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Archive for 運営スタッフ

イベント・企業紹介

Amazon Original『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』試写会と女性のキ...

Prime Video は、海外で亡くなった方の遺体を母国の遺族の元へ送り届けるプロフェッショナルの活躍を描いた米倉涼子氏主演のAmazon Originalドラマ『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』の世界配信にあわせて、女性の可能性を伸ばすキャリア教育に取り組む品川女子学院高等学校1、2年生の生徒に向けて作品の試写と女性のキャリアデザインに関するワークショップを2023年3月20日に開催しました。 当日は女性リーダーの育成に取り組むウーマンズリーダーシップインスティテュート株式会社 代表取締役/CEO の川嶋治子氏が講師として登壇。「未来の選択肢を増やす」をテーマに、自分の進路やキャリアをどう選べばいいか、アドバイスしました。 ■ワークショップ 川嶋治子氏よりみなさんの未来は可能性の宝庫です。自分の可能性を制限してしまうのではなく、たくさんの可能性の中から何を基準に選び、どのように人生を設計していくかを考えてほしいです。今おぼろげにでも「こんなことしたいなぁ」と思っていることは叶います。同時に、高校生のときに想像した以上のことを大人になれば経験できます。 中学時代、英語が好きでその楽しさを多くの人に伝えたいと思った私は、英語の先生を志しました。しかし、高校生になってアメリカに留学すると、やりたかったことは英語ではなく、英語を通して生まれる交流や文化の違いを知ることだと気が付きました。やりたいことが英語でないなら私は何を仕事にすればいいのか。進路に迷っているとき、自治体で募集していた米国訪問で市長に出会いました。この出会いが、誰かのために仕事をすることや、やりがいについて考えるきっかけになり、静岡県清水市の市長秘書を務めることになりました。 現在は女性リーダー育成や講演などの「社会を変える仕事」に巡り合えましたが、これまでの経験は確実に点と点で繋がっています。無駄なことはありません。だからこそ目の前のことに全力になり、好きなことを追いかけてほしいです。 現代は多様性の時代です。たくさんの選択肢があるからこそ悩むこともあります。しかし、その中から選び取り、自分らしさを追求するからこそおもしろさがあります。では、夢中になれる仕事に出会うにはどうしたら良いのでしょうか?まずはどんな仕事があるか知ることが大切です。アンテナを立てて知らない仕事を知る。そして自分が好きなことと得意なことを理解する。仕事を「知る」ことで目標も立てやすくなり、好きなこと得意なことを把握することでその後の成長スピードも変わってきます。得意なことが分からない人はぜひ身近な人から意見をもらいましょう。自分のことを周囲がどう捉えているか分かると思います。 執筆者:日本大学3年 石田耕司 Amazon Original『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』Prime Videoで独占配信中 第10回開高健ノンフィクション賞を受賞した佐々涼子氏の「エンジェルフライト 国際霊柩送還士」を原作に、国境を越えて遺体を遺族の元へ送り届ける国際霊柩送還士の姿を描いた“一話完結”のヒューマンドラマです。羽田空港内に事務所を構える“エンジェルハース”という小さな会社を舞台に、口は悪いが情に厚い女社長の伊沢那美(米倉涼子氏)を筆頭に、クセの強い社員たちの活躍を描いています。 ■『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』第1話 試写を観て 国際霊柩送還士という普段の生活には馴染みのない職業を取り扱った作品ですが、どんな職業にも特別な「想い」を持って働いている人がいることを実感できた作品です。「死」を扱うということは「生」を扱うってこと。米倉さん演じる那美の言葉です。遺族が死を受け入れて次に進むためには、最後のお別れの時間がとても大切になる。「遺体」だけでなく死者の「想い」も一緒に送り届けるという使命を持って働いている那美に心を打たれました。 日本大学3年 石田耕司 日本へ送還されるはずの遺体がなくなり、遺族は諦めていたが、主人公・那美は危険を顧みず、最後まで諦めず、遺族に遺体を送り届けることに成功したことは印象的で、仕事に対する那美の情熱を感じ、自分もこれだけの情熱を持って働きたいと思いました。そして、仕事を選ぶ基準として自分が好きなものと得意なことを重要視していましたが、那美が遺族に遺体を届け感謝されている姿を見て、好きなものと得意なことに加えてやりがいのある仕事を選ぶことでより仕事に情熱をかけられるのだと気が付きました。 千葉大宮高等学校3年 清水智貴オクゥリネルソン

学生新聞インターン

株式会社カインズ 代表取締役社長 CEO 高家正行

お客様目線を追求し続け、より豊かなくらしを“DIY” 株式会社カインズ 代表取締役社長 CEO 高家正行 (たかやまさゆき) ■プロフィール 1963年、東京都生まれ。1985年、慶應義塾大学経済学部を卒業後、株式会社三井銀行(現:株式会社三井住友銀行)に入行。1999年にA.T.カーニー株式会社に入社。2004年に株式会社ミスミ(現:株式会社ミスミグループ本社)に入社し、2008年に同社代表取締役社長に就任、2013年まで務める。2016年に株式会社カインズの取締役に就任。取締役副社長を経て、2019年から現職。2022年3月から株式会社東急ハンズ(現:株式会社ハンズ)代表取締役会長も兼務している。 ホームセンター業界で首位に君臨するカインズ。社長を務めるのが、銀行マン、コンサルタントを経てミスミグループ本社の社長を務めた高家正行氏だ。骨格のある会社を成長させることのできるプロ経営者を目指していると語る高家氏に、カインズの魅力や自身が行った改革について伺った。 大学では中学校から続けているテニスに力を入れていました。今でも休日はラケットを握り、心身をリフレッシュしています。大学では、社会全体が豊かになるための経済システムや社会の仕組みといった原理原則を学ぶため、慶應義塾大学の経済学部に入学を決めました。その後、経済のメインプレイヤーである銀行の中でも、一人一人が自分の考えで行動する社風だと感じた三井銀行に入社し、自分の力で勝負できる企業人を目指しました。銀行員として働く中で、アメリカの大手IT企業であるIBMを経営の専門家が立て直す様を描いた書籍と出会い、経営者の中には生え抜きの社長や創業者以外にも、「プロ経営者」として外部から招かれ、企業を成長させることができる人々がいることを知りました。それからプロ経営者に挑戦してみたいという想いが強くなり、A.T.カーニーへと転職、戦略コンサルタントになり、マネジメント手法や経営理論を勉強しては実践するを繰り返して、経営経験を積みました。そして40歳の時、実際に経営者として事業会社を成長させたいと考えミスミに転職し、45歳で社長になり、5年間勤めました。その後は、「1社の経験だけではプロとは言えない」とカインズに転じ、2019年、社長に就任しました。 ■「Kindness」の精神でお客様目線を追求 カインズの強みは、社名の由来でもある「Kindness」の精神が全国230の店舗、約2万人のメンバー(従業員)に浸透していることです。一方で、ホームセンター業界に目を向けると売上高は2005年にピークを迎えて以降、横ばいが続いています。しかし、店舗数は増加しているので面積あたりの販売効率は低下傾向にあり、業界としては厳しい状況にありました。そこで、19年3月に社長に就任した直後から、〝第3の創業〟と位置付けて大きな改革に取り組んでいます。1989年の創業、2007年のSPA宣言を経て迎えた第3創業期には、「次のカインズを創る」ためのさまざまな施策に取り組んでいます。1つ事例を紹介しましょう。カインズでは、現会長の土屋さんが2007年にSPA宣言を行い、メーカーから仕入れて販売するだけではなく、自社によるオリジナル商品を作っていく戦略に大きく舵を切りました。世の中は、大量生産された商品を大量消費する「価格」の時代から、一つの良い商品を長く愛用する「価値」の時代へと変化していたからです。今では売上の約4割をオリジナル商品が占めています。グッドデザイン賞を11年連続で受賞するなど国内外で数々の賞を頂いており、デザイン性や機能性を高く評価頂けるまでになりました。商品の開発で大切にしているのは、カインズで働く2万人のメンバーの「お客様目線」です。店舗から家に帰れば、彼らも地域の一生活者。その豊富なアイデアを生かさない手はありません。開発会議では、開発担当者が店舗メンバーへプレゼンを行い、認められないと商品化ができないのです。そうした地道なプロセスを積み重ねることで、お客様の困りごとを解決し、くらしを豊かにする商品をお届けできているのではないかと思います。そうした強みをもつカインズの商品開発ですが、私が社長になってからここでも改革を行っています。それまでのフライパンやハンガーなどといった「品番単位の商品別組織」から、ライフスタイルや日用雑貨、プロ(職人向け)など「顧客提供価値をベースとした組織」へと体制を大きく再編したのです。なぜなら、商品開発がお客様目線ではなく、売り手目線になっていて、お客様の期待する価値に対応しきれていないと感じたからです。その結果、例えば、まな板の上に敷くだけで食材ごとにまな板を洗わずに済む「まな板シート」や複数のおかずを同時調理できる「分割型フライパンホイル」など、家事をラクに楽しくする「楽カジ」というコンセプトで、ヒット商品が多数生まれています。 ■「くみまち」を通じて地域格差を解消し、豊かな生活を提供 昨今、都心への一極集中・少子高齢化・人口減、自然災害の増加などにより、日本各地で様々な地域課題が顕在化してきていて、地域社会・経済の持続可能性が危ぶまれています。カインズは、創業以来、「商業を通して社会の発展に貢献する」ことを志に、28都道府県下に展開する230の店舗が、それぞれの地域の皆様のくらしに寄り添いながら事業活動を行っています。私たちはそうした創業以来の志をさらに発展させ、それぞれの地域における困りごとや関心、ニーズに丁寧に耳を傾け、「人々が自立し、共に楽しみ、助け合える、一人ひとりが主役になれる「まち」(≒地域社会)を実現することを目指す、「くみまち」構想を策定し、活動を始めています。私たちのように地域に根差した小売業が地域社会に提供できる価値は、経済的価値だけでなく、地域の持続的な成長やさらなる社会価値にもつながります。その一例として現在、学校では教えてくれない「生きる力」を、体験(DIY)を通じて学ぶ場として、「くみまち学校」の展開を始めています。定期開講は2023年4月からの予定で、店舗の余剰スペースを活用して行おうと思っています。このような事業で、日本の地域やくらしが抱える様々な課題を解決し、半数の自治体が消滅の恐れにあるという現状を変えたいと思っています。 ■大学生へのメッセージ 先ほどお話した、第3の創業と位置付けて取り組んでいる大きな改革の一環として、2020年3月にはカインズの新しい企業理念を決定し、3つのコアバリューを制定しました。「Kindnessでつながる」、「創るをつくる」、「枠をこえる」です。カインズは、何事も自分でチャレンジしてみて形にする=「創る」文化を社会に広げてきました。今も、既成概念にとらわれずに一歩踏み出して枠をこえ、新たなことに常に挑戦し続けています。そうした企業理念を土台に、私たちは、くらしを良くするために自分でやってみることの全てを「くらしDIY」と位置づけ、「くらしDIY」を文化として根付かせていくことを使命として取り組んでいます。学生の皆さんには、変化の激しい世の中で自分を見失わずに挑戦し続けるためにも、自我を形成し、自立していくことを大切にして欲しいと思っています。それは、自分を律する強さがあるからこそ、人に親切にできるのだと思うからです。相手の気持ちを汲み取る豊かな想像力と相手を心から大切にする愛で、「Kindness」にあふれる世界を一緒につくっていきましょう。 学生新聞オンライン2023年1月12日取材 中央学院大学 4年 田根颯人

イベント・企業紹介

第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER ~那須ほ...

2023年3月4日(土)国立代々木競技場 第一体育館にて『第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER』が開催されました。 今回のテーマは新時代を意味する「NEW EPOCH」。 多彩な豪華出演者の中から女優・モデル 那須ほほみさんにお話を伺った。 ■ステージを終えて 有観客の代々木第一体育館という大きな会場は画面越しとは違い、やはり緊張しました。でも、今回から声だしOKとなったこともあり、皆さんからの声や笑顔を直接受け取ることができて、心が温かくなりました。また、オンライン配信でみていたファンの方々からもSNSを通してメッセージをいただけて、嬉しかったです。先日、HOMiiiY EVENT 2023という自身初のファンイベントを開催しましたが、その時とはまた違った姿をお見せすることができ、喜んでいただけたかなと思っています。 ■ファンの存在とは 高校時代には様々なアルバイトをしてきました。その経験の中で「働くことが好きだな」としみじみ感じていました。現在もマネージャーさんや多くのスタッフさんに支えてもらいながら、モデルや女優のお仕事を楽しくさせていただいています。しかし、超えられない壁にぶつかって諦めたくなることも、落ち込んでしまうこともあります。そんなことがあっても頑張り続けることができるのは、ファンの方々の存在が本当に大きいです。自分がネガティブに感じているところを「好き」って認めてくれたり、「ほーちゃんやめたらどうしたらいいかわからない」って言ってくれたりすることがとても支えになっています。諦めたくなるほど高い壁があってもファンの方々の些細な一言が、私を突き動かし頑張ろうという気持ちにさせてくれています。私にとってファンの方々はなくてはならない存在です。日ごろLIVE配信でも「ありがとう」を伝えるようにしていますが、それでも足りないくらい感謝しております。 ■今後の夢やチャレンジしてみたいこと ファンの方々と距離を詰めながら一緒に頑張ろう!って思われるように意識して、これからもSNSやLive配信をしていきたいです。お仕事の面ではこれからは映画やドラマにも出演していきたいですし、いろんなことに挑戦したいと思っています。例えば、狂人などの少し変わった役柄などやってみたいです。(笑)以前そういった役柄を演じたことがあり、楽しんで撮影できただけではなく、役作りをはじめとして作品を作り上げるということを学びました。普通の役と違い、いつも以上に考えて作っていくという過程が面白かったので、今後もやってみたいなと思っています! ■大学生へのメッセージ まずは楽しんでほしいな!と思います。そして沢山の人と友達になって沢山の人を知ってほしいです。大学生になりたくてもなれない人だっています。やりたくないと思っていてもそれも幸せなことだと思います。勉強も大変だとは思いますが、学生生活を満喫してほしいです。 取材者:明治大学4年 山本真人同行者:上智大学4年 八木彩花 イベント名称:第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER(略称:マイナビ TGC 2023 S/S)開催日時:2023年3月4日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:30会場:国立代々木競技場第一体育館公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/23ss/

