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Archive for 運営スタッフ

伊東美優

日本エンタープライズ株式会社 代表取締役社長 植田勝典

お客様と社会への貢献を第一とする経営理念 ■プロフィール 1962年生まれ。大阪府立大学経済学部を卒業後、1985年にトヨタ自動車株式会社に入社。退社後、1989年に日本エンタープライズを設立。松下電器産業株式会社(現パナソニック株式会社)を経て、1997年に日本エンタープライズで営業を開始し現職。 営業開始から24年経った今なお、安定的な経営と社会貢献を継続している日本エンタープライズ株式会社。しかし起業までの道のりは決して楽ではない、様々な障害があったと語る植田社長。そんな社長に、起業までの経緯から社内に根付く気風の要因、さらには社長の経営への考え方などを伺った。 小学生の頃からずっとサッカーに全力を注ぎ、大学でも体育会サッカー部に所属していました。同時に、高校時代からアルバイトも行い、学費は自分で稼いでいました。実は私が16歳の時に経営者だった父親が他界し、その日から自分の運命はガラリと変わりました。それまで恵まれた環境で育ちましたが、それ以降は経済面も含めかなり苦労の多い生活になりましたね。また幼少期から父親の影響もあり、経営にはずっと興味を持っていて、大学では会社法を学ぶゼミに所属していました。大学卒業後は新卒でトヨタ自動車に入社し、電算部という部署で、コンピューターを動かしながらIT関連の仕事を行なっていました。 ■起業までの道のり しかし、トヨタ自動車は家業に入社するため約3年半で退職する運びとなりました。その後家業を継ぐつもりだったのですが、紆余曲折あり最終的に私は無職となってしまったのです。職を失った私は、自分で商売を始めるべく、当社・日本エンタープライズという会社を登記したものの、精神的にも苦しい日々が続き、結局パナソニックへ応募しなんとか入社することができました。そこで7年間勤めましたが、やはり経営者の道を諦めきれず、私が34歳の時にパナソニックを退社し、休眠していた日本エンタープライズをもう一度起こしました。 ■長年根付くベンチャー気質 当社の魅力は、会社設立から長い年月が経過し、東証一部に上場してからもなお、ベンチャー気質が社内に根付いている点です。この気風は、一つ目に社長である私が権威的にならず、社員にフランクに接していることが要因だと感じます。私自身決して驕らず、身の丈経営を念頭に置いています。社員の成長の足止めにならない程度にですが、社長室よりも各部署のフロアに足を運んで社員と共に話し合うことも多いですね。とにかく私自身と社員一人ひとりとの距離が近く、コミュニケーションも多いと思います。また二つ目に、毎年若い人材が入社するため、社内の新陳代謝が高まっていることも挙げられます。弊社が新卒採用の際に学生を選ぶポイントは、明るく元気な人、そしてポジティブな人間性です。もちろん知性はあったほうが良いと思いますし、技術面のスキルも評価に値します。しかしそれらよりも、どんな障害や苦労でも乗り越えられる前向きな人を採用したいですね。そして毎年このような若い人材が入社してくれることで、社内にはいつも活気があふれているのだと思います。 ■「経営」に対する考え 弊社は人間として、そして経営者としても成長できる土台の整った会社だと自負しています。もちろん私も社長でありながら、社員の成長のために沢山のことを教えますし、社員にとっても意欲があれば何でも挑戦できる環境となっています。やはりビジネスは一朝一夕でできるものでも、センスがあればできるものでもないと思います。私も数えきれないほどの経営に関する本を読んで色々なことを学び、今では会社経営の全てが大好きになりました。経営において1番大切だと思うことが、モノの見方・考え方です。弊社を「スマホアプリを作る会社」と言ってしまえば、それはそれで正しいのですが、重要な点は他にあります。我々はお客様、そしてより良い社会のために日々努力しています。そしてその手法がアプリ制作なだけであって、その積み重ねに利益創出があります。したがって、エンターテインメントとしてのコンテンツに力を入れることも事業運営においては大切なのですが、弊社にとっては社会の動向を把握しながら、どんなサービスがお客様、そして社会に貢献できるだろうか、という視点が非常に重要です。同じ業種でも様々な企業があるように、会社によって経営理念も異なるため、弊社は弊社の掲げる理念に従って事業活動に取り組んでいます。こういった点で、やはりブレないモノの見方・考え方はビジネスにとって大切です。 ■変化したマインドセット 私は学生時代から本当に色々な苦労をし、弊社の創業時から「自分は生きているのではなく生かされている。だから生きている間はとにかく“社会のために”」というマインドに変わりました。創業時から毎年欠かさず寄付活動を行なっていることも、根底には私自身の“社会のために”という精神があります。それは社会を担う一員である社員に対しても同じです。ビジネスの学びを通して人生が変わった、という若い社員からの一言は、私にとってお金には到底変えられない価値があるものです。これからも、より多くの若い人々に沢山の学びや経験を与えられる存在になっていきたいです。 ■大学生へのメッセージ 学生の皆さん、「やりたいことが見つからない」と悩んでいる人も多いのではないでしょうか。正直、やりたいことなんてそう簡単に見つけられるものではないと思います。けれども、「こんな自分になっていたい」、「こんな仕事がしたい」というある程度の方向感は学生の内に見つけておいたほうが良いです。そして、その後は何事にも恐れずやりたいことをやり尽くしてください!何かに恐れてしまい、やりたくてもやれなかったというのは非常にもったいないことです。可能性を最大限に広げられるこの期間を、大切に過ごしてください。 学生新聞オンライン2021年9月28日取材 慶應義塾大学 2年 伊東美優 

