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Archive for 運営スタッフ

人事

東宝株式会社 人事部 人材開発室勤務 矢村行寛

東宝株式会社 人事部 人材開発室 矢村行寛(やむらゆきひろ) ■プロフィール 新卒で2021年に入社。学生時代は体育会アイスホッケー部に所属し、ゼミでは西洋政治思想史について専攻。新入社員時は映画営業部で映画館を絡めた作品宣伝やポスター・チラシの管理、作品鑑賞者のアンケート分析を担当。その後、人事部に異動し新卒採用を担当。 東宝株式会社映画を中心に、アニメ、演劇、不動産の4本柱で事業を展開中。「健全な娯楽を広く大衆に提供する」という企業使命のもと、未来への企てを続けている。 ■業界の特徴を教えてください 当社は映画事業がメインの会社で、製作から宣伝、営業、二次利用まですべての業務を行っています。国内での配給(宣伝・営業)シェアは、20年連続首位です。そのほかアニメ、演劇、不動産の4本柱で事業を展開しております。仕事をする上で大事にしていることは、観てくださる方の人生にプラスアルファをもたらすような、また誰が観ても面白いと思えるような映画を作ることです。現在、東宝では創立100周年に向けて「TOHO VISION 2032」という成長戦略を掲げ、全事業においてグローバル展開を図っており、イギリス・ロンドンでは舞台『千と千尋の神隠し』の公演予定もすでに入っています。 ■求める学生像を教えてください 教えたことを何でもスポンジのように吸収し、真っ白いキャンパスに向かって絵を描いて行けるような人に来てほしいと思っています。そしてエンタメ愛があることですね。エンタメで人を感動させたいとかエンタメで何かをしたいという気持ちがないと、入社後にギャップがでてくると思います。仕事内容は企画や宣伝が主です。企画においてはコンテンツ知識と調整力が必要です。過去の映画にあったこんなイメージと言われたときに、瞬時に反応する必要があります。過去作の作品柄とその結果・興収から新作の企画をすることがあり、コンテンツ知識は必要になってきます。また、エンドロールに載っている大勢の人をまとめるのがプロデューサーの仕事なので、調整力は大事な能力です。宣伝では、アンテナの張り具合とコミュニケーション能力が必要になります。とにかく今の流行りの情報を得ることが大事です。簡単に言えば、いかに公開日までにファンの熱を高め、キャストを盛り上げられるかです。いわば文化祭の実行委員のような仕事です。 ■学生へのメッセージを 仕事は人生幸福度に関係するのでしっかり選ぶことが大切です。社会人になってからリタイアするまでの労働時間は約10万時間と言われています。だからこそいかに楽しく仕事をするかが人生の幸福度に直結します。自分に合った企業を見つけるようにしてください。 学生新聞2024年4月1日発刊号 日本大学4年 和田真帆

大学理事長・大使館

学校法人青山学院 理事長 堀田宣彌

世界に挑戦し、サーバント・リーダー育成に邁進 学校法人青山学院 理事長 堀田宣彌(ほったのぶみつ) ■プロフィール 1943年生まれ。青山学院大学法学部卒業。株式会社守谷商会入社。2009年6月同社代表取締役社長に就任。2015年11月学校法人青山学院理事長就任、現在に至る。出身地、三重県の「みえの国観光エグゼクティブ・アドバイザー」も務める。 明治7(1874)年、一人の米国人女性宣教師が始めた女子小学校など3つの学校が源流となり、幾多の変遷を経て総合学園へと成長。創立以来、キリスト教精神を教育の根幹に据えて学校を運営。創立150周年を迎えた今年も駅伝優勝など話題に事欠かない。堀田理事長に教育や経営についてお話を伺った。 ■どんな学生でしたか 大学生のときに世界の課題に挑戦するローバースカウトを始めました。大学2年生のときにはエジプトに赴き、1ヵ月弱の間、砂漠開発事業に取り組みました。貧乏学生でしたが、いろいろなところに行くのが好きで、社会人になったら貿易業務に携わりたいと考えていました。縁あって守谷商会というエネルギープラント、産業機械等を扱う機械専門商社に入社しました。 ■理事長になって取り組んでこられた画期的な試みとは 青山学院の理事長になったのは当時の安藤孝四郎理事長に声をかけられたことがきっかけです。官庁のような学校組織を民間の活力で変えることを期待されてのことでした。理事長に就任した私は早速新しい試みを実行します。それが「大学版ふるさと納税」の導入です。日本は返済義務のない給付型奨学金の数が少ないのが現状です。そのために大学が寄付を集め、返済不要の奨学金として給付する仕組みを新たに作ったのです。寄付してくださった方には税制上の優遇と共に、寄付の返礼として110品目の商品が用意された「青学ギフト」が送られます。この大学版ふるさと納税は、文部科学省が視察に来られるなど、画期的な取り組みとして現在も注目されています。 ■青山学院の教育方針とは 青山学院は、キリスト教精神に基づく教育を行っており、スクール・モットーである「地の塩、世の光」も、聖書のマタイ福音書に記されたイエスの言葉です。今年、青山学院は創立150周年を迎えます。その目指すところはサーバント・リーダーの育成です。すなわち奉仕の精神によって他者を支え、導き、周りを照らす光となるような人材の輩出です。テーマは「Be the difference(世界は一人ひとりの力で変えられる」です。 ■大学生へのメッセージを 自分の夢を信じ、個性を活かして歩んでほしいです。特に、これからはデータサイエンスの時代です。Society5.0などの新しい社会像が提唱される中で、青山学院では2028年までにデータサイエンスに関わる学部を新設予定です。AIリテラシーを身に付けるために、皆さんも是非データサイエンスを学んでください。 学生新聞2024年4月1日発刊号 中央大学2年 亀井義和喜