トップセールス

オリンパスマーケティング株式会社 経営戦略室 宇野麻佑子

時を超え愛され続ける商品である為に社員をサポートし続ける オリンパスマーケティング株式会社 経営戦略室 宇野麻佑子(うのまゆこ) ■プロフィール青山学院大学経営学部マーケティング学科卒業後、2013年オリンパス新卒入社。4年間静岡営業所にて消化器内視鏡・処置具の営業に従事。その後2016年から内視鏡営業企画部にて経鼻内視鏡の市場導入・販売促進、WEBセミナー等を担当。2021年秋に社内手上げ制度を使って異動し、現在はオリンパスマーケティング会社で組織開発を担当。新しく発足した会社の中で組織文化の醸成をリードし、社員のモチベーション向上やチームワーク強化に取り組む。 内視鏡をはじめとした医療機器の製造販売を行なっているオリンパスマーケティング株式会社。様々な部署がある中で、経営戦略室ではどんなことをしているのか宇野麻佑子さんに詳しくお話を伺った。 ■日本で一番であると誇りを持てる仕事 私がオリンパスへの入社を決めた理由は色々とありますが、主な理由は業界にこだわらず、何かしらで一番の会社に就職したいと感じていたからです。実は大学生時代、カナダ留学をしていた時に日本で東日本大震災がありました。その時に日本の技術は凄いからここからまた這い上がっていけると周りの様々な国の人に言ってもらい、日本の会社で何かをやっていきたいと漠然と思うようになりました。そんな時にオリンパスの内視鏡は世界で一番だと知ったのと、内視鏡検査で祖母の胃がんが見つかったことを思い出し、病気を早期発見できる内視鏡という製品に魅力を感じオリンパスへのエントリーを決めました。内視鏡は健康であるという安心感を実際に体の中を観察して確認できて、更に病気の根治的治療ができる製品です。そんな製品に携われるお仕事に就けることは私の誇りですね。 ■個人だけではなく、誰もができる力を身につけることが会社の力になる 私はオリンパス製品が、時代を超えても多くの方に愛される日本の製品であってほしいと思っています。そんな製品を売る社員たちの働く場をもっと盛り上げていくこと、社員をイキイキさせることが私のやりがいにつながっています。具体的には、ある部署だけでは解決できないことを、様々な部署から俯瞰的に見て効率化を上げる制度づくりなどをしています。私は入社当初は営業をしており、お客様と距離が近く、社会貢献度の高い仕事にとてもやりがいを感じていました。しかしいつの間にか自分にしかできない営業スタイルを突き詰めようとするあまり、盲目的に仕事ばかりしている時期がありました。そんな時に「究極はあなたがいなくても仕事が回る状態が、会社の理想的な姿である」と先輩に声をかけられました。努力する姿を間近で見てくれていた先輩だったので、最初はその言葉に戸惑いを感じましたが、その後伝えてくれた先輩の想いを聞いて誰もが同じようにできることが本当に強い会社になっていくという意味だと理解することができました。そして将来は私にしかできない仕事ではなく、誰でも会社を回していける仕組みを作れる立場になりたいと思うようになりました。そして、お客様と接する現場から離れ、販売促進の仕事を経験し、現在の経営戦略室で会社の一員として日々努力をしています。今の仕事は直接お客様の声を聞く機会はありませんが、営業をしていた時にお客様から頂いた声を忘れずに、「やっぱりオリンパスだね」という言葉を全国各地で引き出すことができるよう、社員の環境整備に努めています。 ■働く上で大切にしていること 私が仕事をする上で意識していることは具体的に3つあります。1つ目は、「感謝の気持ちを忘れず、正直にいること」です。患者さんや医療スタッフの方は我が社の製品を信じて使ってくださっていると思います。だからこそ私達はその方々に失礼のないよう、正直且つ誠実な姿勢でいることが正義であると考えます。改善すべき点はすぐに改善をし、良いことは真似をしていくというように、常に周りから学ばせてもらい、アップデートをし続けるようにしています。学べる環境が常にあることに感謝の気持ちを忘れずに、これからも正直にやっていきたいです2つ目は、「楽をしないこと」です。これは私自身が楽をしたくなる性格だからこそ、意識していることです(笑)。苦手なことを乗り切ると、自分が知らない自分に出会うことができます。たとえ成功しなくても成長した自分に会えると信じています。なので、何かを選択するときは楽ではなくても確実に超えるべき山(課題)だと思う方を選ぶようにしています。3つ目は、「遊びにも全力でいること」です。社会人になると働くことがメインになりますが、意識的に遊ぶこともしています。私はこのオリンパス1社しか働いたことがなく、他の業界を知らないので、仕事だけに集中するのではなく、遊びを通して外から様々な刺激やヒントを得て仕事に活かすようにしています。また、仕事を集中するために一つの仕事に時間制限を設ける等、ゲーム感覚を持って取り組んでいます。そうすることで、仕事を楽しみながら全力でいることを継続しています。 ■自身に求めることは第三者の目線と変化の対応 これから、私自身チャレンジしていきたいことは客観的な自分を作り出すことと変化に強くなっていくことです。私自身、営業をやっていたということもあり、無意識のうちにどうしても自分の経験則で物事を進めてしまうことがあります。もっとフラットに物事を見られるように、意識的に一度立ち止まって「自分は様々な視点から物事を見ているか」を確認し、色んな方から意見を求めるようにしています。先ほど言ったように私はお客様に時を超えて「やっぱりオリンパスだね」と言っていただける商品であり続けたいと思っています。そう変わりゆく時代に沿って愛され続けるブランドであるためには、変化に柔軟に対応し、今の常識を常に疑い続けることが重要だと感じています。 ■大学生へのメッセージ 学生は何かにどっぷりつかる時間が取れる貴重なタイミングですし、与えられた時間は皆さん平等です。大学生生活を全力で謳歌してもらいたいですね。私自身も実践していますが、ちょっとした時間の中でもゲーム感覚を持ってチャレンジしていくと時間をさらに有意義に過ごせると思います。また、人生は本当に何が起こるか分かりません。大学時代の勉強が生かされる時もあるので、大学の授業をおざなりにしないほうが良いと思います(笑)。とにかく、どんな角度からでも良いと思うので「今」を全力で楽しんでください。私も皆さんに負けないくらい今を楽しみます! 学生新聞オンライン2023年1月13日取材 日本大学3年 和田真帆

学生新聞インターン

M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 上席執行役員 企業情報部 部長 ...

サッカー部で培った忍耐力や傾聴力が、今の仕事に活きている M&Aキャピタルパートナーズ株式会社 上席執行役員 企業情報部 部長 土屋淳(つちやじゅん) ■プロフィール 大手ハウスメーカー入社後、経営者や資産家等に対し、相続対策や資産運用のための戸建・集合住宅の販売・提案営業に従事した。M&Aキャピタルパートナーズに社員第一号として入社後、2008年からは主にヘルスケア業界のM&Aに従事し、専門部署を立上げ、業界トップクラスの実績を残し、通算M&A成約件数は社内最多を誇る。2022年10月より上席執行役員に就任。 「譲渡企業オーナーにとって人生の最大の決断の一つであるM&Aでは、相手に寄り添うことが何より重要」と語るのがM&Aキャピタルパートナーズの上席執行役員をつとめる土屋氏だ。高校時代のサッカー部や新卒入社した住宅メーカーで培った「最後まで諦めず相手に寄り添う姿勢」を武器に、競合ひしめく業界の中で、顧客開拓を続ける。そんな土屋氏から、自身のこれまでの来歴から自社の強み、そして2023年度の新卒採用に関する想いまで、幅広く話を伺った。 学生時代で特に印象に残っているのは、高校のサッカー部ですね。先生が厳しい方で、「お前の満足いくプレーができないなら帰れ!」と言われる中、年明けの選手権高校サッカーの国立競技場を目指して厳しい練習に明け暮れる日々でしたので、そこでだいぶメンタルが鍛えられました。チームのゲームキャプテンとしてメンバーを先導しつつ、チームの士気を高めるムードメーカー的な立ち回りもしていたので、働くうえで必要な、夢や目標を成し遂げるための忍耐や、人に寄り添う傾聴力は、サッカー部時代に養われたように思います。これはM&Aアドバイザーの仕事をする上でとても大切なことです。オーナー様は人生をかけて、自分の会社の譲渡を決断されます。当社の名刺に記してある「決心に、真心でこたえる」の気持ちで、最後まで諦めず一緒に伴走をすることや、オーナー様に寄り添っていく気持ちを行動で示すというものに繋がっていますね。そんな私ですが、もともとは父が一級建築士だったことがあり、私自身も意匠設計の道を目指していたため、大学は建築学科に進み、卒業後は積水ハウスに就職しました。一生に一度の大きな買い物である住宅購入のお手伝いし、地図に形を残すような仕事がしたいという気持ちでハウスメーカーに入社したのですが、住宅メーカーは競合が多いため、お客様の希望をヒアリングするだけでなく、しっかりと寄り添って疑問や不安を解決するような提案力が求められます。そこでの出会いで、私の人生が変わったと言えます。 人との出会いからM&Aで社会貢献を果たす道へ 私がM&Aの業界に入った理由は、3つあります。1つ目は「人」です。積水ハウス入社当時の同じチームの先輩が、当社の現代表をつとめる中村でした。営業としても人としても尊敬できる中村との出会いは、人生を変える大きな転機でしたね。積水ハウス時代の当時、ビルメンテナンスや飲食店オーナーのお客様が多く、よく事業承継の相談を受けていました。そこで中村は、M&A業界で事業承継の新しいマーケットを創出することを掲げ、独立・起業しました。その時に私も、中村のその大きな挑戦に可能性を感じ、自身も人生をかけて、創業まだ間もないM&Aキャピタルパートナーズに社員一号として入社したというわけです。ただ、もちろん創業当初から順風満帆というわけではありませんでした。創業当初はM&Aそのものに対するイメージが悪く、信用もない中で、機密保持契約※すら結ばせてもらえず、創業から2,3年目のときには資金繰りに苦労し、2度つぶれかけました。(※秘密保持契約…M&Aの検討を進める際に締結をする契約のひとつでM&Aを考えるうえでは初期的段階で締結が必要)その時は、1億円弱の出資をしていただいたお陰でなんとか息を吹き返し、徐々に実績と信頼を築き上げていきました。2013年に東証マザーズ(当時)、2014年には東証一部(現在の東証プライム)へ上場して五穀豊穣の鐘を鳴らした時は、自然と涙が出てきましたね。やっとスタートラインに立てた、信用とブランドを持って仕事ができるなと思えました。この時の想いが今も糧になっています。この業界に入った理由の2つ目は、M&Aのダイナミックさに感銘を受けたからです。我々がクライアントとするオーナーの方々はみなさま、既に社会的成功者です。そのオーナー様が、自身の会社を数千万から数千億で売却するという、一世一代の決断をする、そのダイナミックな世界に魅了され、私もその決断のお手伝いをしたいと思ったのです。3つ目が、この仕事の社会貢献性の高さにあります。全国には、70歳を超える経営者のうち、後継者がいない経営者が127万人もいます。なんとそのうちの約60万社は黒字経営のまま、後継者不在によって黒字廃業する可能性があるのです。一つの会社には、そこで働く従業員の雇用があり、その従業員には家族がいて、彼らの人生がかかっています。それだけでなく、その会社の取引先もいます。その会社の灯を絶やしてしまうということは、関係者全員、そしてその地域経済にまで影響が及ぶ話なのです。M&Aでそういった黒字廃業の会社を残し、雇用と国内GDPを守ることができるという社会貢献性の高さから、全力でこの仕事をやりたいと思いました。創業以来、当社が創出してきた経済活動維持効果は約1兆6,500億円以上で、直近1期では約2万4千人の雇用維持に繋がっています。数字で見ても我々が担うことができる社会的責任の大きさはひと際大きいと感じますし、それがまたやりがいに繋がっていると実感しています。 独自手法と人財で唯一無二の組織へ 現在、約3,000社ものプレイヤーが存在するM&A業界において、当社はクライアントファーストの「正しいM&A」を掲げ、この業界を牽引していくべきポジションにあります。他社との差別化としては、主に2つ。1つ目は、ビジネスモデルでもある「アウトバウンド手法」による顧客開拓です。同業他社がおこなっている金融機関や会計事務所などからの紹介で案件を創出するインバウンド手法とは異なり、M&Aアドバイザー自らがオーナー様に直接手紙や電話をして、具体的に買い手のオーナー様に対する魅力などを説明して丁寧に開拓しています。この手法を取ることによって、クライアントにお支払い頂く仲介手数料率は業界内で最も低い水準になっています。 2つ目は、「優秀な人財」が集まっていることです。当社には、名だたる企業でトップクラスの営業成績をおさめてきたプロフェッショナルたちが集まっています。だからこそ、さきほど申し上げたアウトバウンドによる営業でも顧客の開拓をすることができるのです。また営業力の高さだけではなく、人間力の高い誠実な人財が多いのも当社の特徴です。入社する方は代表の中村が必ず最終面接に参加し、人間力を見極めます。入社後は常に高い提案力を維持するために毎月の「知識テスト」 があり、中村も含めたM&Aアドバイザー全員で切磋琢磨しています。また、中村は創業から変わらず今でもプレイヤーとしても日々お客様のもとへ足を運び、お客様の人生に寄り添った提案をしており、その背中を社員全員が見ているからこそ、M&Aアドバイザーたちが日々、自己研鑽に励み続け、お客様から信頼をいただき、“M&Aキャピタルパートナーズのブランド”を形成しているのです。そして、それが当社の高い提案力と人間力へと繋がり、「正しいM&A」を実現する源泉となっているのだと思います。 2023年からは新卒採用もスタート 人材育成の観点でいうと、2023年度より新卒採用をスタートしました。当社は長らく、一定の社会人経験のある方のみを中途採用していましたが、足腰の強い組織を作るためにこの度新卒採用を開始しました。敢えて採用人数は決めずに、当社が考える基準や会社の人物像に合う方をお迎えしたいと考えています。求める人物像は、会社の略称であるMACPになぞらえています。Mは「モチベーション」。人生の決断をするオーナー様に向き合う高い情熱や意欲があるかを見ています。Aは「アナリシス」。深い分析的思考力です。オーナー様からは人生を預けるパートナーとして見られるので、臨機応変に対応することができる、地頭があるかどうかです。Cは「コンシエンス」。群を抜く誠実さです。この仕事は、自己利益の追求だけで考えてはいけない仕事です。オーナー様の人生を背負うつもりで、真摯に向き合うことができる誠実さがあるかを見ます。Pは「パーソナリティ」です。どれほど頭が良くても、オーナー様に好かれる愛嬌がなければ難しい世界です。このように当社は、クライアントファーストを第一とする理念・風土を大切にしながら、その先にある世界最高峰の投資銀行を目指しています。オーナー様の決心に、真心でこたえる。これこそが我々の使命なのです。 大学生へのメッセージ 今やるべきことは、人生における夢や目標を見つけて、自分の軸を作ることだと思います。お金ではない価値観を見つけて、自分の軸に対して高いモチベーションで取り組める企業を探してみてほしいですね。 学生新聞オンライン2023年2月10日取材 専修大学3年 竹村結