川浪亜紀

山谷花純 続けた先に見える景色を楽しみに、今を頑張る

■プロフィール 1996年12月26日生まれ。宮城県仙台市出身。2007年、エイベックス主催のオーディションに合格、翌年ドラマ「CHANGE」でデビュー。映画『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』(西浦正記監督/2018年)では末期がん患者役に丸刈りで臨み注目される。主演映画『フェイクプラスティックプラネット』がマドリード国際映画祭2019最優秀外国語映画主演女優賞を受賞。映画『人間失格 太宰治と3人の女たち』『さくら』や、舞台彩の国シェイクスピアシリーズ『ヘンリー八世』『終わりよければすべてよし』などに出演。10月15日配信開始のFODオリジナルドラマ『私の正しいお兄ちゃん』にヒロインとして出演する。 宮城県仙台市からエイベックスの全国オーディションを勝ち抜き、そこから女優へと歩き出した山谷さん。学生の頃は、新幹線が仕事との切り替えスイッチだったという。「自分の心にも、演技にも嘘をつかない」ことを信条とする彼女のこれまでの軌跡の裏側と、ドラマ「私の正しいお兄ちゃん」の見どころに迫る。 ■わからないことをわからないままにしない! 子どもの頃から、人前に出ることは躊躇しないタイプで、疑問を疑問のままにしておくのではなく答えを見つけようとする子でした。例えば、国語のテストで、「この物語を読んだ感想を書きなさい」と問題で回答がバツになったことがありました。感想に正解・不正解があることがどうしても納得いかず、先生に直談判して丸にしてもらったことがあります(笑)。大人相手でも物怖じせずに疑問があると聞きに行くタイプでしたね。また昔からテレビが好きで、学校でもみんなの前で「テレビに出たい!」と言っていました。当時、テレビはすべて生放送だと思っていたので、出演者の方たちがCMで違う姿になることがすごく不思議でした。自分がテレビに出ればその謎が解けるのではないかと思い、テレビに出たいと興味を持ちました。そして、私の発言を覚えてくれていた担任の先生がエイベックスの全国オーディションのことを教えてくださり、合格をきっかけにこの業界に入りました。 このお仕事を始めた頃は、他の子役の子と上手くコミュニケーションがとれず、テレビの世界なんて知らなきゃよかった、早く仙台に帰りたいと泣いていたことがありました。しかし、その後、初めて親元を離れてロケに参加したことがきっかけで、共演者の方と仲良くなれるかもと思い、挨拶や台本の読み方などを教えてもらう中で、徐々にお芝居が面白いと思うようになりました。映画『告白』の現場では、初めて大人の人に子どもとしてではなく対等に扱ってくれた瞬間を感じ、とても嬉しくなりました。また年齢や立場に関係なく、ものづくりにおいて、良いものを作るという同じ目標を目指していることが輝いて見えて、もっとお芝居がうまくなりたい、勉強しなきゃと思いましたね。 ■続けることで見えたもの 『劇場版コード・ブルー』も自分にとって大きな作品でした。21歳の頃、周りの友達が結婚や出産、就職など状況が変化していて、自分自身もこのままでよいのかとわからなくなっていました。最後にこれでだめだったらやめようと思い挑んだ作品でしたが、オーディションに受かることができました。撮影は大変でしたが本当に楽しくて、役と一緒に戦って、大人になった自分で再スタートできたような気がしました。物語を通して、人生には限りがあるということを教えてもらい、もう一回頑張ってみようと背中を押してもらえました。このお仕事は本当に全部つながっているんですよね。続けないとわからないようなことがたくさんあります。10年前にオーディションで出会った人に「あの時よかったよ」と言ってもらうことがあって、続けていたからこそ、再会があり声をかけていただける。そういう嬉しいことがたくさん散りばめられている仕事だと思います。辞めるのは簡単。続けるのは大変だけど、そんな些細な嬉しい出来事がまだあるかもしれないという希望があります。 ■目標にしていたドラマでのヒロインを演じた『私の正しいお兄ちゃん』 以前、「ヒロイン役は絶対にできない」と言われたことがあって(笑)。それが本当に悔しくて、いつか絶対にヒロインをやってやる!と思っていました。こういう負けん気は自分の中の一番の原動力かもしれません。こうして念願のヒロインを演じる機会をいただき、とても嬉しかったです。 私が演じるヒロイン「理世」は、本当にまっすぐで優しい健気な子です。演じながら、自分自身が浄化されていくような気がしました。孤独と戦って誰よりも傷つきながらも乗り越えていく、そんな理世を濁りなく綺麗なまま伝えるにはどう表現したらいいのかということをすごく考えました。また漫画で読んでいることをいざ演じてみると恥ずかしかったりして、ラブストーリーの難しさも感じましたね。 この作品は「眠る」というキーワードあるのですが、主演の古川雄大さんと並んで寝るシーンがあります。寝ていて起きあがろうとした理世を古川さん演じる海利が引っ張って耳元で囁くというシーンがあるのですが、すごくドキドキして(笑)。これは私じゃなくて役に言っているんだ!と自分に言い聞かせました。この作品で1番ドキドキするシーンはここだ!と古川さんと話し合ったシーンでもあるので、ぜひ見ていただきたいなと思います。 王道のラブストーリーというだけではなく、サスペンス要素もあり、何気ない風景を自然に見せるような素敵なシーンもあり、親子で楽しめる作品だと思います。恋人との信頼関係や家族の大切さなど、みなさんと一緒に成長できる作品だと思うので、大学生のみなさんにもぜひ見ていただけたらと思います。 ■今できることを一生懸命頑張る 演じるにあたり、「嘘をつかない」ということはどの作品でも大切にしています。台本はあくまでも教科書であって、何でこのセリフが出てきたのか、どうしてこういう行動になったのか、なんで泣いているのかなど考えるようにしています。セリフの語尾やセリフそのもの、言葉使いなど、疑問を持ったら早めに解決するようにしています。いろんな選択肢を用意して、でもカメラの前に立ったらそれらはすべて忘れて相手の前で思ったことを表現する。相手とのキャッチボール、その場で起きたリアリティを大切にしていきたいと思っています。 先日、吉田鋼太郎さんから「努力しなさい、天下取りなさい、俺も頑張るから。」と言葉をいただきました。演者はドラマの人、舞台の人、映画の人と出演している分野で分けられることが多いように思います。欲張りかもしれませんが一つの分野にこだわらず、全て平等に求められて、役を任せることに信頼してもらえる女優になりたいです。だからこそ、今は勉強して、努力を積み重ねていきたいと思います。 ■大学生へのメッセージ 今はコロナ禍で友達と会えなかったり、行きたいところに行けなかったり、本当は乗り越えられる壁もすごく高く感じる時代だと思います。でも、今踏ん張れば夢って叶うかもしれないし、次のステップに行けるかもしれません。先のことは誰もわからないし、考えても不安になるだけです。今を頑張っていれば、自ずと結果がついてくるはずです。気負いすぎず今を楽しんでほしいです。 学生新聞オンライン2021年9月7日 津田塾大学 4年 川浪亜紀 「私の正しいお兄ちゃん」(全8話)FODにて10月15日(金)より配信スタート出演:古川雄大、山谷花純ほか公式サイト: https://www.fujitv.co.jp/tada-ani/ストーリーが進む中で次々と明るみに出る真実!愛すること…憎むこと…本当の幸せとは…ジェットコースター・クライムサスペンス&ラブドラマ!