大川知

レゴ認定プロビルダー 三井淳平

世界で21人しかいない、日本で唯一のレゴ認定プロビルダー レゴ認定プロビルダー 三井淳平(みついじゅんぺい) ■プロフィール 1987年生まれ。東京大学在学中、「東大レゴ部」を創部。2011年、レゴ認定プロビルダーに最年少で選出される。2015年、レゴ作品制作を事業とする三井ブリックスタジオを創業。2023年にはボストン美術館で現代アートとして作品が展示される。 レゴ社に正式に認定される「レゴ認定プロビルダー」。世界に21人しかいないプロビルダーのうち、日本人は三井淳平さんただ一人だ。幼少期からレゴブロックに触れ、会社員を経て現在はレゴブロックを使った作品制作一本で生活している三井さん。好きなことを継続し、仕事にするための心構えを伺った。 ■レゴビルダーを目指した経緯は レゴブロックとの出会いは1歳のときです。3歳上の兄と一緒にレゴブロックで遊んでいました。他の組み立てるおもちゃも好きでしたが、レゴブロックは選択肢が広く、難しいものを作ることができるということでその魅力にはまっていきました。しかし、大きい作品を作るとパーツが多くなりその分お金もかかります。そこで少しでも安く上げようと中学生のときから個人輸入でパーツを取り寄せたりして作り、自分の作品をホームページにアップし始めました。なかでも等身大のドラえもんを作り、その過程をアップした際の反響は大きく、やりがいがありました。そのときにホームページを見てくださったテレビ番組の関係者から連絡をもらい、高校生のときに初めて「TVチャンピオン」レゴブロック王選手権に出演。限られた時間で作品を作ったのは初めてで、レゴブロックを使った仕事を意識する機会になりました。大学生になるとレゴブロック作品の制作依頼を受けて作品を作り、販売し始めました。東大レゴ部を立ち上げてチームとしては安田講堂を作りました。レゴ部やTVチャンピオンの影響で注目され、製作依頼が増えて実績を積んでいくうちに、レゴ社との接点ができました。大学院卒業のときはレゴビルダーの資格を持っていましたが、鉄鋼メーカーへの就職を選びました。スケールの大きな鉄鋼メーカーの仕事が魅力に感じ、やってみたいと思ったのです。しかし、就職後も作品制作の依頼が徐々に増えてきて独立を決断しました。 ■作品を作り続けるモチベーションとは これまで作品制作を続けてこられたのは、趣味ではなく仕事として取り組んでいるからです。仕事では依頼を通じて常に新しい課題を与えられたり、自分でも提案をしたりする必要があります。だからこそ一つの作品に満足することなく走り続けてくることができました。依頼されたものは自分にとって新しく、面白いことが多いです。依頼を受け入れ、自分の中のリミットを外していくことはチャレンジであり、自分にとってプラスになります。また、新しいことをやろうという気持ちを大事にすることで、飽きることなくモチベーションを継続できていると感じます。 ■将来の展望を教えてください 今後は、自分の作品づくりにシフトしていきたいです。昨年、アメリカのボストン美術館に作品が展示され、アートとしての作品の価値を認めてもらえる機会がありました。依頼を受けて作るのと自分の表現したいものを作るのとでは方向性が違いますが、オリジナル作品の割合を少しずつ増やしていけたらと思っています。レゴブロックは何といっても自分で作れるところが魅力です。そして、世界中の人が知っているというコミュニケーションツールとしての良さもあります。子どものころにレゴブロックで遊んだという共通の原体験があり、それを共有し作品を見てもらえるのが良いところだと思っています。 学生新聞2024年4月1日発刊号 津田塾大学4年 大川知