八木彩花

インディアンス なんとなくの出会いから唯一無二の最強コンビへ

芸人 インディアンス  田渕章裕 (たぶちあきひろ) / きむ ■プロフィール2010年結成。NSC大阪校で出会った田渕章裕ときむによるお笑いコンビ。2012年「上方漫才大賞」新人賞受賞、「M-1グランプリ」では2019年から3年連続決勝進出。現在は舞台・テレビ・ラジオで活躍し、3月22日には昨年の単独ライブを収録したインディアンス初となるDVDを発売。 M1グランプリ3年連続ファイナリストであり、多くのテレビ番組出演も果たす人気お笑いコンビ「インディアンス」。そんなインディアンスの“今”がぎっしりと詰まった初のDVDが3月22日に発売となる。今回はその見どころに加え、お二人のこれまでの軌跡や今後の展望など、お話を伺った。 ■染み付いた関西のお笑い魂。気付くと芸人を目指すように 田渕:学生時代はずっとふざけてましたね。特に高校生のときは酷かったです。周りの受験生の邪魔になるからと授業で回答を飛ばされていました。母いわく中学生の頃から「芸人になる」と言っていたらしいです。 きむ:僕も学生時代はバンドを組んだり応援団に入ったり目立とうとしていました。ちょっといじられて返すみたいな感じが多かったですね。本当はいじられるのは好きじゃないんですけど(笑)芸人をめざしたきっかけは、大阪というお笑いが溢れる地域で育ったことが、根本にあると思います。その後、2003年のアンタッチャブルの漫才を見て、「こんな漫才やりたい」と火が着きました。でもNSCに一緒に行ってくれる人がいなくて、「一人で行くのはないな」とビビって大学へ。でも、そこで出会ったお笑いの授業が面白くて、NSCへ行くことを決めました。 田渕:NSCはかなり過酷でした。夏休みにはメンバーが半分になっているくらいに、どんどん人がやめていく。ネタ見せの授業は先生にボロクソいわれるので、そこでメンタルは鍛えられましたね。面白さでクラス分けがあるんですが、僕は万年Bクラスでした。 きむ:僕は入ってすぐコンビを組んでいてAクラスでしたね。僕がネタを書いていたんですが、変なスイッチが入って「このツッコミは0.5秒で返せ」とかストイックに詰めすぎたことが原因で、解散しました。 田渕:0.5秒のツッコミとか、普通やってくれないけどね。(笑)今の僕達はネタのテーマは二人で相談して、ボケは僕、ツッコミはきむというようにそれぞれ考える形です。「どこまでが台本か分からない」とよく言われますが、かなり台本通りにプラスしてアドリブがある感じです。飽きちゃうから増やしちゃうんですよ。きむがツッコミせず笑ってることもありますね(笑)。 ■お試しスタートから熱烈なラブコールを経て きむ:たぶっちゃんとコンビを組んだのは、卒業してからです。同期の紹介がきっかけでした。「Bクラスの奴か」と思って試しに漫才してみたらめっちゃ楽しくて! そのとき、NSC時代、「相方を面白い」と思ったことがなかったことに気が付いたんです。 田渕:逆に僕は「Aクラスなのにこんなおもんないんか」って思いましたね(笑)。ただ、何人か声かけてくれた中では一番まともかなと思い、お試しで組んでみました。きむは今はだいぶ丸くなったけど、当時は嫌われてたので「なんできむと組んでんの?」と100回ぐらい聞かれました(笑)。実は、俺もしんどくなって1回解散してるんですよ。ミキの昴生さんと組んでいたんですけど、きむから毎日のように連絡がきて。それも、本当に猟奇的で…。 きむ:僕は「昴生さんにたぶっちゃんを取られた!」という想いでしたから。「もう一度戻ろう」と書いたネタを送ったり、舞台を観に行ったり、たぶっちゃんについて研究してました。 田渕:ただ、「これだけ言ってくれるならもう一回やってみるか」と、昴生さんに頭を下げてインディアンスに戻りました。それから何となく十数年経ったという感じですね。不思議です、自分でも。 きむ:今も「たぶっちゃんと組みたい」という強い想いは変わっていませんね。僕が冷めていたり、こいつは違うと思ってたりしたら、ここまでやってないだろうと思いますね。 ■劇場での反応を糧に進み続け、M-1を獲りにいく 田渕:一番のやりがいは、劇場での反応です。毎回新ネタをやるときはドキドキします。2人で壁に向かって何度も練習したものをやっと舞台で披露する。その反応がいいとモチベーションになりますね。それが、結果的には賞レースにも繋がりますし。2019年と2021年の春に、「今年のM-1これでいけるかもしれない」と思っていたネタを初披露して、それが確信に変わったときはめっちゃ嬉しかったなぁ。 きむ:やっぱりM1の優勝に憧れます。人気者になりたい、ウケたいというのが、僕らの根底にありますからね。ちなみに、2019年のM-1で披露した『おっさん女子』はもともとアドリブから生まれたネタなんです。 田渕:めっちゃ考えて練ったネタよりもアドリブがウケたりするんですよね。考えすぎたらあかん……難しいんですよねぇ。 僕はずっと、“思いついたこと全部言っていこうキャンペーン”をやっていて、自分が面白いと思ったら後悔しないようにすべて言うということを心がけています。 きむ:ゆるく楽しくということを心掛けています。緊張しちゃうので、必死に自分を洗脳していますね。 田渕:お互い緊張しいだから、M-1の時も舞台袖で話してそのまま出ていく感じです。アイドリングが大事ですね。 ■3/22(水)発売 インディアンス初DVD『インディアンス全国ツアー2022 おでこ全開ツアー~おでこパワーでご飯おかわり!~』の見どころ 田渕:これ見ていただいたら、一旦僕らのこと大体分かるDVDになっているので、是非見ていただきたいです。ツアー千秋楽であり初のNGKでの単独というこの上ない状況で、内容もお気に入りのネタでパンパンになっています。 きむ:毎日ネタ以外でも意見のすり合わせをしているので、やるネタはズレなく決まりました。 田渕:二人とも頑固なので、意見が割れたらどっちかの意見で決めます。折衷案にはならないですね。 きむ:割れたら1回やってみようとたぶっちゃんが提案してくれたので、まずはやってみるようにしています。 ■様々な場所、様々な形で輝ける芸人に きむ:テレビの出演数を増やして認知度を上げて、いずれは冠番組ができたら嬉しいなと思います。音楽とか違うジャンルと掛け合わさると面白そうだなとも思います。あとはツッコミとしてひとりで呼ばれたりも憧れますね。緊張するけどクリアしていかないと……。 田渕:入れ替わりが激しいので、1回M-1の決勝にでていないと過去の人になるんですよね。M-1に挑戦するなら優勝を目指していかないとと思っているので、仕事選びとネタ作りの時間の確保を真剣に考えていかないといけないなと思っています。M-1を卒業しても芸人人生は続いていくので、このままと同じような過ごし方ではいけないと考え始めました。一番いいバランスを模索中です。 ■大学生へのメッセージ きむ:自分の誇れるところは行動力なんですが、皆さんも好き嫌いせずにいろいろとやってみると有意義な学生生活になるのではと思います。 田渕:社会に出る前の莫大な自由時間、自分でメリハリをつけて過ごしてほしいです。何をしてもいいと思いますが、何となく過ごすのではなく、とにかく集中してやる。よく分からない授業でも聞いてみる、よくわからない人でも話してみる、ということも大事だと思います。僕は授業なくても毎日学校へ行っていました。メリハリをつけつつ、いろんなことをやってみるというのがいいと思います。 学生新聞オンライン2023年3月8日取材 上智大学 4年  八木彩花 人気と実力を兼ね備えたお笑いコンビ「インディアンス」が初のDVD発売!! 人気コンビ「インディアンス」が2年ぶりの全国ツアー「インディアンス全国ツアー2022 おでこ全開ツアー ~おでこパワーでご飯おかわり!~」を開催! ツアー最終日は初の「なんばグランド花月」での公演となったが、その千秋楽の模様をDVDに収録! コピーライト:2023 吉本興業

トップセールス

オリンパスマーケティング株式会社 首都圏営業部 清野剛

医療機器の使い手と作り手、営業を通じて架け橋に オリンパスマーケティング株式会社 首都圏営業部 清野剛(せいのごう) ■プロフィール学習院大学法学部卒業後、2010年に国産インプラントメーカーへ入社。新規開拓営業を担当し、海外メーカーのブランド力に対し国産の技術力を武器に顧客獲得に注力。2013年にオリンパスへ入社後も一貫して営業を担当。神奈川東海地区における販売促進策の立案・推進を経験。現在は都内にて国内中核病院を軸にイベントを展開するなど、売上拡販に従事。 1950年、世界初の実用的な胃カメラを開発したオリンパス。消化器内視鏡分野においては、世界トップシェアを誇る。医療従事者の立場ではなく、医療機器を提供する立場として重要な視点や役割とは何か。オリンパスグループの販売会社で営業職を務める清野剛さんに、現場での心得を伺った。 「医療機器×国内メーカー」が、就職の決め手だった 私が現職に就いている理由は、「医療機器×国内メーカー」という軸にあります。まず、医療機器に関してですが、学生時代は法律を専攻していたので元々興味があったわけではありませんでした。ただ、高齢化が社会問題となる中でニーズの高まりは常に感じていました。そして、就職活動を通してあらゆる業界の方と接する中で、一際惹かれたのが医療業界の方々でした。人の命に関わるという責任重大な仕事に対し、自信と誇りを持って働く姿に魅力を感じたのです。この頃から、医療業界における営業マンとして、現場に密に関わりながら働きたいという想いが強くなりました。 次に、国内メーカーに関しては、完全に父の影響です。私の父は時計ブランドの『SEIKO』に勤めており、子どもの頃から日本が誇るものづくり技術「メイドインジャパン」に対するリスペクトがありました。こうした理由から「医療機器×国内メーカー」という軸が最も当てはまった弊社に入社を決め、現在は営業職として販売業務を担当しています。 一人一人のニーズや想いを繋ぐ架け橋に 我々営業の役割は、医療機器の使い手である「医療従事者」と作り手である「技術者」の架け橋となることです。技術が優れていても、現場のニーズと紐付けなければ製品を販売する事は出来ません。こうした役割において私が大事にしている心得が主に三つあります。一つ目は、「相手を知ること」です。現場で製品を扱う医療従事者はどのようなものを使いたいのか、それはいつ使うのか、どこで使うのかなど、徹底的にヒアリングを重ねます。このように、まず相手を知ることで、そのニーズに対して自社製品で対応できるのか、あるいは新しく開発する必要があるのかなど、最適な提案に向けその後の方向性を決めていくことができるのです。二つ目は、「自分の考えをシンプルに伝えること」です。医療従事者の方は時間がありません。手術の合間に手を洗うその一瞬で、製品説明をすることもあります。時間的には1分もないかもしれません。自分が伝えたいことを、いかにシンプルに伝えられるかが重要です。私は常に全身メイドインジャパンで揃えるようにこだわっています。これも、自分が伝えたい想いをお客様へシンプルに伝えるためです。つまり、「提供する製品は全て安心安全な国産製品です」という弊社の強みを口だけではなく、姿形からも伝えています。限られた時間の中で医療従事者の方々に安心感や納得感を得ていただくためには、自ら想いを体現し視覚的にメッセージを届けることも重要だと考えています。三つ目は、「共感すること」です。一口に医療従事者と言っても、ニーズは千差万別です。医師の方は診断における分析技術に魅力を感じ、看護師の方は施術における動作環境に魅力を感じるというように、同じ製品であっても感じる魅力は全く違うことがあるのです。こうした一人ひとりの声を聞き、思いや悩みに共感することが最適な提案に繋がると考えています。もちろん、これら3つの心得は初めから実践できたわけではありません。入社当初は、先輩に同行してひたすら見て学ぶことを繰り返しました。最近は、自分が上の立場になることも多く、後輩からも学ぶ姿勢を大切にしています。経験が浅いからこその視点や考え方からは、自分では気付かなかったような新しい気づきを得られることが多くあります。日々、立場や役職関係なくコミュニケーションを取りながら、先ほど挙げた3つの心得を意識して仕事することを心掛けています。 更なる営業力強化と組織マネジメントへ 今後は、これまでの経験や営業スキルを活かしたチャレンジをしていきたいと思っています。オリンパスの世界全体売上において、弊社が販売活動を行う国内市場は約15%です。世界ではどのような製品技術に需要があり、どういった販売活動が最適なのか、海外市場における営業経験を通してグローバルな視点を養いたいと考えます。また、次世代に繋げるため、マネジメントにも力を入れていきたいと思っています。マネジメントと聞くと、上司が部下を管理指導するというイメージで捉えられることも多いですが、「成果を上げるために仕事を管理・経営する」という意味では、セルフマネジメントが最も重要だと感じています。自分のスタイルで成果を上げる事は容易ではなく、私自身も苦労してきました。こうした中で得た知見や経験を後輩に伝えながら、一人一人がマネジメントできる強い組織を作る事で、企業の成長に貢献していきたいです。 大学生へのメッセージ 社会人となった今、大学生時代を振り返ると、こうしてよかったという満足感もあれば、こうしておけばよかったという後悔もあります。ただ、これら全てに関わることは「人との出会い」です。今まさにお読み下さっている皆さんと私も、WEB媒体を通して出会いました。そのお陰で、私や弊社のことを知って頂くことができました。これも一つの出会いです。私は、こうした一つ一つが積み重なって今があると思っています。ぜひ皆さんも人との出会いを大切に日々過ごしてみてください。 学生新聞オンライン2023年1月13日取材 専修大学3年 竹村結

イベント・企業紹介

第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER ~松井愛...