学生新聞インターン

国務大臣 河野太郎

世界で戦える英語力を身につけ、水平線の向こうへ羽ばたけ 国務大臣 河野太郎(こうのたろう) ■プロフィール 1963年1月10日生まれ。1985年米国ジョージタウン大学卒業、1986年富士ゼロックス株式会社、1993年日本端子株式会社入社。1996年神奈川県15区で衆議院議員総選挙に初当選、以来8期連続当選。総務大臣政務官、法務副大臣、衆議院外務委員長、国家公安委員会委員長、行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(防災、規制改革、消費者及び食品安全)、外務大臣、防衛大臣などを経て、2020年9月行政改革担当、国家公務員制度担当、内閣府特命担当大臣(規制改革・沖縄及び北方対策)に就任、2021年1月より新型コロナウイルス感染症ワクチン接種担当大臣を兼務。 ■どんな学生時代を過ごしていましたか 私は中学校から慶應義塾大学の附属校に通っていて、箱根駅伝に出場することを目指し、大学も慶應義塾大学に進学しました。大学では競走部に入部したのですが、たとえ駅伝のメンバー10人に選ばれることができたとしても、予選を通過して箱根駅伝に出場できる上位15校には入ることができないと察し、退学して渡米したのです。渡米後はとにかく英語に苦戦しましたね。マサチューセッツ州のサマースクールに通い始めた初日は、ご飯を食べる場所を英語で周りの人に尋ねることができず、食事をとることができませんでした。そのため、英語を勉強しなければと思い、その後入学した全寮制のジョージタウン大学では、消灯時間を過ぎても英語で書かれた教科書を夜中の3時まで読み込んでいましたよ。 ■若い世代にこれから求められるものはなんでしょう 現在、日本企業の経営者はほとんどが50代以上の男性で、日本出身の人が多いですよね。海外へ仕事で交渉に行くと、相手の年齢や性別、出身国はさまざまです。日本企業も海外のように、もっと多様になっていくべきでしょう。日本人は海外で就職するという選択肢を考えておらず、就職は日本国内でするものと思ってしまっている学生が多いですよね。この問題は、日本人の英語力が関係しているのではないでしょうか。中学生から大学生まで10年間も英語を勉強しているのに、何故日本は生徒に実用性のある英語力を身につけさせてやれないのだろうと疑問に思います。海外には面白い仕事がたくさんありますから、学生時代に英語力を身につけて、水平線の向こうを視野に入れていかなければ、もったいないですよ。 ■大学生へのメッセージをお願いします 将来世界標準で戦うために、大学を卒業するまでに英語で仕事ができるようになってほしいですね。実用性のある英語を身につけるためには、豊富な単語力が必要です。ただ単語の意味を暗記するだけではなく、英語で書かれた文章を読み込み、単語の多様な使い方を学ぶと良いと思います。皆さん20代ですから、体力的にも精神的にもまだまだこれからです。可能性を大切に、広い視野で世界を見て、羽ばたいていってください。 学生新聞2021年10月1日発刊号 津田塾大学2年 佐藤心咲