大野詩織

プラントハンター 西畠清順

植物をとおして衝撃的な体験を届けたい 株式会社 offi ce N Seijun/そら植物園株式会社 代表取締役 西畠清順(にしはたせいじゅん) ■プロフィール 日本各地や世界中を旅してさまざまな植物を収集。国内外の政府機関、企業、王族などからの依頼に応じて植物を届ける現代のプラントハンター。年間200トン以上もの植物の国際取引を行い、数々のプロジェクトを成功に導き、業界に旋風を巻き起こしている。 プラントハンターとして世界中を駆け巡 る西畠清順さん。今では植物の虜であり、この仕事は天職であると語るが、意外にも 21歳まではさほど植物に興味がなかったという。そんな西畠さんがこの仕事を始め るきっかけとなった体験や仕事の根底を なす考え方、植物に対する思いを伺った。 ■どのようなお仕事なのでしょうか 実家は植物を業者に卸す仕事が家業だったので、いつかは自分もこの仕事をするのだろうなと漠然とは思っていたものの、正直、全く植物に興味はなかったのです。しかし、昔から好奇心・冒険心が強く、秘境のボルネオ島で4000メートルの山を登った21歳のときに、世界最大の食虫植物を見て衝撃を受けました。この体験で180度価値観が変わり、植物に興味がわいてきたのです。 今はありとあらゆる人に植物を届ける仕事をしています。それは植物をただ届けるのではなく、植物を理解したうえで届けたいと思っています。そこには植物をとおして価値観が変わるような衝撃的な体験をしてほしいという思いが根底にあります。 仕事の8~9割はリピーターからの依頼や紹介が多く、新規の仕事を受ける際に、担当者の熱意を大事にしたいと思っています。それは私と仕事をしたいという方に、全力で応えたいからです。 1年のうち、8割くらいはホテル暮らしです。毎日転々としながら仕事をしていますが、植物を探し出し、仕入れて売るなど複数の仕事を同時進行で進めています。旅をしてその土地を物語る山に登ったり神社仏閣を訪れたりなど、自分の感性を磨くために自然のエネルギーを吸収したりして、楽しみながら仕事ができています。 ■西畠さんにとって植物とは 植物は人生の全てです。地球上にとって一番大切なものは植物で、これ以上の魅力あるものはないと思っています。戦友や恋人のような要素もあり、自分の中にある可能性や野心を叶えてくれるすごく便利なツールであったりもします。また、植物という魔法のツールを活用することで、影響力のある人を巻き込めることに最近気づきました。どんなにすごい人でも植物に関しては話を聞いてくれるのです。それが雲の上のような人でさえ「君のやっていることはスペシャルだよ」と言ってくれます。 ■個人が世の中で輝くために 人は誰かの真似をすることに何の疑いも抱かないものです。そのような中で何年、何十年に一人、その業界を変えるゲームチェンジャーが現れます。私は生まれてきたかぎりは、自分独自の道を歩みたいと思いました。 自分の個性を磨くためには好きなことを見つけること。また、人との出会いも大切です。仕事を夢中でしていたらテレビプロデューサーの紹介でメンターとも呼べる人との出会いがありました。その人との出会いによって自分の考え方も変わり、自分独自のフィールドができてきました。また、逆もしかりで人との別れによって人生が変わることもあります。 人は迷いがないほど強いものはなく、迷いがあるほど弱くなってしまいます。私の場合は植物に全身全霊を注ぐと決めていて、人生を後悔しない自信があるので迷いはありません。迷いがない人間は大きな壁にぶつかっても嫌なことがあってもへこたれないものです。結果としていろいろな人たちが応援してくれます。 しかし、学生のうちは迷うことも大事で価値があることだと思います。ただし、アンテナだけは高く張っていてください。 学生新聞2024年4月1日発刊号 上智大学短期大学部2年 大野詩織

中高生新聞

文部科学省 官民協働海外留学創出プロジェクト 「トビタテ!留学JAPAN」 ...