2023年3月4日(土)国立代々木競技場 第一体育館にて『第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER』が開催されました。 今回のテーマは新時代を意味する「NEW EPOCH」。 多彩な豪華出演者の中から女優 松井愛莉さんにお話を伺った。 ■ステージを終えて今回から声だしOKになって、会場の盛り上がりを体感することができて嬉しかったです。会場内の観客の皆様と密に一体となっていることを強く感じることができたのも本当に良かったと思います。東京ガールズコレクションには何回も出演させていただいておりますが、大きなイベントでファッションのトレンドを知ることができるのは魅力に感じています。モデルや女優のお仕事ではファンの方々と直接触れ合う機会がなかなかないので、自分を応援してくださる方々に会える貴重な機会だと思っています。 ■お仕事で大切にしていること自分らしくいること。感謝を忘れないこと。一生懸命に仕事に取り組むこと。この3つを大切にしています。今振り返ると10代の時はどこか萎縮してしまっていた部分があったと思います。自分でも何かが変わったとか、きっかけがあったとかいう訳ではないのですが、20歳の節目を迎えた時にすっと肩の荷が下りたのです。そこからは周りを巻き込んでみんなで楽しむためにも、自分らしくいることを心掛けています。ファンの方々をはじめ、様々な方に支えられているお仕事です。周りの方に感謝を忘れず、期待を裏切らないように一生懸命に仕事に向き合っています。この考えは幼いころからの母の教えでもあります。このマインドを忘れずに、役者としてはアクション、年上の役等に挑戦して、今までの松井愛莉のイメージと違う役にもチャレンジしてみたいです。 ■現在放映中の「ブルーバースデー」について「ブルーバースデー」は、タイムリープサスペンスラブストーリーで、恋愛だけではなく時空を超えたサスペンス推理があることが魅力です。ぜひハラハラドキドキを楽しんでみていただきたいです。ヒロインである尾崎花鈴は、17歳と27歳の自分を行き来するので、その演じ分けは大変だなと思いました。天真爛漫で何事にも一生懸命という花鈴のキャラをブラさずに、それぞれの年齢の「らしさ」を表現しなければならないというのは難関でした。どう表現すればよいのか悩みながら、ワンシーンごとに監督に相談して撮影していました。しかし、楽しいことも沢山あります。クランクインの前に全体で本読みをしたときに誕生日を皆さんにお祝いしていただきました。ケーキやお花をプレゼントしてくださり、とても嬉しくて感動しました。 ■学生へのメッセージやりたいことは挑戦してほしいです。まずやってみないと、できるかできないか、得意なのか苦手なのか、はたまた向いているのかどうか、わからないと思います。挑戦して自分の特性を知るからこそ、判断できることも沢山あります。だからこそ挑戦を大切にして、学生生活を過ごしてください。 取材者:明治大学4年 山本真人 イベント名称:第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER(略称:マイナビ TGC 2023 S/S)開催日時:2023年3月4日(土) 開場12:00、開演14:00、終演21:30会場:国立代々木競技場第一体育館公式サイト:https://tgc.girlswalker.com/23ss/

前田蓮峰

株式会社ジョイカルジャパン 代表取締役社長CEO 早川由紀夫

変わりゆく時代、ニーズに合わせた対応を。 株式会社ジョイカルジャパン 代表取締役社長CEO 早川由紀夫(はやかわゆきお) ■プロフィール生年月日:1966年8月5日生まれ。干支は丙午(ひのえうま)血液型 :O型座右の銘:夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、 実行なき者に成功なし。趣味  :ゴルフ・ロードバイク(スポーツなら何でもやってみたい人間)2005年12月の創業以来、Founder 兼 COO として「0」から店舗開発、店舗支援を現場で一から推進し、2021年10月に現職に就任。 「クルマの乗り方、変える。時代、変える、ジョイカル。」を2025年までのスローガンに掲げ、創業当時に掲げた「カーライフをもっと楽しく便利に」を目指している株式会社ジョイカルジャパン。更なる乗り方提案を実現のために、「DX」の更なる推進を掲げ、トランスフォーメーション(変容)カンパニーとして全社的に好奇心を持ち続け、常に新しいことに対して挑戦。そして自動車業界も変化が求められる時代に今後どのような戦略を打つのかについてお話を伺った。 ■「起業しよう」という強い意志を持っていた学生時代 大学時代は株式会社パソナグループ(当時はテンポラリーセンターといいました)のグループベンチャー企業、株式会社ジンテックで様々な活動をさせてもらいました。ジンテックには、自分と同じ年代の学生が大勢いるわけですが、やはり学生時代から企業に関わっている人たちは仕事に対するモチベーションがとても高く、非常にいい刺激となりました。私は小さい頃からモノやお金への執着がとても強かったので、学生のうちに起業しようと思っていました。学生時代に周りから刺激を受けたことによって、さらにその思いは強まっていきました。まさに、当時の学生時代の経験は私の現在に至るまでに、大きく影響を及ぼしていると思います。 ■B to CではなくB to B to C 1991年、大学時代からの経験を元に広告代理店を設立しました。電通や博報堂などをはじめとする多くの企業から受注を受け、年商10億円にまで成長させることができました。しかし、どんなに頑張っても次の月にはリセットされてしまうフロー型の仕組みでは限界もあり、日経平均株価1万円下回るほどのITバブル崩壊もあり2002年にはこの会社は破綻することとなります。フロー型のビジネスモデルからストック型のビジネスモデルに興味があった私は新しいビジネスを探し始めます。広告業の強みは様々な企業の成果を出す経験を数多く積める点です。広告費をクライアントに提供いただきながら、その分、自分自身の成長に時間を割くことができます。結果、様々な知識、リテラシー、スキルを身につけることができました。これらをストック型のビジネスに置き換えたいと思い、現会長の中村、学生時代から共に起業を繰り返してきた現副社長の岩城と共に2005年、株式会社ジョイカルジャパンを立ち上げました。中村との出会いは、私たちが自動車事業に足を踏み入れるきっかけになりました。当時、彼は自動車事業を手掛けており、彼の車ビジネスと私の広告、マーケティング、システム開発のスキルを融合させることで、新しい化学反応が起きるだろうと感じたのです。よく「競合他社との差別化はなんですか?」と聞かれることがあるのですが、実は競合他社はあまりいません。というのも、私たちの会社では自動車自体は作っておらず、販売や修理を専門としています。販売するといっても、直接ではなく加盟店を介しています。要するにB to CではなくB to B to Cの形態なので、車販売業というよりは経営コンサルティング業なのです。 ■常に学び成長することが、競争に勝つ方法 普通の会社では上司とともに仕事をし、良くも悪くも上司次第で部下の成長が決まります。そして悲しいことに、上司は選ぶことができません。しかし、私たちの会社は根本が違います。従業員が普段仕事をともにするのは加盟店の社長や店長です。そして、ただ一緒に仕事をするだけでなく、社長や店長たちにときには指導も行います。そうなってくると必然的に学ばなければなりません。従業員は各企業トップに販売指導をしなければいけないという緊張感の中にいるので、一生懸命学びます。社会に出るまでの多くの学びは、たいてい与えられてきたモノです。しかし、それだけでは周りの人との競争に勝てません。だからこそ学びの姿勢は、いつでも自分から積極的でなければいけないのです。私も下積み時代は仕事を選ばず、まず引き受け、学んでいました。こうすることで何が変わるのかというと、まずスタッフ一人ひとりの意識が段違いに変わっていきます。環境作りにも気を配っています。その中の一つが、社内制度のハピホリです。これは、どんな制度かというと、会社の社員と休日にお出かけをするとお金が支給されるというものです。社内コミュニケーションの一環として、2012年にGoogleが行った「プロジェクトアリストテレス」という調査で明らかになった「心理的安全性」を考慮して作りました。意見を言いやすい環境を作るために、休日も一緒にいたいと従業員同士が思えるような環境を今後も整えていきたいと思います。そのほか、弊社の他社との差別化は、全国580店舗が使う当社が自社開発した販売支援システムと多岐に渡る「支払方法」となります。クレジットで払いたい人もいれば、現金で払いたい人、航空会社のマイルを貯めたい人もいる。ローンも年2回払いや初回車検時に払う方法など様々です。価値観が多様化するなか、「クルマの乗り方、変える。時代、変える、ジョイカル。」としてお客様のニーズに応えていきたいと思っています。 ■大学生へのメッセージ 学生の皆さん、野獣になってください。いきなり「野獣」と言われても、よく分からないと思いますが、野獣のようにハングリー精神旺盛な人材が、いつの時代でも成功をつかみ取ると私は考えています。だからこそ、私は野獣のような人と仕事をしたいし、自分自身も野獣でありたいと思っています。そして、当事者意識を持ってください。困っている人に耳を傾け、実際に使う人の立場になって考えられる優しさが、社会では非常に大切になっていきますから。 学生新聞オンライン2023年1月13日取材 中央大学1年 前田蓮峰

イベント・企業紹介

「藤森慎吾と学ぶサステナブルな備品管理とは?」トークショー

備品管理クラウドのCMに出演中の人気お笑いタレントオリエンタルラジオ 藤森慎吾さん登壇! アストロラボ株式会社(代表取締役CEO 日下ヤスユキ)は、「企業における備品管理のリーディング カンパニー」として、ユーザーのみなさまに“物を大切に使うこと”から生み出される価値体験の提供と、サステナブルな世界の実現を目指しています。アストロラボが提供するクラウドサービス 「備品管理クラウド」は、Amazonが提供する法人個人事業主向けEコマース 「Amazonビジネス」とサービス連携することを発表しました。2月27日(月)新サービスのリリース記者発表が、MONSTER(STUDIO乃木坂 所在地:東京都港区南⻘山1丁目261寿光ビル5F)にて行われました。 当イベントでは、代表取締役CEO 日下ヤスユキ氏と備品管理システムのCMに出演中の人気お笑いタレントのオリエンタルラジオ 藤森慎吾さんによるスペシャルトークショーが行われ、備品管理の大切さやサステナブルな社会の実現について伺いました。 スペシャルトークショーより 備品が多いとどのような問題が起こるでしょうか?藤森:管理や紛失の問題ですかね。 紛失の問題は解決できますか?日下:解決できます。割り当ての際に名前を管理して公にすることで持ち主が大事にする意識を持てますし、悪意ない仮パクを防ぐことができます。 備蓄品は消費期限があるものもありますよね。日下:災害備蓄品は気づかずに消費期限になってしまうことがあります。そこで期限切れアラートを設定すると、無駄を生み出さず交換することができるんです。 どのくらいコスト削減になるのでしょうか?藤森:想像がつかないですが、すごい額になりそうですね。日下:総務としての人件費などで言うと、通常は社員につき20%ほどの無駄が生じています。探すという行為にも時間と人員が必要なことを考えるとかなりコストを削減できますね。藤森:僕も探し物をマネージャーにさせて、時間を無駄にしてしまっているかも。ものを適正に扱うことがサステナブルに繋がっていくのですね。 最後に一言お願い致します。日下:サステナブルと謳われている現代ですが、気づいていても中々できないことが多いですよね。備品管理は会社の中で一番地味な業務ですが、我々が世の中に備品管理をアピールしていくことでサステナブルが浸透し、楽になる企業様が増えれば良いなと思っています。藤森:備品管理は今まで慣れ親しんだことの無い言葉でしたが、無駄を省いて効率を上げることはとても重要です。たくさんの方に知っていただきたいですね。相方にも是非勧めたいサービスですね。 執筆者:佛教大学3年 三浦藍生

