坂倉彩月

女優・タレント 森香澄

大切なのは「向き不向きより前向き」な考え方。悩みすぎずに進むこと 女優・タレント 森 香澄(もり かすみ) ■プロフィール1995年6月16日生まれ。東京都出身。2023年3月にテレビ東京を退社後、プロダクション「seju」に所属。アナウンス業、タレント業のみならず、ドラマ「年下童貞(チェリーボーイ)くんに翻弄されてます」「奪い愛、真夏」に出演するなど、女優としても活動の幅を広げている。また、日経トレンディが選ぶ2025年「今年の顔」にも選出された。 ◆どのような学生時代を過ごしていましたか 大学時代は、とにかく新しいことに挑戦することを大切にしていました。海外への短期留学を経験したことで、自分の考えや夢を人に伝えることへの抵抗がなくなり、アナウンサーという目標も自然と口にできるようになりました。また、もともとは人見知りな性格だったのですが、さまざまなアルバイトや出会いを通じて、人と関わる力も少しずつ身に付きました。 ◆仕事上のやりがいや大切にしていることは テレビ局にアナウンサーとして入社後は、バラエティやスポーツなど幅広い分野を経験させていただいて、すごく充実していました。しかし、その一方で「新しいことに挑戦したい」という思いもあって、やるなら早い方がいいと決断し、テレビ東京を退社しました。現在は俳優業をはじめ、いろんなお仕事をさせていただく中で、作品をチームで作り上げる楽しさや、これまでの経験が別の仕事に活きる面白さを実感しています。ファンの存在を身近に感じられることも、大きなやりがいの一つです。応援してくれる方の期待に応えたいという思いが、日々の原動力になっています。仕事をするうえで大切にしているのは、「向き不向きより前向き」という考え方です。正解のない仕事だからこそ、悩みすぎずに次へ進むことを意識しています。また、いろんな方とご一緒する職業なので、人と接する際には相手がどう感じるかを考えながら言葉を選ぶことも大切にしています。 ◆学生へのメッセージをお願いします 学生の皆さんには失敗を恐れず挑戦してほしいと伝えたいです。自由な時間が多いこの時期だからこそ、自分のやりたいことに素直に向き合い、人と違う選択を恐れず進んでほしいと思います。人生に正解はありません。自分自身で選び、経験したことが、きっとこれからの自信につながっていくはずです。 ■取材を終えて お話しされているときの明るい笑顔が印象的でした。森さんの芸能界で生きる信念や人との関わり方について学ぶことが多く、貴重な時間を過ごさせていただきました。 学生新聞2026年4月号掲載 武蔵野美術大学1年 石井生成 昭和女子大学2年 阿部瑠璃香/武蔵野美術大学1年 石井生成/東京都立大学 3年 坂倉彩月/東洋大学4年 太田楓華/上智大学4年 今泉雄成/津田塾大学3年 山下さくら/東京薬科大学3年 庄司春菜/慶應義塾大学4年 松坂侑咲/東京女子大学2年 浮田梨紗/中央大学4年 前田蓮峰