芸能人

IMY 山崎 育三郎・尾上 松也・城田 優 自分を信じ抜くこと、夢は必ず叶う

山崎 育三郎(やまざき いくさぶろう)1986年1月18日生まれ。東京都出身。2007年にミュージカル『レ・ミゼラブル』のマリウス役に抜擢されて以降、その甘く気品のある歌声、確かな演技力で多くの観客を魅了。主な出演作品として『エリザベート』『ミスサイゴン』『プリシラ』などがある。 尾上 松也(おのえ まつや)1985年1月30日生まれ。東京都出身。父は六代目尾上松助。屋号は音羽屋。1990年5月『伽羅先代萩(ルビ:めいぼくせんだいはぎ)』鶴千代で、二代目として尾上松也を名乗り初舞台。2009年より歌舞伎自主公演「挑む」主宰。 城田 優(しろた ゆう)1985年12月26日生まれ。東京都出身。2003年に俳優デビュー以降、ドラマ、映画、舞台、音楽など幅広いジャンルで活躍。代表作に、ドラマ『ROOKIES』(2008年)、大河ドラマ『天地人』(2009年)、映画『亜人』(2017年)等がある。 山崎育三郎・尾上松也・城田優の3人が、自分たちの感性で作品を制作したいという思いから結成された「IMY(★アイマイ★)」。その舞台公演の第1弾となる「あくと」が11月に上演される。普段から仲が良いという3人のパフォーマンスが楽しみである。本作品の見どころとコロナ禍の中で改めて感じる舞台への想いを伺った。 ■「あくと」の魅力とこだわり 山崎 「あくと」は、普段ミュージカルや舞台を見たことがない人でも楽しめる作品をコンセプトに製作しました。特に学生の方を意識していて、25歳以下の人はチケット代が半額、18歳以下はIMYシートでチケット代が1500円で楽しめるという、新しいスタイルの公演となっています。「あくと」は4部作で、一つ一つの物語がハラハラドキドキ、誰でも楽しめる内容となっています! 今まで舞台を見たことがない方でも、生のステージで役者が演じているところを体感していただける、とても良いきっかけになると思います。たくさんの学生の方に見て頂きたい作品です。 松也 IMYは今までの既成概念にとらわれない新しいことや、自分たちにしかできないことをやっていくことが大きなテーマであったりします。「あくと」では、初めて舞台に出る人や、初めて演出を務める人もいます。こうした新たな出会いや発見があることで、演劇全体の可能性を広げていきたいと考えています。そして、今作では見る側の皆さんへも演劇への興味や関心を高めてもらうために、今までの舞台にはない要素を取り入れました。劇場に来なくてもエンターテインメントが楽しめる時代に、生の舞台を見てもらうことの良さを感じてもらい、僕たちの思いを伝えていきたいです。 城田 オリジナル作品を作りたいという思いから、3人でIMYを発足して5年近く経ちました。僕ら3人はとても仲良しでいつもふざけていますが、このリラックスした状態から生まれたアイディアを大切にし、突き詰めて、形にしたものが「あくと」です。お互い心を許している僕らだからこそ作れる楽しいエンターテインメントを、皆さんにお届けできたらと思います。歌やお芝居もあれば、コントもある、今まで舞台に触れたことがなかったどんな人でも楽しむことができる、いわばエンターテインメントのおもちゃ箱のような作品です。 ■コロナ禍で感じる仕事への想い 山崎 昨年はコロナ禍で突然公演がなくなることを経験しました。そのため、舞台やミュージカルの公演では、その日が最後の公演になるかもしれないという覚悟で挑んでいます。先のことよりも、今この瞬間を大切にしています。たとえ今日が最後になったとしても悔いが残らないように、各公演で自分の想いを最大限込められるよう、集中して臨むようにしています。 松也 一回目の緊急事態宣言後、舞台の公演がすべてなくなり落ち込んでいた自分が乗り越えられたのは、エンターテインメントの力があったからです。自粛中に映画やドラマをたくさん見て、元気をもらい、エンターテインメントのすばらしさを実感しました。自粛後の現場に復帰したときは、涙が出るほど嬉しかったです。改めて自分は演じることが好きなのだと気づき、より一層モチベーションが上がりました。