和田真帆

株式会社カスミ 代表取締役社長 山本慎一郎

時代の変化と共にサービスの付加価値も変化する 株式会社カスミ 代表取締役社長 山本慎一郎(やまもとしんいちろう) ■プロフィール1959年7月24日生まれ。石川県出身。2013年3月カスミ入社、14年5月常務取締役上席執行役員ロジスティック本部マネジャー、17年3月専務取締役上席執行役員、20年3月代表取締役社長に就任(現任)。22年3月ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス代表取締役副社長就任(現任)。 関東地方でスーパーマーケットを展開し、スマートフォン決済アプリや無人レジなど常に新しいことにチャレンジし続ける株式会社カスミ。時代の流れに合わせてスーパーマーケットの在り方は今後どう変わっていくのか。山本社長にお話しを伺った。 私は大学では法律を学んでいましたが、自分がやりたいことと学んでいる学問にギャップが大きく、そこまで勉学に熱中できなかったのが正直なところです。その代わりに学生時代に熱中していたのが、リズム&ブルースやロックのバンドです。音楽の世界は正解があるわけではないので、意見の食い違いや葛藤もありましたが、今となってはいい思い出です。 ■日本の流通業界のこれからの「可能性」と「自由さ」に開眼 私が大学を卒業する時代は「流通業界=忙しい」というイメージが強く、就職する人は多くありませんでした。実は、このスーパーマーケットという流通産業は元々アメリカで生まれたビジネスです。そのため、アメリカの方が日本に比べて40年ほど長い歴史を持っており、海外ではスーパーマーケット業界は働きたいランキングに入るほどステータスが高い業界です。そうした状況を踏まえ、日本でも、スーパーマーケットの生産性を高めれば、より良い産業にできるのではないかと感じ、その可能性に惹かれてこの業界に入ることを決めました。日本はサービスへの対価があまり認められていないのが現状ですが、時代と共にクラウドサービスや音楽、映像など少しずつ無形のサービスにお金を使う意識が出始めていると感じています。同じようにこの業界でもサービスの付加価値を形にすることが、今後の課題だと思っています。 ■時代とお客さまの層に合わせた付加価値を高める 当社の差別化ポイントは、新しいことをどんどん取り込んで自分達のビジネスを変え続けていく点にあります。例えば、お会計の際にレジに並ぶことなくご自身のスマートフォンで商品登録および決済を行うことができるアプリを利用した決済サービス『Scan&Go ignica』を導入しています。これは従来のリアル店舗の課題だった「お客さまの事前情報のなさ」を解決するため、アプリを使用して不足情報を補い、お客さまの満足のいくお買い物をサポートします。『Scan&Go ignica』は開始してから4年ほど経ちますが、毎月サービスをブラッシュアップし続けています。その他にも取り組んでいることは多々あります。その一つが、ネットで買い物ができない方や一人暮らしで困っている方などに向けて、軽車両に商品を積んで週に何回かその近所を巡回する「移動販売」サービスです。各自治体と連携して現在55台でそのサービスを行っています。高齢者の見守りサービスも兼ねているため、最近販売場所で見かけない方がいれば、家に見に行くなど工夫もしています。最終的には100~200台へと増やしていきたいですね。あと、他社に先駆けて拡大したのが、無人レジの導入です。それは単なる人員削減を目指したものではありません。レジに人を配置するのではなく、例えばワインの試飲(有料)など、お客さまへのサービスに人を配置し、お客さまに良い体験の場を提供することが狙いです。レジではお客さまを待っているのではなく、お客さまの傍らにアテンダントが寄り添って、操作に困ったお客さまをサポートします。このように、新たなサービスを取り入れる中で、お客さまのニーズや立場を考えて付加価値の高いサービスを追加しています。また、最近はBLΛNDEという新しいスーパーマーケットもできました。BLΛNDEは他のスーパーマーケットと異なり、専門性を大事にています。ゴールド会員専用のラウンジをはじめ、そのお店ならではの工夫も導入しています。 ■ポジティブさが新しいものを生み出す 一緒に働く人は、新しいことにチャレンジするポジティブな人がいいですね。過去に捉われずに、新たなチャレンジに熱意を持てることが大切です。また熱意だけでなく、それを行動に結びつけるためには学ぶことが重要です。最近はブランディングも大事にしているので、専門性の高い人も随時募集中です。現在でも物流からデジタルと様々な分野の人達が関わっています。 ■大学生へのメッセージ 学生時代のみならず、社会に出てからも学び続けることは必要です。生きる上で学び続けないと社会から置いていかれてしまいます。社会に出てからの学びは、学生時代と違って、学んだことがすぐ試せる場があります。勉強に終わりはないので、ぜひ何歳になっても学び続けてほしいです。 学生新聞オンライン2023年2月27日取材 日本大学3年 和田真帆

学生新聞インターン

株式会社アイスタイル 代表取締役社長 COO 遠藤宗 

生活者の声に寄り添いたい。そんな想いから生まれたアットコスメ 株式会社アイスタイル 代表取締役社長 COO 遠藤宗 (えんどう はじめ) ■プロフィール (株)船井総合研究所、(株)たしろ薬品などを経て、2007年(株)コスメネクスト設立及び@cosme STORE開業とともに取締役に就任しアイスタイルグループに参画。 その後、店舗・ECの運営を行う(株)アイスタイルリテール代表取締役社長(現任)などを歴任し、アイスタイルグループの国内外のリテール事業全般を統括。2022年9月より(株)アイスタイルの代表取締役社長 COO就任。 コスメ・美容の総合サイト「アットコスメ(@cosme)」などを運営するアイスタイルの代表取締役社長 COOである遠藤宗氏。そんな遠藤氏のこれまでのキャリアや、アイスタイルに対する思いを伺った。 ■最初は営業と決めていた学生時代 学生の頃は普通の学生だったと思います。何か特殊なことをしていたわけでもなく、サッカーのサークルに所属しながら家庭教師のアルバイトをしていました。私は1996年卒なのですが、当時の就活は今のように早いタイミングから始めるものではありませんでした。インターンシップも今のようにメジャーではなく、一部の外資系企業でしか行われていませんでした。当時のインターンシップは1日1万円くらい給料がもらえたので、アルバイト感覚で試験や面接は受けましたね。ただ、全般的に就職活動はさほど熱心にはやっていなかったと思います。入社前から、最初に働く会社では営業をやりたいと思っていました。「モノやサービスを売る」ことがやりたかったんです。この先何をするにしても、ビジネスである以上、誰かに何かのサービスやモノを提供することが必要です。ならば「売る」という経験をした方がいいはずだと考えたからです。基本的には営業ができればどこでもいいなと思って、新卒で車の営業を始めました。当時、車の営業はどん底だったので、顧客基盤もなく、自分で新規開拓する必要がありました。ただ、「昼間に飛び込みで車を売れ」と言われても、なかなか売れません。だから平日の昼間はほどほどにして、土日に集中して車に興味のある人に売ろうと決めました。新卒で車の営業を経験した後、次は経営コンサルトに転身して、5年ほど働きました。この時、「自分はやっぱり実業をやりたい」と思い、知り合いが経営していたIT会社に転職をして、経営企画を2年ほど担当しました。その後、大学のゼミの先輩がやっている化粧品専門店に転職し、化粧品のリテーラーとして働きました。その会社にいる間に、「化粧品のリテーラーがブランド化するのは結構難しい」ということに気が付きました。単独でやるのではなく、どこかと一緒にやったらどうかと考え、アイスタイルと関係を持つようになり、アットコスメストアが生まれました。 ■「生活者中心の市場の創造」のために真摯に向き合うアイスタイル 私が現在代表を務めているアイスタイルは、「生活者中心の市場の創造」というビジョンを掲げています。私はこの言葉が大好きです。「生活者を大事にしよう」とか「お客様を第一に」という会社は数多いですが、本当に生活者を中心に、生活者の声で成り立っている会社はあまり多くありません。一方、アイスタイルは、口コミという生活者の声に真摯に向き合っている会社ですし、生活者の気持ちに寄り添っているのが最大の魅力だと思います。もちろん、口コミの中にはステルスマーケティングのようなものが入り込んでしまうこともあります。そうした不正な口コミが入らないように、私たちは24時間365日システムと人の目で、チェックしています。 ■口コミは店でいうテスターの代わりの存在 化粧品は実際に使ってみないと、肌に合うかわかりませんし、色味を見たい人も多いでしょう。それゆえ、化粧品はネットでは売れないというのが業界の通説でした。そのため、化粧品のECが本格的に始まったのは、意外と遅いのです。今でも化粧品のマーケットが2兆5000億以上ある中で、EC化率は直近で7〜8%ほどにしか達していません。コロナの影響もあってネットでものを買うということが増えたため、一気にEC化が進んだ部分もありますが、日本は圧倒的にリアルなマーケットの方が大きいです。ネットの口コミは店でいうテスターの代わりだと思っています。人が使った感想を、自分が使った感想に置き換えられれば、ある程度、使用した時の想像がつく。その口コミが信ぴょう性のあるものであれば、より購入の後押しとして機能するのではないかと思います。       ■大学生へのメッセージ 以前働いていた船井総合研究所の創業者が、伸びる人の3大条件として、素直、プラス発想、勉強好き、の3つを挙げていて、私自身もその通りだなと思っています。中でも特に「素直」という要素が大事だと思います。凝り固まった思いではなく、いろんな人の話を聞いて吸収することを学生のうちに経験してほしいです。誰しも「早く成功したい」と思いがちですが、いつどうなるのかなんて良くも悪くもわかりません。若いからこそいろんな人がいろんなことを教えてくれるので、それを素直に吸収することが大事なのです。きっとその後に、成功はついてくるんだと思います。私自身も、もともとは大きいビジョンを持っていたわけではありません。ただ目の前にあるやらなければならないことや、自分がやった方がいいものに対して結果を出し、期待してくれている人に喜んでもらおうと頑張ってきただけです。ただ、結果を出すために、多くの人から様々な話を聞き、吸収してきました。若いうちにその訓練ができてよかったと思っています。ときには挫折することもあると思います。でも、大切なのは失敗しないことではなく、次に失敗しないように頑張ろうと思えることです。その想いを忘れず、ぜひいろんなことにチャレンジしてください。 学生新聞オンライン2022年11月10日取材 法政大学2年 佐伯桜優

大塚美咲

株式会社CaSy 代表取締役社長 加茂雄一 

ビジネスとは、他者を愛し、力になりたいという想いから生まれる。 株式会社CaSy 代表取締役社長 加茂雄一 (かもゆういち) ■プロフィール早稲田大学商学部在籍中に公認会計士を取得。卒業後、監査法人でキャリアをスタートさせた後、グロービス経営大学院を経て、2014年に家事代行サービスを行う株式会社CaSyを設立。2022年、マザーズ市場(現グロース市場)に上場。 「妊娠中の妻を助けたい」。そんな想いから生まれた、家事代行プラットフォームを運営する株式会社CaSy。IT技術の活用で価格と手間を抑えたサービスを強みとし、2022年に上場を果たした。他社にないITノウハウや社員を愛する想い、家事代行という選択肢を当たり前にするための施策とは。人間愛溢れる加茂雄一社長を取材しました。 華の大学生活から一転、勉強とアルバイトのハードな日々 大学1、2年の頃はフットサルサークルで活動をしたり飲み会をしたりと、とにかく大学生活を楽しんでいました。ただ、商学部だったこともあり、会計士の勉強に熱を注いでいる人が周りに多く、難易度の高い試験だったため自分もチャレンジしたいなと思ったことがきっかけです。また大学の卒業と共に親が定年退職だったため、それなりに収入の高い職に就きたいという想いもありました。そこで、3年の後半頃から専門学校で会計士の勉強を始めました。ただ、深夜のコンビニアルバイトもしていたので、毎日1、2時間しか寝ないような生活を送っていました。この時が一番勉強していましたね。毎日15時間くらい勉強する日々の末、4年の時に会計士の試験に合格することができました。 「一番身近な人を笑顔にしたい」出会ったのは、家事代行サービス 卒業後は、監査法人に就職。会計士の求人は時期によって波があるのですが、僕が就職活動をしていた時はどこもウェルカムな状態でした。また、会計士として自分自身に色を付けるため、グロービス経営大学院にも通い始めました。当時僕は自分の収入を増やすために会計士になりましたが、同世代のベンチャー社長と多く関わるようになり、自分視点ではなく利他の精神で志を持つ人たちから刺激を受けました。グロービスに行こうと決めたのは、この精神を学びたかった部分もありますね。そんな中、誰か身近な人を笑顔にできるサービスを作りたいと思いました。その時に一番身近にいたのが、妊娠中の妻だったんです。当時僕は妻に代わって家事をやっていたのですが、あまり家事が得意ではなかったので、反対に妻にストレスを与えてしまう。そこで家事代行サービスを利用した際、僕も妻もお互いに余裕が生まれて家族に笑顔が戻ってきたように感じました。それと同時に「このサービスにはまだまだ改善点や将来性がある」と感じ、事業開発を決めました。 ネックに感じたのは、価格と手間。ITの活用で忙しい人達も使いやすいサービスへ! 従来の家事代行サービスの課題として気になったのが、価格と手間です。当時の価格相場は1時間4千円から5千円で、継続的に利用するにはかなり高額でした。また手間についても、コールセンターに電話をして日程調整をして営業の方と話し、スタッフとつないでもらう工程があったので、電話してから利用に至るまでは2週間ほどかかったんです。忙しい人が使うサービスにしては時間がかかりすぎると感じました。そこで、当時発展し始めていたメルカリやウーバーなどのシェアリングエコノミーの概念を家事代行サービスに応用できないかと考えたのです。インターネット上でお客様が登録をし、その情報を元にスタッフが応募するというシステムにすることで営業の人件費を削減でき、インターネット上でのマッチングで最短3時間後にスタッフを手配できるようになりました。 高いサービスの質と信頼性、低価格を実現したCaSy サービスの質を高めるためにキャスト(CaSyの家事代行スタッフ) のエンゲージメント 向上にはかなり注力しています。家事代行業務は基本的に直行直帰なのですが、そこに会社が加わっていくため、キャストの書く日報に本部の社員がスタンプを押す仕組みや、お客様からのサービス評価によってキャストのランクが上がって時給 報酬アップやエプロンの色が変わるなど、キャストが成長や貢献を実感できる工夫を凝らしました。また、家事代行サービスは信頼性が要です。会社を上場させたのは、会社の信頼を高めるためでもあります。キャストのサービス品質も信頼を高める上では重要であるため、毎月「CaSyサロン」という定期的な勉強会を開催しキャストに自己研鑽の機会を提供したり、お客様から低評価を頂戴してしまったキャストには本部でのスキルアップのための研修を受講いただく制度も取り入れています。会社が間に入ることでのサービスの質の向上、そしてITを活用したマッチングによって営業の手間と価格を抑えることで他社との差別化を図っているのです。 失敗経験から学んだのは、社員を愛することの大切さ 会社を経営する中で、社員の3分の1くらいが辞めてしまうという経験もありました。ちょうど上場を目指していた頃で、それまでの自由な社風から会社の行動指針をはっきりとさせようとするムードに移行している時期でした。また、僕自身が社員よりも株主に目を向けすぎてしまったということも要因だったと思います。その経験を経て、「社員がキャストやお客様に全力で目を向けられるよう、僕は社員を一番に大切にしよう」と決めました。 目指すのは、「人に頼む」という選択肢が当たり前の世の中 まだまだ家事代行を日常的に利用している人は日本では2~3%程です。家事代行という選択肢が当たり前になるような世の中を創っていきたいです。そのために、「MoNiCa(モニカ)」という家事代行向けのシステムを作っています。これはIT投資がまだできていない家事代行の中小企業に向けて、僕らの強みであるITを開放して業界全体をDX化させ、サービスを利用しやすい世の中を創ろうと試みです。今後、幅広い企業での導入を見込んでいます。 メッセージ 大切なのは、愛することです。僕は会社を経営する中で、人を巻き込むことの大切さを身をもって実感しました。巻き込む相手を愛することが一番大切です。力になりたい。笑顔にしたい。そんな風に目の前の大切な人のために自分がどう役に立てるか「利他」の気持ちで行動すること。そうすれば、社会に出てから多くの人を巻き込み、大きな笑顔を生み出す事を成せる人間になると思います。 学生新聞オンライン2023年2月16日取材 東海大学4年 大塚美咲

和田真帆

MIRARTHホールディングス株式会社 代表取締役/株式会社タカラレーベン ...