区長・市長

山梨県北杜市長 大柴邦彦

広大な自然と国との絆で拓く、誰もが安心・安全に暮らせる北杜市 北杜市長 大柴邦彦(おおしば くにひこ) ■プロフィール1958年 山梨県北巨摩郡明野村(現 北杜市明野町)生まれ 亜細亜大学経営学部卒2011年 民間企業を退社し、山梨県議会議員選挙に初挑戦し、当選 その後、山梨県議会議長を務めるなど、山梨県議会議員を3期9年にわたって務める2024年11月から現職 日本一の日照時間と名水を誇る山梨県北杜市。東京23区に匹敵する広大な面積を持つこの街で、市長として陣頭指揮を執るのが大柴邦彦氏です。政治の世界へ飛び込んだ数奇な経緯から、少子高齢化を見据えた独自の教育・子育て支援、そして未来の日本を背負う若者への熱い思いまでを伺いました。 私は学生時代、東京の大学へ進学しました。昔から政治に興味があったわけではなく、単純に都会への憧れや、広い世界で人間関係を学びたいという思いからでした。学生時代はとにかくアルバイトに明け暮れ、数え切れないほどの友人を作りました。様々な背景を持つ人たちと接し、コミュニケーションの取り方を学んだ経験は、私の人生においてかけがえのない財産になっています。まさかその経験が、後に市長としての仕事に活きることになるとは、当時の私は夢にも思っていませんでした。 ■父の背中と恩人の言葉で決意した政治への道 大学卒業後は地元に戻り、就職しました。社会人として4年ほど経った頃、父が周囲から推されて選挙に出ることになり、結果として明野村の村長を4期務めました。父の苦労を間近で見ていたため、私自身が政治の道へ進むつもりは全くありませんでした。 しかし、私が52歳になった時、周囲から「県議会議員選挙に出てほしい」と打診されました。最初は固辞し続けていたのですが、年を越した1月の終わりに、当時の白倉政司北杜市長が「あなたしかいない!」と熱心に説得に来られたのです。その時、生前父がよく口にしていた「期待された時に応えられなくては、男とは言えない」という言葉が脳裏をかすめました。ここで逃げたら男じゃないと決心し、会社を辞めて出馬し、当選を果たしました。 県議を3期務めた後、今度は「国や県とのパイプを持つあなたに市長を任せたい」と強い後押しを受けました。国と連携しなければ市は良くならないという強い危機感から、市長に就任することを決意したのです。 ■日本一の自然環境とスピード感あふれる市政 北杜市の面積は東京23区とほぼ同じですが、人口は約4万5千人です。これだけ広大な土地を管理し発展させるためには、国や県との緊密な連携が不可欠です。 市の最大の魅力は、日本一とも言える豊かな自然です。日照時間は日本一長く、水もきれいでミネラルウォーターの生産量も日本一。さらに地盤が強固で、防災面でも安心・安全な環境が整っています。東京の素晴らしさを知っているからこそ、地元の魅力に改めて気づくことができました。 市政運営で大切にしているのは、人間関係と圧倒的なスピード感です。国と繋がることで、補助金などの情報をいち早くキャッチできます。情報を得たらすぐに準備し、真っ先に手を挙げる。このスピード感が市を発展させる原動力です。同時に、市民の皆さんとのコミュニケーションも欠かしません。高校生から直接「マクドナルドが欲しい」と意見を聞くなど、頭だけでなく体を使って生の声を拾うよう心がけています。 ■移住者が集う街と子育て支援への強い思い 現在、北杜市は「住みたい田舎」ランキングで常に上位に入るなど、移住者から熱い視線を集めています。美味しい空気と水、健康的な食生活を求め、若い世代の移住が増えました。テレワーク普及に合わせた市内全域のWi-Fi環境充実も大きな追い風です。 また、花、山、水、お酒など観光資源も非常に豊富です。美術館を巡り、温泉に浸かるといった滞在型の観光を推進し、エリア全体に人を呼び込んでいきたいと考えています。 その上で、少子高齢化という課題に立ち向かうため、子育て支援には特に注力しています。給食費の完全無償化、保育料の支援、妊娠・出産までの手厚いサポート、子育て世代の住宅リフォーム補助、学童保育の充実など、切れ目のない支援を展開し、子育てしやすい街としての評価も着実に高まっています。 ■子どもたちの「絆」を育む教育環境の再構築 教育面では、学校の統廃合が直面している重要な課題です。北杜市は8つの町村が合併して誕生したため8つの中学校がありますが、少子化により1クラスに十数人しかいない状況が生まれています。 少人数には目が行き届く良さもありますが、15人程度では野球やサッカーといったチームスポーツの部活動が成り立ちません。また、保育園から中学校までずっと同じメンバーのため、万が一いじめが起きた際に関係性が固定化される懸念もあります。 子どもたちには、より多くの人と接し、多様な価値観の中で「絆」やコミュニケーション能力を育んでほしい。そのため、中学校を再編し、一定の生徒数を確保して切磋琢磨できる活気ある教育環境を整える検討を進めています。 ■健康長寿と安心・安全を次世代へ引き継ぐ 今後の展望として、まずは高齢者の皆様の健康維持があります。当市は高齢化率が約40%に達しています。私の両親も最後は長期間入院して亡くなった経験から、市民の皆様にはとにかく健康で長生きしてほしいと強く願っています。75歳以上の人間ドックへの補助やがんの早期発見への取り組みを強化し、80歳になっても元気に農業ができる生涯現役の街を目指します。 そして最も重要なのが「安心・安全」の基盤づくりです。観光客へのルール作りはもちろん、最低3日分の水と食料を確保できる体制づくりや、実践的な防災訓練を徹底していきます。現在、市役所は仮庁舎で業務を行っていますが、市民の安心・安全の拠点となる新庁舎の建設は、私の責任でしっかりとやり切りたいと考えています。 ■大学生へのメッセージ 学生時代は、とにかく多くの人と触れ合ってください。それが社会に出るための何よりの基礎固めになります。たくさんの経験を積み、時には失敗しながら、様々な価値観を持つ人たちと「絆」で繋がってください。 そして、恐れることなくどんどん挑戦してほしいと思います。これからの日本を背負って立つのは、間違いなく若者である皆さんです。皆さんが安心・安全な場所で学び、やがて親となって子どもたちを育て、健康で豊かな人生を歩んでいけるよう、私たちも全力でより良い社会を創っていきます。機会があれば、ぜひ北杜市に2泊、3泊とゆっくり滞在して、この素晴らしい自然と空気を体感しに来てください。 学生新聞オンライン2026年2月12日取材 法政大学4年 島田大輝 法政大学4年 島田大輝/東京女子大学 2年 浮田梨紗