日本の未来のために、「飛び立つ」留学生を官民で支援! 文部科学省 官民協働海外留学創出プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」プロジェクトディレクター 荒畦 悟(あらうね さとる) ■プロフィール上智大学外国語学部卒業後、人材事業会社、専門商社、外資系IT企業の3社で約13年間採用に携わり、2014年より官民協働海外留学創出プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」創業メンバーとして参画。現在はプロジェクトディレクターを務める。 学生時代から自分や組織が成長する楽しさを知り、社会人では人材育成の経験を積んだ荒畦さん。越境体験の重要性を考え、「トビタテ!留学JAPAN(以下、「トビタテ!」)」に携わる。「トビタテ!」のフラッグシップ事業である「日本代表プログラム」を通じて、座学だけでなくスポーツや芸術など多様な人材を世界に送り出している。そんな荒畦さんにお話を伺った。 学生時代に学生団体の活動をしていて、自分自身が成長できる楽しみを知ることができました。社会に出ても成長できる会社が良いと思い、リクルートに入社しました。在籍期間は3年ほどでしたが、企業の人事採用などさまざまな仕事をしました。その後、Googleで働いたことが人生の転機となり、「トビタテ!」につながっていきました。Googleでは新卒エンジニアを採用する仕事をしていたのですが、そこで気付いたことがありました。エントリーするのは日本人よりも圧倒的に中国人やインド人が多かったのです。それを見たときに、エンジニアという特定の領域ではありますが、数でも勝てないしマインド的にもアグレッシブさも違うと感じ、グローバルという観点で日本の人材に危機感を感じました。そのようなときに「トビタテ!」を知りました。自分がこれまでやってきた新卒採用等の経験を生かすことができ、国の人材教育に携われるというところにやりがいを感じ、2014年4月に「トビタテ!」に転職しました。 ■教育の仕組みをゼロから作る 「トビタテ!留学JAPAN」は、留学計画を学生自身が作ることができます。また、国内でもインターシップが重要視されているなかで、海外留学においても座学だけでなくインターン、フィールドワーク、ボランティアなどの実践活動を重視し、支援しています。選考基準は語学力や成績よりも好奇心、情熱、独自性です。その理由はできるだけ多様な意欲ある人材を海外に送り出したいからです。このように、今の日本に足りない新たな人材育成の仕組みを作ることは、本当にさまざまな苦労や葛藤がありました。民間から寄付を頂き、文科省と独立行政法人日本学生支援機構の中で事業を運営するという官民協働のプロジェクトです。支援対象者である大学生や高校生らとも直接接点を持ち、同窓組織(コミュニティ)も作っていくという他に類のない画期的なプロジェクトです。それをゼロから立ち上げるところに難しさがありました。結果としてトビタテ第1ステージでは約120億円という莫大な寄附金を集めることができましたが、年間約1500人を採用して海外に送り出すという規模感にも苦労しました。 ■留学は自分を成長させる 私は高校生の頃に1週間のホームステイをしました。しかし、大学では留学するチャンスはあったのに、学生団体の国内での活動に夢中になり留学はしませんでした。そのことを今でも後悔しています。居心地がいいコンフォートゾーンから抜け出す越境学習は、新しい可能性が見出され、鍛えられるので成長することができます。その最たるものが留学です。語学ができる、できないにかかわらず、できるだけ早く留学することをお勧めします。若いころは、さまざまな選択をしなくてはいけないことがあります。日本の常識が世界の常識ではないことに、できるだけ早く気付いた方が可能性が広がります。生まれた場所や所属している組織で息苦しさを感じたときに、世界に出てみるといろいろな生き方や考え方、働き方があると知ることができるのです。そうすることで生きる選択肢が広がるので、できるだけ早くそれに気付いてほしいです。留学の価値は、違う価値観や選択肢を知るところにあります。大学で長期留学するためには、高校生の段階で留学した方がいいと思っています。しかし、高校生は大人の賛同や価値観の違いで乗り越える壁が大学生以上に高いのも事実です。そういう背景もあり、「トビタテ!」は高校生への留学支援を強化していきます。 ■中高生へのメッセージ 中高生には「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム(2023年度からは新・日本代表プログラム)」に関わらず、選抜があるものに是非挑戦することをお勧めします。プログラム等の合否は、もちろん気になることですが、それ以上の効果があると思います。自分の夢や目標を考え、応募用紙に書きますが、その経験自体が尊いのです。問われなければ何も考えず、時間が過ぎていってしまいます。自分の人生や将来のことを考えたりする良い機会になるのでぜひ挑戦してほしいです。また、応募することをできるだけ多くの人に発信、共有することも重要です。発信し、自分の夢を聞いてもらうことで応援してくれる人が現れるかもしれません。一人でも応援してくれる人が見つかったら、それは人生の応援団を見つけたに等しいのです。こういうプロセスを通じて自分の夢を語ってフィードバックを貰うことはとても貴重な機会です。応援してくれる人から、自分の次の考えにつながるご縁を紹介してもらうことも実際にあるので、合否を気にせず是非チャレンジしてみてください。 「トビタテ!留学JAPAN」って何!? 「社会にイノベーションを起こす グローバル探究リーダー」を目指す! そんな高校生のための海外留学支援制度です。トビタテ! 留学JAPAN の「新・日本代表プログラム」では、返済不要の奨学金や研修等を通じて、高校生の自由な海外探究活動を産・学・官協働で支援します。4月に新高校1年生、新大学1年生を募集中! 中高生新聞2024年4月1日発刊号 日本大学2年 米満光里