「自分の為」が「会社の為」となり、「会社の成長」となる MIRARTHホールディングス株式会社 代表取締役 兼 グループ CEO 兼 グループ COO 兼 社長執行役員/ 株式会社タカラレーベン 代表取締役 兼 CEO 兼 社長執行役員 島田 和一(しまだ かずいち) ■プロフィール1987年 当社入社。 1998年 取締役開発部長、2000年 常務取締役開発本部長 本社開発部長 兼 建築部長、06年 代表取締役副社長 兼 開発本部長、12年 代表取締役副社長 兼 COO 兼 CFO 兼 総合企画本部長を歴任、14年より代表取締役社長 および CEOに就任。2022年10月よりMIRARTHホールディングス 代表取締役 兼 グループ CEO 兼 グループ COO 兼 社長執行役員 および タカラレーベン 代表取締役 兼 CEO 兼 社長執行役員を兼任。 新築分譲マンション事業をコア事業とする不動産総合デベロッパーの株式会社タカラレーベン。昨年9月に創業50年を迎え、10月には持株会社体制へ移行、MIRARTHホールディングス株式会社へ商号を変更し、さらなる成長を続けている。 ■夢のマイホームが今もキーとなっている 私は「大きなお金が動く」、「夢のマイホームを売ったり買ったりすることのサポートができる」、「儲かりやすいという気がした」という3つの理由から、不動産業に興味を持ちました。そのような大きな野望を持って入社しましたが、本当はいつ辞めようかと考えることもあったくらいで、最初はこの会社で長くやっていく自信がありませんでした。当時の不動産業は「売ってなんぼ」という荒っぽい世界で、ガツガツした威勢のいい営業マン集団に慣れることができなかったのです。でも、そんな折に、駅前にある不動産屋さんに何度も通って私の名前を覚えてもらって、運よく物件を仕入れられるという出来事があり、「もう少しやってみよう、あともう少しだけやってみよう」と続けていましたね。こうした小さな出来事の積み重ねで、徐々に昇進し、ありがたいことに今の立場に就きました。 ■価値観の変化に気づく 不動産業界はは経済情勢に連動され、世の中の変化をダイレクトに受ける業態です。ですから、何度も苦しい局面に遭うことがありました。ここ数十年でいえば、1回目はバブル崩壊、2回目はリーマンショックです。1回目と2回目では、私自身の立場と責任が大きく変わっていたので、自分の役割は何かをきちんと判断して会社が潰れないように意識し、危機を乗り越えました。弱気になって「もうダメだな」「会社が潰れる準備をしなくてはいけない」と考えたこともありましたが、経営陣と一緒にやれることを諦めずに全てやってきたからこそ、現在も会社が続いていると感じています。現在まで当社が成長を続けられているのは、「実際に住む方に向けての実需を提供する」ことをブレずに実直にやってきたからだと思います。我々は賃貸マンションやアパート、団地などの賃料と同額程度、もしくは少し高めの賃料水準で、住まいを買えるようにとの信念を念頭に、より多くの方々に住まいを供給していくことを大事にしてきました。また、自社販売にこだわり、お客様にも向き合い、コツコツと積み上げてきたことが、現在の認知度にも繋がっているものと考えています。 ■不動産業界に求める人材 フレッシュな若い人材に、貪欲さを持って社会に出てきてほしいと思います。学生から社会人に切り替わることの決意を持って、奮起してほしいです。また、営業の場合はお客様と対面でお話しする機会が多いので、人と会う楽しみや気づき、発見が生まれ、自分の人格が形成されていくのが、この業界の魅力であると思います。謙虚で素直な気持ちを大切に、出会いに感謝を持てる人が理想的だなと感じます。 ■大学生へのメッセージ 色んなことにチャレンジするのは大事だと思います。そういった環境は我々が作っていかなければいけないものですが、環境に任せるだけでなく、自分はこれを貫き通すのだという信念を持つことが大切だと感じています。私は入社した当初から、「理想の住まいを買いたい人に供給できるようにしたい」という信念は変わっていません。世の中の状況で時代は変化していますが、学生のうちに太い芯となるような自分の軸を見つけられると良いと思います。就職した先でそれが変わることもあろうかと思われますが、一度軸を決めて前に進んでみることも良いと思います。 学生新聞オンライン2022年12月1日取材 日本大学3年 和田真帆

大塚美咲

株式会社テレビ東京ダイレクト 代表取締役社長 兼 テレビ東京ホールデ...

人との出会いは新たな挑戦を生む人生の財産に! 株式会社テレビ東京ダイレクト 代表取締役社長 兼 テレビ東京ホールディングス 専務執行役員 遠藤孝一 (えんどうこういち) ■プロフィール 1959年生まれ東京都出身。82年に大学を卒業後テレビ東京に入社、08年同営業局長、15年取締役アニメ局・営業局担当。17年テレビ東京ダイレクト代表取締役社長に就任。同社はテレビ東京グループの中核会社としてコマース事業全般を担っている。22年にゴルフEC会社の株式会社リアルマックスを傘下に収める。 食品事業、旅行事業、ゴルフ事業など、様々な分野でビジネスを広げていくテレビ東京ダイレクト。代表取締役社長である遠藤氏のテレビ東京営業職時代からのモットーや、生産者の想いを伝えることへの拘り、新たなビジネスへの挑戦を取材しました。 ■人との出会いはアイデアの宝庫 僕は、上智大学の外国語学部ドイツ語学科という少し特殊な学部で勉強していました。周りの人はみんなまじめでしたが、あまり大学生が社会貢献について考える時代ではありませんでした。だから今の学生さんを見ていると、社会貢献に対する意識が高くてすごく感心しますね。僕の場合は、サークル活動をするか勉強をするという大学生活でした。やっと就職について考えるようになったのは、大学4年の頃です。どこを受けようか考え、マスコミに興味があったためテレビ東京に勤めていたサークルの先輩を訪ねて選考を受けようと決めました。当時から社会に情報を伝達していくことに関して非常に面白いと感じていたためです。テレビ東京に入社後は、初めからずっと営業を担当していました。いわゆるテレビ局の華やかな仕事ではありませんでしたが、営業職は様々な人と出会うことができるためとても楽しかったです。人との繋がりができたのが営業職で、それが今の僕の財産になっています。「遠藤は何か新しいことをやってくれそうだ」と思ってもらえたから、テレビ東京ダイレクトの代表取締役社長の機会をいただけたのだと思います。テレビ東京の営業職時代から僕は様々なジャンルの人との出会いを大切にし、人と会って色々な話をしていくことで、新たな価値観やアイデアを生み出してきました。それがここでも活かされてアイデアマンとして評価され、抜擢していただけたのだと思います。 ■生産者の熱意と拘りが消費者の心を動かす いわゆるテレビの通販は、衝動買いのビジネスです。一方で我々は、「この商品がいいですよ、安いですよ」という売り方ではなく、商品の拘りのポイントや作った人の熱意を取材し、テレビを通じて訴求していくことをモットーにしています。なるべく他社と差別化するためにも、生産者の熱意が伝わる商品を取り扱うことに拘っています。テレビショッピングは、視聴者に購買意欲を喚起させて買わせるビジネスですが、今はコロナ禍により巣ごもり消費が高まり、テレビにたくさんの情報が出ても、視聴者は自分で調べてから買うようになりました。その時に我々は生産者の拘りや熱意を示して販売していますので、多くのお客様に納得して購入していただけているのだと思います。 ■地域に眠る魅力を発掘し、新たなビジネスを生み出す 僕は今一つ目指していることは、オリジナル商品を開発していくことです。その開発の原点は地方にあると考えています。今BSテレビ東京で地域の情報を発信する番組を制作運用しています。地域とのコミュニケーションから、その地域に眠っている魅力ある商品を発掘し、こだわりを持った生産者と一緒になって物販の商品開発をしていくことがその目的です。地域の伝統技術にデザインや機能などに我々のノウハウを加え、新たな商品を生み出すことができれば最高ですね。また、我々にはずっと積み上げてきた膨大なシニア層を中心とした顧客リストがあるため、これを活用してシニアをターゲットとした新たなビジネスに力を入れようと思っています。一方若い人達向けには、番組関連グッズを販売するテレ東本舗の事業にも力を入れていくつもりです。僕自身アニメを以前担当していたのでその可能性や面白さを見出していきたいと思っています。 ■「人と人は必ず繋がる」 僕のモットーは、「人と人は必ず繋がる」ということ。出会った人とは、必ずどこかで巡り巡って繋がっていき、新たな商談やビジネスが生まれます。この人と人をマッチングさせるビジネスもありますが、出会った人とお酒を飲みに行き、そこで人を紹介し合ってまた新たな出会いが生まれるといったようにどんどんと輪が広がっていきました。ですので僕はかなり様々な分野の人との繋がりを持っていますし、これは自分の最高の財産だと思っています。その上でも誠実であること、必ずお礼を忘れないことは常に大切にしています。「この人、胡散臭いな」と思われたらおしまいなんです。そして採用する際には、「モノを売る」ということにものすごく敏感に面白いと感じてくれる人を採用していきたいです。例えば、野球のスタジアムでビールを売る売り子さんは本当に優秀だと思いますね。何度も売るうちに馴染みのお客様を掴み、必ず一言声をかけていく。お客様の心を掴む能力が素晴らしいと思います。このように、とにかく外に出て人と会うことを大切にしてほしいです。だからこそ社員には飲みや食事の機会も大切にし、人との出会いの場を増やしてほしいですし、積極的に外に出てコミュニケーションをとる能力が高い人一緒に仕事がしたいと思っています。 ■大学生へメッセージ 弊社の採用では公募をせずに少人数をピックアップして面接を行っているため、もし我が社に興味を持ってくださっている学生がいたらとにかく積極的にアプローチしてほしいです。合わせて、学生時代の様々な人との出会いは必ずかけがえのない財産になります。学生時代から色々な人と出会い、自分の中に蓄積して人と人をマッチングさせてください。 学生新聞オンライン2023年2月10日取材 東海大学4年 大塚美咲

伊東美優

株式会社ユナイテッドアローズ 代表取締役 社長執行役員 CEO 松崎善則

ブレない信念を軸に、新たな”お客様価値”の創造を 株式会社ユナイテッドアローズ 代表取締役 社長執行役員 CEO 松崎善則(まつざきよしのり) ■プロフィール 1974年生まれ、埼玉県出身。1998年4月に入社。ユナイテッドアローズ渋谷店からキャリアをスタートし、販売職や店長職、ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ本部長などを経て、2018年4月に上席執行役員、同年6月に取締役 常務執行役員。複数の主力事業の統括責任者としてグループの成長に貢献した。2020年11月に取締役 副社長執行役員に就任、2021年4月から現職。 セレクトショップ国内最大手、長年老若男女多くの人に愛されるユナイテッドアローズ。そして同社の社長である松崎善則氏は2020年11月の副社長昇格から4ヶ月で社長に就任した。そんな松崎氏に、これまでのキャリアやファッション業界の課題、そして同社のブレない経営理念についてなど、お話を伺った。 正直、高校までは勉強があまり好きではありませんでした。だから、とにかく高校卒業後は、大人からとやかく言われず、早く自立したいと考えていました。高校2年生の時点で大学進学という進路は自分の選択肢にはなく、卒業後すぐに働こうと決めていたのです。ただ、働くといっても世の中には様々な職種があります。どんな仕事が自分に合っているのか?ということはかなり悩みました。1番強かった想いは、何かしら実態のある仕事がしたいということです。自分のやっている仕事が、何らかの形で人から感謝されるような手触り感が欲しかったんですね。となると、目の前のお客様としっかり向き合える仕事が自分に合っているなと考え、サービス業で働くことを決意しました。 接客スタイルに感動したことから、UA入社を決意 結果、ファーストキャリアとして選んだのはホテルでの仕事でした。ただ、高校生の自分にはホテルでの仕事が本当に自分に向いているのか少し自信がなかったので、高校卒業後はホテルの専門学校に通いました。そして専門学校卒業後にホテルマンとして3年間働きましたが、段々と仕事に飽きてきてしまい、退職することになりました。「さて、次はどこで働こう……」と迷っていた時に、ふとユナイテッドアローズの店舗に訪れたのです。思い返せば、これが僕の人生のターニングポイントでしたね。店舗に入ったとき、僕は強い衝撃を受けたと同時に、大きな感動を抱きました。当時、アパレルで働く販売員はお客様を少し上から見たような態度がありました。でもユナイテッドアローズは、むしろ温かさや品の良さを感じさせる接客対応でした。また、顧客のことを「お客」ではなく「お客様」と呼ぶのも、当時の僕からするとかなり珍しく、ホテルでの接客にかなり近いものを感じました。こうした人の良さを肌で感じて、自分もここで働きたいと強く思いました。すぐに求人を探し、まずは店舗のアルバイトスタッフから始め、気づけば次第に社内でキャリアを積み上げていくことになりました。 大事にしているマインドは、「今日より明日を良くしたい」 キャリアを積み上げていく中で、いつしか社長就任という結果になりました。僕自身が役職にこだわったことは一度もないのですが、絶対に「今日より明日を良くしたい」という気持ちは強く持っていたため、仕事をする上での昇進は必要なモチベーションになりました。「3年後に社長になりたい」などの具体的な目標はなかったものの、「いまよりよくなりたい」と思っていたからこそ、日々前向きに仕事に取り組めたし、いつキャリアアップのお話があっても引き受けられる準備をしてきました。なお「今日より明日をよくしたい」というマインドの根底にあったのが、バックキャストという考え方です。これは、月・年単位で将来どうなっていたいかを考えて、そこから逆算して現在何をすべきか考えるというもの。個人としてどうなっていたいかだけではなく、チームとして、そして会社としてどんな姿が理想か、より範囲を広げて考える癖がついていたことが、社長就任の大きな要因になったと思います。 ブレない「お客様ファースト」 ユナイテッドアローズは、とにかく人に優しいチームだと思います。ファッション業界は小売業なので、お客様を第一に考え、親切でいなければなりません。だからこそ、働くスタッフの間でも親切なコミュニケーションが自然と生まれます。あとは定価で買っていただく努力をするというのは一つ重要なことです。セールが絶対悪とは思いませんが、セール商品を販売することはそれ以前に定価で買っていただいたお客様を悲しませることに繋がってしまいます。そうなると、「わざわざ定価で買う必要ないな」と、お客様が離れていくことになりかねません。だからこそ、商品に付加価値をつけることで、定価でも快く買っていただけるような努力をしています。付加価値は大きく、「ヒト・モノ・ウツワ」の3つに分けられると思っています。ヒトは接客、モノは提供する商品・サービス、そしてウツワは内装の設えなど、店舗でお客様が目にするものを指します。 小売業は、いかに細部を見せるかが、大事 「リテール=ディテール」という言葉があるように、小売業はいかに細部までこだわりを見せるかが勝負になります。例えば商品の置き方一つ取っても、角度や見せ方によってお客様一人ひとりの反応は異なります。そしてディテールについて考え続けることが、結果的にお客様と徹底的に向き合うことに繋がるのです。我々はこのディテールへの追求を日々こだわり、そして積み重ねることでお客様に喜んでもらえるよう努力しています。また、ファッション業界の課題として、同質化が挙げられます。これは、多くの企業が、市場でヒットすると思える商品に自社商品を近づけていくことで生まれる課題です。この課題は根が深く、近年では商品だけでなく、販売促進の戦略や方法までも模倣されつつあります。これでは同質化が進んでいく一方です。だからこそ、当社ではお客様第一という基本姿勢は変えずに、他社と差別化を図りながら新たな潮流を作っていける会社に成長させたいと考えています。過去の経験に委ねすぎず、変化を起こし続けることのできる組織でありたいですね。 大学生へのメッセージ しんどい時、辛い時は、これまでにもあったと思うし、これから先もあると思います。ですがその期間が人生の全てではないですし、皆さんには絶対に明るい未来が待っています。そして、これからの時代を創るのは皆さんです。若いうちは誰からも失敗を責められることはないので、何にも臆せず果敢にチャレンジしていってください。 学生新聞オンライン2022年12月28日取材 慶應義塾大学3年 伊東美優