この先も文化、エンターテインメント、芸術は絶やしてはいけないと強く感じることができましたし、自分がお芝居をする価値を感じることが出来ました。この思いを絶やさずに、次の世代へと繋げていきたいと思います。 城田 コロナの影響でツアーや公演がなくなっていき、次いつできなくなるかわからない状況の中でモチベーションを保つことは難しかったです。たくさん悩んだ結果たどり着いたのは、エンターテインメントの力を信じることでした。僕自身小さいころからエンターテインメントの力に救われてきたからこそ、今は僕がその力を多くの人に届ける使命があると感じました。この状況の中でも舞台に足を運んでくださったお客様に、自分の歌やお芝居を通して元気や勇気を届けることが今のモチベーションになっています。エンターテインメントの力で救える心や命があると信じてこれからも舞台に立ち、歌っていきたいです。 ■学生へのメッセージ 山崎 学生のうちに、多くのことにチャレンジして欲しいと思います。僕が音大生の時には、仲間を集めてお金を出し合い、一から衣装や小道具を作って『レ・ミゼラブル』の公演をしたことがありました。青春時代の今だからこそできることはたくさんあると思います。いろいろなことに挑戦してください! また、社会に出ると自分で考えて発信し、行動することが必要になります。大学生のうちに、自分の力で、自分で考えて行動して、何かをやり遂げることは、今後の人生で強みになると思います。「一歩踏み出す勇気」をもって、今しかできないことに全力で取り組んでください! 松也 自分が人生を振り返った時に、悔いのないような生き方をしてください。「思い立ったら即行動」の言葉の通り、先の不安や心配事にとらわれずなんでも思いっきり挑戦することが大事です。特に、責任がまだない大学生のうちはどんなことにもチャレンジすることが出来ると思います。この先やりたいことが決まっていない人は、何でもとにかく経験してみること。経験することでなにか得ることがあるかもしれません。そして今やりたいことや夢がある人は、それに向かって自分を信じてやり続けることが大事だと思います。「叶わない夢はない」って思います。まずは自分を信じること。これが一番大切です。周りがなんと言おうと、自分は絶対にできるって諦めない心を持つ。自分が自分を信じることが、夢への第一歩です。頑張ってください。 城田 学生時代は、人生のボーナスステージであり未来への分岐点だと思います。自分は何が好きで、何を目指しているのか、夢として何を追いかけていくのかを見つける時間にしてほしいです。大人になると責任やプレッシャーがのしかかってきて、今よりも余裕がなくなります。時間や心に余裕がある今だから、いろんな経験を通してたくさんのことを吸収してください。今夢や目標がある人は、それに向かって自分がどうしていくべきかを考え行動すること。まだ見つけられていない人も、焦る必要はありません。今を楽しみながらいろいろなことに興味をもって挑戦して、失敗して成長してください。そして山ほどある選択肢の中から、自分の夢や自分が好きなことを見つけ、未来につなげてください。 学生新聞2021年10月号 文教大学3年 坂本鈴佳 INFORMATION あいまい劇場 其の壱 あくと「IMY」プロジェクト オリジナル舞台第一弾! ミュージカル? ストレートプレイ? ショー?ジャンル不問のエンターテイメント要素がたっぷり詰まったIMYオリジナル4話のオムニバス!! 脚本:福原充則・城田優/演出:成河/音楽監督:栗原まこ出演:山崎育三郎・尾上松也・城田優・皆本麻帆・清水美依沙・キムラ緑子 <公演>期間:11月20日(土)~12月5日(日)会場:EXシアター六本木主宰:ニッポン放送・テレビ朝日 <英文記事> IMY, Ikusaburo Yamazaki, Matsuya Onoe, Yu Shirota  Believe in yourself and your dreams will come true  ■Profile: Ikusaburo Yamazaki  Born on 18 January 1986 in Tokyo. Since being cast as Marius...

小嶋櫻子

神尾楓珠 人に喜んでもらうため、自分の「楽しい」をとことん追求し、表...