学生新聞インターン

キユーピー株式会社 代表取締役 社長執行役員 髙宮満

社会・仲間・利益を大切に、食を通じた健康への貢献を目指す キユーピー株式会社 代表取締役 社長執行役員 髙宮満(たかみやみつる) ■プロフィール 1961年東京都生まれ。1987年東京水産大学(現・東京海洋大学)大学院を卒業後、キユーピー株式会社に入社。技術研究本部で外食・惣菜のメニュー開発やマヨネーズの開発などの部署を経て、2005年以降は商品開発本部、研究所、マーケティング本部などを担当。2019年上席執行役員、2020年キユーピータマゴ株式会社 代表取締役社長、2022年キユーピー株式会社 代表取締役社長執行役員に就任、現在に至る。 マヨネーズ、ドレッシング、パスタソースなど、気づけば食卓のあちこちで目にするキユーピー商品の数々。技術研究本部で入社してから二度の転機を経て、昨年春に社長へ就任した髙宮満社長に、今後キユーピーが目指す姿や働く上で求めることについて伺った。 東京の浅草で育ち、生き物が好きだった私は、東京水産大学へ進みました。大学では食品加工の授業を受けていましたが、ほとんど勉強せずアルバイトに時間を費やしていました。大学の掲示板で募集を探して、家庭教師や伝票整理、冷凍庫でカニを分ける仕事なんかもしていましたね(笑)。勉強は、入社後に学び直しました。例えば、“缶詰の製造について”。何度の熱をかけると腐らないのか、どのような規定があるのか、そもそも何のために缶詰があるのかなど、学ぶべきことが沢山あります。大学時代は、この「何のために」という目的意識を持って学べていませんでした。皆さんも「この授業がなぜ必要なのか」という目的を意識するとと授業への向き合い方が変わるかもしれません。 二度の転機を経た社長が目指す、キユーピーのあり方 漠然と食べ物に関わる仕事がしたいと思っており、研究室の先生から推薦されたご縁で、キユーピーに入社しました。希望は営業部でしたが、大学院で食品衛生の研究をしていた経験から、入社後配属されたのは技術研究本部。シェフもいる中で研究するのですが、料理の経験がない私はわからないことだらけでしたね。たとえば、「アシェ」という言葉をご存じでしょうか。これは、(玉ねぎなどの)「みじん切り」のことですが、当時の私にはなんのことだかさっぱりわかりませんでした。作業名も分からず、仕事に対してなかなか目的意識が持てずにいました。そんな私に、二度の転機が訪れます。1つ目は、社会人4年目で自分の研究内容について社長プレゼンをした時です。「君の研究は社会に役立つことだ。そして話も面白くて、応援したくなる」と、自分の仕事は価値があると褒めて頂けたことは非常に嬉しく感じました。2つ目は、キユーピー マヨネーズを担当した時です。その当時は、自分が会社の中心にいるという錯覚に陥るほど、仕事にのめり込むようになりました(笑)。その後、新商品開発に携わった40代後半くらいから、自分の仕事に対する喜び以上に、仲間の成長に対する喜びを感じられるようになりました。こうした二度の転機を経て、仕事にやりがいを見出すようになり、お惣菜やファインケミカル、キユーピータマゴなど、あらゆる経験を積んでいきました。そして2022年春、キユーピー株式会社の社長へ就任しました。就任後は、当社が実現したい3つの事について全社員に向けて動画でメッセージを伝えました。1つ目は「お客さまに喜ばれる商品やサービスを通じて社会に貢献しよう」。最も大事なのは誰かの役に立つことです。ありがとう、美味しかったと感じられる食の提供で、社会に貢献していきます。2つ目は、「仕事を通じて成長、悦び合える仲間になろう」。環境が厳しくなると直近の時間軸で判断してしまいますが、仕事を広く長い目で見て成長し、悦び合える仲間意識が大切です。3つ目は、「利益を稼ぐ会社になろう」。利益=商品やサービスの価値を認めていただいた証です。その利益で環境に向きあい、未来へ投資していくことで、さらに世の中の役に立つことができると考えています。現在、仲間である社員たちは苦労しています。マヨネーズは主原料の植物油が高騰し、以前の約3倍の値段になっています。さらに卵も、鳥インフルエンザの影響で厳しい状況です。営業も生産も苦しい中で仕事をしています。でも、幸いキユーピーには確立したブランドと商品があります。私はプライベートで会った人に自分の社名を出して、「何の会社ですか」と尋ねられたことは一度もありません。それだけ強固なブランドと商品を先人達が育ててくれたのだと、いつも感謝しています。食品は、食べ比べて買うことが少ないからこそ、ブランド認知が確立していることは有難いことです。私は社長としてグループの事業所約150カ所を回り、「ブランドと商品を持っているのだから大丈夫だ! 大変な環境だからこそ自信をもって堂々としよう!」と仲間たちを鼓舞しています。俯瞰して全体を見て、皆の不安を払拭することが社長の仕事だと思っています。 新たな食卓の提案へ、自己実現と期待役割を求む キユーピーの役割は「食を通じた健康への貢献」です。創始者の中島董一郎は、欧米人に比べ日本人の体格が貧弱なことを鑑み、美味しさを追求するだけでなく「食を通じて日本人を健康にしたい」という想いを持っていました。今後も食を通じた未病・健康への貢献で、より一層世の中の役に立つことができると考えています。また、当社コーポレートメッセージとして「愛は食卓にある。」を掲げていますが、近年共働き世帯が増え、食卓の概念も変わってきているため、一人で食べてもおいしく健康な食事を届ける必要もあると考えています。「食卓=食べ物と向き合い幸せになる空間」として捉え、時代のニーズに合わせた食卓の提案をしていきたいですね。そのために、キユーピーグループの社員には、意識してほしい事を3つ伝えています。1つ目は、「自己実現」です。グループには1万人を超える社員がいますが、全員に必ず聞くことがあります。それは「あなたは何をしたい?」という質問です。なかなか答えられない人が多い。ところが「小学生の時何になりたかった?」と聞くと、ほとんどの人が答えられるのです。その気持ちを忘れないで持っていてほしいですね。自分は何がしたいのか、自分の存在価値をどこで示すのか。これは仕事においても生活においても一番強く持つべきことです。2つ目は、「期待役割」です。会社に意味のない人、仕事はありません。研究開発部では「玉ねぎのみじん切りを作るのか」と思いましたが、それが私に期待された役割だったわけです。今の自分は何を期待されているのか認識するだけでも違うので、ぜひ意識してほしいですね。3つ目は、「自己実現と期待役割が重なる努力」です。両方かみ合って力を発揮できる状態が理想です。そのためには、やりたいことを叶えつつ、期待に応えられるような努力が必要です。今後は、さらなる海外展開や新たな食生活の提供もしていきます。ぜひ私達キユーピーと食を通じた健康への貢献をしていきましょう! 大学生へのメッセージ とにかくいろいろなことに興味を持って行動してほしいですね。相田みつをさんの言葉に『とにかく具体的に動いてごらん。具体的に動けば具体的な答が出るから』という言葉があります。ここ数年、コロナで活動制限されていたからこそ、躊躇しないで、まず行動してみてほしいですね。一歩を踏み出すことが、道を切り開くきっかけになると思います。 学生新聞オンライン2023年1月30日取材 専修大学3年 竹村結

学生新聞インターン

宮澤佐江 出会いを大切に。焦らず、見つけた夢や希望を将来に繋げて

女優 宮澤佐江(みやざわさえ) ■プロフィール1990年、東京都生まれ。2006年に「AKB48」に加入。「SNH48」、「SKE48」を経て2016年にグループを卒業。AKBグループ時代から映画、TVドラマ、舞台にと俳優として活動を開始、2016年のミュージカル『王家の紋章』以降、『ピーター・パン』(17年~)、『ウエスト・サイド・ストーリー』season2(20年)、『キングアーサー』(23年)などミュージカル作品への出演多数。昨年はテレビ東京「ウルトラマンデッカー」など活躍の場を広げている。 AKB48グループのアイドルとして10年間活動したのち、今は女優として活動の幅を広げている宮澤佐江さん。「好きなことを仕事に」と笑顔で語る彼女に、AKB48に入ったきっかけから、アイドルから女優への転身。さらに久しぶりの映像作品だという映画『犬、回転して、逃げる』の出演について伺った。 ■好きだった「アイドル」を仕事に そこで出会った新しい夢 アイドルのオーディションを受けたのは2005年、中学3年生の頃でした。地元のダンススクールに通ったり、家族で頻繁にカラオケに行ったりしていたので、踊ったり歌ったりすることはもともと好きでした。小中学生のころは特に、アイドルに興味を持ち、追いかけるうちに自然に「自分もアイドルになりたい!」と思うようになったのを覚えています。オーディション雑誌にはカラフルな広告ばかり掲載される中、唯一白黒で掲示していたAKB48になぜか惹かれ、受けることにしました。AKB48在籍中にバラエティや雑誌、ミュージカルなど、様々なお仕事を経験させてもらい、その中で自然と「お芝居」に興味を持つようになりました。AKB48のお仕事ももちろん楽しかったのですが、もっと新しい世界で新しい人々に出会って交流してみたいという気持ちがだんだんと膨らんでいきました。そして、「後輩に教えられることはもうすべて教え切った」と感じたAKB48在籍10年目の節目に、ついに卒業しました。 ■アイドル時代も今も、変わらず魅力なのは「出会い」 私は新しい場所に行ったり、新しいことを始めたりすることが好きなので、AKB48を卒業後に大きなミュージカルの出演が決まったときは「楽しみ!」という気持ちでいっぱいでした。しかし、私はアイドルをきっかけにミュージカルの世界へ入らせていただきましたが、ミュージカル俳優を志してこの世界に飛び込み、キャリアを積んでこられた方もたくさんいらっしゃいます。そのような方々と、「元アイドル」である自分とのレベルの違いを目の当たりにし、ミュージカルを実際に演じていく中で、自分の実力不足を感じることも多々ありました。その実力不足を少しでも埋められるよう、毎日勉強中です。アイドル時代も、アイドルを卒業した今も、変わらずこの仕事の魅力として感じるのは「人と人との出会い」です。演者だけではなく、スタッフさんたちと一緒になって、お金を払って観に来てくださるお客様のために、同じ熱量で一つの作品を作ることはすごく尊いことだと思っています。加えて、そこで出会った方々と、また違う場所でご一緒することが、今の自分がお仕事を続けていくうえでのモチベーションになっています。 ■「なぜ生きているのだろう」という問いを題材とした『犬、回転して、逃げる』 『犬、回転して、逃げる』という映画は、よくあるテーマとは少し違う、すごく独特な作品だと思っています。初めて台本を読んだときは、頭の中にたくさんの「?(ハテナ)」が浮かびましたし、撮影中も「これはどんな作品なのだろう」と常に頭の片隅で考えていました。ナレーションが入る作品だったので、それを計算しつつのお芝居は不安もありました。一方で、舞台やミュージカルで身についた「間を埋める演技」は自分の中で自信がある部分だったので、怖さはありつつも、楽しむことが出来ました。舞台では、自分にセリフがないシーンでもお客様に注目されることもあります。だから、「舞台上では常に役として生きる」という感覚を持っていたのですが、それが今作では非常に役立ったと思います。この映画の題材のひとつは「生きる意味とは?」という大きな問いです。本作では、この問いは明るく捉えられていますが、人間誰しも「なぜ生きているのだろう」と考えてしまうことは多々あります。今回私が演じた眉村ゆずきは、刺激のない日常の中で「早く世界が終わればいいのに。毎日がつまらないな」と思って生きています。私自身も「なぜ生きているのだろう」「誰のためにこの仕事を頑張っているのだろう」と考えることはよくあるので、その部分で彼女にも、この作品にも共感できました。人によっては、「生きる意味とは」という問いへの答えが、些細な出来事で見つかることもあるでしょう。この映画の登場人物も、コミカルに描かれた日常の些細な出来事から生きる意味を見つけます。この映画を通じて、クスクスと笑いながら、「もう少し生きてみようかな」と思ってくれる人が一人でも増えてくれたらいいと考えています。 ■大きな夢や希望を見つけることが、今の自分の目標 私自身、今は新しい夢をつくることが目標です。与えられたお仕事において、ひとつずつ丁寧に自分の役割を果たすことが今の自分にできることだと思って、一生懸命に頑張っています。「こうなりたい」と明確に見えていないことが、時に自分を苦しめることもあるので、早く人生における新しい目標や夢を見つけたいです。「女優」という仕事が本当に自分に合っているのかが、最近はわからなくなることもあります。それでも、舞台やドラマなどを見ていると、「素敵な役者さんがいらっしゃるな」「自分だったらどのように演じるのだろう」と考えます。多分、「自分もそんな風に思われるような役者さんになりたい」という思いが、心のどこかにあるからこそ気になるのだと思うので、今は自分を見つめ直したいです。 ■焦らず、自分の夢を見つけてほしい 大きな夢や目標が見つからず、「この先どうしよう」と何となく悩むことは、私でもあります。大学生の皆さんは焦らないでいいですし、やりたくないことを無理してやる必要もありません。やりたいことが見つかるまで悩めばいいし、自分の心がすり減ってしまうような、自分に合わないことはやらなくていいと思います。何かしらご自身が「楽しい」と思えることが、将来につながってほしいと願っています。人生は長いので、自分に合った人生を見つけるまでに、どうかたくさんの時間を使ってください。 学生新聞オンライン2023年1月30日取材 上智大学2年 勝見文音 映画『犬、回転して、逃げる』 長妻怜央(7ORDER) 宮澤佐江なだぎ武 中村歌昇 三戸杏琉小坂涼太郎 ワタリ119 仁科亜季子/登坂淳一 脚本・監督:西垣匡基配給宣伝:アイエス・フィールド企画・製作:TUFF STUFF 2023年3月17日(金)シネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開 2022年/日本/カラー/82分/ビスタサイズ/5.1ch/G Ⓒ2023映画「犬、回転して、逃げる」製作委員会 公式WEBサイト http://isfield.com/inukaiten_movie/公式Twitter @inukaiten_m スタイリスト:藤井エヴィ  ヘアメイク:伊藤里香

大塚美咲

長妻怜央 “ゴール”が無い世界を、全力で走り続ける

俳優 長妻怜央 (ながつま れお) ■プロフィール1998年、茨城県生まれ。男性グループ「7ORDER」の副リーダー。2019年より「7ORDER project」を始動。2021年にメジャーデビューを果たし、オリコンランキング2位を獲得する。俳優として舞台出演多数。映画の出演は『漆黒天 -終の物語-』(22年)、『ラストサマーウォーズ』(22年)などがある。 興味の無かった芸能界に10代で飛び込み、今日まで全力で走り続けるのが、人気グループ「7ORDER」のメンバーである長妻怜央さんだ。ゴールが無い芸能界の中で、限界を決めずに挑戦を続けた結果、『犬、回転して、逃げる』で映画初主演を掴んでいる。そんな長妻さんに、今回は映画の話や自身の仕事への向き合い方について伺った。 ■大切にしていたのは、己と向き合う探求心 僕は小学生の時に芸能界へ足を踏み入れました。元々、この業界に興味があった訳ではなく、僕のお母さんが勝手に履歴書を送ったんです。僕は小さい頃から恥ずかしがり屋で、みんなの前で話す事も苦手な子供だったのですが、「お小遣いあげるからオーディションに行ってみなさい。」という言葉につられてオーディションを受け、芸能界に入りました。最初はそんなきっかけでしたが、気が付くとこの仕事にどんどんひかれていきました。その理由は“ゴール”が無い点だと思います。例えばダンスや演技には正解がありませんし、これが出来るようになったら終わりという目安もありません。そして「ダンスや演技が上手いこと=人気がある、仕事がある状態」ではない世界です。この無限に探求できる環境、全てにおいてゴールがない点にハマっていったのだと思います。お芝居で言うと、声のトーンや顔の向き、まばたきの回数など、色々な表現で役を演じることが出来る点はもちろんですが、演出家の視点で見たり、物事を全体で見たときにどう演じられているのか、などの選択の連続だったりします。これが非常に難しいですが、俳優の魅力です。 ■自然体で演じること ここ数年では「自分流の演じ方」について深く考えるようになりました。そんな中で、「自分の考え」「演出家の考え」物語全体を見た時の「どう演じるべきか」という様々な方向から考えて選択をすることがとても難しいです。また、一番演技で大切にしているのは、自然体で演じることです。お芝居なのか、自分の素の姿なのかわからないくらい入り込んで演じることが一番の理想です。現場がどんなに非現実的だったとしても、カメラやお客さんが見えなくなるいくらい集中する。そして、自分一人の空間になるときが、一番「お芝居ってたのしい!」と感じる瞬間ですね。いずれは、必要なところにしか力を入れないのに、あっさりと強敵を倒す「仙人」のような俳優になることが目標です。(笑) ■映画『犬、回転して、逃げる』について 本作は、泥棒の青年と婦人警官の周りで起こる数々の事件を犬の視点でとらえるというサスペンスコメディです。主演のオファーを頂いた時に浮かんだのは、正直、「僕にできるのかな?」という感情でした。でも、ここでやらなければ一生このような機会はありませんし、自分がどれくらいできないのかを知ろうという想いで今回の作品に挑みました。この映画は独特な世界観が特徴的ですが、あの世界観を自分が作り出せていたかというとまだまだだなとも思います。なので今回はとにかく求められたことに全力で取り組みました。「全力で上げたものを下げることは簡単だが、上がり切っていないものをマックスまで上げることは難しい」という言葉を昔言われたことがあります。だから僕はまず自分の中でできる120%のことをやり、「少し抑えて」といわれたら少し下げるように心掛けています。「もう少しこうして欲しいのにな」と思われるより、少しやりすぎなくらいの方がプラスの働きが生じると思うんですよね。これは自分の中でのポリシーでもあります。 主人公が最後に女性と話すシーンでは、長妻怜央としてどう演じるのか、キャラクターとしてどういう風に演じるべきかをかなり試行錯誤しました。演じ方の方向性によって映画の印象がガラッと変わる場面だったのでとても難しかったです。演じ方による作品の印象の変化は、演じる側や受け取る側のそれぞれ異なる感性によっても変わるので、改めて「お芝居はゴールがないな」と感じますね。 ■「日常の小さな幸せ」を見つけるきっかけに この映画は、基本的に日常を描いている作品なので、皆さんの日常に当てはまる部分もあるのではないかと思います。皆さんの明日を生きる意味として、何か一つでも普段の小さな幸せを探すきっかけになれば嬉しいです。また、今回は主題歌の作詞・作曲・プロデュースも手掛けさせていただきました。この作品は「日常」がコンセプトになっているので、曲での表現を意識したり、映画の中でパッヘルベルのカノンが何回か出てくるため、それを取り入れてみるなど様々な工夫を凝らしました。かなり文字数の多いギュっとした歌詞になっているので、そこにも注目して聴いてみて頂きたいです。 ■大学生へのメッセージ 大学は必ず行かなければいけない場所ではなく、行きたい人が行く場所なので、好きなことをする場所と言い換えられると思います。好きなことが出来ることは誇らしいことです。また、今の環境は当たり前じゃないことも理解してほしいと思います。この場に居られることは素晴らしい、進路に迷ったとしてもプラスである、と考えられると可能性が無限に広がると思います。ただ、すべてにおいて食事や運動は大切だと思いますので、これらの基礎も大切にしてください。 学生新聞オンライン2022年12月6日取材 中央学院大学4年 田根颯人 / 東海大学4年 大塚美咲 / 国立音楽大学2年 岡部満里阿 映画『犬、回転して、逃げる』 長妻怜央(7ORDER) 宮澤佐江なだぎ武 中村歌昇 三戸杏琉小坂涼太郎 ワタリ119 仁科亜季子/登坂淳一 脚本・監督:西垣匡基配給宣伝:アイエス・フィールド企画・製作:TUFF STUFF 2023年3月17日(金)シネ・リーブル池袋、シネ・リーブル梅田ほか全国順次公開 2022年/日本/カラー/82分/ビスタサイズ/5.1ch/G Ⓒ2023映画「犬、回転して、逃げる」製作委員会 公式WEBサイト http://is-field.com/inukaiten_movie/公式Twitter @inukaiten_m

前田蓮峰

森トラスト株式会社 代表取締役社長 伊達 美和子

すべての事象に「なぜ」と問いかけ、成功プロセスに導く 森トラスト株式会社 代表取締役社長 伊達 美和子(だて みわこ) ■プロフィール 1996年慶應義塾大学大学院修了後、総合コンサルティング会社勤務を経て、1998年森トラスト株式会社に入社。2011年には森トラスト・ホテルズ&リゾーツ株式会社代表取締役社長に就任(現任)。2016年6月に森トラスト株式会社代表取締役社長に就任(現任)。また、2011年には公益社団法人経済同友会に入会し、2022年度より副代表幹事に就任(現任)。 不動産事業、ホテル&リゾート事業、投資事業。これら3つの事業を柱としつつ、既存の枠にとらわれない発想で常に新たな領域にチャレンジする森トラスト株式会社。日本経済に左右されやすい業界ながらも、バブルの崩壊やコロナウイルスの影響をどう乗り越えていったのか。伊達社長に、ご自身が現在の地位に至るまでのプロセスや今後の展望について伺った。 学生時代前半はゴルフをしていました。元々体育会に所属していたのですが、自分の時間を作れなくなり、サークル活動に切り替えました。学生時代の後半には就職や将来を意識し始め、家業の不動産事業に携わりたいと考えるようになりました。ただ、不動産業界で働くときにどんなスキルや経験が活用できるのか分からなかったため、最初は不動産の制度について学ぼうと思い、宅地建物取引士の資格を取りました。次に、不動産開発の専門知識を学ぶために大学院に進学し、通常独立した分野である都市計画と建築の双方を学ぶことができるゼミを選択しました。2つの知見を掛け合わせることで、よりよいまちづくりが達成できるという理念に基づいて研究を行ったことが今の自分の基礎になっています。 ■プロセスを考えることの大切さ 大学までの学びは、非常に重要であることが大前提ですが、それらの知識はあくまでも机上のものであり、実社会でそのまま活きるものではありません。実際のビジネスに応用できるノウハウを幅広く効率的に学び、経験できる方法を考えたときに、コンサル会社が最適だと思い、長銀総合研究所の都市開発コンサルティング部門に就職しました。多様な案件を担当し調査する中で、分野の幅が広がり、不動産業の多面的な理解につながりました。その他、東京に限らず地方の実情についても見聞を広げることで、行政から第三セクター、民間におけるそれぞれの考え方、目的の違いを知ることができました。また、その過程で学んだ様々な分析の手法は、後に森トラストでの開発事業で役立ちました。一方で、森トラストのもう1つの柱であるホテル事業についての知識が依然として欠けていたため、ホテル関係の会社に出向しました。運営現場の実情を把握することで、お客様とサービス提供者という2つの立場から見識を深められたことは、建物を設計する上でもホテル運営事業を考える上でも価値ある経験となりました。 実社会において不動産事業とホテル事業とどちらも経験できたことは、私が後に社長として森トラストの中核事業である不動産事業、ホテル&リゾート事業の舵をとる上での糧になりました。 ■常に先をみて実行する 私が森トラストに転じたきっかけは、当社が丸の内の土地を取得したことです。長銀総合研究所で働き始めて3年が経った1998年に、日本国有鉄道清算事業団の民営化に伴って丸の内の土地が民間企業に売却され、その一角(土地面積:12,026.77㎡)を森トラストが1,568億円で落札しました。日本の中心地である丸の内の土地で、これほど大規模な土地を取得することは非常に難しい以上、この土地を開発する機会は大変貴重であり、自分もそこに携わりたいと思いました。 丸の内の土地を開発していく中で、平行して考えていたのがホテル事業です。ホテル業界は、バブル崩壊後の1990年代は国内旅行者が減り続けるなどあまり良い状態ではありませんでした。そのため新規ホテルを開発する決断はハードルが高い状況でしたが、国際都市東京を実現するためにこの場所にグレードの高いホテルをつくることを決め、シャングリ・ラを誘致しました。これが、この後の森トラストのホテル事業の次の展開につながっていきます。 コロナ禍についてもそうですが、何かの影響で産業が衰退することは珍しいことではありません。オリンピック前までホテル産業は成長分野として見られていましたが、コロナの影響でインバウンドが激変しました。しかし、人々は旅行に「行けなくなった」だけで、「行きたくなくなった」わけではありません。故に私たちは常にアフターコロナに目を向け、準備を進めてまいりました。 世界観光機関のデータでは、2018年の全世界における海外旅行者数は14億人であったのに対し、2030年には18億人になると言われています。また、過去と比べると毎年常に2,3%増えています。こうしたデータからも、世界中のインバウンドはコロナ禍によって一時的に衰退しているものの、将来的に必ず増えると予想されます。そのため、私たちはホテル産業が今後も成長分野であると考えています。 なお、コロナ禍においては、ホテル事業は厳しい状況でしたが、不動産事業は好調でした。その結果、会社全体としては中長期ビジョンを前倒しで達成するなど、成長を続けることができました。アフターコロナにおいては、ホテル事業を含む3本の柱をさらに発展させ、次代を見据えた事業を推進していきたいと考えています。 ■message 何事も目標を設定することが大事です。そして、その目標を最後までやり通すには精神力が必要です。そのためには、なぜ自分はそうしたいのかというモチベーションを徹底的に突き詰めることが大切だと思います。様々なことを学ぶ上で得た知識を、ただ知識、つまりファクトとして留まらせずに「なぜそうなるのか、何が成功要因なのか、何が問題でどう改善することができるか」を同時に考える癖をつけましょう。その分析は、必ずしもその瞬間に役立つものとは限りません。しかし、自らの知識の引き出しが増えていき、将来の大きな糧となります。 また、自分の興味の範囲以外のことにも、意識を拡大させてみてください。興味を持ったことがあれば、同じように「この成功プロセスってなんだろう」と疑問を持つのです。どんな事象も分解し、セオリーを見つけ出す。そのセオリーが、自分の業務に応用できないかを考える。その繰り返しが自分の成長につながるはずです。 学生新聞オンライン2023年1月25日取材 中央大学 1年 前田蓮峰