1999年生まれ。2015年より俳優として活動開始。その後、数々の作品に出演。10月から始まる東海テレビ(フジテレビ系)「顔だけ先生」主演や、12月公開の初主演映画「彼女が好きなものは」、来春公開「20歳のソウル」などの作品も公開が控えている。また、ボートレースやahamoのCMでも活躍中。 ■俳優を始めたきっかけを教えてください 中学生の頃にスカウトされたことがあり、「芸能界」という言葉が頭にあったので、高校で「環境を変えたい」と考えたとき、芸能活動を始めました。当時は演技の難しさを痛感しながらも、学業との両立を行っていました。高校卒業後、仕事一本になったことで、いろいろ吹っ切れて、「頑張るしかない」と仕事に向き合うようになりました。特に、ドラマ「3年A組」で、初めて同年代で一つの作品をつくりあげることになり、その楽しさとともに、負けたくないという熱い思いが芽生え、演技により一層力が入るようになりました。 ■演技で心がけていることを教えてください 自分にとって演技は、「自分がどこまでできるか」を試すものです。役によって、表現するポイントが変わるため、その都度自分でイメージし、役づくりをします。特に大切にしているのは「小さな感情の表現」です。目の動きや表情の変化などを意識し、自分にしかできない表現ができるように頑張っています。自分の強みは、自然体なところだと思うので、ありのままの自分で人を魅了し、「神尾楓珠が出ているなら見よう」と思われる存在になりたいです。そのために大切なのは、まず自分自身が演技を楽しむことだと思います。それができれば、自然と人の目を引くことのできる存在になれると思っています。 ■大学生へのメッセージをお願いします 大人がとやかく言ってきたりすることもあると思いますが、まずは自分のことを考えてほしいです。自分の人生だからこそ、自分自身がどうしたいか、どうなりたいかを優先して考える。上手くいかないこともあると思いますが、それでも自分自身を一番に考えることを忘れないでください。 学生新聞2021年10月号 明治学院大学4年 小嶋櫻子

川浪亜紀

磯村勇斗 現場で生きたお芝居を表現する。どこにもない宝箱をどこかにあ...

主な出演作にドラマ「ひよっこ」、「今日から俺は!!」、「恋する母たち」、映画「東京リベンジャーズ」など。WOWOWオリジナルドラマ「キン肉マン THE LOST LEGEND」(10月8日放送・配信開始)に出演予定のほか、待機作に劇場版「きのう何食べた?」(11月3日公開)がある。12月には舞台「泥人魚」への出演を控えている。 ■劇場版「きのう何食べた?」につい 作品のテーマの一つは「食事」です。このご時世、食事が孤独になることもあると思いますが、本作を観て、誰かと食事をする大切な時間の温かさを感じていただけたらと思います。また、いろいろな人に当てはまる「愛の深さ」も見てほしいです。劇中のジルベールは憎めない魅力的なキャラクターです。彼を理解する上で、同性愛やLGBTのことを学ぶ必要がありました。一方で、一人の人間として役に対して生きればいいという感覚もありました。 ■俳優としての心構えを聞かせてください 現場を大切にしたいと思っています。自分の役作りをそのまま現場で出すと、独りよがりのお芝居になる。現場には他の俳優さんやスタッフさんがいて、みんなで作品を作っています。そしてお芝居は二度と同じものを出せない、生き物なんですよね。だからこそ、みんなで一緒に作品を作る現場を大切にしたいと思っています。作品やお芝居には正解がなく、常に変化して成長していく必要がある。そこが俳優をやめられない理由かなと思います。 ■大学生へのメッセージをお願いします 大学生活の4年間という大事な時期に、コロナ禍に見舞われ、もがいている人もいると思います。しかし、逆にこの苦しい時代を経験できる人って特別な存在だとも思っています。「こんな時代に生きているの、面白くない?」混乱の時代を生きていることを少しの喜びに変えるだけで、希望が見えると思います。あまりネガティブにならず、視野を広げて、自分の目で真実や世界を見てほしいなと思います。 学生新聞2021年10月号 津田塾大学4年 川浪亜紀 劇場版「きのう何食べた?」11月3日(水・祝)より全国東宝系にて公開Ⓒ2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 Ⓒよしながふみ/講談社

学生新聞インターン

木梨憲武 チームという存在があってこそ個が輝く!

お笑いタレント・歌手・画家1962年3月9日生まれ。1980年、高校時代の同級生、石橋貴明と「とんねるず」を結成。NTV『お笑いスター誕生』で10週勝ち抜き、グランプリを獲得。KTV『ねるとん紅鯨団』(87年~94年)、CX『とんねるずのみなさんのおかげです』(88年~97年)など、数々のバラエティー番組を担当。歌手としても「情けねぇ」(91年)で日本歌謡大賞を受賞するほか「ガラガラヘビがやってくる」(92年)、「一番偉い人へ」(92年)などでミリオンセールスをはたす。2019年よりソロ音楽活動をスタートさせ、1stアルバム「木梨ファンクザベスト」は、iTunes総合アルバム・ランキング1位をはじめ8冠を獲得。画家としても94年より7度の個展を開くなどマルチに活躍中。 高校時代からテレビ出演をしていたという木梨憲武さん。今や芸歴40年。バラエティー番組だけでなく、音楽活動や自身の個展も開き、多方面で活躍している。木梨さんが芸能人生で大切にしていること、軸になっている考え方など、学生時代を振り返りながらお話を伺った。 ■サッカー一筋だった学生時代 小学校からずっとサッカーをしていて、高校では当時サッカー強豪校として知られていた帝京高校に進学。そこには全国から集まった選りすぐりの選手たちがたくさんいてプロに行く人もいました。しかし、自分はプロからは声がかからないだろうなということが分かっていました。大学で続けるという選択もありましたが、大学に入れば1年生だしまた雑用から始めるのか、と思うとそれが嫌で、高校まででサッカー人生を終えようと思いました(笑)。そして時を同じくして帝京高校野球部には石橋貴明がいて、彼もずっと野球をやっていたのですが、引退すると同時にテレビ番組への出演を始めていました。ある日、貴明に「面白そうなテレビ番組があるから一緒に出ないか?」と誘われ、二つ返事で快諾しました。それが初出演した所ジョージさんの番組「ドバドバ大爆弾」でした。その後も「お笑いスター誕生」などのお笑い勝ち抜き番組に出演していきました。すると周りのテレビ関係の人たちから、ウチの番組に出ないかなどと誘われることも多くなっていき、どんどんテレビに出始めました。 ■台本通りが必ずしも正解ではない テレビ番組の出演が多くなってきたのですが、僕たちは師匠もいなければ習う人もいない。コントや漫才というものがどういうものなのか全く分かりませんでした。そこで当時から披露していたのは、僕と貴明の持ちネタを交互に見せるツッコミもボケもないというお笑いでした。高校の部室でやっていたことをそのままテレビでやっているようなものでした。だからいまだにそれが正解だったのかどうかはわかりません(笑)。ただ、出演したオーディション番組でタモリさんと赤塚不二夫さんが「お前ら何やってるかわからないけど面白い」と言ってくれたのです。40年経った今でもその当時のスタイルを続けていますね。その後、レギュラー番組を持つようになり、番組内では自由にやらせていただきました。台本とは展開が違ってもいいから自由にやれと言われ、僕らも思いっきり暴れ回りました(笑)。大概はそんなことをしていたらプロデューサーやマネージャーに止められたりするのですが、僕らの周りの人たちはそれを許してくれていました。そのほうが僕らにはすごく向いていたのです。もちろん台本があり、決められたストーリーや流れはあるのですが、台本通りにやることが必ずしも正解ではないと思っています。流れにぴったり沿う必要はないし、一言一句違わずに言う必要もないと思います。物事の順番が前後したり、トラブルが発生したりしても最終的に面白いものが作れればそれでいいと思います。一番大切なのは、そこに笑いがあることなのです。だから共演者とのコントも1回だけ合わせて、内容もしっかり把握しないままに本番を迎えます。共演者には、本番では絶対に面白くしてくれる何かが起きる。怯まないであたかも練習通りです、みたいな感じでやってみてと(笑)。音楽や個展も同じです。初めはテレビの一コーナーだったのですが、周りから本格的にやってみないかと言われ、二つ返事で引き受けたところ、とんとん拍子に進んで行きました。そこにはプロの人たちがいるから、絶対いいものができるってわかっていました。後は僕の面白そう、やっちゃおうという気持ちを乗せるだけでした(笑)。 ■ゼロから作り上げるやりがいだらけの世界 芸能界、音楽、美術とたくさんのことをしているけれど、すべてやりがいだらけの世界です。どれも何もない世界なので、そこからみんなで一つのチームとなって作り上げていく。それを見て僕自身も面白いと思うし、みんなが面白いと言ってくれる。それがテレビなのかYouTubeなのか、音楽なのか芸術なのかの違いだけで、全部一緒の作品だと思っています。そこにはチームという存在があって、どうすれば相手に伝えられるかをみんなで考えて、一丸となって作り上げていくものなのです。アートだったら線と色で、音楽だったら歌詞とメロディーで人に伝える。こんなに面白くてやりがいのある世界はないと思いますね(笑)。だから苦労は全くありません。たくさんのことをしているけれど、どの番組でも共通して一番大事にしていることは、作り上げていく上でそこに笑いがあるかどうかですね。自分も面白くて周りもそれを面白いと言ってくれる。自分だけが面白いと言ってはしゃいでいても絶対ダメだし、いいものは出来ないですね。チームが力を合わせることによって、一つの作品を作り上げていくものです。チームで楽しむことができていたらすごくいい作品ができますし、チームとして強いと思いますね。 ■やりたいことを優先する人生を 今まで全て自分のやりたいようにやってきましたが、それでよかったと思っています。自分のやりたいこと、面白いと思うことを優先してください。そうすれば不安や心配があっても最終的には苦労することはないし、面白い人生を送れると思いますよ(笑)。それと間違ってもいいから、何か思い立ったら早い勝負を仕掛けることが大事です。どんなことでもとりあえずやってみる。やってみて間違っていたらすぐに修正する。それを何回も繰り返していると、どんどん人生がいいほうに回転していきますよ! 学生新聞別冊2021年10月号 早稲田大学3年 原田紘志 <英文記事> Noritake Kinashi  Individuals shine because of the existence of the team!  ■Profile: Comedian, singer, painter.  Born on 9 March 1962, he formed ‘Tonneruzu’ with his high school classmate Takaaki Ishibashi in 1980.  After winning the competition for ten weeks, he won the grand prix in NTV’s ‘Owarai Star Tanjo!’. He has been...

小嶋櫻子

杉野遥亮 頭と心で理解し「丁寧なものづくり」への挑戦と追求を繰り返す

1995年9月18日生まれ。映画「キセキ-あの日のソビト-」で俳優デビュー。近年の出演作にドラマ「直ちゃんは小学三年生」「教場Ⅱ」、舞台「夜への長い旅路」、映画「東京リベンジャーズ」などがある。また、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(NTV/10月6日スタート)への出演を控える。 ■ドラマ「僕の姉ちゃん」について 初めて原作を読んだときは、率直に「姉ちゃんが本質をついていて面白い」と思いました。姉ちゃんの発する言葉一つひとつが、辛辣でもありますし、クスッとしたりします。その言葉のインパクトに驚くこともありました。でも、物語が進んでいく中で、本当に弟のことを思ってくれているからこそだと感じ、心の温まる話だと思いました。それを観てくださった人にも伝えられるように、「自然体」と「人との距離感」を大切にし、思わずクスッとしてしまうような世界観を作れるように心がけながら撮影に臨みました。 ■俳優という仕事の魅力はどんなものですか 一つの作品を作ることで多くの方に喜んでいただけることだと思います。実は、コロナウイルスの影響で自粛をする前までは、演技が楽しいというよりも、多くの人と関わることが楽しいと思っていました。そのため、自粛期間中に俳優という職業について悩むこともありました。しかし、舞台で「人に伝えることの楽しさ」を実感したことが、演技の喜びを知るきっかけになりました。そして、台詞や小道具一つひとつに意味を感じ、考え、伝えるという一連の流れから、「より丁寧にものを作ることを大切にしたい」と考えるようになりました。だからこそ、頭で考えるだけでなく、心でも理解し、自分ができる精一杯の演技への挑戦と追求を繰り返していきたいと思っています。 ■大学生へのメッセージをお願いします 自分の心に正直になってほしいです。やりたいことを無理矢理探さなくてもいいと思います。まずは自分が好きなことをやって、自分らしく生きる。後悔のないように、自分の心に耳を傾けてください。 学生新聞別冊2021年10月号 明治学院大学4 年 小嶋櫻子 「僕の姉ちゃん」〝姉ちゃんの本音〞旋風が巻き起こる!? Amazon Prime Videoにて2021年9月24日より全話一挙配信!テレビ東京にて2022年放送予定原作:益田ミリ、主演:黒木華、出演:杉野遥亮 Ⓒテレビ東京

伊東美優

宮沢氷魚 一つの仕事に執着せず常に新たな世界に目を向けていたい

1994年サンフランシスコ生まれ、東京都出身。「MEN’SNON-NO」(集英社)専属モデル。2017年、TBS系ドラマ「コウノドリ」第2シリーズで俳優デビュー。以後、NHK連続テレビ説「エール」、「偽装不倫」、映画「「騙し絵の牙」などに出演。初主演映画「his」では第12回TAMA映画賞最優秀新進男優賞、第45回報知映画賞新人賞、第42回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞、第30回日本映画批評家大賞新人男優賞を受賞。舞台に「BOAT」「豊饒の海」「CITY」「ピサロ」。次回作にドラマ「ソロモンの偽証」、NHK連続テレビ小説『ちむどんどん』を控える。 ■どのような学生時代でしたか 大学は2年間アメリカの西海岸にある大学に通っていました。授業が終わった後は、部活で野球をしたり、アルバイト代を貯めて購入した車でドライブをしたり、とにかく自由な時間を楽しんでいました。それと同時に、ずっと興味のあった芸能の仕事に一度挑戦したいという気持ちが強くなり、大学1年のときに今所属している事務所へ履歴書を送ったのが、現在の仕事につながる最初のアクションでした。 ■今までのお仕事の中での転換期は? 昨年出演した舞台「ボクの穴、彼の穴。」ですかね。自分の成長を一番感じられた作品でした。この作品は、僕ともう一人の俳優の2人芝居で、自分にとって初めての挑戦でした。当時僕が乗り越えられたのは、きっと相方の俳優や演出家など、一緒に作品を作り上げてくれた彼らのために頑張ろうと、意識を変えられたからだと思います。それから、僕は一つの仕事に「執着しない」ということを第一にしています。どんな仕事をしているときも、新たな世界に目を向けていたいし、世界で起きている出来事に対して目を閉ざすことは避けたいからです。今後も俳優という仕事に囚われず、どんなことでもオープンに、一回何でも取り入れてみるというマインドを大事にしたいです。 ■大学生へのメッセージをお願いします いざ社会人として仕事を始めると、学生時代と比べて本当に自分の時間がないんです。ぜひ時間を無駄にせず、思いっきり遊んで思いっきり学んでほしいですね。あと、僕自身今の年齢になって、「世の中知らないことが多すぎる」と感じています。ですから、今の環境に感謝し、決して学ぶことを怠らないでほしいと思います。 学生新聞別冊2021年10月号 慶應義塾大学2年 伊東美優